「もう1つ質問しても良いですか?」
「なんですか?」
「あなたはどうしてそこまで碇シンジ君にこだわるのですか?」
私はあえて真ん中の追求をしてみた
私の質問に碇レイさんは過去の過ちについてどうしても謝罪したいことがあるだけなんですと答えた
あの出来事を『過去の過ち』で片づけられたことに私は少し気分を害したが表情には出すようなことはしなかった
「そうなんですか。でも私には回答するべき答えを持っていないので」
碇シンジ君っていう人のことは知らないので他の人をあたってもらえるかしらと伝えて私は教室に戻ることにした
レイさんはそうですかと私にこたえると別の方向に向かって行った
私の言葉に納得したのかどうかについてはわからないけど、時間稼ぎぐらい程度はできたことを願うばかりである
本当に迷惑な話である。でもこれである程度はわかってきた
ネルフは確実に私を狙ってきているということを
エヴァとシンクロできなかったことについて大きな疑問を持っているのだろう
もしかしたら私のことを渚カヲルと同じ新たな使徒であるのではないかと考えているのかもしれない
それが事実なら最悪の道を歩まなければならない。
できることならそうなる前に対応してそんな道は選びたくない
「本当に迷惑な話ばかり、私には降ってくるわね」
私は愚痴りながらも教室に戻っていった
今は必要なことはネルフと関係を持たないことである
これ以上私のゆったりとした生活を妨害されるのは許されないことである
この街に移り住んできたのだから多少の妨害は覚悟していた
それでも生活ができなくなるまで追いつめられるようなら対抗手段を取らないといけなくなってくる
ネルフサイドと私との間で『戦争』になるかもしれない
「できることならそうならないことを願いたいわね」
またしても独り言のように愚痴ってしまった
どこで盗聴されているのかわからないので警戒しないといけないのだが
とりあえずエヴァとのシンクロテストはうまくいかなかったのだから
簡単に接触することはないだろう。組織としてはの話だ
問題があるとするなら個人が動いてくることだ
例えば先ほどの碇レイさんや渚カヲル君。それにアスカさん
誰もが私のことを『僕』との関係性を探りに来る
すでに接触があったのだから残りはこの学校の中ではアスカさんだけだ
できることなら彼女とは接触したくない
今までいろいろとかつての『僕』の頃にいろいろと嫌なことをしてしまったのだ
そのことを今の『私』も心の中で残っている
だからこそ接触したくないのだ
「私の人生はまだまだこれからなのにトラブル続きでかなり苦労するわね」
教室に到着すると私は自らの席に座るとのんびりと窓から見える外の光景を見ていた
まだ登校時間には少し早いのでこのクラスは静かに平穏である