鰹節猫白、歳は15歳、身長は170後半、俺の友達の1人で性別は男。
少なくとも俺が知る限りではそうだったはずなのだが、
「…なんか言えよ。」
目の前にいるこいつは明らかに男ではなかった。
まず身長が小さいのだ。俺の身長は160前半しかなく、猫白にはよく弄られてた物なのだが
カーペットの上に座っている俺を仁王立ちで見下ろしている猫白はどう見ても160も無いように思えた。
「おい!。」
そして声も違う。猫白の声はそこまで低くはなかったが、ここまで高くはなかったはずだ。
どう聴いても女声である。いつから猫白は両声類になったのだろうか。
性癖が拗れているのは知っていたのだが、そこまでの領域に行っているとはこの李白の目をもってしても、
「おい!聴いてんのか!。」
ここまで一つ一つ猫白の変わった所を説明してきたが、もはや変わっていない所がないのではないだろうか。
髪は白くなり、髪型はボブカットになっている。
目は紅くなっており、まつげは長くなっていた。
体つきは全体的にこじんまりとしており、顔つきは可愛らしくなっていた。
…もう認めるしか無いのだろう、つまりは俺の友達、鰹節猫白は
「TSデビューおめでとう!。」
「しね!!!!!。」
紛れもない美少女へとTSしたのだと。
…ここまで変わっても口の悪さは変わらないんだなぁ、そんな事を思いながら俺は迫る猫白の拳を顔で受け止めた。
「前が見えねぇ。」
「自業自得だろ。」
俺の賛辞の言葉は無惨にも猫白の拳によって返された。
解せぬ。
「それにしてもものの見事にTSしたなぁ。」
「…起きたらこうなってたんだよ、わけがわかんねぇ。」
どうやらかなり混乱してるらしい、当然と言えば当然なのだが。
「まぁ起きたら女子になってたなんて、そりゃわけもわからんだろうな。」
「そうだろ。起きてから顔洗いに行って鏡見たら、なんか知らん奴の顔が写ってまじで怖かったからな。」
それはもう一種のホラー体験なんじゃなんだろうか。
「まぁ事情は分かった。つまりは起きたら美少女になってて、混乱したお前は賢くて頼り甲斐のある俺に助けを求めたと。そういう事だな。」
「賢いどうこうは何を言ってるか分からんが、とりあえずそういう事だな。」
最初の方によく分からないことを言っていた気がするが、おおかた合っているらしい。
「よし分かった、俺に任せておけ。」
「まだ俺何も頼んでないんだが。」
「なぁに、言わずとも分かるさ。」
「いや本当に何する気だよ。」
愚問である。目の前にはTSして美少女になった猫白、そしてTS癖の俺を呼んだ意味。
つまりは…
「コスプレだな!なぁに任せろ俺は昨日バイトの給料が入ったばかりなんだ。お前に合うコスプレ衣装の2着や3着どうにかして用意してみせ」
「しね!!!!!!!。」
どうやら俺も随分混乱していたらしい…これ俺起きるの何時くらいになるかな。
そんな事を思いながら、本日2度目の猫白の拳を顔で受け止め、俺は意識を手放したのだった。