ミレニアムの探偵   作:kabisan

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二日後までカンナは忙しいそうだ。つまり、マナは二日間一人で調査することになる。

マナは悩んだ後、まずは現地を見に行くことにした。

「んんと、その前に…」

と、マナはスマホを取り出すと電話をかける。

電話先の人物はきっかり3コールで電話にでた。

「もしもし、リオ。元気か?」

「ええ。用件は何かしら?」

相手はセミナーの会長、調月リオだった。

「えっとな、新しい密輸ルートが見つかったから対処してほしい。というのが一つ目。」

今は関係無いのだが、ミレニアムではここ数ヶ月不審物の密輸が問題になっている。とは言っても生徒が密輸をしているのではないらしく…企業が背後にいるだとかいないだとかいう噂も広まっている。

まぁこの話はいいだろう。

「了解、対処できるようにしておくわ。二つ目は?」

と聞かれて、マナは答えようとしたが。

「ん...やっぱりいいや。」

と言った。

「え?」

「君、仕事たくさん溜め込んでるだろ。私がやるからいいよ。あとたまには休むんだ、過労で倒れたりしたら笑い話にもならない。」

「いや、ちょっと...」

「君はアジトなんかつくってるんだからどこにいるのかわからないだろ。大体、そろそろ帰ってきても───」

「わかった、わかったからすこし静かにしてちょうだい。」

なにか思うところがあるのかやけに心配するマナ。そんなマナの話をリオは慌てて遮った。マナがこうなるとたいてい長話になる。

「だけれども...働きすぎなのはあなたもじゃないかしら?あなたも少し休んだり...」

「リオもそう思うかい?」

「え?ええ...」

にやと笑うマナ。

「なら休んだほうがいいんだろうな。私は3日ほど出かけるから、よろしく。」

「ちょっと...!?」

困惑するリオの声を聞いてマナは満足して電話を切ろうとし、しかしなにか思い出したようにリオに問いかけた。

「ふっ...そういえば関係ないんだが..いや、さっき話したか。今どこにいるんだ?」

「と、突然ね。どうかしたの?」

「いや?そんなわけでもない。」

「ええ...〇〇の■■の──」

「ああ、そこか。」

何故か納得したようなマナ。

「そっか。いつまでそこにいるんだ?」

「多分一週間ぐらいかしら?」

「わかった。5日後に尋ねるからな、覚えておくよーに。」

「!?ちょっ...」

そう言うとマナは電話を切ってしまった。そして電源を消し、ポケットにしまった。


カンナが言っていた通り、現場の部屋は綺麗サッパリ片付けられていた。

「ある意味、ひどいな。自殺扱いにしたとかなんとからしいが、そんな怪我自分でできるはずもないだろうに。...ん?」

と。部屋の隅に置かれていたタンスに、1枚の写真が挟まっていた。

「なるほど...気の利く奴がいたらしいな?」

それは、いわば現場写真であった。ここに住んでいた者の死様が映されている。

目からは涙も流している。細かく見るとかなりくる物のある写真である。

「詳しくないが...これは腹らへんがなくなっている、とさえ言ってもいいような大穴だな。これは流れ出た血、と、胃液...?確かに、これを生で見たとなると中々だろうな。」

マナはそう言いつつ、暫く写真を眺めると、自らの胸ポケットにしまった。

そして部屋を眺めていると。

「ミレニアムの...制服?」

それがかかっていた。別に置かれていたものまでとぱらったわけではないようで、私物らしきものがよく見るとそこらかしこにある。

別に特別なものはない。マナの目に唯一止まったのは自校の制服だったが、それも普通の制服で、特に変わったところもない。強いて言えば少し小さめだが、別に住人が小さかっただけだろうし、気にすることでもない。

でもそんな何の変哲もない、制服、それを見た瞬間。

マナの頭に記憶が蘇る。

「...いや。」

確信し、マナは憂く思いながらも口に出す。その事実を。

「この子は中学生だ...私が目をつけていた。」

補足しようか。

目をつけていた、というかかわいがっていたのだ。ここに住んでいた住人は中3であった。様々な方面に才があり、ミレニアムに入り浸って発明等も成功していた。

マナは委員会の仕事でその生徒と知り合い気に入ったらしく、親しくしていた。最後に話したのも最近だった。

マナは正直、情というものが薄く見られる。必要とあらばその部活にとって大切なものであっても普通に押収するし、悪いと思ったりもしない。

だが、ないとはいっていない。

今回気づいた事実はその「情」を出すのに十分であった。

マナはカンナに電話する。

「どうしたマナ。なにかわかったのか?」

「いや、済まない。そうじゃぁないんだ。」

スマホ越しのため息に苦笑いし、マナはカンナに要求をする。

「カンナ、今からヴァルキューレにお邪魔してもいいかな?」

「ヴァルキューレに?別にいいが、私は出ているからいないぞ。」

「いや、逆に好都合だ。」

「それは...?」

「実は君のデスクにあるパソコンに、私がいると思ったデータを入れといたんだ。借りてもいいか?」

「ああ、それなら別に。色々開いたりしないなら、自由に使ってくれ。」

「ありがたく借りよう。それじゃあ、カンナは通常業務を頑張ってくれ。必ず解決してやる。」

「わかった、助かる。」

そして、電話を切る。


「ねぇ、あの怖い人誰だろう?」

「本官が聞いたところによると局長の友人らしいですよ!」

「局長の?なんでいるんだろ...」

マナはカンナのデスクに我が物顔で座り、パソコンを起動すると、とあるサイトを開いた。

自分にしか開けないし、自分にしかわからないであろうサイトを。

「さ──検索、しようか。」

 

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