黙示録と名づけられた迷宮   作:神流朝海

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こんにちわ
今回もやっていきます
しかし、他に黙示録アリスの創作してる人いないんですかね~?
結構お気に入りの小説なので誰か書いてくれないかな~


では、どうぞ


《少女を殺すため》の授業

いよいよ少女を殺すための授業が始まった。

教室中の誰もが浮き足立っている。

まあ、当然だろう。迷宮に侵入すれば死の危険がある。

さらに発病した少女を殺すことに失敗すれば、その少女を中心に何万、何十万の人が死ぬことになる。

だから、一番重要なのはこの二つだ。

 

・その少女の攻略難度は高いのか低いのか。

・そして発病した場所の人口が多いのか少ないのか。

 

俺は《対象少女プロフィール》と書かれた書類の一枚目をめくる。

そして二枚、三枚と読み進めていく。

その少女の名前は朝日桃花・十四歳。

宮坂中学校三年。家族構成は―――父、母、妹。

学校ではそれなりに人気者。

彼氏はいない。

発病場所は―――

 

とそこまで速読で読んできたが、ここで、ゆっくりになる。

少しの驚きと、ちょっとだけ背筋が凍るような恐怖を覚える。

 

発病場所―――

『神奈川県横浜市 神奈川区―――』

まじかよ・・・つい声に出そうになった。

すんでのところで止める。

だが、真之介は止められなかったようだ。

 

「・・・はは、ふざけんなよ。しょっぱなから三百万人都市のど真ん中で発病かよ」

「有栖真之介!誰が情報を読み込んでいいと言った!?手を止めろ!」

真之介は肩をすくめてこちらを指差す。

 

・・・・・・え?

 

「霧ノ翔哉!お前も手を止めろ!!」

「は~い」

裏切り者め、と力がこもった視線を向ける。真之介はへらへらした笑顔を向ける。

ちょこっとイラっとするが、今はそんなことを気にしている場合じゃない。

 

先生が説明を続ける。

「まずいつも通り、全体の状況と段取りを説明するわね。少女の発病がが発覚したのが三時間前。調査部隊が派遣され、少女が生み出す迷宮が年齢制限制迷宮だとわかったのが二時間前―――ってああ、でも転入生がいるのか。真之介、翔哉、あなたたち、もしかして年齢制限制迷宮の意味がわからなかったりする?」

「知ってますよ。さっさと続けてください」

年齢制限制迷宮というのはある一定以下の年齢の者しか受け付けないるルールの迷宮のことだ。

だからこそ、子供たちが集まって命をかける《都立吉祥寺高校》のような機関が存在している。

真之介も説明はいらない、とばかりに手で先を促す。

「じゃ、続けるわね。少女抹殺任務を与える先が、年齢制限制迷宮降雨略については最高峰である我ら《吉祥寺高校》に決定され、私たち専用の資料作成が始まったのがちょうど三十分前。つまり私たちは五時間で少女が作る迷宮について学び、残った一時間で効率よく少女を殺すことになる、という、いつも通りの手順。どう?そこまではいい?」

すると群青が手を上げた。先生が差す。

「なに?水色群青」

「この説明の時間が無駄だと思います。もう、説明は十分じゃないですか?天才のあたしが出るんです。なら、どうせ少女殺害は成功する」

「あは、相変わらず自信満々ねぇ。まぁ、ここ二回はあなたが最優秀迷宮攻略者だけど。でも、今回は転入生がいるから―――」

その先生の言葉に、群青がこっちをちらっとにらむ。

「あんな新入りのクズ、役にたち―――」

「あーもううるさいから黙って群青。別に俺たちはクズじゃないし。なんなら今殺りあってもいいんだぞ?だがそんなことをしている余裕はない。説明はいらないけど聞くのがルールなんだろ?なら・・・黙って聞けよ」

最後の一言はトーンを下げて言う。群青は少しこちらをにらみ、黙って席に座る。

「じゃ、続けるわね。書類の一ページ目をを開くけど、その前に言っておく。今回の迷宮の難易度は0,4。いつものあなたたちなら余裕でクリアできる難易度よ。どっかの誰かさんみたいにうかれていなきゃ、怪我をすることも死ぬこともないわ。

「誰かさんって誰のことですか!?」

誰かさんに自分がひっかっかったのか、群青がそんな声を上げる。

だが、それを無視して先生は続ける。

「じゃ、最初の一ページ目をめくって」

ペラリ、という音が静かになった教室に響く。

そしてすぐに、

「おい、うそだろ?」

「まじかよ・・・」

「これ、失敗したら・・・」

と口々に生徒たちがそんなことを言うが、そこで群青は立ち上がり、右手を上げてパチンパチンと二回指を鳴らす。

「はいちょっと~。みんなこの程度で動揺しないでくれる?場所はともかく、たかが難度0.4よ?あたしがランク10の《永久迷宮》を攻略して魔法技術を持ち帰ったことがあるの知ってるでしょう?その十分の一以下。ただちょっと息を吸って吐いてる間でもう、攻略できるわよ。その、あたしについてくれば誰も死なないから、安心しなさい」

群青のその声で教室が静まる。

群青は確かにこのクラスでは信頼されているようだった。

それに群青の言葉が本当なら、ランク10の《永久迷宮》攻略成功者だというのなら、世界的に見ても高レベルの魔術師だ。

ランク0.4程度の迷宮は楽勝だろう。“このクラスでは信頼されている”といったが、白とかはすげぇ文句ありそうだ。

そして群青はこちらを見て、にやりと笑って言う。

「さあ、安心したら授業を進めましょう。今日もあたしの庇護下で、このクラスが少女を殺害する!」

勝ち誇ったようにいすに座る。

白の方を向くまでもなく、白がイライラしてるのが伝わってきた。

そして再び、俺たちは授業に戻った。

 

 

 

 

『1時間目―――《少女のプロフィール》を学んでください』

 

 

その授業は簡単なものだった。

14歳の少女のアイデンティティなどたかが知れてる。

誰かに初めて恋をしたり、友達と遊んだり、いじめたりいじめられたり。

世界が競争で出来ていて、平和な気持ちだけじゃ生きていけないと知ったり。

でも結局は、こと平和なこの日本という国ではなにかをしようと平穏な毎日を過ごすことが出来てしまう。

 

もちろん、《迷宮病》にかからなければ、だが。

《迷宮病》にかかる理由は、わかっていない。心になにか、異界からの侵入を許してしまうような闇のある子が多い―――という研究報告はあるが、それが本当かどうかもわからない。

少なくとも美羽は―――妹には心に闇などないように見えた。

毎日明るくて、楽しそうにしていた。友達や俺といつもゲームをして笑っていた。

学校でだっていじめられたりいじめたりしているわけでなく、むしろそれを止めに入る勇気を持っていた。

しかし、それでも《迷急病》かかってしまった。

もちろん残された人たちは悩む。親や、兄弟は考えてしまう。

自分が気づくことができなかった何かが、彼女の中にあったんじゃないか、と。

もし、もし、それに気がついていたら、もしかしたら、発病せずにすんだんじゃないか、と自分を責める。

俺もそうだった。

 

今回の対象少女は『朝日桃花』は、学校がすきだったのだという。

ぬいぐるみが好きで、収集していたのだという。

だから、彼女が作る迷宮は学校のような形をしているらしい。

巨大な、多重な閉鎖された学校。

地上何階で地下何階まであるのかまだ調査中だ。だが、見ためは学校らしい。

中には、やはり彼女が好きだったぬいぐるみたちが多数歩き回っており、そのぬいぐるみは病気に感染しているので、侵入者を見つけたら、主を守るために襲い掛かってくるだろう、ということだった。

他はとくにどうでもいい情報だった。

ただ、おおむね幸せな家庭で育っていた少女のようだった。

そして、そんなプライバシーやら人権などまるで存在しない個人情報をクラスメイトたちと読み込みながらあっさり1時間目は終わった。

俺と真之介は(真之介は無理やり)白たちのグループに入っていた。

「白たちってどれくらい群青と対立してんの?」

「さぁ?気づいたときには対立してたな。というかあっちが勝手に思い込んでるだけだけど」

「そうなんだ。話しかわるけどさ、白って短所ないの?」

「どういうことだ?」

「いや、『検索スイッチ』で短所がでなかったから」

「ん?そうなのか?」

「え~~ありえないよ。白に短所がないなんて」

「僕は短所ありまくりだと思うけど」

「私もそう思います」

「お前らなぁ」

五人で笑いあった。そろそろ時間だ、とそれぞれ席に戻る。

同時に教室に本条先生が入ってくる。

「はい、二時間目いくわよー!時間がないから、すぐ座って!即座って!」

そうして二時間目が始まった。




読んでくれた方、ありがとうございました。
まあまあな進み具合だと思います。
この作品は3000字~4000字くらいの文字数でやりたいと思います。
問題児共々よろしくおねがいしまーす。

問題とかありましたら感想までお願いします。
なくても感想お願いしまーす。
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