試験に論文、もう嫌だー。
〈シルエット〉
さて。聞きたいことは聞いたし、次の用事に入るか。
俺は人間だった赤いモノを付属している布ごと真っ黒なポリ袋に入れながら、嫌々ながら本当に嫌々ながらとある人物に電話を掛ける。
prrr・・・・・・prrr・・・・・・ガチャ
ああ・・・・・・つながっちまった・・・・・・。やだなぁ。面倒だなぁ。
『ん。シルエットか』
「この電話は現在電源を切っているか電波の届かない場所にあります。御用の方はピーっという発信音の後に伝言を残さないでください」
ふー・・・・・・。やりきったなぁ。もういいや。帰って寝よう。
prrr・・・・・・prrr・・・・・・prrr・・・・・・
ちくしょう。甘くなかったぜ。
ガチャ
『おい。何で切った。後今の留守電―――』
「すみません。間違い電話です。永遠にかけてこないでください」
よし。ケータイを捨てよう。今すぐ焼却してこよう。
prrr・・・・・・prrr・・・・・・prrr・・・・・・
くそうっ! ダメかっ! 出るしかないのかっ!
『いい加減にしろ。お前は一体何が―――』
「この電話番号は現在使われておりませ―――」
『借金』
「すんません許してくださいお願いですごめんなさいもう切りません」
気づけば俺は電話だというのに見事な土下座を決めていた。恐ろしいぜ『借金』。この世のすべての者を平伏させ破滅させる最終兵器。これを盾に出されたら俺はもう何もできない。ていうかこれ以上借金増やしたくない。マジで。
『わかりゃあいいんだ。で、オレに何の用だよ』
相変わらず偉そうなくせに妙にロリっぽい声だなぁ。実際容姿もカンペキにロリ美少女だからねぇ。でも、それなのに実年齢は俺より10歳以上年上だし、人使い荒いし、俺の借金積み重ねるし、給料少ないし、無駄に頭良いし、喧嘩勝てねぇし、俺の労働基準法無視するし、俺の上役だし、組織の長だし・・・・・・。他にもetc、etc。顔合わせたくない人間ナンバーワンだ。
でも、まぁ、やることはやらなきゃなんだけども。
「この間メールで送った報告書は読んでもらえましたよね?」
『ああ。アレイスターにはめられたんだってな。罰として今月減給』
ぐはっ。・・・・・・本気で血を吐いたぜ。しかもマジの失態だから言い返せねぇ。
「・・・・・・まぁ、それはそれとして。報告書を読んでもらったならわかるでしょうけど、部下が必要になりました。人数は1人で構いません。適当なのを1人こっちに寄越してくれませんか?」
『適当なの、ねぇ。つまりこっちで好きに選んでいいんだな?』
「ええ。よほど無能な奴ややり辛い奴でなければ問題ないですよ」
まさか俺の天敵であるアイツは選ぶまい。彼はボスの側近で副リーダー的ポジションだ。簡単に動かして良い奴じゃなねぇ。
『OK。それならちょうどいい奴がいる。楽しみに待ってな』
嫌な予感しかしねぇ・・・・・・。
「ちなみに人件費などの経費はどうします?」
『アレイスターに払わせろよ。交渉はしといてやる』
「わかりました。それでは、電話を切りますね」
『おう』
ふぅ。今度こそ電話が終わった。いやー、苦痛だった。ボスと話してるとどんな面倒事を押し付けられるかわかったもんじゃない。話してる間中ずーっと警戒してなきゃならんからなぁ。
さて。我らがボス、エレナ・センチュリーロードはどんな奴を送り込んでくるのかねぇ。
今回は極めつけのように短いです。
理由? 試験期間だからです!(言い訳)
あ、次回は登場人物紹介になるかもです。ちょっと設定を整理したくて。