ポケモン世界、問題多し 作:前途多難な転移者
2話目ですが、オリジナルのリージョンフォームのポケモンが出て来ます。
ラプラスに乗る事十数分、やっと島へと辿り着いた。
「よっと…お兄さん降りれる?」
「あぁ、大丈ぶっ」
「ラプ〜♪」
「あっ」
降りようとしたらラプラスに服の首元を咥えられた。
本人…いや本ポケ?は、善意でやったのだろう。幸いにも服は生地の伸びが良いタイプだったので首が絞まる事はなかった。
「あぁ…ありがとうラプラス」
「ラプ〜♪」
ラプラスは嬉しそうである。まぁ、ヨシ!
「お兄さん、こっち来て」
「ん、あぁ」
島に降り立った自分は、歩きながら改めて島を見る。
ほぼ森と言っても過言じゃない程緑が多く、少し遠くには岩肌の多い山も見える。
すぐそこではピチューが走り回り、ポッポが軒先で止まっている。
改めて、自分はポケモンの世界に来たのだと再確認する。
少女に案内されたのは、砂浜からすぐそこの平家だった。
「おじいちゃーん、海で浮いてた人助けたよー!」
そう言って少女は土足のまま走って行く。
自分も行こうかと思ったが、濡れたまま家に上がるのは良くないと思い、その場で待つ事にした。
ついでに、自分の体も確認する。
身体にはどこにも外傷はなく、打撲痕もなかった。
数分後、奥から少女と共に筋肉質な体の老人がやって来た。
「おじいちゃん、この人だよ」
「…ほぉ、お前さん、よくサメハダーに襲われなかったのぅ」
立派に伸びた髭を撫でて、老人はこちらを見つめる
「運が良かったんだと思います」
その言葉に老人は片眉を上げてこちらを見る。
「…そうか、そうか、ワシはミヌサキ。ここで漁師をやっとる。そしてこの子はワシの孫のカエデ」
「自己紹介遅れてごめんなさい、私はカエデ、この島のキャプテンの補佐やってるの」
そう言ってふふん、と胸を張るが、そもそもキャプテンなる存在がよく分からない、アローラと似たような感じなのだろうか?
「孫から聞いたが、気付いたら海の上におったとな?」
「えぇ…それより前の記憶もなくて…」
そう言うと、ミヌサキさんは顎髭を撫でてじっと自分を見つめる。
「災難だったのぅ。しかしこのメイガイ地方でポケモンなしに動くのは無理じゃ…どれ、そんな濡れたままでは風邪を引くじゃろう、代わりの服とモンスターボールを6つ渡そう」
そう言うとミヌサキさんはすぐ側の引き出しから甚平と羽織とモンスターボールを6つ出すと、自分へと渡した。
「幸いにも、この島にはそう凶暴なポケモンは居らん、寧ろ人懐っこい方が多いからの、お主の助けにはなろうて…カエデ、着替えたら連れてってやりなさい」
「はーい、お兄さん、着替えるならあっちでね」
そう言って指差した先には、すぐ側の柱に客室と札がかけられた部屋だった。
「すいません、お借りします」
「いいんじゃよ、それに…ワシももうヨボヨボで身体に合わんから、ソレはやるわい」
「…ありがとうございます」
ぺこりとミヌサキさんへ頭を下げると着替える為に部屋に入った。
室内は陽の光が差すものの、若干薄暗い。
電気は通っているものの、チカチカと途切れ途切れだ。
…それに何か目線を感じる。
手早く濡れた服と下着を脱ぎ、甚平を手に取る
…しかし、そのまま履いてもいいのだろうか?
甚平のズボンをじっと見て数秒、しかし洗っておけばいいか、とそのまま履いた。
甚平は簡単に着れ、続いて羽織を手に取る
…羽織の背中に何かの文字が大きく書いてあるが、読めない。
しかし、特に気にする必要もないだろうと手早く着替えて、扉を開ける
「あ、出て来たね!じゃ、お兄さん行こっ!」
そう言うとカエデに手を引かれ、外へと出て行く
「あのっ!モンスターボールありがとうございました!この恩はいつか返しますので!」
振り向いてミヌサキさんにそう伝える。
「いいんじゃよ、その服、よく似合っておる。お主の服は洗濯して乾かしておくでのぅ」
その言葉を聞いてか、ミヌサキさんはニコリと笑ってこちらに手を振って見送ってくれた。
──────
カエデに連れられ、島にある森の中へと入る。
森にはキャタピーやビードルと言った虫ポケモンや、ポッポやヤヤコマなどの鳥ポケモンも居た。
しかし、見知らぬポケモンも居た。
ドクロを被った真っ黒な子供のような姿をした浮かぶポケモンや紫色のおかっぱ頭に着物を着た子供のような見た目のポケモンだ。
「カエデ、あのポケモンは?」
「え?ボクレーとラルトスだよ?」
「えっ?」
「あぁ…知らないよね。ここメイガイ地方にはね。メイガイ地方でしか見れない姿のポケモンも居るんだよ」
そう言ってカエデはドクロを被った真っ黒な子供のような姿のポケモンを指差す
「あれはここメイガイにしか居ないボクレー、タイプはゴースト・いわだよ」
【ボクレー(メイガイの姿)タイプ ゴースト・いわ】
「その近くの紫色の子がラルトス、タイプはフェアリー・ほのお」
【ラルトス(メイガイの姿)タイプ フェアリー・ほのお】
「でも、この子達、普段は滅多に現れないんだよ。警戒心が強いんだ…けど…」
「なるほど…?」
そんな警戒心の強いボクレーとラルトスが、自分の足元でキャッキャと追いかけっこをしている。
そんな姿に自分も思わずホッコリしてしまう。
「…ボールあるし、ゲットしたら?この子達、育つとメイガイじゃ結構強い子になるんだよ?」
「え…いいのか?」
ミヌサキさんから貰ったモンスターボールを二つ出して、ボクレーとラルトスの目線に合わせる為にしゃがむ
「実は自分はポケモンを一匹も持ってなくてね、よかったら君達が最初のパートナーになってくれると嬉しいんだけど…」
そう言うと、二匹はお互いを見た後に、頷くとボールのスイッチをペチッと叩く。
そのままボールが開けば、二匹はボールの中へ特に抵抗もなく入って行く
ボールがぷるっと一度揺れると、カチッ…という音と共に小さな星が見えた。
「うん、ボクレーとラルトスをゲットだね。おめでとう、お兄さん!」
カエデは自分の事の様に笑顔で拍手して祝福してくれている。
「…しかし、タイプ的にみずとじめんタイプに対して弱くないか…?」
そんな自分の呟きに、カエデは当然のような答えを返した。
「ん?大丈夫だよ、ボクレーもラルトスも、育つとみずとじめんタイプに強い技を覚えるから」
「自分で相性補完するの…??」
「うん、だから言ったでしょ?メイガイでも結構強い子に育つって」
そう言ってふふん、と胸を張る。
「…もしかして、メイガイにしか居ないポケモンは皆、弱点のタイプに対して有効な技を普通に覚えるのか?」
「うーん、ちょっと違うかな、メイガイに住んでるポケモン達はみんな弱点になるタイプの内のどれか一つは確実に対応出来る技を覚えられるんだよ。ほら、例えばあそこのキャタピー」
そう言って指差す先にはキャタピーが居た。そんなキャタピーにポッポが迫る
迫るポッポへ、キャタピーが顔を向け、キッ!と睨みつけると技を放つ
キャタピーの"うちおとす"!
口元に砂粒が集まり、小石程度の大きさになると、勢い良く発射される。
ポッポは回避しようとするも急な方向転換をするには勢いが殺しきれず、うちおとすが当たってしまう
そのままポッポはゆるゆると落下して行き、ぺしょり…と地面に落ちた。
キャタピーがポッポに勝つ、ゲームでなら考えられない結果だ。
「あんな風に対応して来るポケモンが多いから、それぞれの島のキャプテンはそんなポケモン達を相手にするのが普通だからとっても強いし、次期キャプテン候補もそれくらい強くなきゃいけないの」
因みに私も次期キャプテン候補よ!とドヤるカエデを他所に、カナエは思った。
(なんだこの…ガチ地方…?)
【悲報:メイガイ地方、野生のポケモンさえ相性不利に対して必ず有効打を覚えて対策する地方だった】
この話のリージョンフォームポケモン まとめ
ボクレー(メイガイの姿)タイプ ゴースト・いわ
レベル4
覚えている技
おどろかす
ずつき
いわおとし
ーー
ラルトス(メイガイの姿)タイプ フェアリー・ほのお
レベル5
覚えている技
ようせいのかぜ
ねんりき
ひのこ
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