幻想の零   作:白骨

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おっすおっす。

久しぶりに書いたんで滅茶苦茶です。


許して(土下座)


救世主という名のビデオ屋バイト

 

 

この店に入った女性はホストクラブにでも入ったのではと錯覚したと後日告げていた。

 

 

「いらっしゃいませ、返却ですか?」

 

 

ビデオを返却するためにドアを開けたら黒いシャツに白いジーンズを着用した物凄い美男子が笑顔で出迎えてくれた為である。

 

 

 

言わずもがなウィルだ。

 

流石国王陛下の魅力と言えよう、うん。

 

本来だったら一国の王がビデオ屋で働いてるの普通はおかしいのだけれどね?

 

 

彼も彼で王ではあるけど民の声を聞くために仕事ほっぽり出すし?

 

国民一人一人に対して一緒に買い物やらご飯食べて愚痴や相談とか受けてるからそんな王様過去類を見ないお人好しなんですけど、ええ。

 

 

 

「ふ、ふぁい……」

 

 

彼女がウィルの包容力と演壇の魔術師としての力で釘付けになっている横でガリカが5、6本のビデオを浮かせながら商品整理中の店主であるアキラに向かっていく。

 

 

「アキラ〜?点検済のビデオ此処に置いていくよー!」

 

 

「あぁ、ありが……ガリカ、なるべくビデオを、その……魔力で浮かせずに運べないだろうか……」

 

 

それはそうだ、普通だったらビデオ浮かんでたらビックリする。

 

店内のお客さんはびっくりして「ビデオが……浮いてる…………」と呟きながら目が点になっている。この世界に魔法という概念はあるかないかといえば、まぁ微妙なところであるが。

 

 

「無理無理、私力ないし持っていくにしても纏めた方が良いでしょ?」

 

 

「それはそうなんだけどね……」

 

 

『Random_Play』と呼ばれるレンタルビデオ屋にて、先日の騒動から約2週間が経過した。

 

 

 

ある世界の国から転移してきた国王のウィルと妖精のガリカはここの店で寝泊まり出来る条件としてこの店の手伝い……要は店員として働く事になったのだ。

 

 

発端となったのはニコのお土産と言うか借金の担保と言うか……まぁドタバタがあったのだ。

 

 

 

「元の世界に戻るまで大変だろうから此処に泊まるといい」

 

 

「そうそう!お兄ちゃんの言う通り!その間私達の仕事の手伝いをして貰えたら嬉しいかなー!」

 

 

そんな状況であっても助けるのがアキラとリンなのでかなりのお人好しであるが故に助け舟を出した。

 

 

その1人のリンはウィルとガリカが家でお泊まりしてくれるのがとても嬉しいのか鼻息が少しだけ荒かったと思う。

 

 

 

 

 

「その条件、是非とも受けさせてほしい」

 

「ウィルが決めたなら、私も同意するわ!」

 

 

2人もこの条件に了承し、今後の行動について話し合った。

 

 

 

 

さて、皆様の疑問にお答えすべく私が話す事になりそうだが先ずはこの世界では無い、ウィルの居た世界はどうなっているのか伝えておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユークロニア連合王国 国王陛下side

 

 

 

 

 

 

 

「陛下ッ……!大丈夫ですか!?」

 

 

「んん……あぁ、大丈夫だよ。ありがとう、ヒュルケンベルグ」

 

 

 

どうやら僕は業務中に少し身体の調子が悪かったのか倒れてしまったらしい。

 

ヒュルケンベルグが動揺していたが、倒れそうだった身体を即座に受け止めてくれたお陰で地面との衝撃は免れたみたいだ。

 

 

……疲れが溜まっているのだろうか…?いや、息抜きだったり適度な休みを入れていたつもりだったけど…

 

 

…?…………体内のマグラが半分丸々無くなった感覚がする。

 

 

 

というより目に見えてる自分の髪の毛が白っぽかったのが青く変色していた……コレって……

 

 

「……陛下、昔の髪色に戻られています。片目も色が黄色に……」

 

 

「もしかして今僕最初にヒュルケンベルグ達と会った時に戻ってる……?」

 

 

僕が旅人……マグラの塊として生きていたあの時の姿に戻っていた。

 

今の状態は何時もより少し気怠いだけ。

 

 

「……んー、身体と記憶は支障ないかな。ヒュルケンベルグ、少しだけ休ませて貰っていいかな?頭の中の情報を整理したい」

 

 

「承りました、休憩中は部下にも周囲を警戒しておくよう伝えておきます」

 

 

「ありがとう、ハイザメ達にも宜しく頼むよ」

 

 

 

休もうと部屋へ向かう際、執務室の机に置いてある執筆中の小説に目を向けると、少しだけ青く輝いていた気がした。

 

 

そういえば、ガリカが見当たらないな……?

 

 

僕のマグラが半分無くなったのと関係があるのかな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……少しだけあちらの世界に繋いでみたが把握はできただろうか?

 

 

話は遡り、彼がまだ王子殿下として旅をしていた時に起きた現象が今回も起こり得たという事。

 

 

そして、新たなる旅路を彼の小説として此処に一筆だけ付け加えさせて貰った。

 

私が息子の為に記したという事実だけ君達に知って貰えたら嬉しい。

 

 

 

まさか私の力が少し残っていたのも驚きだが、息子の新たなる旅路の1歩としてこの世界を少しでも歩んで欲しいという親心もある。

 

 

息子よ、この旧時代に近い異なる世界で様々なものを学び、それを糧として成長するだろう。

 

 

彼の新たな小説の1ページとして、余計かもしれないが微量ながら残った王の魔法を使い転移させた事。

 

 

 

彼が元の世界へと帰る頃には、一国の王、それも一人一人が人生をきちんと謳歌出来る国へと成長出来ると私は思える。

 

 

 

 

 

さて、私の役目もここまでだ。

 

 

彼の世界からまた別の世界へ、新エリー都へ移った経緯は理解出来ただろうか。

 

 

 

この幻想はきっと、君達読者の創り出したモノかも知れないが、紡ぐのも読者だと思っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

後は、これからの彼等の旅路を見守って欲しい。

 

 

私の一筆であちらの世界の事情が変化する可能性もあるが……彼の旅路の試練として受け取って貰えれば助かるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィルside

 

 

 

 

「……ふぅ、アキラ、今週の売上表のデータが出来たから確認お願い出来るかな?」

 

 

「ありがとうウィル、助かるよ。……凄まじいね、ミスが1つも無い。完璧だ」

 

 

「それは頑張った甲斐があったよ」

 

 

「僕もここまでとは思ってなかったけど、君達を引き取って良かったと身に染みてるよ」

 

 

 

 

僕がこの世界へ来てから1ヶ月が経過した。

 

 

今はこのパソコンという魔力ではなく電気の力で数字や文字をキーボードというモノで商売の売上を算出しているのだけど……使ってみたら凄い便利だ。

 

 

この技術を持ち帰れば……とも思ったけど流石に僕の国にこんなモノが出来ればそれはもう情勢が荒れる事だろうと簡単に想像出来たので、頭の中で止めておいた。

 

 

 

 

旧時代の遺物……過去のエルダ族の郷にある石碑や文献にもパソコンという物はあった気がする。

 

 

流石に全部覚えている訳では無いが、鉄の箱がマグラではなく不可思議な技術で動くオーバーテクノロジーな訳なんだよッ!ってニューラスが熱弁していた事をこのパソコンの操作をリンに教えて貰っている時に思い出したのだ。

 

 

 

『間違いねぇッ……この車ってやつぁ凄まじい技術の塊だッ!!エルダ族の長老に追加の情報がないか聞きに行ってもしあったらこの俺様の閃きに更なる考案がッ!!!』

 

 

……あの時のニューラスは僕がまだ王になる前の時の旅の最中に探していた遺物を受け取った時と同じ熱量だったなぁ。

 

 

それから僕が王になった後にニューラスが見つけた旧時代の『車』の設計図の一部を見た時、先程の熱弁が繰り広げられてたんだ。

 

 

 

 

僕がそれを思い出してくすりと笑いながら目の前の数式や英語?と呼ばれる文字をキーボードでタイピングしている姿を教えてたリンが見てた時何か言ってたな……なんだっけ……?

 

 

 

『……なんでもうブラインドタッチ出来てるの?え?初めて?初めてで30分でコレなの?仕事の物覚え早すぎだなとは思ったけど凄すぎじゃない???笑顔素敵過ぎる……私ウィル君推しになりそう助けてお兄ちゃん』

 

 

……って言ってたっけ。

 

なんか何時もの口調ではなく少し言い方が悪いかもしれないけど壊れていたような感じだったような……気の所為か。

 

 

 

 

「さて、ウィルに今日の分のお給料を渡そうと思……「ちょっとプロキシッ!!今時間ちょうだい!!!」ったんだけど少し待って貰えるかな?」

 

 

「……あちゃ〜、ニコってばまたやったよ……」

 

「……ンナァ〜」

 

 

ぴきりと笑顔だったアキラの眉間に青筋が入ったのを僕は見た。

 

まぁ、タイミングは良いと言えば閉店してお客も居ないから良かったんだけど……うーんニコはある意味天才かもしれない。

 

 

「いらっしゃいニコ、今日もアキラに用事かな?」

 

「ウィル!そうなのよ……パエトーン!ちょっと用事が、出来、ひゃっ……へぇッ」

 

 

 

まずは来店してくれたので挨拶をした僕の方に顔を向けてウィンクで返してくれたニコ。

 

そして直ぐにアキラの方に顔を向けたが先程僕に向けた笑顔が嘘のように青ざめて口が窄んでいく。

 

 

その視線の先には修羅が居た。

 

少しだけ僕も背筋が冷えたのはここだけの話。

 

 

 

「パエトーンと呼ばないでくれと何回も言った筈だよね、ニコ?」

 

 

「ご、ごめんなさいアキラ……」

 

 

普段アキラは怒らない、だけど怒る時は冷静に詰めていくのだと毎回ニコの時に見て思うよ。

 

 

「そんなにツケを早く払いたいのであればそう言ってくれれば良いのに」

 

リンが追撃に掛かりニコはもうタジタジだ。

 

「ちょっ……本当に勘弁してちょうだいッ!?……でも今回は本当に緊急なのッ!」

 

 

いつもと違う雰囲気のニコを僕は見逃さず、アキラとリンにアイコンタクトをした。

 

 

アキラもそれに気付いたのか、息を零しながら真面目な顔でニコに向かい合っていた。

 

 

「……どうやら何時もみたいな軽い騒ぎじゃ無さそうだね」

 

 

 

因みにガリカはそんなニコに気付いて居らずまたやってるわね……とジト目で土下座している彼女を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレビのニュースに赤牙組と邪兎屋の騒動が映し出されるのを見るのに後数秒。

 

 

 

 




この後チュートリアルの話になるんですが……アーキタイプどしようかなぁ……
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