転生先生、嘯く   作:あまいろ+

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曰くの品、禁書と妖刀

 

「なるほどなるほど、ここに来るまでにそんなことが……。それにしても先生とてもかわいらしくなりましたね~?」

 

「そうなの、きゃわわになったの」

 

「言い方が少々古くありません?」

 

「マジ卍」

 

「これまでの経緯は理解しましたが……先生、私の背中から会話するのをやめませんか~?」

 

陰陽部の部室。ミモリのパワーによって正体をバラされた私は、ニヤとミモリに今までのあらましを話した。

 

依然ニヤの後ろに隠れながら。

 

「そうですよ先生。私の膝の上が空いてますよ?」

 

「おっと、来るんじゃない。1.5メートル程距離を空けるんだミモリ」

 

なぜかというといまだミモリを警戒しているから。

 

また、いつあのふわふわな空間に閉じ込められるかわかったものではないため、抵抗としてミモリと物理的に距離を取る。

 

「悲しいです先生……」

 

私の返事を聞いてミモリがわざとらしく両手で顔を覆い泣きまねをする。

 

うん…まぁ。私も本気の本気で拒絶しているわけじゃない。

 

今のこのやり取りも遊びでお互いにじゃれ合っているようなものだが。

 

「……まぁそこでも十分射程範囲なんですけどね」

 

馬鹿野郎。こっちは遊びじゃないんだよ。

 

「それでニヤ、今百鬼夜行で起こっている泥棒騒ぎなんだけど……」

 

「にゃはは、そうですね~。忍術研究部からお越しになったのならミチルさんから色々聞きましたかね~?」

 

「忍術研究部で起こったことはだいたいね。陰陽部も被害にあったんだよね?」

 

「にゃは~…困ったものですよ。陰陽部を初めとして被害にあった代表的なのは百夜堂、百花繚乱そして……」

 

「私たち修行部です」

 

やはり事前に聞いていた通りどこも有名どころばかり。被害はそこだけでは無いのだろうが、実力者ばかりの所で盗みを働き、成功しているのすごすぎる。

 

「許すまじあの狐……」

 

奥ゆかしい大和撫子だからといって怒らないわけではない。

 

現に今ミモリは被害にあった時のことを思い出し、怒のオーラが漏れ出ている。

 

ツバキが前に言っていた、怒らせると怖いと言っていたのは本当だったようだ。

 

「そんなに怒るってことは大事な物だったんだね……。修行部は何を盗まれたの?」

 

「え!?えっと…それは…」

 

「ミモリさんが盗まれたのはエプロンでしたね~?」

 

「に…ニヤさん!?」

 

「エプロン?……あぁ!あの桜色のエプロンか!」

 

「うぅ……はい……」

 

ミモリが小さいときに、未来の自分を目指して買ったエプロン。

 

あの時も彼女の夢を聞いて応援したっけ。

 

「あんなに先生との思い出の詰まったエプロンを盗まれてしまうなんて……」

 

個人的には普通にお喋りしていただけだと思ってたけど、それでもそう言ってくれるのは嬉しいなぁ。

 

「ということは、特に金銭とかは盗まれてない?」

 

「ええ…不思議なことにそのようなんですよ~。他にもシズコさんの茶器のセット。レンゲさんのリボンなんかが被害にあわれてますね~」

 

被害の内容を聞いてると、どれも個々人が大切にしているもの。

 

所謂……愛用品。

 

「だから、思い出を盗む泥棒なのか……」

 

「にゃはっ。いったい、何に使うつもりなのでしょうね~?」

 

「……あれ?陰陽部は?忍術研究部の話を聞いたけど多分最初の犠牲者だったよね?」

 

「えっと~……それは……にゃはは…」

 

そこでニヤの表情が少し苦くなる。

 

あ、ニヤがこうなるってことは結構ヤバいもの盗まれてるな?

 

「あ!んふふ……あれがありましたね〜」

 

しばらく苦い顔をしていたニヤだったが、何かを思い出すとその場ですっと立ち上がった。

 

「その話はこれから行く途中で話しましょう。……丁度先生に渡したいものもございましたし♪」

 

 

 

 

百鬼夜行陰陽部地下室。

 

このお城のような建物の地下には、人の目にあまり触れられないものが多々あるらしく、その地下室で保管しているらしい。

 

私は地下室に行くため、陽の入らない地下に続く階段をニヤの先導でミモリと一緒に降りていく。

 

「百鬼夜行連合学院も歴史は長いですからね~。曰くの物が結構集まるんですよ」

 

「曰くものね……ワクワクすっぞ」

 

「にゃははっ!先生も男の子ですね~!まぁそれでも大抵のものは陰陽部ではどうしようもできないので、こうして地下室に押し込んでいるだけなのですが」

 

階段が終わりを告げるとその先に木製の分厚そうな扉が、頑丈な鍵とともに現れる。

 

ニヤは鍵を出すとカチャカチャと錠を外し扉を開いた。

 

部屋の中は結構広い作りになっていて、妙なオーラを放った人形、錆びついた錫杖、お札が剥がれそうになっている怪しい箱など、楽しそうなものが無造作に置かれている。

 

「それで…ニヤさん。部室でのお話の続きなのですが……」

 

「おっとそうでしたそうでした。陰陽部の盗まれた物、それもこの地下室の物でしてね?」

 

ニヤも地下室に入ると、部屋にあった本棚の前で止まった。

 

「うちが盗まれたもの……それは、ここにあった禁書。その名を、

 

 

 

反魂黄泉還秘録(ハンゴンヨミガエリノヒロク)』」

 

 

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

 

「よみがえり……?」

 

「ええ。ここの地下室は厳重に管理されておりますので、何かなくなったらすぐにわかります」

 

「ニヤさん…そんなこと可能なんですか……?」

 

「黄泉返りなんてそんなことありえないんじゃないの!?」

 

「にゃはっ!言いたいことはわかりますよ~。随分突飛なことだと私も思ってましたから」

 

死んだ人間が生き返る。そんなことこの特殊な環境のキヴォトスでも無理難題なんじゃないのか?

 

「えぇえぇ私も思っていました。……今日までは」

 

「今日…………?あ、そっか私か」

 

無理難題をこの身で体現してたわ。

 

「にゃはは。目の前でまさにありえないことが起こっているように、反魂黄泉還秘録もおそらくは……本物なのでしょう。おおよそイズナさんがしている行為はそれに必要なことだと」

 

「……禁書と思い出か」

 

「それともう1つ、先生にはまだお伝えしてなかったことがありまして……」

 

「わぁ大切なことがいっぱいだぁ……」

 

「んふふ……うかうかと死んだりしてるからですねぇ。そのせいでどれだけ百鬼夜行が沈んでしまったやら……。もうちょっと先生は自分の価値を見直したほうがいいですよ~?」

 

「改めるよ。私も最近、自分の価値を教えてもらったからね。……こぶしで」

 

ミレニアムの保健室でしこたま殴られたからなぁ。

 

「あっと話がそれましたね~?お喋りも楽しいですが本題に戻りますか~。……もう1つ、百花繚乱から上がってきた話なのですが、どうやら百花繚乱は2回泥棒に入られたようですね~」

 

「え?あんなところに2回も入れたの?」

 

「そんな話私聞いてないですよ!?」

 

「それは今まで言ってませんでしたから。ミモリさんも知らないはずですよ~。今はイズナさんを捕まえるために、陰陽部、百花繚乱、修行部で協力していますが、わざわざ人の恥を言いふらす趣味はありませんので」

 

「じゃぁなんで今言ったのさ?まぁた色々と隠してるの?……説教する?説教するか?」

 

「いえいえ!ご勘弁を!……ただこうして対面してお2人なら安全だと思っただけですよぉ」

 

「ほ~~ん」

 

まとめている立場なら色々事情があるのだろう。

 

なのでここでは深く追求せず白い目で見るに留めておくことにする。

 

ちなみに横を見るとミモリもニヤのことを白い目で見ていた。

 

「そ…そんなことはどうでもいいんですよ!?百花繚乱の話の続きをしましょう!」

 

2人の白い目を慌ててかいくぐろうとし説明に逃げるニヤ。

 

「さぁて続き続き。……1回目の侵入ではどうやら、イズナさんは途中で見つかり追い返されたようです」

 

「侵入できただけですごいけどね。と、なると2回目は?」

 

「ええ。被害が出てた通り成功。それに逃げる際にはあの百花繚乱を振り切ったようですよ?」

 

聞けば聞くほどイズナが超人になってくるな……。

 

でもこれは……。

 

「私……百花繚乱は百鬼夜行でも上澄みの実力者と聞いていましたが、たとえイズナちゃんでも……そんなことできるんでしょうか?」

 

「……どうなんでしょうかね~、先生?」

 

ミモリの言葉を聞き、ニヤが悪い顔で文字通りニヤニヤしながらこちらを見る。

 

「は~~……嫌な顔しやがってからに。………協力者、あるいは内通者がいる可能性があるんだよね?」

 

「そんなこと…!?」

 

「にゃははっ!その通りです先生。私の見立てが正しいのならば、おそらく内通者が何かしらの手引きをしているのでしょう」

 

「和風エデン条約かぁ……。とりあえずニヤをトリニティに送ってハナコをトレードするか……」

 

「にゃは…いったい何のお話で?」

 

実際にその考えはあった。

 

百鬼夜行の被害のデカさ。陰陽部と百花繚乱への盗み。正直イズナだけでは難しいことだとは思っていた。

 

それにイズナがその禁書を知った経緯も謎だ。

 

「ニヤの言いたいことはわかったけど、犯人捜しは私のやり方でやらせてもらうよって話」

 

「んふふ…それは構いませんとも。先生の自由にやってくださいな」

 

「……あれ?意外にすんなり。権力をチラ見せして言うこと聞くように脅そうとしないの?」

 

「しませんが!?」

 

これは意外。例の紅茶狂いは初手で権力、次に財力だったからなぁ。

 

「あの……信じて貰えるかわかりませんが、これでもただただ先生を心配しているだけなんですよ~?」

 

「信じてるよ市丸ギン」

 

「にゃははっ……信じておりませんね?ともあれ、調査の際はご注意してください。くれぐれも後ろから…グサリ、といかれないようにしてくださいね~?」

 

「刺されないように気を付けるよニヤ。まぁ後ろからパァンッていかれたことはあるけどね」

 

とりあえず話は一段落し2人ではっはっはと笑い合う。

 

あれ?おかしいな。

 

ミモリに私も白い目で見られてる気がする。

 

「にゃは~。では先生もこれから忙しいでしょうし、最後に嬉しいお話をしてお開きにしましょうか~」

 

「嬉しい話?」

 

「はい~。部室で渡したいものがあるって言いましたよね~?」

 

「あ~~」

 

確かに言ってたかも?

 

ニヤは身を翻し地下室を見渡すと、目的の物を発見し錫杖などが置かれた場所に近づく。

 

その中から紫色の高級そうな布に包まれた1本を、手に取るとこちらに戻って来た。

 

「ニヤさん……これは、刀ですか?」

 

「はい~!こちらは……妖刀『廻間破(ハザマヤブリ)

 

「妖刀だとッ!?その話詳しく!?」

 

妖刀とはなんと心躍る響きか!?

 

「おぉ食いつきがいいですねぇ~。百鬼夜行に1番大きい御神木があるじゃないですか〜?その昔、まだ学院がまとまる前、その御神木の枝を……枝と言っても軽く1メートル以上あるのですが。それを切り落とそうとした生徒がいましてね?」

 

「なんだそいつは不逞な輩だな」

 

「そうでしょう?あの御神木、御神木だけあって超良質な材木ではあるんですよ〜。なので高値で売ろうとしたらしいのですが、その切り落とした生徒達はそのあと全員不幸なことがありまして。……でね?ある職人が見かねて言ったんですよ。俺がその厄を封じ込めてやるって」

 

「それでできたのがこの妖刀ってわけか……」

 

「この妖刀を先生に。これから大変になるでしょう。どうか助けになれば……」

 

「……ありがとうニヤ、大切にするよ」

 

ニヤが手渡してきた妖刀を、私は両手で受け取る。

 

これが妖刀……。

 

………………ん?

 

「あの……ニヤさん……」

 

「はい?どうしましたか先生?」

 

「あの……これめちゃくちゃ軽いんですけど……」

 

「え?軽いんですか?……すいません、私にも持たせてもらえると…」

 

私の様子を見て、気になったのかミモリが興味を示す。

 

一応妖刀という触れ込みだったので渡すのを少し躊躇ったが、事前にニヤも持ってたので大丈夫だと思い、ミモリにも妖刀を渡す。

 

「ありがとうございます先生……軽いですね!?」

 

差し出してきたミモリに渡したが、一切刀の重さで腕が沈むことなく、余裕で持てた。

 

「え?開けてみてもいいですか?」

 

ミモリの提案に私も目で合図すると、ミモリが丁寧に妖刀に巻かれていた紫の布地を解き始める。

 

するすると解けていきついに妖刀の刀身が見え始めたが。

 

「いや木刀じゃねぇかッ!!??」

 

てっきり妖刀って聞いてたから血なまぐさい鉄の刀だと思ってたけど……木刀じゃねぇか!?

 

「ちょっとニヤ!?これ木刀なんだけど!?木でできてるんだけど!?」

 

「ええ、木刀ですしね~」

 

「あんだコラッ!?片っ端から札のついた箱開けんぞ!?」

 

ミモリも木刀の存在に驚いてか、木刀とニヤを交互に見ている。

 

「とゆうかこの銃社会のキヴォトスに、ポン刀なんてあるわけないじゃないですか~?」

 

「よしわかった。この場でコイツを本物の妖刀にしてあげよう。ニヤ、頭出しな」

 

「にゃは!?ストップ…ストップです~~!!ミモリさんも止めてください~!!」

 

「先生、私自室からマイ薙刀持ってきますね」

 

「生命の危機!?」

 

「納得する説明してみろやオラァ。じゃないとスイカ割り始めてやっからな」

 

「説明するので待ってください~!?私も言われて先生に渡したんですよ~!?」

 

薄い笑みを浮かべてたニヤは流石に目に見えるように焦り、手のひらをこちらに向けて待ったをかける。

 

「言われてって誰にさ?」

 

「預言者…様に…」

 

「預言者だぁ?クズノハでも夢に現れたってぇのかい?」

 

「いや…その…預言者チセノハに……」

 

「ミモリ、こいつ埋めちまおうぜ」

 

「わかりました。自室からマイスコップを持ってきますね」

 

「だからストップって言ってるじゃないですかぁ!?あとなんでミモリさんはそんなもの持ってるんですか!?」

 

「チッ…とりあえず最後まで聞いてやるよ」

 

「は…はい~、え~と確か2から3週間前ぐらいですかね~?いきなりチセちゃんが取り憑かれたように、これをいきなり書き始めまして……」

 

と言ってニヤは懐から小さな巻物を取り出した。

 

私はニヤから巻物をひったくると、封を解き、巻物を広げる。

 

え~と…なになに…?

 

『先導無き百鬼夜行

混乱の予兆起こりし時

死を背負った稀人現れり

その者

世界を拒絶する獲物を持ち

特級の獣を従え

大筒にて魑魅魍魎と

巨躯なるものを打ち倒さん』

 

「……えっと、これイズ何?」

 

「どうやら預言、よりは予言という感じですね……」

 

「わかんないんですよ~~!これ書いてる間のチセにゃん何も喋らないし……ずっと黙ってるしで怖かったんですよ~~!」

 

「チセってそういうキャラだったっけ?」

 

「書いたら書いたで、地下室のリスト漁ってこれ渡しておいてって丸投げされるし……」

 

「こっわぁ……。後で会いに行ってみようかな。」

 

「ダメですよぉ。チセにゃん、その時のこと覚えてないって言うんですから……」

 

「ちょっと…こんな地下室でホラーな話やめてくださいよ……」

 

 

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

 

ちょっぴりホラーな体験をした後、地下室から地上に戻ると携帯に着信が来てるのに気がついた。

 

着信相手はミカだったので、折り返しで電話をかけると電話の向こうから元気だが疲れた声が聞こえた。

 

話を聞いてみるとどうやら、トキが拗ねてしまって動かなくなってしまったらしい。

 

どうしよ~!?ときこえる電話先の声に少し笑いながら、私はこっちにおいでと答える。

 

陰陽部での用事は済んだし、チセに怖がっているニヤもミモリに任せておけばオールオッケーだ。

 

ミモリにこのことを離すと、

 

逃がしませんからね(行ってきてください)

 

と応えてくれたため、私は陰陽部を出た。

 

……ん?今なんかおかしかったか?まぁいいか。

 

ちなみに貰った妖刀(木製)はきちんと背に装着している。

 

え?どうやって装着してるのかって?

 

なんか…こう、ゲームみたいな感じでくっついてるよ。察してよ。

 

そして次に向うは百花繚乱紛争調停委員会。

 

百花繚乱の近くで待ち合わせをしてた私は、先に来ていた2人を見つけると早速声をかけた。

 

「おーい、2人と……わぶっ!?」

 

「ちょっとトキちゃん!?」

 

声をかけた瞬間、目の前を埋め尽くす白地。

 

それと同時に感じる柔らかな感触で、トキのエプロン……うん、トキの胸の部分であることが容易にわかった。

 

「旦那様……私急に旦那様と離れ離れになって寂しかったです」

 

「うんうん。寂しかったねトキ。トキの気持ちはわかったからちょっと離れてくれる?」

 

「離しません。具体的には今日1日」

 

「まだ午後過ぎたばっかなんだけど……」

 

なすすべもなくトキに抱きつかれ続けていると、急にトキが離れていった。

 

「離してくださいミカ。まだ先生に甘え足りません」

 

「コラ!トキちゃん!アイちゃん困ってるでしょ!」

 

どうやらミカが引き剥がしてくれたようだ。

 

トキはミカに首根っこを掴まれシャカシャカと足が宙をかいている。

 

「おぉミカありがとう」

 

「んーん☆全然いいよ!」

 

眩しい笑顔で微笑むミカ。

 

なんだかミカが頼もしく見える!?

 

「えーとそれでアイちゃんは電話で言ってた百花繚乱ってとこ行くんだっけ?」

 

「あ…あぁうん。そうそう。ニヤ…えっと陰陽部の部長が百花繚乱と修行部に協力を仰いでくれてね」

 

そう、ニヤは私たちがイズナを捕獲できるように、百花繚乱に話を通してくれたのだ。

 

多分内通者を見つけやすくするためでもあるんだろうけど、そこは私のやり方で問題ないらしいのであまり気にすることではない。

 

「じゃ行こっか☆」

 

「おっけ」

 

「………ムスッ」

 

そうして私たちは百花繚乱の部室へと向かうが、その様子を見ていた吊られているトキはご機嫌斜めな様子。

 

「……ミカ、もう降ろしてください」

 

「あ、そう?」

 

トキは降ろされると私の隣に移動し、どんなサポートもしまっせ!というメイドモードで私の横を歩く。

 

「行きましょう旦那様。……私の方がサポートできますので」

 

私とミカのやり取りでヤキモチをやいたのだろうか?

 

「「かわいいねぇ」」

 

そんなすまし顔で述べたトキの頭をミカと一緒に撫でた。

 




転生先生、嘯く 29話
5章百鬼夜行編ノ3
あと1話で30話、だ〜☆
なのでWavebox始めました☆
ご興味あればトップかXをどうぞ
おぉなんか活動してる人っぽい……
では拙き作品ゆえよろしくお願いいたします
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