巻き込まれレベルG4な先導者   作:リメイル

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ずっと書きたかった作品です。
自己満足かつご都合主義満載です。

お手柔らかにお願いします。


0.俺はブラックアウトじゃないんだが!?

 

 

 

 

 

 

ヴァンガード。

それは、この世界で最も人気なカードゲーム。

 

 

地球によく似た世界、惑星クレイに住むユニットを呼びだし、共に戦う。

そんな彼らを「ヴァンガードファイター」と呼ぶ。

 

 

人々はヴァンガードを中心に、出会いや別れを繰り返し、物語を紡ぐ。

この俺、蓮導シュウジもその1人である。

 

 

今日もまた、色んなことが起こるのだろう。

 

 

だが━━━━━━━━━━どうしてこうなった

 

 

どこから道を間違えたのか.........近くに居すぎたのか

様々な考えが頭を駆け巡る

そんな俺のことを気にも止めず、目の前で対面する金髪の男に視線を合わせる。

 

 

「その目......感じるぞ。噂通り、お前はブラックアウトの『ナンバー2』と言われる実力がある男だ」

 

 

「だからそれは勘違いだって言ってんだろう........」

 

 

俺がこうなっている理由は、少し遡る。

自宅で新しいデッキを組んでいた俺の携帯に、幼馴染である大倉メグミから連絡が入った。

 

 

内容は「すぐワンダヒルに来て!」という1文だけ。

 

 

普段連絡をする際は、もっと細かな内容を送ってくる彼女にしては珍しい。

何事かと思って急いで来たら、突然ファイトを吹っかけられた。

 

 

目の前の男、江端トウヤさんは、俺の師匠である桃山ダンジさんと因縁があって。

俺が最近顔を出さない間に、イザコザがあったらしい。

 

 

どんな話の流れでそうなったのか.......俺の話題になったのである。

それも先程トウヤさんが言ったように、かなり話が膨らみすぎている。

 

 

いつ俺がナンバー2になった!?

 

 

そもそも俺.......ブラックアウトに入ってないんだが!?

 

 

助けを求めるように横を向いた先には、俺の幼馴染と師匠が目を逸らし........もう1人の青髪の少年、近導ユウユはアワアワとしていた。

どうやらもう.......逃げられないみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

「シュウ、すまん! メグミがお前の話をした所為で、こうなっちまって」

 

 

「ちょっとアニキ! 私だけじゃなくて、アニキだって話に乗っかってたじゃん!」

 

 

「お......お二人共、落ち着いてください!」

 

 

「いや、別に怒ってないけど.......もう少し情報が欲しかったぐらいだな」

 

 

またいつものように口論しだした2人に、苦笑いを浮かべて答える。

 

 

実際、あの文面のみでわかるはずがない。

デッキを持ってきていたのが幸いだったか。

 

 

「まあ、とにかく。メグミに何もなくてよかった」

 

 

そう言ってダンジさんと言い争っているメグミに近寄る。

彼女は目を丸くしてこちらに目線を向ける。

 

 

「え? シュウ.......私の心配、してくれたんだ」

 

 

さっきの調子とは真逆の表情。頬を染めて、こちらを見上げてくる。

 

 

「ま、まあ......一応、幼馴染......だしな。うん」

 

 

お互いに恥ずかしくなって、顔を背ける。

唐突にメグミのそんな顔を見たからか、顔が熱を持つ。

 

 

「え...え〜と.......メグミさんとシュウジさんは、どういう関係なんですか?」

 

 

「昔からの幼馴染。んで、いつもあんな感じだ.......早く付き合っちまえばいいのに」

 

 

ユウユとダンジさんがなにか言っているが、今の俺たちの耳には入らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さあ! 江端トウヤに対するは.........桃山ダンジに並ぶ、ブラックアウト最強のファイター!━━━━━━━━━蓮導シュウジィ!!!!』

 

 

トマリさんの実況で、より盛り上がりを見せるワンダヒル。

その中心のファイトテーブルに向き合う。

複数の照明が、一斉に俺たちを照らす。

 

 

「よし、始めるぞ。ナンバー2!」

 

 

「.....ナンバー2じゃないんだけど、もういいか。ああ、全力でやらせてもらう......!」

 

 

 

 

 

「「スタンドアップ!」」

 

 

「ザ!」

 

 

「「ヴァンガード!!」」

 

 

「天弓の騎士 ベイス!」

 

 

「起点の魔法 スタリリ!」

 

 

お互いのファーストヴァンガードが並び立つ。

 

 

トウヤさんにデッキは俺と同じ国家の「ケテルサンクチュアリ」。

 

 

確か、グレード3を中心としたパワー重視のデッキ。

 

 

「へえ、同じ国家か。これはおもしれぇ」

 

 

「幼馴染にはストイケイアを推されたんだけどな........先行は俺が、ドロー」

 

 

俺は手札を1枚捨て、ライドデッキからグレード1“インシジョン・エンジェル”にライドする。

 

 

「ターンエンド」

 

 

「へぇ、俺のターン。ドロー」

 

 

対するトウヤさんは、グレード1“天剣の騎士 フォート”にライド。

 

 

「“フォート”でヴァンガードにアタック!」

 

 

「ノーガード」

 

 

フォートの剣が、インシジョン・エンジェルを切り裂く。

 

 

蓮導シュウジ:ダメージ1

 

 

「俺のターン、ドロー。ライド!“ディヴァインシスター がとーばすく”! ライドされたインシジョン・エンジェルのスキルで1枚引き、1枚捨てる」

 

 

俺は、リアガードサークルに“ディヴァインシスター らんぐどしゃ”とその後ろに“陣風の騎士 キュネブルガ”をコール。

“がとーばすく”でアタックをする。

 

 

「ノーガードだ」

 

 

「ドライブチェック、ゲット! クリティカルトリガー! クリティカルはヴァンガード、パワーは“らんぐどしゃ”に」

 

 

がとーばすくの放った銃弾が炸裂する。

 

 

江端トウヤ:ダメージ2

 

 

「いきなりクリティカル......なかなかやるじゃねえか!」

 

 

「......まだまだこっからだろ」

 

 

そうだろう? 相棒

 

 

そんな俺の想いに応えるように、ライドデッキが光る。

 

 

俺が相棒と出会ったのは、今から数年前。

事故で亡くなった両親が連れて行ってくれたカードショップ。

そのガラスケースの中で、小さな輝きを持っていた。

不思議に思った当時の俺が、店員に聞いたんだ「なんで光ってるのか』ってな。

だがその光は俺にしか見えなかったらしく、店員は疑問符を浮かべていた。

 

 

出会うべくして出会ったのか。それとも偶然なのか。

でもそれがなかったら、今の俺の生活はなかったんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ノーガード」

 

 

捲られたカードはノーマルユニット。俺のダメージが重なる。

 

 

蓮導シュウジ:ダメージ4

 

 

江端トウヤ:ダメージ3

 

 

お互いのヴァンガードはグレード2。ここからが本番だ。

 

 

手札を1枚捨て、ライドデッキからグレード3にライドする。

 

 

「我が剣技、我が刃。蒼空より来たりて、その身に宿れ! ライド・ザ・ヴァンガード! “剣聖騎竜 グラムグレイス”!」

 

 

霊体となった俺に向かって、空から無数の光が舞い降りる。

その衝撃で巻き起こった砂煙を切り裂き、姿を現す。

青黒い素体に、黄金の鎧を纏った竜。

獣のようにも、騎士のようにも見える。

 

 

「あれが......シュウジさんの....」

 

 

「綺麗でしょ?」

 

 

「なんでメグミが自慢げなんだ?」

 

 

「アニキはうるさい!」

 

 

緊張感のないいつものやり取りに苦笑いを浮かべ、トウヤさんに向き直る。

 

 

「それがお前の分身か」

 

 

「ああそうだ。いくぞ....!」

 

 

周りの盛り上がりに、つい口角が上がる。

なんだかんだでこんなに大勢の前でファイトするなんて久しぶりだ。

 

 

毎日メグミと何回もファイトして、構築を見直してまたファイト。

相棒を活かすデッキが、そうやって完成する。

 

 

この先に、一体どんなファイトがあるのだろうか。

 

 

俺はワンダヒルを包む熱を感じながら、幸せな未来を夢見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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