ポケモンサービスの業務日誌   作:まがみん

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第11話 ラルースシティからの招待状! ガラルの剣と盾・3

「そのプラスルとマイナンはトオイのポケモンなの?」

 

 ミナトは芝生の上に腰を下ろしながら言った。

 

「うん、まぁ、そうなるのかな……」

 

 トオイはミナトの隣に座った。

 

「前に、マイナンがゴミ箱に挟まっちゃってたことがあって」

 

 とトオイは飲み干したペットボトルをゴミ箱に向かって投げた。センサーが反応し、ゴミ箱の蓋が開き、ペットボトルがゴミ箱に入ると、蓋はしまった。

 

「僕はそんなマイナンを助けたんだけど……それ以来ずっと、行動を共にしていて……。だからモンスターボールにも入れてないんだけど、今じゃ僕の相棒って感じかな」

「へぇ、僕のクチートも普段はモンスターボールに入ってないけど、僕の相棒で……似たような感じなのかな」

「クチ」

 

 クチートは得意げに鳴いた。

 その時、芝生を駆けてくる足音が聞こえ、マサトとキルリア、ツキホ、そしてサクヤ、イーブイ所長、エリキテルがやって来た。

 

「ミナト! ……って、トオイ!?」

 

 マサトは言った。

 

「マサト……」

 

 トオイも驚いて目を丸くする。

 

「じゃあ、もしかして……この人たちが、マサトの言ってた、新しい仲間……?」

「う、うん。仲間っていうか……お世話になった人たちっていうか……だよ」

 

 マサトは頬を掻きながら言った。

 

「そっか……ごめん、迎えに行けなくって……。マイナンが通りすがったエーフィを追いかけてどっか行っちゃってたから」

 

 トオイは言う。

 

「でも、懐かしいなぁ。三年前の事件は……大変だったけど……」

「三年前の事件?」

 

 ツキホが聞き返す。

 

「あれっ、知らない?」

 

 マサトは言った。

 

「三年前、ラルースシティに現れたデオキシスと、それを追ってきたレックウザの話……」

「ポケモン同士の戦いに巻き込まれた街……」

 

 ミナトは拳を握りしめた。

 

「ミナト……」

 

 ツキホはそんなミナトを見て呟いた。

 

「マサト」

 

 トオイはマサトに向き直った。

 

「今は……キルリアと一緒にトップコーディネーターとリーグ制覇、その両方を目指して旅をしているんだっけ」

「うん」

「キルッ」

 

 マサトとキルリアは頷いた。

 

「トオイは……今は何を?」

「僕はポケモンの研究者を目指している……かな。やっぱり僕……ポケモンが好きだから」

 

 それからトオイは芝生の斜面を上がっていった。

 

「案内するよ、ネオ・バトルタワーに。式典までの間、タワーはポケモンバトル用に自由に解放してあるんだ」

 

 そのタワーは、ラルースシティの中心部にそびえていた。なんでも、三年前に存在したバトルタワーを改築した建物だという。ホウエン地方では最も高い建造物のひとつだそうだ。

 タワー一階の廊下を歩きながら、トオイは説明する。

 

「バトルに参加したい人は、このエレベーターに乗って、パスポートを認証させる必要があるんだ」

「へぇ……」

 

 ミナトはエレベーターの扉をしげしげと観察した。

 

「バトルのルールは簡単、使用ポケモンは一体、そしてトレーナーはふたりずつのタッグバトルなんだけど……」

「やってみたい!」

 

 マサトは言った。

 

「ねぇミナト、一緒にタッグバトル、してみようよ!」

「え、僕が? 僕もクチートも……こういうバトル、あんまりやったことがないけど……」

 

 とミナトは言った。

 

「大丈夫、僕とキルリアがしっかりサポートしてあげるからさ!」

 

 マサトは言う。

 

「キルゥ」

「う、うん。じゃあ……」

 

 マサトがスイッチを押すと、エレベーターの扉が開いた。

 そしてふたりとそのポケモン二匹はエレベーターに乗り、上昇していった。

 

 *

 

 ミナト、クチート、マサト、キルリアの姿が見えなくなると、トオイは言った。

 

「それじゃあ僕たちは観客席に移動しよっか」

「プラッ」

「マイッ」

 

 ツキホとサクヤも、トオイに続いた。

 

 *

 

 エレベーターの扉が開き、バトルフィールドが目の前に開けた。

 フィールドを囲むように存在している観客席には、大勢の観客たちの姿があった。

 

「入場してきたのはホウエン地方、トウカシティ出身、マサト選手! そしてシンオウ地方、アラモスタウン出身、ミナト選手だ!」

 

 実況の声が流れた。

 向かい側には既に相手の選手がすでにポケモンを出して待機していた。

 相手方の片方は、あのプクリンを手持ちにしている女性トレーナーだった。そしてもうひとりは……。

 

「うわっ、ナツメさん、なんでいるんですか!」

 

 ミナトは叫ぶ。

 

「なっ、なんでって……それはこっちのセリフよっ」

 

 ナツメは何故か少し顔を赤らめる。

 ナツメの前にはゲンガーが立っていた。

 

「ゲンン……」

「そしてマサト選手とミナト選手に対するのは、スイート選手のプクリン、そしてヤマブキシティのジムリーダー、ナツメ選手のゲンガーだぁぁっ!」

「うおぉぉぉぉぉっ!」

 

 観客から歓声が上がる。

 

「さぁバトル経験も豊富なふたりに対し、挑戦者はどんなポケモンで挑むのかっ!」

「行くよ、キルリア」

「キルッ!」

 

 マサトのキルリアが前へと進み出た。

 

「行こう、クチート!」

「クチッ!」

 

 クチートも前へと進み出る。

 

「ゲンガー……。相手がミナトくんなら手加減なしで行くわよ」

「僕ならってどういう意味ですか! ナツメさん」

 

 だがナツメはそれには答えず、ゲンガーがクチートへと向かってきた。

 

「ゲンガー! シャドーパンチよ!」

 

 ゲンガーの拳が漆黒の闇をまとい、クチートへと襲いかかってきた。

 

「クチート! アイアンヘッド!」

「ク〜チ!」

 

 クチートは大顎を銀色に発光させるとゲンガーの拳目掛けて振り下ろした。ふたつの攻撃は相殺される。

 

「ミナト、そっちのゲンガーは任せたよ。僕とキルリアはプクリンを!」

「キルッ」

 

 キルリアは身構える。

 プクリンはキルリアに向かって走ってきた。

 

「プクリン! ジャイロボール!」

「プク……リン!」

 

 プクリンは空中に飛び上がると、高速で縦回転を始めた。そしてそのままキルリアへと向かってくる。

 

「キルリア! かわしてかげぶんしんだ!」

「キ……ルッ!」

 

 キルリアは空中に飛び上がり、プクリンの攻撃をかわした。そして三体に分身する。

 プクリンはそのうち一体に狙いを定めてぶつかるものの、そのキルリアは瞬間的に消え去った。

 

「キルリア! そのままサイケこうせん!」

 

 キルリアは一体に戻ると両手から極彩色の光線を放った。しかし光線は縦回転するプクリンに弾かれる。

 

 *

 

 観客席にトオイと彼の肩に乗るプラスルとマイナン、サクヤと彼の肩に乗るイーブイ所長とエリキテル、そしてツキホの姿が現れた。

 

「お、始まってるわね」

 

 ツキホは言った。

 

「って……あいつ」

 

 サクヤはナツメの姿を見つけて言った。

 

「でも、私たちが思ってるより、悪い人じゃなかったわ、ナツメさん」

 

 ツキホは言う。

 

「あっ、あそこの席が空いてるよ、座らせてもらおうよ」

 

 トオイはそう言い、ちょうど三つ空いていた席へと向かった。

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