二度転生したらスラりんだった件   作:Kut-Ku

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49話 テンペストファミリーの裏カジノオープン!

 結局俺はリムル達を追いかけることは出来ず、リムルが魔イクを使って冥ちゃんとミリムを街の住民達に紹介する声を遠くから聞いていた。

 

 何故かガビルは殴られておらず、部下の三人からミリムの事を聞いて無事に挨拶が出来た様だ。

 

 ガビルはシス湖と地底湖を忙しく飛び回り、養殖の研究をしている所為で回避できたらしい。

 

 俺がレインを救出してる時に、報告書を持って来たガビル本人から聞いたんだ。

 

 予想通りミリムが冥ちゃんと一緒に住むと言い出した。

 

 家族が一緒に居るのは当然であろう? ドヤッ! である。 

 

 などと容疑者のミリムさんは供述しており‥‥国に帰る気は一切無い様子。

 

 挙句の果てに私の代わりに竜神教の主たる父上が竜の都に帰れば良いであろう? と馬鹿な事を言う始末。

 

「だからオベーラにはミリムの配下に為って国に連れ帰って欲しいんだよ」

 

「私はヴェル‥‥リヴェル様の元から離れる気はありませんよ? ミリム様はお強いですがベル様はまだ幼少の身です。それに‥‥青。レインが良からぬ事を企てないか監視もせねばなりませんから」

 

 オベーラと呼び捨てで呼ばないと、ヴェルダナーヴァ様と呼んで来るので仕方ない。

 

 イリーナだけなら誤魔化せると思うが、婆さんとパトちゃんも居るからな‥‥。

 

 シズさんの身体で俺やリムルが冒険者する為に、強化しまくった素体だから不味いんだって。

 

「リヴェル様、お聞きしたい事が。分霊である私が本体よりも強化されてるのは何故でしょうか?」

 

「天使のソーマって素材を使ってるからその肉体は相性が抜群なんだよ。あと服を着替えようか‥‥カールの法衣もコピーされてるけど効果無いみたいだし?」

 

「神秘の力が失われていても下界ですし、特に問題は無いんですが‥‥どうやら武具は本体しか取り出せない様です」

 

 オベーラさんは何度か手をかざして武具を取り出そうとしたのだが、全く反応が無い様だ。

 

 俺はピンクのレオタードを道具から取り出して広げる。

 

「天使のレオタードは無いが良い装備だぞ! アトゥイ!?」

 

 畑から帰って来た茜にレオタード事、俺自身を燃やされた。

 

「‥‥この女は誰です? 旦那様! 私が畑に行ってる間に浮気するとは良い度胸じゃないですかっ!!」

 

「また新しい女性ですかご主人様‥‥」

 

「もっと熱くなれよ!! いや熱すぎぃ! そして痛い!」

 

 俺は火だるま状態で床を転がり火を消化しようとする。

 

 何故か家の娘達は属性吸収があるのにダメージを通してくる。

 

 不思議な事にHPは減らずに激痛だけが俺を襲うんだ。

 

 理由を聞くと、愛が籠ってるから吸収されずにダメージが通るんです! と茜は良い笑顔で返してくるし‥‥。

 

「お仕置きにしては過激すぎないか茜さん‥‥普通なら息が出来無くて死ぬよね?」

 

 畑から帰って来た茜はお怒りで、俺の発言は無視してオベーラを睨んでいる。

 

 ピリノは呆れながらも水魔法で俺を消化して助けてくれた。

 

「旦那様? リヴェル様の第二夫人の方でしょうか?」

 

「あら? うふふ。第一が誰か気になりますが、話が分かる様ですね貴方」

 

「私はピリノと言います。隣に居るのは茜さんです。宜しくお願いしますね」

 

「リヴェル様に再びお仕えする事に為りましたオベーラと申します。茜様にピリノさん、よろしくお願いします」

 

 レオタードの上から鎧を着せると、ステータス効果が上がるのか検証したかっただけなのに。

 

 オベーラは過剰戦力だからミリムの所に行ってくれないかなぁ‥‥。

 

「茜とピリノは皆にオベーラの紹介と空いた部屋に案内してあげてくれる?」

 

「わかりましたわ」

 

「はーい」

 

 二人は返事するがオベーラさんは何か引っかかる様子で考え込む。

 

「失礼ですが‥‥ピリノさんはメイドの教育は受けましたか?」

 

「いえ、受けて無いですオベーラさん」

 

「では私もピリノさんを教育しながらリヴェル様のメイドとしてお仕えする事に致しましょう」

 

 ピリノと茜はメイド服だけのなんちゃってメイドだからな。 

 

「じゃー俺は地下に用があるから、何かあったら呼んでくれ」

 

 俺は急いで士郎が作業している現場に駆け付けた。

 

 

 

「これはリヴェル様。建物は本当に簡易な石だけで宜しかったのでござるか?」

 

「良いの、良いの試しに使う予定だし、早く仕上げてくれて助かったよ士郎」

 

 地下の空間にコンサート会場ぐらいの場所を三日でモール族が仕上げてくれた。

 

 士郎が魔法の聖水を飲みながら、俺が出した石を四角に成形してくれる。

 

 それを道具に仕舞い込んで配置していく寸法だ。

 

「後は拙者が魔法で柱を接合していけば完成でござるよ」

 

「助かったよ士郎。中はもう使えるんだよな?」

 

「強度にも問題は無いでござるよ、念の為に補強するだけでござる」

 

 俺は再び士郎に礼を言って長方形の石の建造物の中に入る。

 

 空間に片手をかざして唱える。

 

「カジノオープン!!」

 

 目の前には光り輝くシャンデリアに豪華な装飾が施された赤と金の絨毯が敷かれていた。

 

 スロットマシーン、ポーカー台、スライムレース、闘技場、ルーレット台が並んでいた。

 

 ドラクエでよく見たカジノが家の地下に完成された。

 

「おおお! すげー! だが無人だな‥‥何故バニーガールが居ないんだ!」

 

「な、な、な、何が起きたでござるかあぁーーーー!!」

 

「ふっふっふ! 士郎! これが俺の力だ! 凄いだろう! あっスライムが一杯いる可愛い‥‥」

 

「流石はリヴェル様‥‥でたらめ過ぎるでござるよ」

 

 人を雇わないと駄目なのか? ステータスが見れるな‥‥支配人の名前は俺か。

 

 交易で稼いだドラクエゴールドで人を雇ったり、増築、模様替え、商品の購入が出来るみたい。

 

 俺は増築の欄で手が止まる。

 

「5万ゴールドでダーマの神殿出張所が購入可能‥‥うおおおおおお!!! これか冥ちゃん!!!」

 

 俺は全財産を払って購入し奥にダーマの神殿を設置した。

 

「あークソ! ダーマ神官を雇うのに5000ゴールドいる! 最近交易サボってたからな‥‥」

 

 俺はスラぼうを作り出して交易でお金を稼ぐ事にした。

 

 店売りは俺が受け持ち、行商にスラぼうと分担して交易を開始する。

 

 スライムレースのスライム達のご飯代も稼がないといけないし、闘技場のモンスター召喚費用も掛かるらしい。

 

 ぴーぴー! ドラッ! と泣くスライム達に囲まれながらお金を稼ぐ二匹。

 

「ではリヴェル様。柱も終わりましたので拙者はこれにてご免」

 

「本当に助かったよ士郎。お礼にこれ食べてくれ、ドーナツって言うんだ。お前の好きなアンコが入ってるぞ」

 

「忝いでござる! では失礼致す」

 

 士郎は紙袋を受け取り、嬉しそうに階段を上がっていく。

 

 突然スラぼうが暴れだし、スライムレース場を転がる。

 

「どうしたんだよ急に? 早く稼がなきゃいけないんだから行商コマンドで売れる屋台を探せよ?」

 

「魔法のビキニ4万で売ってる‥‥畜生め!!」

 

「こんなお金が無い時に大嫌いだー! バーカ!」

 

 怒りで二匹はスライムレースを開始した。

 

 俺達はスライムの餌を500ゴールドで購入し、スライム達に与えて荒んだ心を落ち着ける。

 

「カジノコインを購入させたらカジノポイントが獲得出来るらしいですよ!」

 

「本当か!? だが客の金貨だけだな‥‥俺の金貨を交換してもポイントは貰えない。この世界の貨幣をカジノコインに変換した時に、差額から少量だがポイントとして手に入るみたいだな」

 

 ポイントでカジノ商品やドラクエゴールドと交換もできるらしい。

 

 金貨は金庫から自由に取り出せるから、この世界を金貨不足にさせる事にはならなさそうで安堵する。

 

 だが客を入れるにしても商品が世界樹の葉やエルフの飲み薬など世界がパニックになるぞ‥‥。

 

 会員制にして王族やVIPだけが遊べる感じにしないと客を呼んでの運営は難しいな。

 

 

 

 バーーーーーン!!

 

 急にカジノの扉が吹き飛んでミリムとリムルが入ってきた。

 

 冥ちゃんがエネルギー切れで暇になったみたいだな。

 

「おーーい! リヴェル、野球しようぜ!」

 

「なっ‥‥これは何なのだ父上ーーーーー!! 絶対面白い事を企んでいただろう! ずるいのだ!」

 

 中島が誘いに来たが今は野球どころじゃない。

 

「見てくれリムル! カジノが設置出来たんだ! まあこの身体で野球してみたい気持ちはあるんだけどな‥‥ミリム! 俺の事はリヴェルと呼ぶ約束だろ? お前の大好きなドーナツもう作ってやらんぞ」

 

「うぐぐぐ! 口煩いリヴェル、アホリヴェル、馬鹿リヴェル! よし大丈夫なのだ」

 

 もう怒ったぞミリム‥‥ミッドレイに何とか連絡を付けて国に連れ帰って貰うからな。

 

「おお! やっとカジノを作る事が出来たんだなリヴェル! バニーガールが‥‥居ないだと? というか無人だな。もう遊んでも大丈夫なのかリヴェル?」

 

「スロットとレースだけだな。ミリムは賭け事禁止だぞ? 俺が購入した分だけで遊ぶように。お前の年齢(精神)で賭け事は駄目だ」

 

「何でも良いから早く遊ぶのだ! あっ! 囲いの中にリヴェルが沢山いるぞ! 種類が多くて可愛いではないか」

 

 俺はリムルが渡した金貨10枚を10000枚のカジノコインに変えてやると、スライムレースをする様だ。

 

 やはり身内判定のリムルからカジノポイントは手に入らないか‥‥ちぇ。

 

「スライムとしてはやっぱ気になるよな。何かめちゃくちゃ癒されるし、カジノコインで購入して育成も出来るぞ? ドラクエ世界のスライムレースに飼い主として挑めるらしい」

 

「何ぃ!! 俺にそれやらしてくれよ! いくらで買えるんだ?」

 

「お前はスキル通信があるから自由に買えるだろ? 支配人しか育成出来ないがお前にも使えるはずだ」

 

 リムルはダビスタならぬスラスタだ! と楽しそうに黒いスライムを購入して黒王と名付けていた。

 

「ワタシもスライム育成がしたいのだ! リムルだけずるいぞ!」

 

「ほれ俺もコイン買ったからミリムにやるよ。スライムレースで遊んでみ?」

 

 ミリムはコインを投入して教えた通りにパネルを押してスライムを選んでいる。

 

「ピンクのお前に決めたのだ! 私と同じ色だから最強に決まっておる!」

 

 お金も手に入ったし、ダーマ神官を雇うか。

 

「何だこれ‥‥爺さんとおっさんしかダーマの神官は居ないのか? うぉっ!? 危ねっ‥‥あと2000追加で出したらフォズさんが雇えるじゃねーか!! 長いリスト選択が面倒で適当に安い爺を雇う所だったぜ」

 

 俺はフォズさんを雇う為に、迷う事無く購入ボタンをクリックした。

 

 神殿前が光り輝き、ソファーにテーブルと神託台が出現した後にフォズさんが召喚された。

 

 ちなみに服装が可愛いミレッカは何故か3万もするので諦めた。

 

 目を閉じていたフォズさんがゆっくりと目を開けて俺に微笑む。

 

「ダーマの神殿へようこそ! 転職をお望みですか?」

 

「フォズさん可愛いね」

 

「ふふふ、ありがとうねボク。あら? 初めての方ですね。現在選べる職業はこれですね」

 

 魔法使い、盗賊、遊び人の三つだけか‥‥。

 

 悟りの書が無いから魔法使い一択だな。

 

「魔法使いでお願いします」

 

「それでは新たな職業の気持ちになって祈ってください。おお、この世の全ての命を司る神よ! 祈りを捧げし者に新たな人生を歩ませたまえ!」

 

 俺は跪いて女神の様なフォズさんに祈ると俺の身体が光り輝く。

 

「これで新たな職業として生きる道が開かれました。貴方の魔法使いとしての活躍を祈っています。頑張ってくださいね!」

 

「ありがとうございましたフォズさん!」

 

 手を振りながら見送ってくれるフォズさんに、俺は手を振り返してその場を離れる。

 

 神に祈らなくてもフォズさんで良いのね。

 

「やっぱりLVは1からか‥‥何処でレベルを上げよう?」

 

「おい! リヴェル! 何でこんな所にフォズさんが居るんだよぉ!!」

 

「気づいてしまったか友よ‥‥俺の特技と魔法の復活だ!」

 

 リムルは俺の言葉を無視して足早にフォズさんに話しかけている。

 

「何だこれ‥‥勇者見習い、魔王見習い、エンシェントスライム? 20種類くらい転職できる職業があるぞ? リヴェルは何個だったの?」

 

「えっ!? お前も転職できんの? 俺なんて3つだけだぞ‥‥」

 

「らしいぞ? 俺は元からLV何て無いからどうなるんだろうな? ちなみに今の職業は暴食の魔人だってよ‥‥うげぇ」

 

「俺は賢者目指すつもりだけど、お前は勇者で良いんじゃね?」

 

 魔法使いに解析鑑定をかけると魔法使いを20まで上げると、僧侶が表示されるらしいので安堵する。

 

「星じゃなくてLVという事はシリーズは3か?」

 

「どうせごちゃまぜだと思うぞ? 大事なモノも全シリーズだし」

 

 リムルは悩んだあげく精霊使いに転職した。

 

 フォズさんにお礼を言ってからこっちに歩いて来る。

 

「あはは! 俺にもLVが付いたぞリヴェル! 楽しくなってきた!」

 

「何かそっちの方がファンタジーぽくって楽しそうだな‥‥」

 

 リムルの魔素量も変化がない? LVを上げれば純粋強化になるかもしれんな。

 

《告。マスターの暴食者の性能が半減しました。能力の制御にも影響がでます》

 

「何だと!?」

 

 リムルはグラトニーの発動速度や性能を試し始めたが、俺には良く分からなかった。

 

「暴食者は上手く扱えてる様に俺には見えるんだが?」

 

「反応が少し遅い‥‥というより重い。メルを強化して戦うのもアリだし悩むなこれは」

 

 精霊の武器化や鎧化が可能になり、消費が大幅に減るために共闘する場合もメルは遠慮なくリムルの魔素を消費して戦える様だ。

 

 リムルは様子を見るために一度元に戻したが、暴食の魔人にもLVが表示される様になって喜んでいる。

 

「職業は凄いな‥‥その道に特化した力が得られる。解析して精霊の武器化や鎧化を見つけたが、LVを上げなきゃ取得できそうにない。解析した情報だけで鎧化を真似てみたんだが、てんで駄目だな」

 

「鎧って言うか‥‥リムルにメルちゃんが抱き着いてるだけじゃん」

 

 お手上げポーズをするリムルを隣で真似っ子するメルちゃんが可愛い。

 

「LVが1になっても弱体化しないなら警備部隊やソウエイ達もダーマの神殿で転職させようかな?」

 

「お金が無いんだろ? 転職には金銭を要求されるぞ?」

 

 フォズさんはごほんと咳払いをする。

 

「お布施な? 代金の3割は俺の取り分に為るが、俺が転職代金を払うから変な感じだわ」

 

 俺以外からは転職代金を徴収するらしく、フォズさんがリムルにお布施を頂く決まりですと謝っていた。

 

 変更と戻しの2回で1000ゴールドで、1回500Gだな。

 

「リヴェル〜! コインが無くなったのだ! 私のミリムピンクゴージャスが勝つまでコインを寄越すのだ!」

 

「駄目だ‥‥また今度遊ばせてやるから」

 

「あと1回だけなのだ‥‥最後にするのだぁ〜!」

 

 俺に泣き付くミリムを見かねたリムルが、仕方なくコインを500枚渡すと嬉しそうにレースに戻って行った。

 

 結局一度ピンクが勝つと調子に乗ってしまい、全てを賭けてウガーッ! とミリムは暴れ出す。

 

「おっ! 凄いなミリムに台パンされてもびくともしないなんて」

 

「違うぞ? この空間は戦闘行為NG設定だからミリムが手加減しまくってる感じだ」

 

 そう言うと俺に殴りかかるリムルに俺はカウンターを合わせるが、痛みも無くふわりと拳が頬に触れるだけだった。

 

「面白いな! あはは! デンプシーロールだ」

 

「俺のフリッカーを潜ってこられるならな‥‥シュシュ」

 

「今日の所は勘弁してやるのだ! 次私のピンクに体当たりして来たら許さんぞ!」

 

 白いスライムに指を突き付け睨んでいるミリムだが、殴られてもダメージは無いので白スライムはどこ吹く風だ。

 

 あとは闘技場が気になるので三人で向かう事にした。

 

「モンスター召喚魔法陣の充填に一日5000Gか‥‥元が取れるようになるまでは赤字経営か?」

 

 魔力充填玉? これは魔法陣の充填か? 冥ちゃん解析しといて。

 

「普通にドラクエを遊んでたら5000Gなんて直に溜まるもんな」

 

「モンスターを呼び出して戦うのだ? 早くワタシと戦わせろ!」

 

「闘技場はモンスター同士が戦う場所だぞミリム? だから俺達は‥‥ブフォッ!」

 

 俺は無料の登録者0Gの表示を見て吹いた。

 

「急にどうしたんだよリヴェル?」

 

「俺達って魔物じゃん‥‥つまり」

 

「ワタシも戦えるという事ではないか! ワクワクするのだ~」

 

 俺はスラぼうとミリムとリムルを闘技場に登録する。

 

 ミリムは竜魔人なのに魔王は魔物枠なのか? あっ! 竜王が居たな。

 

「リムルは闇分身を作って本体はカジノから出ていてくれよ、俺も並列存在が戦うから」

 

「そうだな‥‥俺達が協力してもミリムに勝てないし、安全対策しとくか」

 

 腕を組んで偉そうに、ミリムは軽く揉んでやるのだと鼻息荒くしている。

 

 リムルと俺がカジノの外にでた瞬間バトルは開始された。

 

 闘技場でミリム、スラぼう,闇リムルの戦闘が始まった。

 

「俺達も中に入って観戦しようぜリムル」

 

「戦闘訓練に仕えると良いな! あわよくば倒せたら経験値が入るのか知りたかったが‥‥」

 

 ミリム相手に無茶言うなよと笑い、闘技場の前まで移動する俺達。

 

 

 

 リムルが常闇を発動しフィールド内から闇雷をミリムに向けて連続射出する。

 

 俺は常闇の中でアバンストラッシュ強化版をリムルの攻撃に合わせてミリムに放った。

 

 ミリムは闇雷を魔力を纏った拳の連打で打ち払うが、俺のアバンストラッシュを弾こうとして手が痺れる。

 

「そのフィールド内では技が強化されるのだな? 予想以上に威力が上がるではないか‥‥」

 

 闘技場なのに自由意志があって助かったぜ。

 

 俺はリムルと打ち合わせどうりに協力してミリムを倒す為に動いた。

 

「ワタシの予想を超えて手を痺れさせたのは誉めてやる。このフィールドでは強固な結界が張ってあるようだし少し本気を見せてやろう! ‥‥ちょっと痛かったからお仕置きなのだ。我が力の一端に触れ、恐れ慄くが良い! クックック‥‥あれぇ? えい! ホッ! 何故でないのだぁー!」

 

「アスラは禁止に決まってるだろ! 武器は伝説級までに設定してあるぞミリム!」

 

「聞いてないのだ! そういう事は先に言うのだ卑怯者ーー!!」

 

「俺達も武器は使わんのだから、武器は無しで良いだろがー!」

 

「アスラ? 何か強力な武器を使おうとしてたのかよ‥‥グラトニー!!」

 

 ミリムは後出しなのだ! ズルっ子なのだーと魔力で作った無数の槍を投げるがリムルが喰らう。

 

 アイテム禁止、武器制限、時間制限と厳しいルールは設けて無いんだが? まさかミリムが創世級を使おうとしてたとは‥‥設定してて本当に良かった。 

 

「ミリムの体に覆われた魔力のオーラ。あれの所為でグラトニーで食えないな‥‥ミリムのHPが全く減っていない」

 

「俺のアバンストラッシュを蚊を両手で叩き潰す様に消された‥‥デタラメすぎだろあいつ!」

 

「やはりお前達は面白い! 鍛えがいがあるのだぁ〜!」

 

 俺は突進してきたミリムを見て、リムルと攻守交替して突進に合わせてハリモグラになる。

 

 ミリムが驚愕と対応で硬直したタイミングに合わせて、リムルは最大出力のグラトニーの竜巻を放つが‥‥。

 

「効かん!! 相手を喰うなら魔力そのものにするのだ! 格上相手では意味がないぞリムル?」

 

 オーラ全開のミリムの暴風の様な速度による連打と蹴りの応酬で、防御を無視してダメージを与えられた闇リムルとスラぼうは、あっという間にHPを0にされてKOになった。

 

 闘技場から強制排出されたスラぼうと闇リムルは無傷のまま入り口の門に戻る。

 

「HPが設定されている所為で痛みも無いし、死な無い仕組みの様だな」

 

「死な無い事は良かったけど、HPバリアで痛みが全く無いのは訓練になるかは微妙だよな?   痛覚無効がある所為で、危機感知と痛みによる身体の覚えが非常に悪いんだよね‥‥」

 

 俺はハクロウにボコボコにされるのが嫌で、痛みから逃れる為に必死に対応するからな。

 

「使った魔素は回復しないのだ! 連戦のハンデにはよさそうだぞ」

 

 施設に回復装置みたいなの無いか探しておくか‥‥。

 

 分身と並列存在を吸収して俺達は地上へ上がる。

 

「何処でLV上げたら良いんだろ‥‥」

 

「ゲルド、リグル、ソウエイ達が周辺の魔物を一掃しちゃったからな‥‥」

 

「ワタシの国に来るか? 未開発地域は魔物がうじゃうじゃいるぞ?」

 

 俺とリムルは顔を見合わせる。

 

「何か良く分からんが‥‥お前達は魔物を倒せばLVアップするのだろ? 楽しみなのだ!」

 

「とりあえずサリオンの人達が帰ってからだな」

 

「何故エルフ共がお前達の街に来るのだ?」

 

「ジュラの森で困ってたエルフの姫さんを助けたからお礼に来るんだよ」

 

 魔物が人助けとは変わってるのだと呟くミリム。

 

「だが俺達だけで行かせてくれないだろ? 交易でお金を稼いで付いて来る奴らの職業は変更しといてやろうぜリヴェル?」

 

「準備が出来次第、ミリムの国へ職業訓練のブートキャンプだな」

 

《報告。魔力充電玉は召喚に必要なエネルギーを確保する装置の様です。先ほどの戦闘でもフィールドに漂う魔素を吸収して少し補充できた様です》

 

 そうなの? 自分でチャージしたら無料って事じゃん。

 

《否定。闘技場の魔素だまりを解消する為の設計ですので直接魔力を送る事は不可能です。金銭を支払い充填する方が効率的かと思われます》

 

「どったのリヴェル? 急にぼーっとして」

 

「冥ちゃんから報告がきてな‥‥闘技場で戦ったら召喚陣の魔力玉が充填されるらしいが少量だったというオチ」

 

 まーそんなもんだと笑うリムル。

 

「父上! 今日の晩御飯はレインが夜に食べてたピザという奴が食べたいのだ!」

 

「可愛い娘には野菜をたっぷり入れてやろう」

 

 ミリムは一瞬虚無顔になるが‥‥。

 

「ムゥ~? よく考えたら、父上の作る野菜の入った料理は美味いから全く問題無いのだ!」

 

「ハァ‥‥ハヤテと葵にもミリムを見習ってほしいぜ。あとリヴェルだ。罰として明日のおやつは抜きだからな?」

 

 ミリムは冥ちゃんに父上が意地悪するからお仕置きして欲しいのだぞ! と告げ口した結果‥‥。

 

「父親代わりぐらい別にしてやれば良いではないか‥‥変な所で強情な奴じゃの」

 

 俺は何故か呆れ顔の冥ちゃんに正座させられて説教を受けた‥‥解せぬ。

 

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