ソードアート・オンライン 黒の剣士と赤の少女   作:相馬エンジェル梅太郎

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4日連続投稿です。
もう、自分でも驚きません。
暇を見つけては、小説を書いている自分。
もう驚きません。

と、いうことで今回もよろしくお願いします!


最前線

 

 

 「はあ」

ドサ。

思わずベットに、倒れこむ。

あまり感じていなかったが、体は疲れていたのだろう。

こうしている間にも、俺の体は睡眠を求めている。

だが、そんな体にムチを打って、俺はフレンドリストを見る。

お世辞にも、多くない。

それでも。

エミリー。

その名前を見ただけで、一瞬にしてフレンドリストが輝いて見える。

今の俺の顔は、だらしなく緩んでいることだろう。

だが仕方ない。

それだけ、嬉しいことなのだ。

いい気持ちのまま、フレンドリストを閉じる。

今日は、もう寝よう。

明日だって早いんだ。

期待に胸を膨らませ、俺は眠りについた。

頭の隅では、必死に問題を解決しようとしながら。

 

 「キリト君。この世界の中で、リアルに対することを聞くのは、ルール違反だよ」

真剣な問いに、お道化た回答をした。

やっぱり、まだ伝えることは出来ない。

そんな私の回答に、キリト君は。

「そうだな。そうだった。ごめん」

笑って合わせてくれた。

胸が痛む。

きっとキリト君は、物凄く大変な決意をしてくれたんだと思う。

そんな、決意を。

私は、踏みにじった。

それなのにキリト君は、嫌な顔一つしないでいてくれた。

何ていい人なんだろうって思った。

だから、償いの気持ちで提案した。

私の、心からの願い事を。

「キリト君。私と、フレンドになってくれない?」

 

 

 耳から、入って来た情報を疑った。

一世一代の賭けが、失敗した。

気持ちは、沈んだ。

真っ黒になった。

俺じゃ、エミリーの力にはなれない。

それが、とてつもなくショックだった。

それでも。

「キリト君。私と、フレンドになってくれない?」

そんな、言葉を聞いた瞬間。

心が、一気に明るくなった。

エミリーが発した言葉は、魔法の言葉だったのだ。

存在しないはずの魔法の効果を俺は、確かに感じた。

だから。

「じゃ、じゃあ。明日から俺と、パーティーを組んでくれないか?」

「え?」

お互いに、驚く。

エミリーは、俺の言葉に。

俺は、自分の変わりように。

でも、この変化は嬉しいと感じた。

積極的になってみようと思った。

エミリーのことを知るために。

エミリーに頼ってもらうために。

そして。

自分自身の気持ちを、知るために。

確かな決意を秘めた言葉は。

「はい。喜んで」

それ以上の誠意によって、霞んでしまった。

 

 

 起きる。

「ふあーあ」

自分でも、驚くほど大きな欠伸が出る。

昨日は、中々寝れなかった。

目を瞑り思い出す。

キリト君。

それだけで。

胸がドクンと、跳ね上がった。

沢山の表情が、映し出される。

今日は、どんなキリト君を見つけられるだろう。

そしてそんなキリト君を見て、私は何を感じるのだろう。

考えただけで、顔がにやける。

「よし!」

さっきまでの眠気は、どこへやら。

私は、すぐに準備を始めた。

 

 家を出る。

快晴。

私の、願いが通じたようだ。

すると。

「よ!」

右手を掲げて、軽く微笑むキリト君がいた。

それを見て。

「よ!」

思わず、マネしてみた。

「はは、ノリいいな」

「でしょ?」

「ああ。本当に」

笑顔で話す。

私達の間に、気まずい空気などもう存在しない。

「でも、本当に迎えに来てくれたんだね」

「ああ。約束だったしな」

優しく微笑むキリト君は、若干照れているようでもあった。

昨日の約束を覚えていてくれている。

そんな小さいことにも私は、大きな喜びを感じずにはいられない。

 

 大いに悩む。

こんなに悩むのなら、昨日の夜に色々考えておくべきだったと反省する。

集合時間までは、殆ど時間はない。

なので、考える時間はない。

だが時間は確実に進んでいる。

そして、時間の進みと同じくらい確実なことは昨日の去り際の一言が俺を悩ませているってことだ。

 「じゃあ今日は、これで」

「あ。うん。そうだね」

フレンド登録をやり終えた後、しばらく談笑していたら中々の時間になってしまった。

俺としては、もっと話していたかったのだがそうもいかない。

それにまた明日も会える。

この約束があるから、俺は笑顔でエミリーとお別れ出来る。

「送っていこうか?」

「いや。大丈夫。だって、女の子に送られる男なんて何かダサいだろ?」

「そうかなー?」

エミリーは、首をかしげる。

そうとは、思わないのだろう。

だが俺は、エミリーの魅力的なお誘いを断った理由は、二つあった。

まず一つは、エミリーに話した通り。

そしてもう一つは、ここでそれを許してしまったら俺は、言い訳を考えてもっと、ずっと一緒にいようとしてしまいそうだったから。

我ながら、笑える。

明日も会えるって分かっているのに、それでもまだまだ一緒にいたいと願ってしまうなんて。

「どうしたの?キリト君」

「あ、いや。何でもないよ」

「そう?」

ちょっと考え込んでしまっていたらしい。

エミリーに、心配させてしまった。

「じゃあ、帰るよ」

「うん。また明日」

エミリーは、笑顔で言ってくれる。

なのに。

なのに。

俺の足は、その場を離れることを拒んでいた。

「本当にどうしたの?キリト君」

「あ、ああ。本当に何でもないんだ。けど」

「けど?」

真っ直ぐ見つめられる。

その眼を見ると。

何故か。

まだ、一緒にいたい。

その言葉が出てこなくなってしまう。

下を向く。

エミリーから見たら俺は、相当挙動不審だろう。

でも、エミリーは。

「私本当は、まだキリト君とバイバイしたくない」

「え?」

思わず、顔を上げる。

顔は、少し赤くなり照れているようだった。

でも。

目線は、確かな強さを持っていた。

だから。

「俺も、同じこと思ってた。でも言い出せなかった。これじゃあ、男失格だな」

大きな嬉しさと。

小さな自己嫌悪。

それを。

「失格なんかじゃないよ」

優しい笑みで一つにしてくれた。

自己嫌悪は、消える。

心は、温かくなる。

それでも、エミリーは言葉を紡ぐ。

「一秒でも早く、キリト君に会いたい。だから、だから、明日の朝ここで私を待っていて」

「ああ。分かった。待ってるよ」

エミリーの優しさを心に留め、確か返事をした。

 つまり俺の悩みなど大したことは、ないのだ。

それでも、頭を悩ませてしまうのはエミリーだからだ。

エミリーは、冗談のつもりで言ったのではないかとか。

出てきたらまず何て声をかければいいのとか。

そんなつまらないけど、重要なことで俺は頭を悩ませているのである。

そんな時。

ドアがゆっくり開く。

心臓が、暴れだす。

エミリーの姿が目に映る。

目と目が合って、俺が発した一言は。

「よ!」

あまりにも、短すぎる一言だった。

 

 狩場、七十四層。

つまりは、最前線。

これだけは、どうしても譲れなかった。

キリト君は、危ないって言っていたけどこればっかりは折れる訳にはいかなかった。

我儘だなって思う。

それでも、キリト君が私のことを心の底から心配してくれるのはいいものだと思わずにはいられなかった。

 

 転移門の前にいる。

私達は、どこで狩りをするか決めていなかったのだ。

「キリト君。私七十四層がいい」

「え?」

これだけは、譲ることの出来ない物だった。

「エミリー。流石に無理だ。危険すぎる」

キリト君の顔は、本当に心配そうで。

そんな顔を見たら私は、とても嬉しくなる。

ダメだと分かっていても、思ってしまう。

今まで、人に心配されるのが一番嫌いだった。

でも。

でも、キリト君に心配されるのは、別のようだ。

キリト君が、私のことを大切にしているのが分かるから。

だから、とても嬉しいのだ。

「キリト君。お願い」

頭を下げる。

顔は、既に困り果てた物になっている。

「エミリー。じゃあ訳を話してくれないか?何で最前線じゃなきゃ嫌なのか。納得出来る理由なら連れていく」

キリト君が最もなことを言う。

でも。

それでも、私は。

「それは、言えない。どうしても」

言う訳には、いかないのだ。

少しでも教えてしまえば、きっと。

きっと私は、全てを打ち明けてしまう。

そんな絶望的な予感があった。

だから何も語ることは、出来ないのだ。

「はあ。分かった。連れていく」

「え!?本当に!?」

突然の了承に驚く。

了承したというよりも、キリト君が折れてくれたのだが。

「ああ。でも絶対に俺から離れるなよ?」

「うん。分かった」

確かな約束を交わして、私達は最前線に向かった。

 

 「ふう。お疲れ。エミリー」

「うん。キリト君もお疲れ」

最前線。

前に一人で来た時は、散々な結果だったが今回は違った。

それは、もちろん。

「うん?どうした?」

「ううん。何でもないよ」

「そうか」

キリト君がいるからに他ならない。

キリト君は、再び歩き出す。

それを後ろから追うようにして歩く。

道中、もちろん敵に遭遇するがキリト君と撃退する。

「大丈夫か?エミリー」

「うん。もう、心配しすぎ」

「あ、ああ。そうかな」

こうして毎回心配してくれるキリト君の優しさを感じると、モンスターに感謝したい気持ちも少しは、湧き出てしまうのである。

それからも、同じように歩き続ける。

そして。

「これって」

「あ、ああ。ボス部屋だ」

大きな発見をしたのであった。

 

 転移結晶を持ちながら、ドアを開ける。

俺の目には、まだ何も映っていない。

敵の姿もまだ、見当たらない。

「エミリー。離れるなよ」

「う、うん」

エミリーの声も少なからず、恐怖が混じっているように感じる。

一歩。

また、一歩。

ゆっくり進んでいく。

そして、唐突に。

青い炎によって、明かりが灯されたのである。

そして、前に佇むのは圧倒的な力。

その正体は。

「ぐおおおおおお!!!」

「うああああああ!!!」

「きゃあああああ!!!」

青眼の悪魔であった。

 

 「な、何あれ」

「ボスだとしかいいようがない」

だが、エミリーが言いたいことも分かる。

あれは、凄まじい強さだ。

見ただけで容易に分かる。

あれを、倒すには盾装備が二十人は欲しいところだ。

それでも、足りない気がする。

それほどの強さを誇っていそうだった。

だが、ここで。

ぐううううう。

腹の虫が鳴いた。

「ふふ。ご飯にしようか」

「あ、ああ。そうしよう」

一旦ここで、考えるのを辞めようと思う。

だって、今は。

「なに?そんなに見て」

「いや、お昼なにかなって思ってさ」

「それは、お楽しみってことで。準備するからちょっとだけ待ってね」

「おう。分かった」

エミリーとの時間を楽しみたいから。

 

 楽しい昼食は、あっという間に終わってしまった。

キリト君は、私が作ったサンドイッチを美味しそうに作ってくれた。

「ご馳走様でした」

「いえいえ。お粗末でした」

「また作ってくれる?」

不安と期待が織り交ざったような表情で私を見る。

「ふふ。もちろんだよ」

だから、精一杯の笑顔で答えてあげた。

それからも、談笑を楽しむ。

最前線。

そんな場所にいるのに、私達の間に流れる空気は昨日の夜と同じ空気だった。

「落ち着くな」

「うん。本当にね」

また同じことを考えていた。

そして、私の頬は、また緩んでしまう。

だが、突然。

この空気を壊す音が聞こえてきた。

「っ」

キリト君は、反応する。

人が、安全エリアに入ってきた時の音だ。

そして、現れたプレイヤー達は、武士のような格好をしていて。

バンダナを巻いているリーダーのような人は、とても目立っていた。

そして、キリト君と目が合うと嬉しそうに叫んだ。

「キリトじゃねーか!」

「クライン。元気だったか?」

「おう!」

クラインと呼ばれた人は、嬉しそうに。

キリト君は、申し訳なさそうに。

反対の表情を浮かべて会話していた。

何だか、それが。

酷く、可笑しく。

そして、身近に感じることが出来た。

 

 「エミリーです。キリト君とパーティーを組ませてもらっています。よろしくお願いします」

丁寧な口調だと思った。

いつも、俺と話している時とは、何かが違う。

そんな感じがした。

風林火山のメンバーは、エミリーを囲み質問攻めにしている。

そして、エミリーは苦笑いを浮かべながら対応している。

それを見て、胸がモヤモヤした。

助けに行きたい。

あの輪の中から、引っ張り出してまたどこかで二人穏やかな時間を過ごしたい。

そんなことを考えていた。

それでも、エミリーの表情は何となく楽しそうで。

だから。

止めることが出来なかった。

だが、その輪は思わぬ形で崩れることになった。

 

 ガシャン。ガシャン。

重装備に身を包んだ兵士達が、やってくる。

それを見て、エミリーを取り囲んでいたメンバーも輪を乱す。

すると、エミリーは輪を抜け俺の元に来る。

顔は、少し不安そうだった。

「キリト君。あの人達軍だよね?」

「ああ」

「そう」

エミリーの視線は、若干の不安が混じっていた。

軍は、一人の男の号令によって休んでいる。

指揮官が段々近づいて来る。

エミリーがキュッと俺の袖を掴む。

それを感じて、無意識に。

エミリーの肩をそっと抱きしめる。

「私は、アインクラッド解放軍、コーバッツ中佐だ」

「キリト。ソロだ」

すると、一瞬だが、確かに。

エミリーの方を鋭い視線で捉えた。

「っ」

エミリーは、下を向いてしまう。

俺は、肩を抱いた手に少し力を込める。

しかし、コーバッツはそんなことは、気にもせず続ける。

「君らは、もうこの先も攻略しているのか?」

正直に答えようと思った。

でも、エミリーに向けたあの鋭い視線。

あれは、明確な敵意が込められているような感じがした。

それで、答えは決まった。

「いや、まだここまでしか攻略出来てない」

「え?」

小さくエミリーが声を上げる。

だが、聞こえない振りをする。

コーバッツの口ぶりは明らかにマップデータの提供を求めている。

別に俺は、マップデータで商売する気はない。

だから、誰であろうと提供するのは構わない。

だが、それがエミリーの敵なら話は別だ。

コーバッツの視線を思い出す。

ワザとだろうが、ワザとじゃなかろうがあんな視線でエミリーを見る奴にマップデータなんか渡してたまるか。

この時俺は、そう考えたのだ。

「チっ。そうか」

コーバッツは、舌打ちをして戻る。

「貴様ら!さっさと立て!」

号令が掛かり、ぞろぞろと立ち上がる。

そして軍は、七十四層の迷宮区の中に消えて行く。

すると。

「ねえ。キリト君。どうして軍にマップデータを渡さなかったの?」

エミリーから当然の疑問が飛ぶ。

「ああ。だって、あのコーバッツって奴にマップデータを渡したら、あのままボスにちょっかい出しそうだったからな」

最もらしいことを言ってエミリーの疑問を晴らす。

でも、心の中は、自分でも驚くほど黒く濁っていた。

 

 「どうぞ」

「おじゃまします」

俺は、エミリーの家に来ていた。

ボスの部屋まで見つけた俺達が、もうあれ以上あそこに留まる理由がないからだ。

エミリーのレベル上げに行ってもよかったが、軍と鉢合わせになるのは御免だった。

だから、階層を少し下げ狩りを行っていた。

この提案をして時もエミリーは、難色を示していたがあの時はエミリーが折れてくれた。

因みに、マップデータはクラインに渡した。

今頃クラインが、マップデータを提供している頃だろう。

エミリーは、既に調理をしている。

それを見て、改めて思う。

俺が、守ってあげなきゃ。

この思いが日に日に強くなって行くのを俺は、感じた。

 

 キリトのスキルリスト

NEW

《二刀流》

守りたい人を見つけた最速の勇者が扱う剣。

キリトは、まだ知らない。

自分の思いによって新たなスキルが使えるようになったことが。

そして、このスキルがキリトの、エミリーの、そして全てのプレイヤーの運命を揺るがすことになるなんて彼には、知る由もない。






今回は、上手く書けなかった気がしますww

何でだろうー
スランプかなー
まあきっと自分が初心者だからでしょう!
うん!きっとそう!ww

今回も感想など色々待ってます!
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