悪魔払いの祈祷師:Zoe   作:zaq2

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〇〇〇憑き

 ヘルメットにゴーグル姿の二つの存在を乗せた側車付の自動二輪車が走る。

 

 

「ジャガイモ野郎は気にいらないが、この側車に関しては認めざる得ないねぇ」

「古いのを胡麻化しているので、そろそろ限界が来そうですが?」

「それでも80年近く稼働するというのが名車な証拠だ。そういったモノを作り出す技術に関しては、認めて尊ぶべき点ではある」

 

 

 自動二輪車、現在はーカーが存在せずに、懇意としている個人経営のショップに修理依頼を出しては、長年愛用しつづけている年代物である。

 

 そんな骨董品でもあるKS750を走らせては目的地となる場所へと向かっている最中であった。

 

 

「だが、あいつらはユーモアさがまったく足りない。その点だけは頂けない」

「お嬢様、それよりもこの様なバイクから、そろそろ自動車の方に乗り換えてみてはいかがでしょうか?」

「アレはダメだ。飛び降りれないからな。それは譲れない」

「お嬢様でしたら、影があるので関係ないと思うのですが……」

 

 

 自身の影に潜行して移動をする。という方法を知っているので、そういう方法で移動すればと飛び降りる必要性が無いという意味で言ったメアリーであったが

 

 

「はっ、潜れと?却下だ却下。それこそ先ほど言ったユーモアに欠ける。ナンセンスだ」

「はぁ……でしたら、雨風をしのげるという点を鑑みて自動車を」

「なら、こうすればいいだろう?」

 

 

 そう言っては、指を上にくるりと回せば、黒い影が幌の様に覆いかぶさるように現れては、側車に並走するかたちでついてくる。

 

 

「……」

「日陰にもなって便利だろう?」

「いえ……はい、その様ですね」

 

 

 それは、お嬢様がいなければ成り立たないですし、来賓を迎えた場合とか色々と思う事はあったが、それらを発する言葉を飲み込むことにしたメアリー。

 

 「ナニを言っても無駄だな」と、あきらめの感情を込めた小さなため息を吐き出し、スロットルを回しては対向車もまばらな砂利道を疾走させていた。

 

 

 

 

   *   *   *

 目的地に到着しては駐車場へと停車した側車の舟から"さっそうと飛び降りた"お嬢様は、ヘルメットとゴーグルを勢いのままに外しては、そのトランクから"建前となる商売道具"を持ち出す。

 

 

「"悪魔憑き"ねぇ……メアリーの同郷が憑いてたりしてな?」

「それは、会ってみないとわかりかねます」

 

 

 側車付の大型二輪車を停車させては、こちらも商売道具をるために転がしている給仕へと、今回の仕事の内容の一つとしてあげられている事を伝えてはみたが「そりゃその通りだ。」という結果の回答が返ってきていた。

 

 

 今回の依頼は"悪魔憑き"への対応。

 

 

 そもそも"悪魔憑き"への対応といっても、その殆どは世界に広まっている某一大宗教の一つが対応もしている管轄でもある。

 

 あるのだが……自分たちへと"依頼"がなされる代物となると、それらは"手に負えない"という判断がなされたものでもある。

 

 

「ま、私に依頼が来るという時点で、悪魔や精霊の類でもなく、"得体のしれないナニか"だろうがな」

「ほとんどがそうですよね?」

「まぁな。あとは"手遅れ"になってるパターンだが、そうなってなければいいがな」

 

 

 そんな雑談をしながら準備を整えては向かった先は、とある教会の離れとなる建屋である。

 その建屋の入り口には、一人の司祭と修道女が待っていた。

 ただ、その表情はあまり芳しくないという表情をしていた。

 

 

「お、お待ちしておりました」

「それで、状況は?」

「はい、かれこれ3週間になりますが……こちらの悪魔祓いの方法を試しつづけておりましたが……あまり効果がみられず……」

「3週間か、相手が痺れを切らしてくれる日数の平均は超えてるな」

「ええ、はい。ただ、これ以上は我々も患者も危ういという事で……」

「ふむ、ならばさっそくだが、診せてもらおうか」

「はい、こちらです」

 

 

 そうして、案内されたのは離れの建屋、そのさらに地下へと続く階段の先。

 うっすらと湿った空気と気温が低い場所へとつれられては、一つの部屋の前で止まる

 

 

「こちらです」

 

 

 そうして、扉を開けてから中を見ると、ひとりの存在が周囲の同業と思われる人たちから洗礼を受け続けている状況であるにもかかわらず、その対象といえば……

 

 

「厄介なのが憑いている様で、こちらの手のものも精神を汚染されるのか、発狂する者がでてくる始末でして……」

 

 

 そこにいたのは、ほぼ人の形であるとは思うが、その形状を保てておらず、どことなく滑り気を持っており、その肌は魚と思われる鱗状の代物と化していた。

 

 それは、ほぼ魚類ともよべなくもない姿がうっすらと浮かび上がっては、荒い呼吸で、たまに声とも唸り声ともいえなくもない音を発していた。

 

 

 それらを見て確認と確信がとれたお嬢様といえば

 

 

(混沌つづきじゃね?SAN値チェックは1D100か?)

 

 

 という、しょうもない思考をしていた。

 




お嬢様
・SAN値チェックをしようにも
 そもそも、そんなステータスを持ち合わせていない超常の存在
・ユーモア云々は、昔の友人(女王様)の影響から、
 ユーモアを持つのが○国人であるという教えを植え込まれている


メアリー
・一通りの運転免許は持っており
 その中にはFIM発行ライセンスすらも


司祭と修道女と、その部署の人たち
・そういう部門のエリートたちであり
 精神的な面も高く助かっている者もいるが
 それでも発狂する者もいた
・時間経過をする羽目となったのは、
 さらにその上の者の面子が邪魔をしていたから
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