キミとアイドルプリキュア♪ Dream Diva   作:シロX

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思ってた出来と少しズレちゃいましたが、まあいいでしょう!


第26話 帰り道は手を繋いで

 こころが正式に、アイドルプリキュアの1人として追加されたその日の帰路。

 朝の騒動もあってか、帰りでもまもるはこころと共に行動していた。特にまもるは、こころより上機嫌で鼻歌混じり。

 

「お兄ちゃん、随分と上機嫌ですね」

 

「当たり前だろ。こころがアイドルプリキュアになれたんだから」

 

「ですが、本番はこれからです。今まで以上に得意なダンスに磨きをかけ、研究を重ね、お2人の足を引っ張らないよう精進しないと」

 

「頑張る事はいい事だ。でも、無理はしないように」

 

 鼻息荒くして意気込む様子に、どことなく心配の色を隠せないまもる。だが、それくらい今が楽しいという気持ちがひしひしと伝わっているのが判る。

 

 本当に、こころがアイドルプリキュアになって良かったと心から祝福する。

 

「あ、こころ。そろそろ陽も落ちて暗くなってきたから手でも繋ごう」

 

「……前々から思ってたけど、わたしそんなに頼りなく見えますか? いつまででも子供じゃありません」

 

「俺から見たら、こころはいつだって子供だよ」

 

 呆れた溜め息が出る。でも、そんなまもるに背を押されたから今の自分がある。

 だからこころは彼に──。

 

「まもるお兄ちゃん、今日はありがとうございました」

 

 こころは足を止め、綺麗な角度のあるお辞儀を向けた。そのお礼がなんなのか、まもるには全く持って心当たりなかった。

 

「その顔、判ってないみたいですね」

 

「お礼言われる様な事してないからな」

 

「十分してくれました。アイドルプリキュアになれたのも、お兄ちゃんの言葉があったから。『好きな事なら尚更』かって」

 

「俺はあくまで背中を押してあげただけ。そこからどう這い上がるかはその人次第。嫌だとか無理だとか言うなら無理強いはしない」

 

「その優しさもですよ、まもるお兄ちゃん」

 

 こころは自分の胸に手を置いてギュッと拳を握る。

 

「本当にありがとう」

 

「そうか。なら、素直にその言葉も受け取るよ、ありがとう」

 

「『ありがとう』って言ってるのに、何でまもるお兄ちゃんまで『ありがとう』って言っちゃうんですか?」

 

「そうだな。なんか変だね!」

 

 2人は思わず笑いを堪え切れず、潤った笑みが溢れる。

 

「これからも頑張れ、アイドルプリキュア。俺は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 心打たれる言葉に身に染みるのと同時に、モヤのようなものが蠢いた。

 それから段々と笑っていた表情は、虚無感のあるものへと変わった。

 

「……まさかとは思うけど、うた先輩やなな先輩にも同じような事を言ってる?」

 

「そりゃ勿論!」

 

「わたしと同じ感覚で?」

 

「それ以外ある?」

 

 瞬間、こころはその場で深く深く頭を抱え込んだ。急な変調にまもるはオロオロと狼狽して、こころの心配をする。

 

「それ絶対勘違いされますよ!」

 

「えぇ、勘違いって何? 普通に応援しているだけなんだけど?」

 

「ホイホイ『大好き』だとか『隣で応援する!』とか口にするのが問題なんです。それはもう告白と同義ですよ!」

 

「ダメなのか⁉︎」

 

「いえダメ……ではないのですが、もっとこう、特別な相手にだけ伝えれば良いですよ」

 

 まもるは顎に手を添えて真面目に考えてみる。これまでの仲の良さを基準に、こころの言う「特別」に意識を向けさせる。

 

「告白と同義。判ったよ、これからは気を付ける」

 

「なら良いんです」

 

「これからは、3()()()()()()()()()()()()()()()!」

 

「あぁもう! 全然判ってないじゃないですか⁉︎ 私も大好きだよまもるお兄ちゃん‼︎」

 

 まもるが口にしている事は全部本音。それ故、嘘よりももっとタチの悪い言葉となっている。

 それがまもるの良い所でもあるが、悪い所でもある。その事を従妹であるこころは、改めて再確認した。

 

 また明日から、騒々しい平和な日常が始まる。




次回からお泊まり会です。お泊まり会の話は、あれやこれやと、この時でしか出来ない話を詰め込んで書こうかと思ってますので、多分いつもより話数が増えるかもですー

ここまでの拝読ありがとうございました
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