キヴォトス三千年の歴史 奇跡の始発点- in |If κιβωτός《存在しない世界線》-   作:その辺のホタテ

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ゲヘナ・トリニティの最終聖紀絶滅戦争編
1話 地獄の絶滅戦争 開戦


 

“……我々は望む、ジェリコの嘆きを。”

 

“……我々は覚えている、七つの古則を。”

 

 

 

僕はこの言葉の意味を知らなかった。だけど、貴方のおかげで意味を知ることが出来た。

 

 

 

それは、数々の分岐点と進んだ先の未来。このどうしようもない取り返しのつかない今になってやっと、貴方が正しかった事に気づくなんて...

 

 

 

もし、全てをやり直せるなら僕は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界に祝福を贈ろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~キヴォトス三千年の歴史 奇跡の始発点- in If κιβωτός(存在しない世界線)- 始まり~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

今日も変わらない日々を過ごす...はずだった。今朝ニュースを見ていると速報が入ってきた

 

“ゲヘナ学園がトリニティ総合学園に宣戦布告”

 

「...は?」

 

僕は思わずそう声が漏れる。今思えばこの時から終わりへの歯車は回り始めていたのかもしれない。

取り敢えず僕はシャーレへと向かう。例え学園間の戦争が起きようと仕事は休みにはならない、それよりも忙しくなるだろう。

 

「おはようございます」

 

シャーレについて執務室に入る、先に先生は来ていたのか慌ただしく電話しながらPCで業務をこなしている。

 

先生「うん、わかった。取り敢えず仲裁の方向で進めるね」

 

先生「分かったよ、リンちゃん達も忙しいだろうけど頑張ってね」

 

そして電話を終えてPCでの業務に集中する先生、と思いきやまた電話が掛かってきてそれに出る先生。僕はなるべく邪魔しないよう自分のデスクに荷物を置いて今日の業務をする為にPCを起動する。

 

先生「もしもしホシノ?ごめんね、ちょっと今忙しくて...」

 

先生「うん、うん...」

 

PCを起動している間にコーヒーを2人分淹れて先生のデスクに置く。その時にやっと先生は僕に気づいたのか慌てた様子を見せる。

 

先生「ごめんねホシノ!また後でかけ直す!」

 

そう言って電話を切る先生、そして

 

先生「ごめんごめん遥輝君、気づかなかった」

 

「いえ、大丈夫ですよ」

 

先生「あ、ニュース見た?」

 

「はい、ゲヘナがトリニティに宣戦布告したんですよね?」

 

そう答えると先生はどこか悲しそうな表情を浮かべて今日から連邦生徒会より送られてきた緊急で優先される業務を教えてくれる。

 

先生「ゲヘナ・トリニティ戦争の仲裁だよ、火事が大きくなって取り返しがつかなくなる前に消火しないとだからね...」

 

その業務はあまりにも高難易度で達成出来るかどうかすら分からない。だけど、僕と先生はそれでもその業務に取り掛かる。平和を願って生徒みんなが幸せになれるよう導く立場として。

 

それから仲裁の為の書類作成や各方面への協力要請。当人達のティーパーティーと万魔殿への白紙講和の提案。寝ずに三日三晩働き続けた。そして気づいたら4日目の朝。

 

先生「あとは講和条約を締結するだけ...」

 

「なんとか早期に終結出来そうですね...」

 

既に疲労困憊で体も限界を迎えていたが、なんとか外堀を埋めることが出来た。後は講和条約の締結式だけだが... ここでひとつの問題点が出てくる。

 

先生「問題は当人達が結んでくれるか...」

 

そうだそこが問題なのだ。もし万が一締結してくれなかった場合に備えて対策は考えてあるが、それは出来るだけ避けたいぐらい残酷な案だ、最悪の場合戦争が長引く。

 

そして講和条約締結式当日

 

ナギサ「著名できません」

 

マコト「同じ意見だ」

 

結果から言うと講和条約は締結されず破局、そのまま戦争は続く。じゃあこれまでの頑張りは無駄だったのか?僕はそう思ったが先生は違った。

 

先生「取り敢えず次の手を考えよう」

 

シャーレに戻って2人でどうするか考えていると先生はそう言う。でもどうやって?講和条約が締結されなかった以上、連邦生徒会の戦争介入は決定したも同然。そうなればD.U.も戦場になる。

 

「しかしどうやって?」

 

先生「私に考えがある」

 

そう言って直ぐに外出の準備をする先生、僕は訳が分からないまま同じく外出の準備をする。外に出ると街ゆく電光掲示板や飛行船のニュースでは1面、戦争続行の報が貼られている。

 

そして向かった先は連邦生徒会の庁舎だった。

 

中に入ると役員や生徒会員達が慌ただしくあちこちに行き交っている。僕と先生はその人混みを掻き分けながら”代行”の居る場所へと向かう。

 

先生「リンちゃん、忙しい中ごめんね」

 

リン「何の用ですか?」

 

応接室に通されて3人で話をする。

 

先生「その、連邦生徒会の戦争介入は辞めてくれないかな」

 

リン「...無理です。既に決定した事なので」

 

先生「そこをなんとか頼むよ」

 

必死に頭を下げてお願いする先生、そんな様子に居ても経っても居られなくなったのか代行は頭をあげてと言う。

 

リン「なにか代わりの案があればなんとかなるかもしれません」

 

先生はその言葉を聞いて待ってましたと言わんばかりに話し始める。

 

先生「私が戦争を止めるよ」

 

リン&僕「は?」

 

思わず同タイミングで素っ頓狂な声を出す。いや、何を言い出すと思ったら意味不明だ。止められるなら最初っから止めろよと思う。

 

リン「どうやって止めるんですか?」

 

代行がそう問うと先生はスーツの内ポケットから1枚のカードを出す、それは紛れもない”大人のカード”だった。

 

「ダメです先生!それを使って戦争を止めるとなると...!」

 

僕は慌てて先生を止めようとする。だけど、先生は既に覚悟が決まっているのか、はたまたいつも先生が言っている大人の責任というやつなのか分からないが今更止めないと言い出す。

 

先生「多分、これを使って戦争を止めたら私は死ぬだろうね」

 

リン「それはダメです!先生が死んだらキヴォトスは...!」

 

先生「大丈夫、その後の事も考えてあるから」

 

それでもダメだ、先生が死んだら確実にキヴォトスは崩壊する。だけど、先生はその事に気づいていない。まったく能天気で羨ましい。

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