私たちは葛城ミサトさんの車でネルフ本部に向かっていた
私は後部座席に座ってネルフのパンフレットを見ていた
『僕』がいたころは秘密組織だったが今は公開された組織に生まれ変わった
クリーンな組織として名が知られている。さらに世界最強の軍事組織としても知られている
エヴァがあれば国家と対応することもできるのだから
「私に何をさせたいのですか?」
「ネルフが保有するエヴァンゲリオンとのシンクロテストを受けてほしいの。あなたは最初にその誘いを断った」
赤木リツコさんは私が転入時の要請を蹴った理由について探りに入ってきた
私は単純に面倒なことは嫌だからですと回答した
「それに私はのんびりと暮らすために移住してきたのですから」
「第二東京市のほうが住みやすいと思うけど」
「あそこは人が多すぎるのでぎすぎすしていました」
だからこの街に移住をしたのですがと正当性があるかのように伝えた
言い訳としては間違っていない。仮にDNA鑑定をされても私のDNAは碇シンジのものとは一致しない。
さらに親子鑑定をされたとしても本当の両親とも親子関係が出るはずがない
「本当に迷惑な話です」
テストは1度だけで終わりですよねと質問をするとシンクロしなければの話ですがと
エヴァとシンクロすることができてしまったらネルフに所属することになる可能性は極めて高い
そうならないようにするために徹底的に対策することが求められている
シンクロしないように細工しておかないといけない
私は神様と同じような存在なのでそんなことは簡単にできる
「仮にシンクロテストというものがうまくいっても私は協力するつもりはないです」
私の発言にリツコさんはそういうわけにはいかないですと答えてきた
ネルフの強引さは相変わらずと言える
昔のままで私がかつての『僕』の頃だったら流されていたかもしれないが
今はしっかりとした私個人の意思というものを持っている
彼らの言うとおりにことを進めることはあり得ない
「子供に強制していると裁判所に告発しても良いのですよ?あなた方も不当に子どもの人権を奪っている」
そう疑われたら特務機関としては大きな問題になるのではありませんかと私は脅すように話を進めた
もちろんこれくらいのことは本気でする覚悟は存在している
今さらネルフと友好な関係を結ぶつもりはない
関係すら持つことも嫌なのだから当然である
「ネルフを甘く見ないほうがいいわよ」
「今度は脅迫ですか。言っておきますが私は拷問されたとしても協力するつもりはありません」
それだけはしっかりとご理解くださいと返答した
今さら協力などするつもりがあるわけがない
もし協力してしまったら私は観測者としては失格になってしまう
私は神様として公平な立ち位置を保たなければならないのだから
ネルフに協力していたらそんなことができるはずがない
何が何でも協力できないようにうまくことを進めるしかない
私はそんなことを考えながら車はジオフロントに向かっていた