キミとアイドルプリキュア♪ Dream Diva   作:シロX

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気付いたらお気に入り件数、評価、感想と沢山頂いて嬉しい限りです!ありがとうございます!!

まだまだ更新頻度、文書の稚拙さが目立つ小説ですが、ご期待に添えられるものをこれからもお届けします。


第29話 女の子のお部屋に入る時はご用心を

 夕食を終えたまもる達は、それぞれ順番にお風呂に入った。うた、なな、こころと順番で現在はまもるが入浴中。まもるを待っているのも良いが、こころは一刻も早くキュアアイドルとキュアウインクについて研究したいが為に急ぎ足する。

 

 うたの部屋では、プリキュアに変身した3人が正座して対面しているという、側から見ればちょっとシュールな絵面だ。

 

「先ず始めに、お2人のお話をわたしは聞きたいと思います!」

 

「「お話?」」

 

「はい、話せば自ずとアイドルプリキュアに関しての情報も何か見えてくると思いまして」

 

 キュンキュンが悩みに悩んで辿り着いたのは「会話」だ。会話から得られる情報だってある。勿論、そこからヒントだって出てくるかも知れない。

 それに、キュンキュンは一度こうしてゆっくりとアイドルとウインクと話してみたいと思っていた。なので一石二鳥という訳だ。

 

「なので、色々質問させて宜しいでしょうか?」

 

「わたしは大丈夫だよ。アイドルは?」

 

「はいはいはーい! わたしから質問していい?」

 

「えっ、アイドルが質問ですか? わたしが質問する立場というか、質問したかったのですが……分かりました。これも研究の一環です!」

 

 予想外の返答に少し困惑してしまったが、話のレールからズレることは無いので最初はアイドルに任せる事にした。それに憧れのアイドルからの質問は、キュンキュンにとって心キュンキュンだ。

 

「ウインクも一緒にで良いかな?」

 

「わたしも?」

 

 一体どのような質問が投げ掛けられるのか、キュンキュンはソワソワして待ち望む。

 

「2人ってさー、まもる君の事どう思ってるの?」

 

 ウインクとキュンキュンが固まった。

 

「あ、アイドル? それってどういう意味かな?」

 

「まもる君、少し前と比べていっぱい喋ったり、笑ったりするから『なんでだろーな?』って考えたの。でね、わたし達がアイドルプリキュアになってから多くなったのを思い出した」

 

 2人は顔を見合わせる。

 

「わたしは1年生の時同じクラスだったけど、あまり関わりがなかったからそこまでは知らないの。キュンキュンは?」

 

「言われてみれば、以前より多くなりましたね。なんていうかこう、更に活き活きしていますか」

 

 ウインクはそこでふと思った。アイドルとキュンキュンに関しては、まもるとは昔から馴染みのある男の子。それに比べて自分は、今年に入ってからようやく仲が深まった。

 彼についてそこまで知っている訳ではない。

 

「この機会だから、2人に紫雨君の昔話聞かせてくれる?」

 

「また何で?」

 

「わたしだけ、あまり紫雨君の事知らないから……」

 

 アイドルの目が光った。アイドルは本棚からアルバムを取り出してはテーブルの上に広げた。

 

「じゃじゃーん! まもる君の事ならまっかせて! こーんなに小さな時から一緒だから!」

 

「それならわたしだって、伊達に従妹をしてません。ウインク、わたしにも聞きたい事ありましたら、遠慮無くドンドンどうぞ!」

 

 2人の圧が異常なまでに強い。思わずウインクは身を引いて、苦笑いを浮かべてしまう。

 まもるの事が知りたいと言っても、そこまで大した事ではない。

 

 ふと、ウインクはアイドルが広げたアルバムの中にある1枚の写真に目が止まった。なぞるようにして写真に触れる。

 その写真は、幼いまもるとうたの浴衣姿。何処かのお祭りに行っている時のものだろう。その写真に写るまもるは、どこか別の方向に目が向いている。

 

「アイドル、この時の紫雨君って何処見てたの?」

 

「あ、本当です。全然違う所見てますね。どうしてですか?」

 

「あーそれ? なんか、写真撮る前にまもる君が迷子の女の子を見つけたらしくて。親に送り届けた後、その子の事が気になって眺めてた……だったかな?」

 

 ウインクは何か深く考え始めた。

 

「アイドル、これ日付けとかって分かる?」

 

「うん、裏に当時の日付けを書いてるからね」

 

 アイドルはその写真を抜き取り、ウインクに手渡した。

 裏面の書いてあるだろう日付けを確認する。すると、ウインクの目の色が変わった。

 

「やっぱりそうだ。何処か見覚えがある浴衣だと思ったけど、この日で間違いないよ」

 

「「何が?」」

 

「あ、あのね! その迷子になってた女の子って、多分わたし、だと思うの」

 

「「そうなの⁉︎」」

 

 2人の食い付きが凄い。でもそんな反応するのも当然だろう。知らぬ間に出逢っていたなんて。仮に逆の立場だったら、きっと同じような反応をしているに違いない。

 

「でも、紫雨君は覚えてなかったみたいだけど」

 

「そーなんだ」

 

「はぁ……こういう時のお兄ちゃんって鈍いんですよね」

 

「そうだ! 今からでも間に合うよね? まもる君に教えるよー!」

 

 アイドルがドアノブに手を掛けた瞬間、傾れ込むようにしてウインクとキュンキュンが部屋から出ようとするのを阻止する。

 

「今こんな姿で部屋の外に出れば大騒ぎですよ⁉︎」

 

「そこまでしなくても大丈夫だから!」

 

 アイドルを引き摺り戻し、席に座らせて嘆息をする。冷や汗を拭い、もう一度ウインクが一声掛ける。

 

「本人が覚えてないならそれで良いの。この思い出は、わたしだけの思い出として心の中にしまって置くから。それに言う程でもないし」

 

「ウインクが健気過ぎて尊い」

 

「えー、なんか可哀想だよ。やっぱり言いに行くよ!」

 

「ですから!」

 

 席から立つアイドルの足首をキュンキュンが寸前の所を掴んだ。その拍子に、アイドルは次に出す足を踏み出せずに顔面から床にダイブする形となった。

 

「はいはい、戻りましょうねー」

 

 キュンキュンは、ズルズルと雑にアイドルを引き摺って再度元の席に着かせた。

 

 その時だった。部屋の扉からノック音がした。

 全員が扉へ視線を集中させる。

 

 ドタバタと慌ただしくする中で、取り敢えずプリルンだけはぬいぐるみのフリをした。コテン、と倒れて動かなくはなった。

 プリルンの問題は無くなった。後は──。

 

「うたー? さっきから騒がしいけど?」

 

「ご、ごめんなさい!」

 

 声がしたのは母親の音。夜中にもなって騒がしくしている娘に一言と足を運んでいた。

 アイドルは咄嗟に全身でドアを押さえ込み、ドアノブをガッチリと両手で回らないよう固定する。

 

「はしゃぐのは構わないけど、もう夜も遅いから近所迷惑にならないように」

 

「「「はーい!」」」

 

 アイドルはドアに耳を当て、外の様子を音で伺う。足音が遠くなっていくのが聴こえる。どうやら1階に降りてくれたようだ。

 アイドルはその場にへたり込み、その姿を見てウインクとキュンキュンも安堵した。

 

「「「あ、危なかったー……」」」

 

「って、アイドルが騒ぐからですよ?」

 

「それはキュンキュンもでしょう?」

 

「2人共、大きな声出すとまた来ちゃうよ」

 

 3人の笑い声がまた小さな空間に響く。

 

 すると──。

 

「お風呂ありがとうね、うたちゃん! さっぱりして気持ち良かったよー!」

 

 足音など全くせず、部屋のドアが開かれた。部屋に入って来たのは、お風呂上がりのまもる。

 

「……何やってるの3人共? こんな小さな部屋で隠れんぼ?」

 

 入ってくるとは思わなかった為に、それぞれが咄嗟の判断で身を隠そうした。しかし、皆中途半端だった故に少し恥ずかしい姿をまもるに見せている。

 

 アイドルはベッドに隠れようとしたが、掛け布団が頭しか隠れておらずお尻が丸出し。

 ウインクはどうすれば良いのか分からなかったのか、はたまた隠れそびれたのか顔を両手で覆うだけでその場に棒立ち。

 キュンキュンは、カーテンに隠れてはいる。だが惜しい事に、特徴的なツインテールだけがはみ出てぴょこぴょこ動いている。

 

 皆、頭隠して尻隠さず。

 

「ほら、アイドルは人にお尻向けちゃ恥ずかしいよ」

 

 アイドルを掛け布団から引き摺り出し。

 

「ウインクも変なポーズ取らないの」

 

 ウインクの両手を広げてさせ。

 

「キュンキュンは、人様のカーテンの裏に隠れないの」

 

 キュンキュンをカーテン裏から引っ張り出した。

 

「全く、3人揃って変な事しないの」

 

「「「誰のせいだと思ってるの⁉︎」」」

 

 何もしていないのに、何故か怒られた事にまもるは理不尽だと感じた。




えーっと、このお泊まり会……現状の構想ではあと、最低でも3話分は続きます。なにぶん、書きたい事が沢山あるので。

ここまでの拝読ありがとうございました!
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