じぃじもヒナもエミュ難しいんです!!!!
はい、過去編第二弾となります。
ブリタニア諜報部VSゲヘナとなる戦闘描写…自分、戦闘描写や濡れ処は苦手なのになんでこんなの書いてるんだろうってくらいには難産でした。その上ようやく書き上げたものも駄文という…
お陰で書きたかった戦闘描写は大幅カット、ヒナの心情などがメインになっています。
苦手なものは苦手。書きたくても書けないのだ。
掲示板や総力戦より先にこっちを書く予定だったんだよ…
時系列は原作の二年前、つまり前回の過去編である『セクシーFOX in フランク』より更に1年遡ります。
本編ではマコトが少し言及していましたね。
という訳で今回はヒナ目線となります。もう既にヒナ以外は壊滅状態ですがどうなるのでしょうか?
なお今回はTS鯖の初登場回となります。
《ヒナside》
ゴーン…ゴーン…
またあの鐘の音が聞こえる。一体どれだけの時間がたったのだろう。一体どれだけの仲間がやられたのだろう。
どこからともなく聞こえてくる鐘の音に生きた心地がしない。本来キヴォトスでは感じることのないとても濃い死の気配が襲ってくる。
ゴーン…ゴーン…
また鐘の音が聞こえる。体から流れる血が止まらない。雷帝が不用意にブリタニア英雄学院に手を出したのがいけなかった。一般の生徒ですら高性能サプレッサー*1で音が鳴らない銃を使い、近接戦闘もこなしてきた*2。
「早く…離れないと…」
いつブリタニアの生徒に見つかるか分からない今、急いでこの場を離れないといけない。私は息を殺して移動を始めた。
「おっとこの先は行き止まりだよ」
進んでいた先から声が聞こえた。髪を短くそろえ、黒い帽子を被り煙草を咥えた人物が私の目の前に立ち塞がる。暗いし帽子が邪魔で顔はよく見えない。
「一応名乗っておこうか。僕が陛下に与えられた真名は『ウィリアム・ヘンリー・マッカーティ・ジュニア』。又は少年悪漢王『ビリー・ザ・キッド』。しがないアウトローさ。少年じゃなくて少女だけどね」
ウィリアム・へn…長い。まぁビリーでいいだろう。兎も角、彼女が私の前に立ち塞がった。これまでなんとか倒してきた子たちとは服装も雰囲気もまるで違う。恐らくは幹部の生徒なのだろう。
「…ゲヘナ学園情報部一年、空崎ヒナよ」
「へぇ…名乗ってくれるんだ」
見たところ銃はハンドガンのみ、それも腰に差している。何処か余裕そうな軽薄そうな雰囲気だ。簡潔に言うと“舐められている”としか感じない。
「まぁ僕たちも殺しを行うつもりはないんだけどさー。それはそれとして
「分かるでしょ?」と笑顔で言う彼女にはやはり余裕がある。こちらを敵と認識してないようで入学時から「強い」と言われ続けてきた私の小さなプライドが刺激される。
「けど…」
「何?」
「いや、このままただ倒すのもいいけれどそれじゃツマラナイだろう?」
「…へぇ」
彼女がポケットからコインを取り出して続ける。
「このコインが落ちた瞬間、お互いに撃つ。ま、詰まる所早撃ち勝負ってやつだ。なんなら先に構えてもいいよ?僕の方が速いから」
「言ってくれるのね…分かった。それでいい。ただ先に構えはしない。手に持っておくだけにする」
「OK。じゃあいくよ?」
そう言って彼女はコインを高く放り上げた。
「予言するよ…」
「何?自分が負ける予言?」
「いいや違う。この『
「言ってくれるじゃない…!」
チリン
バンバンバンッ
最後に聞こえた音はコインの落ちる音とほぼ同時に聞こえた銃声だった。
ゴーン…ゴーン…
鐘の音は、まだ聞こえる。
「ここは…」
気が付けば謎の場所にいた。
周囲を見渡すと、どこか宗教施設の様に見える。
「そうだ。ビリーとの勝負は…!」
コインの落ちる音と銃声がフラッシュバックする。それだけで勝負の行方を理解するには十分だった。
「そうか…負けたんだ…」
ゲヘナでは先輩相手でも負けたことのなかったのに、いくら消耗してたとはいえ、ハンドガン三発で沈められた。私の小さなプライドはそこで簡単に折れてしまった。
ゴーン…ゴーン…
またあの鐘の音が聞こえる。けれど今度は、さっきよりも音が大きい気がする。
「何なの…この音…」
不意に鐘の音が止んだ。ブリタニアの生徒と戦ってる時も、体を休めているときも、ビリーとの勝負のときも聞こえていた音が止んだのだ。
「止まった…?」
もうあの音は聞こえていない。恐ろしい死の気配も感じなくなった。
「何だったんだr…ッ!」
ゴウッ
『重圧』
そうとしか表現できないようなものを感じた。空気が重い。鐘の音とは比較にもならないほどに濃い死の気配がある。
「晩鐘は汝の名を指し示した」
何もなかったはずの空間にはいつの間にか大男*3が立っていた。無骨な大剣を手に持ち、髑髏の仮面を身に着けている。
『死神』
正にそう表すのが相応しい。
キヴォトス人は銃弾を受けても傷がつかないほど頑丈だけども、あの大剣ならば一刀の元に命を奪えるだろう。
「そう…殺るのなら、早くして」
最近は忙しかったし、雷帝に振り回されるのも疲れた。ビリーの弾が眉間に命中したとき、キヴォトス外の人なら死んでいたはず。それに、命を諦めるには十分なほどに濃い死の気配だった。
けれど…
「できるなら…もう少し生きたかったなぁ…」
そう思わずにはいられない。私は目を瞑り、来るであろう斬撃を待っていた。
「…あれ?」
待てども待てども、攻撃は来ない。
「私を…殺すんじゃないの?」
「晩鐘は汝の名を指し示した」なんて言ってたから殺されるのかと思った。
「晩鐘は汝の名を指し示した。されど、汝は晩鐘の音を払いのけた。故に、我が手を下す理由はない」
「え…」
鐘の音が鍵だったのだろう。それが今は聞こえない。だから、殺されない。
「私…生きられるの…?」
「その通りである」
涙が溢れて来た。視界がぼやけて大男の姿が見えない。いつの間にか、あれだけ濃かった死の気配は消えていた。
「二年後、汝の理解者たる大人が現れるであろう。案ずるでない。汝の努力は無駄ではないのだ」
恐らくて仕方がなかった大男が、今は優しく見える。
「時間だ」
徐々に空間の崩壊が始まった。恐らく、元の場所に戻るのだろう。
「ありがとう。今日は散々だったけど、貴方に会えて、その言葉を聞けてよかった。最後に、名前だけ教えてくれる?」
空間の崩壊が進み、宗教施設のようだったモノは今や足場のみが残っていた。
「初代“山の翁”、ハサンザッバーハである。されど、これは我を示す名に非ず。我に名はない。呼びやすい様に呼ぶがいい」
山の翁というのはブリタニアの諜報部だったはず。あの生徒たちの長がこの人だったのだ。
「ブリタニアには籍のみ置いている故、関係はない」
…心の中を読まれたようだ。そんなに分かりやすかっただろうか。
「じゃあ…これまではどの様に呼ばれていたの?」
「“初代”などと呼ばれていた…」
「それは単なる役職じゃない」
「ふむ…」と少し悩んでいる様だった。案外御茶目なのかもしれない。
「…かつて我らと共に歩んだ『あの者』には“キングハサン”と呼ばれていたな」
「じゃあそう呼ぶわ。キングハサン。またいつか、会えたらその時に」
そう告げると空間は完全に崩壊し、私の意識は消えていった。目が覚めるとそこは救急医学部のベッドの上だった。
「また…会えるかしら」
どうやら私は、キングハサンに絆されてしまったらしい。
(そういえば、彼は元気…でしょうね。あの人が体調を崩すとか思いつかないし)
先生がブリタニアについて尋ねて来た時、彼とのことを除いたブリタニアの印象を語った。ビリーのことなどを伝えればよかったかもしれないけれど、思い出したくないのもまた事実。
(あれから二年…本当に、理解者になってくれる“先生”は現れた。エデン条約は破算になったけどトリニティとの関係も前ほど悪くはない。本当に、努力は無駄じゃなかった)
ふと思い出したあの不思議な空間での出来事。一度折れかけてしまったけど、今はもう大丈夫。けれど…
「やっぱり、もう一度会いたい」
「え!?ヒナ委員長!?誰に会いたいんですか!?」
…アコに聞かれてしまっていたらしい。
「なんでもないわ」
いつか会ったその時は、感謝を伝えよう。
「会えるわよね?キングハサン?」
「ヒナ委員長ー!?」
如何だったでしょうか?『戦争』でのノッブに続き今回はビリーと初代様がブリタニアの強さを示してくれました。
ビリーの口調に変化が無いのはそういうものだと考えてください。ビリーはまだ「僕っ娘」で通る範囲ですし。
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ちなみに貯蓄というかストックが切れました。よってペースは鈍ります。
あと新作についてのアンケート取ってるんでよろしくです。
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