別作品の続編思い浮かばないのになにやってるんですかね…
20XX年 舞鶴市某所
海軍特別陸戦隊基地 司令部庁舎
オッス!俺は紅林祐亮。23歳の海軍軍人。
でも…
上官「本日付で退官を承認する。長い間お疲れ様」
遼介「お世話になりました…少なくともテメェにそう言われる筋合いはないけどね」
上官「おい!」
やべ、聞こえてた!失敗失敗。
遼介「じゃ、失礼しま〜す」バタン!
そう、辞めたのだ。"元"海軍軍人になる。
中学卒業と同時に海兵団へ入団、キツい生活を乗り越え、同期、先輩を出し抜き、死に物狂いで掴み取った海軍のエリートたる特別陸戦隊を辞めたのは訳があった。やる気のない兵士や任期が近づく水兵が溢すような訓練や実戦がキツいとか給料がとか自由がないとかそんなありきたりでつまらない理由じゃない。
戦う事だけが生き甲斐だった俺にはもうこの組織、国に失望し、戦う意味を失ったから。だから俺はここを去ることに決めた。
詳しくはおいおい語るとして…
そして退官の申告で最後っ屁をかまして今に至る。
いや〜辞めるよう仕向けておいて辞めてやると言った途端に予備役を勧めるとはこの国もこの組織も頭イカれてる。用無しのワシに首輪を用意しておくとは上の考えることは理解できんね。
やっぱりホームラン級の大馬鹿野郎。ハッキリわかんだね。
予備役?んなもん断ったに決まってんじゃん。冗談じゃねぇ。あんなバカの下で戦うくらいならPMCにでも入ったほうがマシよ。
むむっ、PMCかぁ。のびのびと戦えそうで少なくとも国やあのイカレポンチ共の為に戦うなんて事なさそうだし俺の性に合ってる。いいねぇ…悪くない。
予め纏めておいた荷物を持って営門までの道を歩く。
予備で持て余していた私物は後輩や同期達に譲り、今着ている戦闘服とお気に入りのタクティカルギアと私服が収められたボストンバッグ一つのみ。だからこれで済んだという訳。
春になるとこの道は桜並木で彩られるが秋空の元ではその花を咲かせることもなくボウズのように何も咲かせない枝を広げている。まるで何もかも失った俺みたいにね。
⁇「紅林一曹!」
⁇「祐亮!」
後ろから俺を呼ぶ声が聞こえる。振り向くと小隊の後輩の上原歩伍長と同期の三浦尚弥一等兵曹が駆け寄ってきた。
「どうしたん2人共。見送り?」
軽く肩で息をする2人に声をかけると上原が慌てたように口を開く
上原「紅林一曹が退官されると聞いて…俺居ても立っても居られなくて」
三浦「俺もさっき、というかあの日の後から聞いていたんだがまさか本当に辞めるとは思わなくてな…」
彼の横にいる三浦も言う。
「…ま、色々思うところがあったんよ」
そう返すと2人は黙ってしまった。
上原「もしかして少尉あの日の事で…あれは少尉が気に病むことじゃ…」
遠慮がちに言う上原に三浦がおいと軽く窘めると言い聞かせるように続ける。
三浦「あのな祐亮、あれはお前じゃなくてこの国の政治家とあのバカ上層部共が全て悪いんだ。お前のせいじゃない」
あいつら何も分かっちゃいない…司令部庁舎の方へ視線を向けて恨み言を吐きつけて。
「すまんな2人とも。もう決めた事なんだ。遅かれ早かれいずれにせよこうなる未来は見えてた。あんな現状見てたらね…」
三浦「…」
「だからそんかシケたツラしなさんな。俺が居なくともお前達のような精鋭がいる以上なんとかやっていけるって」
俺がそういうと、お前楽観的すぎだろと呆れてるけど俺の性格しってるでしょチミィ〜
だめだこりゃとか言っちゃってるけど一々気にしてたらハゲちゃうよ?
ここでずっと黙りっこだった上原が突然口を開いた。
上原「でも…でも俺、納得いきません!紅林一曹は決して間違ったことしていないのに、俺達を鍛え部隊に精一杯尽くしてきたのにこんな仕打ち…」
こんなの間違ってる…そう悔しさを滲ませ沈痛な面持ちの上原に、こんなに慕われていたんだと嬉しくなると共に、こんな思いをさせてしまう事への申し訳なさが込み上げていた。
横にいる三浦も困り顔で言葉を発せなくいる。
でも去ると決めた以上はどうすることも出来ない…悲しいことにね。
だけどこんなに熱い思いを持った奴がいるうちはこの組織もきっと大丈夫そうだね。俺は安心して去ることが出来そうだ。
「ありがとうな。お前のその思いとても嬉しく思うよ。出来ることなら成長する姿見届けたかったけどここでお別れだ」
上原「ううっ…グスッ…」
「じゃあ尚弥そう言う事だから。小隊は任せたよ」
啜り泣く上原の肩を2回ほど激励を込めて叩き、三浦にも別れの言葉を残す。
三浦「ああ、任された。元気でな」
「お前さんに心配される程ヤワじゃないって。ま、ありがとよ。いつか会うこともあるからそん時は酒でも飲みながら近況報告でもしようや」
三浦「ははは。そうだな。お前から受け継いだ小隊は俺やおやっさんと鍛え上げていくからその日を楽しみにしててくれ」
上原「…」
尚弥と握手を交わし、その横で上原は肩を上下させてヒックヒックと泣いていた。おいおい、こんなにも思ってくれてるのはわかったけどさぁ、ちょっと言わなきゃダメかな?
「歩!いつまでも情けねぇツラすんな!もう伍長なんだからいつまでもメソメソせんとシャンとせぇシャンと!」
上原「グスッ…はい!」
「君は絶対にいい兵士になれるよ。仲間思いで俺や尚弥にビシバシ鍛えられたんだから自信持って頑張るんやで?熱い思いは同期や後輩にしっかりと伝わってるんだからさ」
上原「了解!」
泣き腫らした顔で力強く返してくれた。
入った頃はヒーヒー言ってた情けない新兵がこんなにも頼もしくなっちゃって感激。もうこれ以上俺から言うことはないかな。うん
「じゃ、渡したぜ。後は上手くやれよ〜」
手をヒラヒラ振って警衛所へ歩みを進める。
「お疲れさん。世話になったな」
警衛「紅林一曹もお疲れ様でした。お元気で」
「おう、ありがとよ」
警衛で立哨する後輩にも別れを告げ、営門から出た時だった。
三浦「紅林一曹‼︎」
む?俺を呼ぶ大声に振り返る。そこにはカッチリと不動の姿勢で凛とした表情の尚弥と歩がいた。
三浦・上原「お世話になりました!お元気で!」
あいつら…そんなことされたら別れ辛くなるじゃんかよ…
2人の別れの言葉と敬礼を受け、一気に胸に込み上げるものを感じ、それは止めどなく溢れ出て止まらない。
俺も姿勢を整え、敬礼を返す。
「ありがとよ!楽しかったぜ!元気でやれよな〜」
俺が降ろしたのに続いて2人も敬礼を降ろした2人に手をブンブン振る。
三浦「じゃあな祐亮!また会おうぜ!」
上原「紅林一曹!ありがとうございました!」
2人の声を背に受け俺は基地を後にする。
こうして俺は正式に海軍特別陸戦隊員から民間人へとなったのでした。めでたしめでたし。
夕暮れ時の道を1人歩きながらこれまでの思い出が脳裏に浮かぶ。
この8年間色々なことがあった。楽しくも辛いこともあった最高の仲間と過ごした刺激的で最高の日々…
青春を軍務に捧げ、今日こうして仲間から見送られ、笑顔で退官した俺は幸せ者だね。
「この風景も見納めだねぇ…」
紅葉で彩る木々を見ながら思う。来た時はなんこの田舎はって思ったけどこの街も案外いいとこだったな…住めばなんとやらってやつ?
さて、日も落ちてきたし、今日は駅前のホテルにでも泊まるとしようか。んで良さげなPMC探して…って感じで。
「おっ、トンネルだ」
気がついたらかつて軍港引き込み線だったトンネルへ差し掛かった。もうこんなどこまで来ちゃってたのか。そういえばこのトンネルも雪の降る冬によく写真撮ってたな〜古い昔のトンネルだから雪が映えるんよね。
ま、ここも最後だし音楽聴きながら目に焼き付けておくか。
イヤホンをねじ込み鼻歌歌いながら呑気に歩く俺だったが、トンネルに足を踏み入れた瞬間から元の世界との別れになることなど知る由もなかったのである。
と言うわけで新しく始まりました。
元々文書きの才能からっきしなのに7、8年ぶりくらい?に新しく書いたのでめちゃくちゃです。
というかこの物語は昨日見た夢が元ネタなんですよね。最近。今の仕事もやりがいがあるけど、真に自分がやりたいことってなんだろう?と悩んでいたとこに夢では自分のやりたかったことを一杯楽しみてる自分がいた…そんな夢を見たのが発端です。夢に見たシーンはまだまだ先になりますが、内容はさておき、個人的には色濃く記憶に残っているくらいにいい夢だったのでこれは書くしかない!と思った次第であります。
失踪しない程度にまた頑張っていくので改めてよろしくお願いします。
次回もお楽しみに!