ソードアート・オンライン 黒の剣士と赤の少女 作:相馬エンジェル梅太郎
相馬エンジェル梅太郎です!!
今回が初めての小説の投稿です!
暖かい目で見守ってください!!!
《始まりの街》
楽しいゲーム攻略など、最初から存在しなかったのだ。
プレイヤー達の表情は、凍り付いている。
まるで、突きつけられた現実を受け入れないように。
「ここで諸君に、プレゼントを差し上げよう」
支配者が言う。
巨大な体に、顔をすっぽりと覆い表情は、全く見えない。
これ程、不気味な物も中々ない。
だが、プレイヤー達の、恐怖を煽るには最適だった。
皆ビクビクしながら、アイテムストレージを開く。
あったのは、手鏡。
次の瞬間。
プレイヤー全員を青白い光が、包み込んだ。
辺りが、ざわざわしている。
手鏡を覗き込み皆が、驚愕の表情を浮かべている。
「これで分かってもらえただろうか?」
支配者は、念を押すように問いかける。
だが、誰一人として声を上げることが出来ない。
皆、怯え、恐怖し、絶望している。
そんな時。
「きゃあああああああああああああああああ!!!」
一人の女の子の、叫びが響き渡った。
それを聞き、支配者は去る。
そして、プレイヤーは暴れだす。
残されたのは、既に死亡したプレイヤーを除いた約一万のプレイヤーだった。
目指す先は、遥か先。百層。
この世界の頂。
だが、それはあまりにも過酷すぎるものだった。
《七十四層 迷宮区》
「はあ。はあ。はあ」
呼吸が、荒くなる。
視野が、狭くなる。
動きが、鈍くなる。
それでも、目の前の敵は、攻撃の手を緩めてくれることはない。
私は、自分の愚かさを呪わずにはいられなかった。
もっとやりようは、あっただろう。
もっと上手く出来ただろう。
戦闘に集中は、出来ているのに頭の中は、後悔でいっぱいだった。
でも。
でも。
あれ以上、私は、我慢なんて出来なかっただろう。
最後は、最もらしい言い訳が頭に浮かんだ。
リザードマンロードは、私に刀を振り降ろしてくる。
その瞬間。
アイツもこんな風景を見て、死んでいったのかな。
なんて思ったりもした。
周りはスローで動いてる。
刀を、振り降ろすのも、ゆっくり。
お蔭で、死の直前に目を、閉じれた。
あと、数瞬で来る衝撃に耐えるため、無意識に硬く目を瞑り、歯を食いしばる。
だけど。
来るはずの衝撃は、いつまで経っても来なかった。
襲る襲る目を開ける。
「え?」
そこには、漆黒の剣士がいた。
思わず、フリーズする。
思考が纏らず、混乱する。
そこに。
「早くどけ!本当に死ぬぞ!」
力強いけれど、確かな優しさも含まれた声に反応する。
「っ」
反射的にその場を、離れる。
剣士は、私が離れたのを確認すると、剣と刀の鍔迫り合いを終わらせる。
そのまま少し、距離を取り一気に突っ込む。
黒の剣が、ソードスキルの発動の輝きに包まれる。
「………」
見入っていた。
綺麗だった。
そして、それを見ているのは、とても辛かった。
「はあああああ!」
ホリゾンタル・スクエア。
片手用長剣のソードスキル。
このスキルを使っている人を見たのは、初めてじゃない。
けれど。
他の人とは。
比べものにならないと思った。
勝負は、本当に一瞬だった。
剣士は、己の剣を、再び鞘に戻している。
私は、気づいたら腰を抜かしていた。
ペタンと座ってしまっている。
「ふう。大丈夫か?」
自然に。
だから余計に、驚いた。
あんなに強い剣士の顔は、まるで女の子のようだった。
「あ、ああ。うん。何とか」
顔を合わせないで答える。
顔が、可愛いからとかじゃなくて。
そんなくだらない理由ではないけれど、顔を見ることは。
目を直視することは、私には、出来ない。
さっと立つ。
「助けてくれてありがと。それじゃ」
立ち去ろうとする。
けど。
「何でこんなとこにいるの?攻略組じゃないよね?」
不思議そうに、または疑うように、私を見てくる。
「あ。うん。攻略組じゃないよ」
嘘を言っても仕方がないので、正直に言う。
視線はずっと、全く別の方を見たままだが。
「ふーん。じゃあ何でこんな最前線に出てきたの?」
「ち、ちょっと挑戦してみようかなって」
自分のことだが、馬鹿らしいと思う。
「今レベルいくつ?」
私の答えを聞いた瞬間。
顔は険しくなり、声は低くなった黒の剣士。
「え、えっと」
正直に答えるべきか、悩んでしまった。
「自分の命を無駄にするなッ!」
剣士が怒鳴る。
私の態度から、大体の予想を立てたのだろう。
「もっと命を大切にしろッ!自殺行為みたいなもんだって自分だって分かってたんだろッ!」
いつ振りだろう。
こんなに怒られたのは。
そんな関係ないことを頭で、の隅で考えていた。
けれど、私だって思うところがあってこうして最前線まで出てきたのだ。
そんなことも知らないで、ただただ怒られ続けるのは嫌だった。
「あんたに何がわかるのよ」
「え?」
剣士は、戸惑いの声を上げる。
自分自身でも、可笑しいのは分かってる。
命を、助けてもらった恩人に対する態度じゃないのも理解してる。
けど。
もう止めることなんて、出来なかった。
「あんたに何が分かるのよッ!?」
「っ」
自分でも驚くほど、ヒステリックな声が出た。
「さっき会ったばっかりのあんたに何が分かるのッ!何も知らないくせにッ!偉そうなこと言わないでよッ!」
「で、でも俺は君のことが心「うるさいッ!」 っ!はい。ごめんなさい」
こんな理不尽な怒り方をしている私に、謝ってくれるなんて本当にいい人だ。
だから。
だからこそ。
この人は、私なんかと一緒にいちゃいけない。
もう二度と会いたくない。
そんな思いを彼に、抱かせないとダメなのだ。
「バカ!」
「ごめん」
「アホ!」
「ごめん」
「ドジ!」
「ごめん」
「マヌケ!」
「ごめん」
「童貞!」
「な!なぜそれを!?」
「女顔!」
「グハッ!」
「粗○ン!」
「ちげーよ!」
思いつく限りの悪口を言ってやった。
何個かは、本当に傷ついていたようだったので、そこは本当に反省してる。
でも、これ以上彼に嫌われる方法が分からなかった。
だから。
「………」
「………」
こんな状態になってしまうのも、仕方のないことだと思いたい。
それに私自身も、これ以上いい人であるこの剣士さんを傷つけるのは嫌だった。
「じゃ、じゃあ私帰るね」
「え?あ。うん」
唐突だったが仕方のないことだろう。
もう会うこともない。
私が、狩場に気を付ければいいだけだ。
背を向ける。
気まずい雰囲気から逃げるように。
少しだけ早歩きをする。
「ねえ!」
聞こえない振りをする。
「ねえって!」
さっきよりも大きい声で。
無視しろ。
無視しろ。
私の心が、そう囁く。
それでも。
「な、なに?」
反応してしまった私は、やっぱりバカだ。
「名前なんて言うの?」
ニッコリと。
恥ずかしそうに。
それは、とても。
とっても可愛らしい笑顔だった。
知り合って間もない。
時間にしても、三十分程度しか話していないだろう。
そしてこれから先も会うことはない。
そう思うと少し寂しいことだと思った。
助けてもらって。
怒鳴られて。
怒鳴り返して。
悪口言って。
本当に私は、最低だ。
だから。
出来る限りで。
恩返しをしたいと思った。
「エミリーだよ」
ニッコリと笑って見せた。
黒の剣士。
知ってたよ。
有名だから。
可愛い笑顔が出来た自信はない。
笑ったのなんて、久しぶりだから。
でも心からの笑顔だった。
これしか出来ない。
情けないけど、これが限界。
あの笑顔が、私からキリト君への恩返し。
可笑しい。
何だか可笑しい。
可笑しすぎる。
俺は、プレイヤーホームに着いてからも謎のドキドキが襲ってくる。
この症状が出たのは、エミリーに名前を聞いた時からだ。
「はあ。何だこりゃー」
ベットに突っ伏す。
木製のベットは俺が、乗るとギシと音を立てる。
時刻は午後四時。
全く眠くないが何となく目を瞑る。
すると風景が浮かんでくる。
そして俺は、やっぱり寝てしまうのであった。
「なあ?本当にいいのか?」
「ああ。いいよ。だって俺料理スキルなんて全然だし」
「でもよー。Sランクだぜ?」
午後二時。
俺は、エギルの店に来ていた。
ここには、よく来るのだが今日は、特別にいい物を持参してきた。
と、いうのも午前中の狩りで俺は、伝説的な食材ラグーラビットを手に入れたのだ。
だが、ここで問題が発生する。
俺は、たまに間違われたりするが男である。
故に、料理スキルなんてもんはすっからかんなのである。
なので、悩みに悩んだ末にこうしてエギルの店にやって来たのである。
だが、実際売ってやると言ったらこの態度だ。
そんな態度をされるとこちらとしては、非常に困る訳である。
「アスナに頼めばいいじゃねえか」
「いや。たかが、こんなので呼び出すのは可愛そうだよ」
「そんなことねえよ!」
「な、何だよ急に?」
急にエギルがグイグイ来やがった。
「なあ?ぶっちゃけアスナのことどう思ってんだよ?」
「は?何だよいきなり」
そんなことをいきなり聞かれても、正直回答に困る。
「で?どうなんだよ?」
「知らん!友達だよ!友達!」
適当に回答して店を出る。
「おい!肉は!?それとアスナは!?」
無視を決め込む。
それにしてもエギルよ。
いくらSランク食材だからってアスナと肉を同等のように扱うのは、マズイと思うぜ?
やることがない。
俺は、そう思うとすぐに七十四層の迷宮区に向かった。
やることのない俺がやることといえば、これしかないのだ。
まあ。ラグーラビットが手に入らなければまだ狩りを続行していたし。
そんなこんなであっという間に午後三時半を迎えた。
そんな時。
前方で、女の子が敵に襲われていた。
その姿を、視認した瞬間。
全速力で走っていた。
女の子の武器は槍。
だがその槍からは、既に攻撃の意思など感じられなかった。
間に合え!
リザードマンロードの刀は、既にソードスキルの輝きを放っていた。
「うおおおおおおおおお!」
俺は、全力のソニックリープを放っていた。
リザードマンロードの刀は、俺の剣と交わり合い女の子の当たることはなかった。
リザードマンロードの体力ゲージは、既に半分程度になっていた。
ここまで削ったのは、間違いなく女の子の功績だった。
俺の後ろにいる女の子は、その場から動かない。
まだ何があったのか理解できていないのだろう。
「早くどけ!本当に死ぬぞ!」
俺から、出た声は俺の想像以上に切羽詰まったものだった。
女の子が息を飲み、移動したのを感じた。
俺は、鍔迫り合いになっていたところから距離を取り、一気に突っ込む。
敵が目前に、迫ったその瞬間。
ホリゾンタル・スクエアが炸裂した。
「ふう。大丈夫か?」
ダークリパルサーを方に掛かっている鞘に戻す。
女の子の方を向くと女の子は、腰を抜かしたようだった。
それに顔も驚いた表情をしている。
「あ。ああ。うん。何とか」
女の子は、俺と目を合わせずに立ち上がる。
そして。
「助けてくれてありがと。それじゃ」
そのまま立ち去ろうとした。
自分勝手に帰ろうとした。
だから、俺も。
「何でこんなとこにいるの?攻略組じゃないよね?」
自分勝手に聞きたいことを聞いてやった。
女の子を見る。
身長は、小さく百五程度だと思う。
髪は、赤のロング。
戦闘に備えてたのか、ポニーテールになっている。
そして次に防具。
実に俺とセンスが合いそうだった。
全身黒だった。
だが、問題点があった。
「今のレベルいくつ?」
自然と力が籠ってしまった。
「え、えっと」
やはり。
予想通りの反応だった。
「自分の命を無駄にするなッ!」
怒鳴っていた。
許せなかった。
お世辞にもいいとは、言えない防具で最前線に来るなんて。
「もっと命を大切にしろッ!自殺行為みたいなもんだって自分だって分かってんだろ!」
止まらなかった。
それに自分自身にも驚いた。
俺が、初対面の女の子にここまで怒るなんて。
そんなことを考えながら怒ってた。
「あんたに何が分かるのよ」
小さな声で聞こえた。
俺は、正論を言っていたはずなのに。
戸惑いを隠せなかった。
「あんたに何が分かるのよッ!」
「っ」
思わず息を飲んだ。
完全に形成逆転だった。
「さっき会ったばっかりのあんたに何が分かるのッ!何も知らないくせにッ!偉そうなこと言わないでよッ!」
「で、でも俺は君のことが心「うるさいッ!」 っ!はい。ごめんなさい」
でも、俺が一番驚いたのは、女の子の表情。
思い詰めていた。
それを見た瞬間。
何とかしたいと。
そう。
素直に思った。
その後は、物の見事に悪口の連続パンチ。
心が折れそうになった。
でも。
女の子の表情が柔らかくなったのが何よりも嬉しかった。
「………」
「………」
一通り悪口を言った後は、気まずい沈黙だった。
何か喋らなきゃ。
そう思った。けど。
沈黙を破ったのは、女の子だった。
「じゃ、じゃあ私帰るね」
「え?あ。うん」
あまりの急展開だったから思わず頷いてしまった。
でも。
このまま帰すのは、何か嫌だった。
気持ち的にちょっと早いペースで歩いている女の子に呼びかける。
「ねえ!」
無視。
無視された。
「ねえって!」
でも。
俺が、そこで挫けなかった。
「な、なに?」
そんな微妙な反応されると傷つくんですけど。
そんな心の動揺を見せずに。
「名前なんて言うの?」
俺は、上手く笑えているだろうか?
少しでも、笑顔で居てほしい。
そう思ったから。
精一杯の勇気を振り絞って聞いた。
多分俺の顔は、真っ赤だろう。
でも。
「エミリーだよ」
笑顔で答えてくれたから。
もっと顔が赤くなった。
だから。
自然とまた笑えた。
「う、うーん」
体を捩る。
それによって、またベットがギシと鳴る。
時刻は六時。
二時間くらい寝ていたらしい。
それに時間が時間なためお腹も空いた。
「はあ」
アイテムストレージには、ラグーラビットの肉が相変わらずいた。
「あ!」
ここで俺は、閃いた。
「エミリーと一緒に食べよ!」
それからしばらく上機嫌だったが、エミリーとフレンドじゃないことを思い出すと途端に気持ちが落ち込んだ。
やっぱり可笑しい。
しばらく頭を悩ます俺だった。
いやー。
小説書くのって大変ですねーww
今日が初投稿だったんで夜更かしして書いちゃいました!
出来る限り早いペースで、書いていきたいと思います!
小説の感想待ってます!
酷評でも構いません!
皆さんからの熱いメッセージを待ってます!