雪羊は、北方遊牧民が飼う主な家畜である。その雪のような肌触りの雪羊毛は貴族の間で高値で取引される。
その肉やミルクも消費されるが、とても獣の風味が強いので好みが別れる。しかし、トルコート半島の田舎においては、特産の氷葡萄と合わせて煮る事でこの強い癖を消している。
氷葡萄は、まるで凍っているかのような見た目の葡萄だ。薄く霜のついたものが特に上品な味とされ、これで作ったワインはジュースはレッド・ワインやホワイト・ワインよりも場所によっては高値がつく。
今回は、トルコート半島の郷土料理を紹介しよう。
作り方
・オイルを入れた鍋を熱し、ガーリックと肉用ハーブを入れる。雪羊は肉の風味に癖が強いため、しっかり香りを出す。
・肉には塩コショウで下処理をして、鍋の中で焼き色がつくように強火で焼く。この時点だとただのレアステーキだ。
・ホワイト・ワインを加える。ケチってはいけない。
・氷葡萄のジュースを加える。普通の葡萄でもいいが、氷葡萄の方が仕上がりの味が引き締まる(筆者談)
・煮込む。中火で早すぎずゆっくりすぎずに火を通しつつ、肉のうまみをジュースに移す。
・煮込んでいる間に卵黄のソースの素をつくる。卵黄、堅チーズ(北方産が合う)レモン・ピールを混ぜる。オレンジ・ピールだと香りが甘すぎるように感じる。
・ソースの素に煮込んだ汁を少量くわえる。この汁が熱すぎると、タダの濃いたまごスープになるので注意。
・肉とソースを合わせ、火を消した鍋の余熱でソースに火を入れるように、なめらかに混ぜる。火がついていると卵そぼろになるので注意。
・皿に盛る。癖の強い雪羊肉の癖の強さが、ワインと葡萄ジュースで丸くなり、なおかつ肉質もうまく柔らかくなるという。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
火炎林檎は、秋ごろから冬にかけて極寒となる北国によく輸出されるフルーツだ。東方秋津の国でよく生産され、酸味はあまりなく、強い甘みと微かな渋みを持つ。そして何より、燃えている。
薄い炎が包む実は、最近まで大量保存ができなかったが、大砂糖酸田(おおざとう さんだ)の開発した技術で保存・輸出ができるようになった。
そして白猪は、もちもちとして比較的低音でとろける脂身が特徴の、極北よりやや南の北方山脈に生息する猪だ。
今回は、北方山脈の民が良く食べるようになった、鍋を紹介しよう。
作り方
・薄めに切った猪ロースに塩コショウを多めにふり、下味をつけつつ臭みを取る努力をする。
・鍋にバターを入れて溶かし、猪ロースを焼く。この時点ではレアのポークソテーだが、まだ食べてはいけない。お腹を壊す(二敗)
・鍋に白葡萄酒を加え、鍋についたうま味の焦げ目を溶かす。赤葡萄酒では少々酒の主張が強くなりすぎる。
・蓋をして20分ほど煮込んでおく。蓋をしておくことで、酒の成分が飛んでしまうのを防ぐのだ……多分。この時、アクは丁寧にとる。
・赤鬼玉葱のスライス、火炎林檎は燃える皮をむき薄切りにした物を用意。(火傷注意!)
・鍋に玉葱と林檎を加え、さらにとろけるほどに柔らかくなるまで煮込む。さらにすり下ろしたものを加えるのも悪くない。
・細かく赤戸摩戸(トマト)を刻んで、飾る様に鍋に散らして完成。