【更新停止中】キヴォトスに建つ白亜の城   作:無名のナニカ

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今日三つ目の投稿です。一つ目の没ネタは読まなくてもいいけど注意してください。
今回の語り手は前話最後に出てきたオリキャラです。


開戦前夜の苦悩

《????side》

 

「…はぁ」

 

本当に嫌になる。怪我人を放っておいて何が医者だ。何が薬師だ。医療従事者として恥ずかしい。

それでも私は戦場に立たざる負えない。ここブリタニアにおける医療部門のトップとして…そして化学兵器の開発者として。

 

「戦争なんて、大嫌いだ」

 

心の底からの本音だった。争いなんて不毛以外何物でもない。それでも、ここブリタニアの外では当たり前の様に銃撃戦が起きている。本来なら殺し合いである行為が、ただの喧嘩として行われている。

 

「救護騎士団の人だって、バーサーカーだったころのフローレンスを思い出すし。『殺してでも治す』なんて言わないで欲しいのに」

 

私はそもそもとして人嫌いな気がある。正確には神嫌いだから、この神秘に満ちたキヴォトスはそもそも性に合わないのだ。

 

「毎度毎度攻められて…面子があるっていうのは分かるけれど、もう少しなんとかならないんですかね?…あるいは」

 

失踪した連邦生徒会長なら和平を結べたのではないか。そう口に出しかけて辞めた。一度だけ話したことがある超人、清濁併せ吞むこともできる為政者向きの性格。偶然トリニティで会っただけだけど記憶に残っている。

 

「代わりに居るのは得体の知れない"先生"なる大人…この人では駄目ですね」

 

この大人は綺麗すぎる。それでいて自分の価値観に重きを置きすぎだ。美談に纏められているし、本人が許しているとはいえティーパーティーのナギサに与えた心労は大きい。なぜ補習授業部や聖園ミカを気にすることができて彼女のことを放っておくのか…メンタリストとしての自分がまだ見ぬ彼を攻める。

 

「その"先生"も今回は敵陣には見当たりませんか」

 

長城の上から敵陣を見渡して思う。私の兵器は一歩間違えれば簡単に死を齎すものだし、使われない可能性もあるというのに罪悪感が止まらない。

 

「いっそこの『魂』が覚えている父様みたいになれればいいのですが…」

 

私の知らない、『魂』が覚えている偉大なる父。実際の父ではないことは分かっているが、彼への思いを止める理由にはならない。

 

「会って、弟子入りしたいですね。二人合わせれば、恐らく悲願も為せるでしょうし」

 

手に持つ杯を見ながら呟く。父と私、共通の悲願である「蘇生薬」の作成。これがあれば少なくとも戦死や事故死で命を落とす人は大幅に減るだろう。

 

「それもかなわない夢ですが…まぁいいです。心を殺して、勤めを果たします」

 

夜空に浮か蛇使い座に手を伸ばしながら言う。

 

「私は医神であり薬神」

 

伸ばした手を握る

 

「ヒュギエイアですから」




はい。オリキャラはギリシア神話の医神・ヒュギエイアでした!
FGOでも御馴染みアスクレピオス先生の娘であり「ヒュギエイアの杯」と呼ばれる一種の聖杯を持った女神ですね!
女性の病や妊娠・出産の他に薬の神としても名高く、多くの信仰を集める反面逸話が兎に角少ない英雄なので結構脳内補完が大きいです。
アスクレピオスの三臨をベースにスレンダー女子で手に聖杯が付いた杖を持っているイメージです。全体の印象は薄紫で…!

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