キミとアイドルプリキュア♪ Dream Diva   作:シロX

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第71話 ズキューンでメロメロ夢CHU♡

 彗星の如く現れたキュアズキューンとキュアキッスと名乗る2人組。

 白を基調とした衣装のズキューンとそれと対をなす黒を基調とした衣装を身に纏うキッス。その姿は何処となくアイドルプリキュアと似た感覚。しかし、少しあどけなさが残るアイドル達とは違い、大人の風貌を感じさせるズキューンとキッス。

 

 そんな2人に、まもるとアイドルプリキュアは目を奪われていた。そしてパッチリーネもまた、彼女達に注目していた。

 

「キュアズキューンにキュアキッス。此処は、関係者以外立ち入り禁止のステージ。断りもなく乱入するなんて、良い度胸ね」

 

「そんなのはどうでもいい」

 

 バシッと棘のある辛辣な言葉を投げ掛けたキッス。キッスとパッチリーネの間で、既に火花を散らしていた。今にも飛び出しそうな雰囲気に割って入ったのは、相方であるズキューンだった。

 

「まあまあ、キッス落ち着いて?」

 

「お姉様。そうですね、あんなのに構っている暇なんてないですから」

 

「は?」

 

 鼻に掛かる言い草にパッチリーネの表情が崩れる。今の発言には、流石に看過出来ず明確な敵意をキッスへと向けた。

 

「派手に登場した挙げ句、随分と上から目線なのね。一体何様のつもりかしら?」

 

「貴女の方こそ、自分の方が上の立場だと思っているわけ?」

 

 パッチリーネが拳を握る。それを見て、キッスも臨戦体勢を取っていつでも迎え打てる準備をする。

 遂に一触即発となるのかと思いきや、やはりこの場を宥めるのはズキューン。

 

「はい、ダーメ! キッス、わたし達はこんな事をする為に此処に来たんじゃないよ?」

 

「……ごめんなさい、お姉様」

 

「謝れて偉いよ。ああいうのは、相手にしたって意味無いから!」

 

「意味無い、だって⁉︎」

 

 悪気で言ったつもりはない筈のズキューンの一言は、どうやらパッチリーネに油を注いでしまったようだ。

 

「えっ、違った?」

 

 無邪気な笑顔と煽りが、余計パッチリーネの神経を逆撫でる。

 

「ここまでコケにされたのはホント久々よ」

 

「そうなんだ。じゃあそろそろ、キラキラショータイム──見せてあげる!」

 

 ズキューンとキッスが互いの手を握り合った。

 

「ムカついたからね。邪魔させて貰うよ!」

 

 ズキューンとキッスの目の前までショートワープし、これから行われようとするライブの妨害を図ろうとした。手刀による鋭く、闇の力が込められた一閃が振り下ろされる。

 

「チッ!」

 

 振り下ろされた一閃は、白と黒のキラキラの渦によって弾き返された。

 

「これはマズイわ」

 

 まもるやアイドルプリキュアとはまた違う輝きを発している。全ての闇を照らし出す、最高峰とも呼べるキラキラ。

 

 周囲の造形が専用のステージに変化し、その中心にズキューンとキッスの2人が瞳を閉じて佇んでいた。

 

「「ふたりの誓い、いま輝け!」」

 

『キラキラショータイムマイク』にそれぞれのプリキュアリボンをセットし、会場から音楽が鳴り響く。

 

『Awakening Harmony』。これが、2人のデビューライブ。その歌声は正に美声と呼ぶに相応しいもの。鏡合わせのような息の合ったダンス。

 何より驚きで注目しているのが、アイドルプリキュアとは全くもって別路線のデュオライブ。

 

 これまでのアイドルプリキュアは基本ソロライブを中心とし、最近でようやくトリオライブをするようになった。最初からデュオでのデビューは今回が初めて。

 

 物珍しさと相まって、全員2人のステージに目を奪われて感極まっている。

 

「「プリキュア! ズキューンキッスディスティニー!」」

 

 2人による強力な浄化技がカッティンダーを呑み込み、アイドルプリキュアでも浄化し切れなかった闇を見事払い除けた。

 

「キラッキラッター」

 

 カッティーはようやく元の姿に戻り事態は収束を迎える。パッチリーネとしては、あまり宜しくない状況に不機嫌さを隠せなかった。

 

「カッティンダーが浄化されるのは想定内だったけど、プリキュアが増えるなんて予想外。これ、なんて報告すれば良いんだろうか」

 

 これ以上此処に留まっていても成果は得られない。この場から立ち去ろうとした時、ふとある事に気付いた。

 

「そういえば、プリルンとメロロンは何処に行ったの?」

 

 片時も離れないプリルンとメロロンに引っ掛かっていた。前回の敗北を目にしているからこそ、余計アイドルプリキュアから離れないと踏んでいた。そして間近で応援をすると思っていた。

 

 何かしらの意図があっての事なのか。そう考えが巡る。

 

「まあいいわ。ワタシのやる事には変わりないもの」

 

 そよ風に髪を靡かせながら、パッチリーネは撤退するのだった。

 

 

 ◯

 

 

 アイドル達が浄化されたカッティーの介抱をしている間、まもるは1人でズキューンとキッスと向き合っていた。

 

「わたし達にまだ何か用?」

 

 ズキューンの言葉にまもるは少しだけ戸惑っていた。何故なら、その事について触れて良いのか、と。

 謎に包まれたデュオのアイドルの急な参戦。この参戦の意味をまもるは知りたがっていた。けれど、彼女達にも何か事情があるやも知れないという気遣いから、口にするのを躊躇う。

 

「あの、えっと……」

 

「……行きましょう、お姉様」

 

「あ、待って!」

 

 立ち去ろうとする2人の手を掴んだ。そして硬直する。この後の事を全く考えていない。咄嗟の行動から取ってしまったとはいえ、女の子の手を失礼にも掴んだ。故に、引き返せない。

 

「君達は……ううん、違うね。そうじゃないだろう」

 

 あれこれ聞きたい事は山程ある。でも、まずそれ以上に言わなきゃいけない事がある。

 

「助けてくれてありがとう」

 

「フフ、どういたしまして!」

 

 その直後、カッティーとの別れを終えたアイドルプリキュア達がまもると合流を果たした。

 改めてズキューンとキッスを目にした3人は、その美貌に見惚れるばかりで感嘆の言葉を漏らしている。

 

「まもる君だけ2人とお話してるんなんてずるいよー」

 

「別にそんなつもりじゃないんだけどね?」

 

「助けてくれてありがとう! その、貴女達は?」

 

 まもるを押し退けてお礼を言うアイドル。そして、改めて名前を聞いた。

 

「キュアキッス」

 

「キュアズキューン!」

 

 ただ名乗るだけではなく、アイドルらしくわざわざファンサを振り撒いての対応。

 

「バイバイ!」

 

 その際、ズキューンはアイドル()()を見ていた。知って知らずか、アイドルもズキューン()()を見ていて、心を撃ち抜かれた。

 

 ズキューンは跳躍してその姿を消した。けれど、未だキッスだけはその場に留まっている。何かと思えば、ヒールの音を鳴らしながらキッスはまもるの正面まで歩いて来た。

 

 身長的にキッスが少しだけ高い。腰をほんの少し屈め、顔をまもるに近付ける。

 

「えっ、近──」

 

 まもるの両頬を優しく添え、動けないようにした。そのままキッスの艶やかな唇は耳元まで。そして、彼にだけ聞こえる程度の小言を呟いた。

 

「──忠告するわ。もう応援はしない方がいいわ。彼女達の為にも、貴方自身の為にもね。フゥー」

 

 耳に息を吹き掛けられ、まもるは全身震え上がらせる。しかし恐怖や不安からくるものではない。では何なのか、と。

 

 簡単だ。

 

(多分今俺『興奮』しちゃってる)

 

 初めて味合う感覚に、まもるは頬を赤く染めていた。

 

「フン」

 

 キッスもズキューンの後を追い、行方をくらませた。結局、2人が何者だったのかちゃんと話せず今日はその場限りで終わる。




 アニメ本編が今日で最終回を迎えました。私の小説はまだここ!!

 ちょっと内容ですが、小説自体キミプリで最後にしようかと思ったんですけど、たんプリのキャラデザがねぇ…うん、そう。つまり何が言いたいのかと言いますと、描こうかなった。

そんな訳で来週からは地獄の並行執筆となります。頑張ります( ᐛ )
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