ポケモンサービスの業務日誌   作:まがみん

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第7話 ポケモン学校のミヤビ・4

 ポケモン学校の一角で、一匹のブースターがズバット、グライガー、オンバーンに囲まれていた。三匹のポケモンはブースターにトドメを刺そうと向かってくる。

 しかしブースターは飛び上がると、口から炎を発射した。

 襲いかかろうとしていた三匹は炎に巻かれ、そのまま戦闘不能となり床に落ちた。

 

「ブーッ!」

 

 ブースターは着地をした。

 

 *

 

 そことは別の一角に佇んでいたのは一匹のネイティオだった。そんなネイティオに向かってサンドパン、コドラ、ラッタが向かっていく。

 しかしネイティオは両目を光らせ、三匹の相手をサイコキネシスで空中に浮遊させた。そして翼を振り、三匹を後方に向かって飛ばす。

 

「ティオ……」

 

 ネイティオはそっと翼をたたんだ。

 

 *

 

 Kは周囲の様子を確認すると、ハイパーボールをふたつ取り出した。

 

「決めたよ……僕のポケモン」

「させない!」

 

 ミナトは叫ぶ。

 

「クチートっ!」

「クトーッ!」

 

 クチートはKに向かって跳躍した。

 

「マニューラ! 邪魔をさせるな!」

 

 Kが命じる。

 マニューラはシャドーボールを放った。

 

「クチート! アイアンヘッド!」

「クチ!」

 

 クチートの大顎が銀色に発光し、シャドーボールとぶつかり合う。二匹の攻撃は相殺し、クチートは後退して着地をした。

 

「クチ……」

 

 クチートはマニューラと睨み合う。

 

「マニューラ、そこで時間を稼いでおけ、僕は新しいポケモンを捕まえる……」

 

 だがそこでサクヤがモンスターボールを取り出した。

 

「させるか! 行け! サンダースっ!」

 

 モンスターボールから銀色の光がほとばしり、サンダースが飛び出してきた。

 

「サンダァスッ!」

 

 サンダースは鳴き声をあげると、マニューラに向かっていく。

 

「マニューラ! シャドークロー!」

 

 マニューラは爪に漆黒の闇をまとわせ、サンダースに向かっていく。

 

「ダースッ!」

「サンダース、かみなりのキバ!」

 

 サンダースは口の牙に電撃をまとわせてマニューラの爪とぶつけ合わせた。

 

「クチート! 今のうちにKのハイパーボールを!」

 

 ミナトが指示を出す。

 

「クト!」

 

 クチートは空中に飛び上がると、Kに向かっていった。

 しかしKはニヤリと笑った。

 

「がら空きになったと……思ったか?」

 

 Kは腕輪型のアイテムをかざした。するとそこから電撃がほとばしり、クチートを攻撃する。

 

「クトォォォッ!」

 

 クチートは電撃を受けて床に落下した。

 

「クチート!」

 

 ミナトが手を伸ばす。

 

「今だ! 行け! ハイパーボール!」

 

 Kはハイパーボールを投げた。ハイパーボールが向かった先は、ブースターとネイティオだった。

 ハイパーボールは二匹のポケモンにぶつかり、そしてその身体をボール内に吸い込む。

 ボールは床の上に落下し、揺れ始める。

 やがて、ボールの揺れは止まり、星が弾けた。

 

「何……!」

 

 サクヤは目を見開いた。

 

「ブースターとネイティオ、ゲットだ」

 

 Kはそう言うと、身軽な動きでふたつのボールの落ちた地点に移動し、そしてボールを回収した。

 サンダースとマニューラは戦いを続けている。

 

「ク……クチ……」

 

 クチートは未だ身体に電流を少し残しながらも立ち上がった。

 

「ブースター、ネイティオ。君たちの力……見させてもらおうかな」

 

 Kはハイパーボールを投げた。

 そこからブースターとネイティオが現れる。

 

「マニューラ、ブースター、ネイティオ! 徹底的に破壊するんだ!」

「マニュ……!」

「ブーッ!」

「ティオ!」

 

 三匹は並び立った。

 それに向かい合うようにして、クチートとサンダースも並び立つ。

 

「チートッ!」

「ダースッ!」

 

 ミナトは新しいモンスターボールを取り出した。

 

「ニューラ、二匹を援護してあげて!」

「ニューラッ!」

 

 ミナトのモンスターボールからニューラが出てくる。

 戦いが開始された。

 サンダースとブースターがぶつかり合う。クチートとネイティオがぶつかり合う。そしてニューラとマニューラもぶつかり合った。

 サンダースはかみなりのキバ、そしてブースターはほのおのキバを使い、お互いに噛みつきあった。

 クチートは大顎からはかいこうせんを放った。

 だがネイティオはそれをかわすと、サイコキネシスで周囲に落下していた檻の破片を浮かび上がらせ、クチートにぶつけた。

 クチートはアイアンヘッドを使い、その破片を弾く。

 ニューラは、自身の進化後の姿であるマニューラと対峙して、少し萎縮している様子だった。しかし、覚悟を決めて、両手の爪を発光させ、メタルクローを放った。

 しかしマニューラのシャドークローがニューラの身体を襲い、ニューラは後方に跳ね飛ばされる。

 ニューラの身体は檻の鉄格子に叩きつけられた。

 さらにニューラに向かって、マニューラのシャドーボールが襲いかかった。

 ネイティオはクチートに向かって、翼を羽ばたかせ、空気のカッター、エアスラッシュを放った。

 クチートはそれをかわすと、大顎を振るい、きらきらと輝く風、ようせいのかぜを放つ。エアスラッシュとようせいのかぜはお互いにぶつかり合い、相殺した。

 ニューラの身体に、マニューラの銀色に輝かせた爪が炸裂した。

 

「ニュッ!」

 

 ニューラはその、マニューラのどくづき攻撃を受けてミナトのすぐ側に落下した。

 

「ニューラ!」

 

 ミナトはニューラを助け起こす。

 マニューラはKのすぐ傍に立った。

 

「どうした、マニューラ。あまりにも手応えがなさすぎて飽きたのか?」

 

 Kはクチートと戦うネイティオ、サンダースと戦うブースターに目を向けた。

 

「そうだなぁ、確かに僕たちの力はもう十分に示せたかもしれない。ブースター、ネイティオ、行こう」

 

 ブースターとネイティオは戦いをやめてKのすぐ側へと移動した。

 

「逃げるのか!」

 

 サクヤが言った。

 クチートとサンダースはKを見上げ、睨みつける。

 

「逃げる? その言葉は周りを見てから言ってほしいな」

 

 ミナト、サクヤ、ミヤビは周囲を見回した。ポケモン学校はボロボロに破壊され、ポケモンたちは部屋の隅に固まり、戦いの様子を見ていた。

 

「僕は自分たちの力をしっかりと示した。目的は達成した。敗北したのは君たちの方じゃないかな」

 

 そしてKは三匹のポケモンをハイパーボールに戻した。

 

「いい破壊活動だったよ……」

 

 Kは自身が立っている檻の背後へと飛び降りた。

 

「待て!」

 

 ミナトはクチート、ニューラとともにその檻の背後に回る。

 しかしKの姿は消えていた。

 

「守れなかった……」

 

 サクヤが言った。

 

「ポケモンたちの居場所を……」

「そんなことはありません」

 

 ミヤビはしっかりと前を見据えて言う。

 

「このままでは終わらないはずです。……だって、悪いポケモンなんて、一匹たりともいないはずですから」




【次回予告】

ミナト「僕のもとから家出をしたニューラ。ねぇニューラ、どうして家出なんかしたの? 僕に対してなにか不満が……? えっ、弱いポケモンは嫌いだ? 自分は強くあらなきゃいけない? ニューラ、そんなふうに思って……。次回『戦えニューラ! 必殺のれいとうパンチ』をお楽しみに!」
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