炎の中で泣き叫んでいる少女‥‥
地面に倒れ伏し、血だまりの中で微笑む女‥‥
身体が徐々に消える途中で、手を伸ばしながら助けを叫ぶ少女‥‥
泣くな‥‥また‥‥会えるから‥‥
目が覚めると頬に流れる涙の跡。
月に数回訪れる悪夢。
「汗がひどいな‥‥シャワーを浴びるか」
俺の名前は
前世の記憶はおぼろげで、名前はなぜか憶えていない。
3歳になったときに曖昧な記憶が鮮明となり、自分が転生したことに気が付いた。
記憶が戻った当初は、せっかく転生したのに異世界では無く現代か‥‥と落胆したものだ。
だけど前世もアニメ・漫画・ゲームが大好きだったので、この世界は案外楽しめそうなんだ。
前世の日本とは歴史に違いがあり、総理大臣・アニメ・ゲーム・漫画・芸能人・テレビ番組も所々で違う。
前世で連載が止まった漫画を読めたこと。
作者が違う漫画を連載していたりと違いを探すことも楽しかった。
武装錬金の最終回は熱かったなぁ‥‥。
ゲームではマザー4、DASH4を遊ぶことができたのは感動して涙を流したものだ。
OG完結? Pが完結は断念と明言したときに、友人たちを巻き込んでやけ酒したよ。
そんなわけで、今世もどっぷりオタクにドはまりしちゃいました! 流星です。
小・中・高・大と無事卒業。
その間、彼女はなし! 夢の中でも多くの美人さんを泣かせてるんだから、付き合うなんて土台無理な話。
それが理由半分ってところ。
「なあ星、悪いけど帰りに駅前まで送ってくんない?」
仕事帰りに車を出そうとしていたら、幼なじみの三上悟に話しかけられる。
こいつは幼稚園からの腐れ縁で、高校までずっと同じだった。
人の世話を焼いたり、困った相手の相談に乗ってやる優しい性格の持ち主だ。
たまに友人たちを巻き込んでとんでもないドジっ子属性を発揮する、恐ろしい奴でもあるが‥‥。
なぜこいつは幼なじみの女の子じゃなく男の子なんだ! (血涙)
大学は別だったが、勤め先が同じだとは誰も思うまいよ。
「何だ? 俺も駅前にゲームの予約あるから別に構わんが」
「助かる。田村がなにか相談があるみたいでな、はぁ…気が重い」
「あいつにとっておまえは父親みたいなもんだしな、報告したいんだろ」
「俺はそこまで老けてないぞ!」と言い放ち、渋い顔をしながら助手席に乗り込む悟。
それを横目で確認し、車のキーを回した。
「おまえ、顔色悪いぞ? また例の悪夢か?」
「やっぱりわかっちゃうか」
「何年お前と腐れ縁やってると思っているんだ‥‥。病院には行かないのか?」
「市販の薬でいいよ、どうせすぐに治るし」
「一度ちゃんと精密検査した方がいいぞ?」
へいへいと曖昧に返事し、悟と他愛もない話を交わす。
「じゃあな」
「おう」
駅に着いた俺は、悟に別れを告げて予約していたゲームを受け取りに行った。
店員にお金を払って予約したドラクエの新作を受け取り、カバンにしまう。
早く帰って遊びたい!
はやる気持ちを抑え、急ぎ足で店を出た。
「久々の新作だし、徹夜で遊ぶかっ! コンビニでエナドリも買って帰らねぇとな」
コンビニに寄るついでにお酒とつまみも補充するか‥‥。
「病院ね‥‥昔に行ったっきりだわ」
悪夢を見始めたのは小学校の始め頃だったと思う。
最初に悪夢を見始めたときはなかなか寝付けなくて、両親や兄弟に迷惑をかけたものだ。
そんなわけで母親に連れられて病院に行ったが、そこでうっかり医者に転生の話をしちゃったんだよね‥‥。
そうなると医者としては『お薬出しときますね!』ってなっちゃうよな。
カウンセリングも受けたが、毎晩見るわけでもなく月に2、3回の頻度の悪夢を見る程度。
夢を見た日は軽い頭痛が続くが、すぐに治まるのでもう慣れた。
医者からしたら、症状が完全に中二病拗らせた子供だしな。
大人になれば自然と治るでしょう。だってよ…ガッデム!
彼女を作らないもう半分の理由は‥‥。
前世の記憶が思い出せないでは無く、思い出したくない記憶の封印。
それは記憶から消したい過去なんじゃないか?
つまり俺が殺人者で、被害者の顔をフラッシュバックしてるかもってことだ。大人になるにつれ、それは被害者の顔じゃないと理解はできたが疑念は残る‥‥。
そんな理由から日常的に女性を避けて生活し、アニメやゲームは俺の精神安定に欠かせない物になったわけだ!
ホクホク顔で駐車場に向かおうとしたが、なにやら悲鳴が聞こえ騒がしい。
気になったので、俺は後ろを振り向いた。
すると、前方に後輩の田村と沢渡さんがこっちへ歩いて来ていた。
「田村ああぁーーーーー!!」
突然、悟の大声が響き渡り、田村が突き飛ばされるように前のめりに倒れた。
沢渡さんの悲鳴が聞こえる中、男が人混みを駆け抜けてこちらに走って来る。
その背後でうつ伏せで倒れ込む悟に、田村が急いで駆け寄る姿が見えた。
「なんだ!? なにが起きた!? えっ、悟? はっ!?」
血まみれの包丁を持った男が走る先に、男の子が逃げ遅れたのか棒立ち状態でいる。
「ヒィッ!?」
「オラッ! 邪魔だガキィ! ぶっ殺すぞ!」
俺は咄嗟にビジネスバッグを全力で男に向かって投げつけた!
カバンは見事に顔面にクリーンヒット!
俺は子供に逃げろと叫んでから、男が落とした包丁を蹴り遠くに飛ばした。
「誰か警察を呼んでくれっ!!」
「死ねやっ!!」
男を取り押さえようとしたら、相手は既に起き上がっており。
“何もない所”から銃を取り出した。
そして銃声は二発、その銃弾は俺の心臓と頭を順に撃ち抜いた。
俺は‥‥確かアイツに撃たれて‥‥。
俺はゆっくりと瞼を開き、目を見開いた。
すると目の前には信じられない光景が映りこむ。
心臓と頭を貫かれ、倒れる直前で俺の体が止まっているのだ‥‥。
「俺!? 一体何が起きたんだ? あの男、何も無い所から銃が出現したぞ!!」
どうやら時間が停止した世界にいるみたいだ。
俺の体は半透明で、幽体のように透き通っている。
「どう見ても即死だし、この状態から生き返れるのか?」
俺は何度か自分の体に入ろうとするが、すり抜けるだけだった。
《確認しました。即死無効獲得‥‥成功しました》
「何を言ってるんだ? 即死無効? いや即死だったろうが!」
そうだ! 悟は? 悟はどうなったんだ? 確認のために急いで悟に駆け寄る。
そこには背中を刺され大量の血を流した悟の姿があった‥‥。
「クソッ! 血だらけじゃねぇか!」
「神様! 頼む! 悟を治してくれ!」
返事が無い。あの機械音は神じゃないのか?
悟の背に手を当て止血を試みるが、触れられない。
幽体離脱? 肉体から切り離され魂だけの状態か?
これは一体なんだ? 俺は走馬灯を体験しているのか?
「二度も親父とお袋を悲しませることになるとは‥‥親不孝な俺を許してくれ‥‥」
悟、いい奴だったのに‥‥。
善人だったしたぶん天国行きだろう。
俺は正直分かんねーけど。
悟も俺みたいに転生するのか? もし転生できるなら、次は絶対に異世界に行きたい。
悟と同じ家に生まれて兄弟でも良いかもな。
《確認しました。個体名三上悟の肉体を複製‥‥成功しました。続けて、出現座標を固定‥‥成功しました》
「なになに!? 今なんて言った? 複製? 座標? わけが分からんぞ‥‥」
急に意識が遠くなってきやがった‥‥。
時間か? 体が更に薄く透明になってる。
いや、あきらめるな俺! 伝えるんだ!
「お願いします! 神様! あの世に新作のドラゴンクエスト持っていったら駄目ですかね?」
《確認しました。ユニークスキル『
「ちがーーーーーう!! そうじゃないよ! 神様!」
唐突に世界が暗転し消えた。
今度は宇宙空間にいるみたいだ。
考える間もなく、強烈な光が猛スピードで近づいてくる。
「なんかこっちに来てる~!? えっ? 女神様?」
赤い髪の美しい女性が俺と重なり、同化する。
《やっ$会え$%&待っ$$%&》
《確認しました。ユニークスキル『
「何なんだ? 理解が追い付かない‥‥。誰か教えてくれ‥‥」
《よし、繋がった! フハハハ! 我参上!》
「いやいやいや、誰だよ!!」
《我は、そうだな‥‥。竜王様だ!》
「何だ? 世界の半分をくれるのか?」
《そうだ。はい、いいえで答えろ? だったか?》
「はい」
《なぜ、はいを選んだ?》
「竜王は世界の半分は人間に、もう半分は魔物の世界にしたかったんじゃないか? 子供の時はそう感じた」
《そう、魔物も人間も争わず仲良く暮らせる世界。我もお前の解釈が好きだった》
「竜王様よ、答えてくれ。何故俺を知っている?」
《お前に復活の呪文を教えよう!》
「駄目だ。こいつ、人の話を聞いてない‥‥」
《諦めるな! 足掻け‼ お前は一人じゃない、我も友もいる。決して忘れるな!》
俺は急に意識を失った
世界が光に包まれ消える中で
なぜか涙が止まらなかった‥‥
初めて小説を書いて、その難しさを日々噛みしめています。
もし読んでいただけるのでしたら、以下を踏まえてお願いします。
初めての小説なので駄作だと思います。表現が下手、文章が駄目、句読点が変など、ご不快な部分は温かく見守るか、スルーしていただけたら嬉しいです。
真面目に書くとネタバレが多く、ステータスを多めに出すと管理も大変なのでかなり曖昧です。
下らないギャグで進めるならすぐに書けるのに、真面目に書くと脳が震える。
*ハーゴン黒幕? 知らない子ですね…