マスキッパと私   作:スナエ

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毒ミクさんと。


未読の世界

 毒性のあるポケモンについて、共同研究することになった。

 彼女は、ミクさん。相棒ポケモンは、ストリンダー。

 

「ツルバミさん」

「はい」

「アナタも、毒がお好きですか?」

「ええ。私の最初の友達は、ゴーストでしたから」

 

 私は、シオンタウンの生まれだ。現在の拠点は、ノモセシティであり、大湿原でゲットしたドクロッグとマスキッパとも仲良く暮らしている。

 

「やはり! 毒は素晴らしい! 毒は細分化すれば、おびただしい数になります! それがいい!」

「分かります。実に研究し甲斐のある分野です」

 

 ノモセ大湿原を中心としたポケモン生態学者である私は、毒タイプのポケモンにも造詣が深い。私の家族は、2匹ほど毒ポケモンだからな。

 ミクさんは、ヒトの血液にウパーの粘液とハブネークの毒を垂らし、それぞれを顕微鏡で覗いている。

 

「おお! 興味深い!」

「ふふ」

 

 本当に楽しそうに研究をする人だ。一緒に研究が出来て嬉しい。

 さて。私は、タギングルの唾液とキラーメの毒の結晶のサンプルを持ち、自分の席へ向かった。

 この研究室には、様々な血清がある。いずれは、一般流通している毒消しに組み込むべく、日夜研究を重ねているという訳だ。

 探検家は、地図の空白を埋めた。我々研究者は、その地図を頼りに、生態系の空白を埋めていく。他にも、様々な専門家が、各々の分野を開拓している。歴史の最先端に立つ私たちは、共に一冊の世界を編む。

 私とミクさんは、情報共有や意見交換をしながら、研究を進めた。

 彼女のストリンダーと私のマスキッパも、色々と手伝ってくれている。

 休憩時間、私はコーヒーを。ミクさんは、サイコソーダを飲んだ。

 

「一番好きな毒はなんですか?」

 

 ふたりで長椅子に座っていると、彼女に質問される。

 

「難しい質問ですね。私は、ゴーストの毒ガスもドクロッグの分泌する毒も好きでして。あとは、ドククラゲの毒針も興味深いですね」

「ふむふむ。ワタシは、今はキラーメの毒がイチオシです」

「鉱石毒は美しいですからね」

 

 それに、キラーメ及びキラフロルについて分かっていることは、まだまだ少ない。

 その後も、私たちは、日々研究を続けた。

 そして、ある日。

 

「ツルバミさん! パルデアではない土地にキラーメがいる! ので、ワタシたちも向かいましょう!」

 

 爛々とした目で、彼女は言った。

 私は、勢いに押されて頷くしか出来ない。

 その日のうちに、ふたりで大急ぎで旅支度をした。

 

「スマホロトムにモンスターボールに……向こうで入手出来ない実験器具は全部送らないとですね…………」

 

 忙しい、忙しいとあわただしくしながら、私たちは、楽しそうに笑う。

 未知を知るのは、いつだって楽しい。

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