気怠くなるかも
こんな小説にいきなり評価10が付いた∑(゚ω゚ノ)ノ
有難うございます!!
麻帆良学園中等部 2年A組 出席番号6番
詩之宮・F・瑠華
9月30日生まれ てんびん座 14歳
2年前 小学校6年の時に両親と死別し、昔、両親と親交が有ったと言うエヴァンジェリンと家族となる(姓名の変更は無い)
エヴァンジェリンからこの世界には魔法が存在し、この麻帆良の地には魔法使いが多数存在している事を明かされる。なお、エヴァンジェリンが吸血鬼の真祖(ハイ・デイライトウォーカー)であり「闇の福音(ダークエヴァンジェル)」という二つ名で呼ばれ恐れられている事を知る
ちなみに、瑠華自信は魔法が使えない(実践済み)、その代り詩魔法という別のタイプの魔法が使える。エヴァンジェリンによると、瑠華と瑠華の母親は『レ―ヴァテイル』という世界に少数しか存在しない種族だという、それを聞いた瑠華は「私って絶滅危惧種だったのか」と、どこかずれた発言をしたとか
「これが私のプロフィールです」
「どうした、瑠華?」
「ん?何でも無いよ」
「そうか、ほら、さっさと教室へ行くぞ」
「あ、待ってよエヴァねー、それに行っても姉さんは寝てるかさぼるぐらいしかしないでしょ」
「ふん」
エヴァねーは吸血鬼という特性から、日中には極端に弱い、そのためか授業中は大概寝ているか、さぼって屋上で寝ているかのどちらかになる(稀に起きて授業を受けているが)
それと15年ほど前に、ある魔法使いにちょっかいをかけた所「登校地獄」の呪いをかけられてしまい、以来15年ほど中学生を繰り返している(今回で5回目?)
しかもその呪いはタチの悪い事に滅茶苦茶なかけられ方をしており、吸血鬼の利となる性質を封印されているため、花粉症持ちに風邪をひくなど代謝面の低下、魔力の大幅抑制が付属していた、そのため1年に何度姉さんを看病したか
そんなエヴァねーだが、私にとっては大切な家族であり頼れる姉である事は間違いない(確信
「さっきから考え事をしているようだが悩みごとか?」
「んーん、エヴァねーは頼りになるお姉ちゃんだなーって」
「・・・な、何を分かり切った事を」
「マスター、顔が赤くなってますよ」
「う、うるさい!そんな事を言うのはこの口かー!」
そういってエヴァねーは茶々丸のほっぺたを詰まんでむにーっと引っ張る
絡繰茶々丸、私たち家族の末っ子にしてロボッ娘だ
彼女はハカセこと葉加瀬聡美(はかせ さとみ)と超鈴音(チャオ リンシェン)、二人の天才によって生み出された魔法と科学の融合ロボット。そのためプログラムによらない、自我を持った行動をする事が有るガイノイドだ。
上の説明から分かる通り、ハカセとチャオの二人も魔法関係者であり、同じクラスメイトでもある
「マ、ミャフターあわりひっはららいれくらさい」
「全く、最近生意気になってきてないか?」
「あはは、良いんじゃない?その方が楽しくて」
彼女は私が中学へ進学するのと同じ時期に起動し家に来たため、私よりも背が高く「胸」が大きくても1歳なのだ、「胸」が大きくても…
「どうしました瑠華?」
「・・・何でも無い」
「?」
「くっくっく」
茶々丸には気付かれなかったが、エヴァねーには私の視線が何処に行っていたかお見通しのようだ
「はぁ」
私がため息をついていると後ろから、車顔負けの速度で走ってくる「人間」と一緒にローラースケートを履いた女の子がやってきた
「あ、おはよー瑠華!」
「おはよーや瑠華~」
「おはよー、明日奈に木乃香、今日も元気だねー」
「それだけが取り柄だからね」
「もー、アスナったら、それだけじゃないやろ」
この二人は、元気な方が神楽坂明日奈で、反対におっとりした方が近衛木乃香である。二人ともクラスメイトだ
「エヴァンジェリンに茶々丸さんもお早う」
「ああ」
「お早うございます、明日奈さん木乃香さん」
「アスナ、そろそろ」
「あ、そうね、それじゃ私たち行くとこあるから先に行くわね」
「はい、また後で」
「ほなな~」
そう言って二人は学園へと向かって行った
「んー」
「どうしました、瑠華?」
「いやね、木乃香はまだ分かるんだローラースケートだから、でも明日奈のあの身体能力の高さはやっぱ普通じゃないなーと」
「まぁ、ここは麻帆良だからな、何が有っても不思議では無いだろう」
私の疑問にエヴァねーが答えた
「やー、その不思議筆頭の姉さんが言うと、説得力ありますな」
「この!貴様も同じだろうが!」
「うわわ、危ないって」
「ふん、今日はこのまま連れて行け」
姉さんをからかうと、私の背中に飛び乗り公開処刑を言い渡されてしまった
「まぁ良いけど、エヴァねーは恥ずかしくないの?」
「このまま寝るから関係ない」
「うわー…」
「変わりましょうか瑠華?」
「ありがと茶々丸、でも大丈夫」
そうして私は大衆の視線の中、エヴァねーを背負ったまま中等部校舎へと向かうのだった
「やぁ、皆おはよう」
『お早うございまーす!』
2-Aのホームルームの時間、担任の「タカミチ・T・高畑」が教室へとやってきた
「あー瑠華くん、エヴァンジェリンは?」
「すいません」
「あーいや、君のせいじゃ無いからね、そんなに気にしないで」
私が申し訳なさそうに謝ると、高畑先生も申し訳なさそうに謝ってきた
エヴァねーは校舎に着くと私から下り、そのまま教室へと向かわずどこかへと歩いて行ってしまった、何時もの事なのでどうせ屋上でさぼっているのだろう、茶々丸は今回はエヴァねーに付き添っているようだ
そんな何時もの日常が過ぎて行き、帰りのホームルーム
「さて、今年度も2月に入って残りわずかになった、3月になれば期末テストがあるからね、皆そろそろ気をつけて行こう」
『・・・は~い』
「ははは」
期末テスト、学生にとっては余り好きになれない言葉だろう、特に2-Aというクラスは格別だ
中学に入ってからテストと言うもので、学年別順位で上位を取ったことなどほとんど無い、クラスには超鈴音や近衛木乃香を初めとする数人の天才が個人でトップクラスに入ってはいるが、それを相殺または塗りつぶすほどの赤点を取る人物が5人いる(誰とは言わないが)
そのためか、ここ2-Aではテストと言う単語を聞くだけでテンションがガタ落ちしてしまうのだった
放課後
「おまたせ」
「ああ」
すでに外で待っていた姉さんと茶々丸に合流し帰路に着く
中等部になると皆寮生活になるが、私と姉さん、茶々丸は自宅からの通学だ、理由は色々とあるが一つとしては学園の先生(魔法関係者)達が、姉さんを一般の生徒と一緒の場所に居させたくは無いのだろう
「瑠華、あれの製作はどうだ?」
「あれ?、あぁ、あれね。うん、大体は出来あがってきたよ、春休み中には完成かな」
「そうか、初めて名前を聞いた時はもしやとも思ったが、この短期間で完成させるとはな。もう一つの方も上手くなって欲しいものだが」
「あはは、精進します」
私のミドルネームのフィラメント、意味は色々とあるが姉さんが注目したのは、ラテン語で「糸」を意味するfilumに由来する所だ
姉さんの二つ名の中に「人形遣い(ドールマスター)」と言うものが有る、その昔姉さんが吸血鬼になりたての頃、人間や魔法使いたちから身を守るために編み出した防衛術の一つで、全盛期の姉さんならば一度に最大周囲3kmの範囲で三百体の人形を操ることができるらしい、今は呪いによりチャチャゼロに意識が残る程度に落ちてしまったが
そして私はドールマスターとしてのスキルを1から徹底的に叩きこまれた。糸を使い者を操る事を覚え、次にフィラメント (filament)を操り生物を意のままに動かす事だが、実験として姉さんを操ってみたら成功、調子にのって姉さんに恥ずかしいポーズを決めさせたら、力づくで糸から逃れられ、逆に私がさらに恥ずかしい事になったのは言うまでもない
操り方を覚えた私に姉さんは、次は自分の人形を自分で作れと行き成り難題を押し付けてきたのが1年ほど前、家の中には人形を作ったりする事ができる部屋が備えられており、分からない所は姉さんに教えてもらいながら現在鋭意製作中である。
そしてもう一つと言うのは
「踏み込みが甘い!」
「ふぎゃ!」
「ほらさっさと立て、休んでいる暇は無いぞ!」
「っく~」
地面に叩きつけられ苦悶の声を上げる私に容赦の無い言葉を投げつける我が姉
なんでもエヴァねーと一緒に住むからには少しでも自衛手段を身につけておけとのことで、最初の頃は攻撃の仕方や避け方を軽く教えてもらっていただけのはずだったのだが
「隙あり!」
「有るわけ無いだろ」
「あうん」
いつからか組み手になり、本格的な戦闘にまでなっていった(魔法は使っていない)
ちなみに本気でやっているのは私だけで、エヴァねーの方はこれでも力の5%も出してないと言われた時は挫折しそうになったが、この鬼姉はそれを許してくれるほど甘っちょろくは無い訳で
「う、うぅぅ・・・」
「ふぅ、今日はこんなものか」
「ケケケ、ボロ雑巾ニナッテラァ」
「大丈夫ですか、瑠華?」
「ありがとう、茶々丸~」
「ふん、話せる余力があるなら回復しておけ」
「・・・はい」
体を起こし目を閉じ集中する
「(お願い金丹)~~♪」
私が謳い始めると何処からともなく笛を持った女の子が現れ音色を奏でる、すると私の肉体的疲労感が抜けて行き擦り傷も直り始めた
これがレ―ヴァテイル特有の魔法「詩魔法」、詩魔法は自らの想念を具現化させて攻撃や防御に用いることができる魔法らしい
この詩魔法、誰かに教わると言う事はできず自分で紡いでいく他、数を増やす事はできないらしい
らしいというのも、エヴァねー自信も私のお母さんから少し聞いただけらしくすべてを知っている訳では無いみたいだ
「何時見ても不思議なものだな」
「はい、私の方でも解析はしていますが、エネルギーは感知できるのに実態が無い、まるで幽霊のような物としか」
「ふう・・・」
精神的疲労感は少しあるが何時もの事なのであまり気にしない
「マスター、瑠華、食事の用意が出来ています」
「ん、そうか」
「お腹すいたー」
エヴァねーの特訓が終わり、茶々丸の用意してくれた夕飯を食べに家に戻る
最初こそレシピ通りの食事で普通の美味しさではあったが、最近は皆の好みに合わせて作れるようになってきたのでさらに美味しくなった、美味しくなったのは良いんだが食べすぎには注意せねば、一部に栄養が行けばいいのだがそんな様子が見られる訳が無く・・・
「そうだ、瑠華」
「ん?」
「朝の約束忘れたとは言わせんぞ」
「う…はい」
「約束?」
「ケケケ、イツモノ事ダヨ、イモウトヨ」
「はぁ」
夕食が終わり就寝前
「あまり強くしないでよ」
「わかってる、ほら早く出せ」
「ん」
「ふふ、でわやるぞ」
「ん…ふぁあぁ」
「ん…っく、ん」
朝の約束、それは吸血行為
姉さんはこの吸血行為によって、他の生物から魔力を吸収しているようだ、そのおかげかチャチャゼロも少しの間なら自分で体を動かせるほどに回復したようだ
朝の弱い姉さんに冗談半分で言ったら起きてくれたのがきっかけで、最近ではこの言葉を言ってくれるまで起きないと言った気迫すら感じるほどだ、別に吸血されるのが嫌な訳じゃない、只少し気持ちが良くなってしまうのが問題なのだ
「ん…っぷは」
「ふぅ、終わった?」
「あぁ、美味かったぞ」ぺロ
「ふああぁぁ!!」
終わったのかを聞いたら姉さんに吸血場所である左の首筋を舐められ、恥ずかしい声を出してしまった
「うー」
「ククク、すまんすまんついな」
以前別の場所で吸血は出来ないのかと聞いた事が有るが、出来る事には出来るが首での吸血が姉さんのポリシーらしい
「それじゃ、明日はちゃんと自分で起きてね」
「善処しよう」
「・・・はぁ、お休みエヴァねー」
「ああ、お休み瑠華」
エヴァねーと挨拶をし、少し貧血気味な体で部屋へ戻りベッドへと潜り込む
それでは皆さん、お休みなさい
ヒュムノスの一つ一つが思いの籠った詩なので、気がるに謳えるような物が無いのがつらい・・・
それでも何とか探し出して入れて良ければ良いなー