キミとアイドルプリキュア♪ Dream Diva 作:シロX
今後共宜しくお願いします!
アイドルプリキュアとの対決を敗れたバッサリーネは、意気消沈しているかと思いきや意外にも足取りを軽く、上機嫌な様子でチョッキリ団アジトに帰ってきた。
その気色悪い姿を見て、ザックリーは口にしていたお酒を口端から溢していた。
「おま、何で負けた癖してそんなご機嫌何だよ⁉︎」
「あらそう? うーん、でもそうかも知れないわ」
バッサリーネは席に着くなり、まるで恋する乙女かの如く瞳を輝かせる。
「あんなバッサリーネ殿、自分初めて見たですぞ」
「俺もだ。で、何でそんな上機嫌なんだよバッサリーネ?」
ザックリーが問い詰めにいくも、当の呼ばれた本人は一切反応らしいものを示さない。
「おい無視すんなよ!」
「えっ? あー、バッサリーネってワタシの事ね! ごめんねー!」
「言葉の節々も全然違うですぞ……」
言動だけではない。よく見ると瞳の色も青から赤色に。髪型や色もポニーテールからストレートに下ろし、薄緑か、薄紫へと変色している。単なるイメチェンにしては性格も様変わりしている。
あまりの違和感の塊状態で、ザックリーとカッティーも戸惑うばかり。もはや別人と疑う。
そこへチョッキリーヌが隣の席に着いた。
「なんだい、随分と早い交代ね。バッサリーネがよく受け入れたわね?」
「彼女はプライドをへし折られて絶賛消沈中。だからワタシが代わり出たのよ。どちらにしろ、これ以上の失態に目を瞑る訳にもいかないし」
「だな」
いつも通り会話を始める2人に、カッティーとザックリーは余計頭を抱える羽目となる。
その事に気付いたバッサリーネは、チョッキリーヌに呆れた視線を向けた。
「あのボス。まさか、まだ2人に言ってなかったのですか?」
「言う必要あったかい?」
「ええ、一応は。同期なんですから、ちゃんとそこら辺は情報共有しておかないと」
彼女は席を立ち、2人に改めて自己紹介をする。
「初めまして。ワタシは『パッチリーネ』。宜しくね」
「ぱ、パッチリーネ?」
「おい、バッサリーネじゃねぇのかよ?」
「バッサリーネはワタシのもう一つの人格であり、弱さでもある」
パッチリーネの言っている事の内容に、2人は理解が追い付いていなかった。これはちゃんと説明をしないといけないと思い、話を続ける。
「ダークイーネ様から力を貰われた時、人格を二つに分けたの。ちょっと……ううん、少し気性が荒く、歌姫に拘ろうとする部分を切り離し、それを形成させて誕生したのがバッサリーネ」
2人は「うんうん」と頷く。
「そして、ワタシが主人格であるパッチリーネって訳よ!ふふん!」
「何でドヤ顔なんだよ……」
「弱いものを切り捨て、強いものだけを残したワタシが強いって事よ。とても合理的でしょう?」
「ウザさだけはアイツと変わんねぇな全く。でもよ、正直こう言うのも癪だが、バッサリーネだって大概強かったと思うぞ?」
「何度もアイドルプリキュアを追い込んだ、という点では自分も同意見ですぞ」
「いやいや関係無い。弱い人は弱いってだーけ。だからバッサリーネは負けて当然よ?」
パッチリーネは2人の頭を軽く撫で、耳元で囁いた。
「──アナタ達も例外じゃないよ。これ以上の失態は、ダークイーネ様の機嫌を損ねてしまうからね」
パッチリーネは無邪気な笑顔で、その瞳を光らせるのだった。
まだ1話だけ続きます。そろそろ恋愛方面も少しずつ進める時期なのかと思う-
ここまでの拝読ありがとうございました!