沢山の絶望をあなたに 作:エレオノーレ・フォン・ゼートゥーア
「...それで第六計画の者が何の用?
今の私はただの無職のお姉さんよ、何もできる事はないわ。」
「第四計画で掲げられた対BETA諜報員の育成、それを遂行してもらいたい。」
「通常兵器で対処可能な今、
随分と精神的に衰弱してるじゃないか、てかお前まだ国連軍所属だろアホ言ってんじゃねぇ。
「ハイヴの管理とかBETAの駆除に、その00ユニットがあれば便利でしょ、ただそれだけの話なんだわ。
...CPUも量子計算機もいくらでも用意してやるから必要なモノがあれば言ってくれ、計画が成就した後に面倒になるアレとタメ張れる戦力も必要だろ。」
「私の専攻って知ってる?」
「因果律量子論ですよね、知っていますよ。」
「それは光栄ね」
皮肉かよ、いや普通に思った言葉が出ただけかな、まあ何にせよ小言は無視でいいか。
「並行世界がどうのこうの、永久機関とか不老不死だったりできるかもしれない、そして物理法則の改変とかもできる様になる。
...で間違ってはいませんよね?」
「ええ大雑把には、それで間違ってないわ。」
「女史にはこの程度の論文ぐらい書いてもらわなきゃ困る、手に負えない。
...恐らく別世界か何処かの00ユニットからの攻撃を日本侵攻時は受けていた、犯人の人格は鑑純夏だと思う、本来のループでは彼女が白銀武という人物を別世界から呼び込んで、その人物に異世界の香月博士から論文の計算式か何かをを入手していた。」
「ふーん、なら私にそれまで待てと、そういう意味かしら。」
「いや待っていられない、因果律量子論的に考えると白銀武という人物は『既に因果から解放されている』から、いくら待っても来る事はない。」
「...なぜ知っているのか教えてもらっても?」
「見たから」
「証明できるものは?」
「ない」
「話にならないわね」
手厳しいな!!こりゃ帝国の上層部にも嫌われるわ!!
何か彼女の心を動かすいい手札はないかな...
案外人情の人だからなぁ、ただソッチ方面の願いは大体厄ネタだからそんなにしたくないが、仕方ない。
「私の思想信条に差し支えさえしなければ、どんな荒唐無稽な願いでも一つ叶えてやる。」
「ふーん、ならBETAになった人間を元に戻す事もできるのかしら。」
「
「言質とったわよ?
なら、少し考えさせてちょうだい。」
「大いに、私の時間はいっぱいあるからね。
300番の子の名前は確か社霞ちゃんだっけ、少し会ってきてもいいかな。」
「好きにしたら?
元から私のモノじゃないし」
おお怖、目付きがガチだ、ガチでキレてるよ怖いね。
...意外と分かりやすいかもしれない、想いを隠す系だなこの人は。
名前をつけるぐらい想いがある癖して何を言う、メンタルも疲弊してるなやっぱり。
「よく頑張りました、面倒な事は任せていいから今は休むんだよ。」
案外可愛いなこの人、まあ実際に人情と義理の人だもんな。
...頭マブラヴだけど数少ないマトモな頭の人間の一人かもな、まあある種の狂人には違いないだろうが。