ポケモンサービスの業務日誌   作:まがみん

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第13話 進め! ポケモンサービス・3

「はいはーい、次の質問でーす!」

 

 ムサミはマイクを三人に向けてきた。

 

「ズバリ、皆さんの手持ちポケモンを見せてくださーい!」

「手持ちポケモン……かぁ。いいですよ」

 

 ミナトは四つのモンスターボールを取り出した。

 

「みんな出て来い!」

 

 パッチール、ニューラ、ブラッキー、そしてムウマが出てくる。

 

「うん、まずは僕の相棒、クチートから。って行きたいところだけど……クチートはさっき説明したから、飛ばすとして……」

「クチ!」

「痛い痛い痛い」

 

 クチートの大顎がミナトの頭にかぶりついた。

 

「わかったよ……説明するから……」

 

 ミナトはクチートの大顎から脱する。

 

「クチートは、あの雪の日の出会い以来、僕の手持ちで……僕の最初のポケモンでもあるんです。あの頃の僕は、昔の記憶から、ポケモンに対して素直な気持ちになれなかったけど、クチートはそんな僕に前を向かせてくれたポケモンで……。あと、クチートはモンスターボールに入らずに、僕とずっと一緒にいたいって……痛たたたたた! だ、だからなんで噛み付くのさぁ!」

 

 クチートはふたたび大顎でミナトにかぶりついた。

 

「クチッ」

 

 クチートはミナトから顔を背ける。

 

「クチート、ほかのポケモンの話、してもいい?」

「チ〜ト」

 

 クチートはため息混じりに頷いた。

 

「じゃあ、まずはパッチールから」

 

 とミナトはパッチールの後ろに回って言った。

 

「僕のパッチールの特徴は、なんといってもここにある星型のぶち模様。性別はオスで……性格は、結構のんびり屋さんかもなぁ」

「パ〜ッ」

「それからニューラ。彼女は捨てられていたポケモンなんです。性格は負けず嫌いで……クチートとのバトルを経て、僕のところに来たポケモンです。この前は新たな技、れいとうパンチを覚えて……」

「ニュ〜ラ」

 

 ニューラは腕を組んだ。

 

「うん、僕の手持ちの斬り込み隊長ってところかな。多分」

「なるほど……斬り込み隊長……っと」

 

 ムサミはメモ帳に書き込む。

 

「あとは……ブラッキーです。ブラッキーは名サポート役って感じかな。フラッシュを覚えているから、暗い場所を探索したりする時に便利なんですよねぇ」

「ブラッ」

 

 ブラッキーは鳴いた。

 

「そして最後に……ムウマ! ムウマは最近捕まえたばっかりのポケモンなんです。ヤマブキシティのはずれの廃墟を居場所にしていて……そこが取り壊されそうになったため、人間たちを脅かして、居場所を守ろうとしていました。でも僕はそんなムウマの新しい居場所になれたらなって思って……。覚えている技も多彩なんですよ。ねんりきにパワージェム、それにシャドーボールに……」

「はいはい、私の手持ちも紹介しないといけないから、そこまでそこまで。ってことで、みんな出てくるのよ!」

 

 ツキホはプレミアボールをひとつと、モンスターボールを三つ、空中に投げた。

 シャワーズ、ロコン、コジョンド、そしてスピアーが出てくる。

 

「まずは一番手! シャワーズから紹介します!」

 

 そしてツキホはシャワーズの入っていたジュンサーさんのサイン入りプレミアボールをムサミとコタロウの前に突き出した。

 

「シャワーズが入っているのはこのジュンサー様のサインが入ったプレミアボール。憧れのジュンサー様のもと、私が一日警察官体験をやった時に貰った記念品で〜。そう、確かあの時にスピアーとも出会ったのよね。スピアーはあの頃、まだビードルだったけど……今じゃ立派な私の手持ちのエースとなってます。そして残る二匹、ロコンとコジョンドは……」

「コンッ!」

「ジョンドォ!」

 

 二匹は鳴いた。

 

「シャワーズの名サポート役といった感じかしらねぇ。あのポケモンハンターKが使っていた檻を破壊するのに、二匹は多大な貢献をしてくれました」

「コジョンドとはカントーで手持ちにしている人は珍しいのニャ」

 

 小男が言う。

 

「ですよね! この子とロコンはメスだから……メイド喫茶の時もメイド服を着たりなんかしちゃって……! あ、あの時は性別がわからなかったコクーンも着たんだっけ?」

「スピィ……」

 

 スピアーは顔を赤らめた。

 

「って、その反応……。スピアーはもしかして男の子!?」

「スピ!」

 

 スピアーは頷いた。

 

「じゃあ、最後だニャ」

 

 小男はサクヤに顔を向けた。

 

「おみゃーの手持ちを言うのだニャ」

「おうよ」

 

 サクヤはモンスターボールをふたつ取り出す。

 そして投げると、出てきたのはジグザグマとサンダースだった。

 

「まずはサンダースから」

 

 とサクヤは言う。

 

「ほかのふたりが持ってるシャワーズやブラッキーと同じく、イーブイ進化系のポケモンです。得意技はかみなりのキバ。あのポケモンハンターKのブースターとは互角に渡り合える実力の持ち主だ。まぁ俺のエースってところですね。それからジグザグマ。こいつもなかなか有能で……すてみタックルなんかを得意技としてます。性格は持ち主に似て、礼儀正しかったり……」

「持ち主に似てって?」

「礼儀正しい……ねぇ」

 

 ミナトとツキホはひそひそと言う。

 

「そこ、うるさいぜ」

 

 サクヤは言った。

 

「にしても……」

 

 とサクヤは部屋を見回す。

 

「なんっつーか……」

「いっぱいポケモンを出したから……」

 

 ミナトも言う。

 

「ぎゅうぎゅうよねぇ……」

 

 ツキホが言った。

 

「これでこいつらの手持ち全部?」

 

 ムサミが小声で言う。

 

「あぁ、みたい……だな」

 

 コタロウが言った。

 

「それじゃあ、次の作戦に移るのニャ」

 

 小男は言う。

 

「えーっと、次の作戦はっと」

 

 とコタロウ。

 

「名付けて『ポケモンサービスのポケモンをゲットして今も世界中を旅しているジャリボーイのピカチュウを奪うための戦力としてしまおう作戦』だニャ」

「うわぁ、そのまんまなネーミング」

 

 とムサミ。

 

「では、煙幕ボタン。あ、ポチッとニャ」

 

 小男はリモコンを取り出すとその真ん中にある赤いボタンを押した。

 その瞬間、部屋中に黒い煙幕が充満し始める。

 

「うわっ、なんだこれっ!」

 

 サクヤが言った。

 

「ま、前が見えない!」

「窓を……窓を開けるのよ!」

 

 ツキホは窓を開けた。

 やがて煙幕が晴れ始めると、部屋の中には、イーブイ所長とエリキテルを残して、ポケモンたちの姿が消えていた。

 

「ポケモンたちは!?」

 

 ミナトが言う。

 

「あれを!」

 

 ツキホは窓の外を指さした。

 ニャース型の気球が段々と空へ上がっていくのが見えた。

 

「ニャース!? 気球!?」

 

 サクヤが言う。

 

「あっ!」

 

 ミナトはその気球の下に目を向けた。ミナトたちのポケモンがみんな、気球の下にぶら下がったネットに捕まっている。

 

「なっ、なんでこんなことを!」

 

 ミナトは言った。

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