「なぁんでぇ君たち兄弟は目の届かない範囲で色々やらかすのかなぁ?????」
エイドルトの裏路地、サンラクから受け取ったメールをペンシルゴンに見せた俺は彼女に壁際に追い込まれて
「いやぁ…それは俺達にもわからんが俺も彼奴もちょっと変わってるからやっぱりそういう所なんじゃねぇの…?」
壁際に追い込まれながらも俺を怖い笑顔で見つめるペンシルゴンにそう返して俺は顔を背ける。
しかし
「なぁに目を逸らしてるのかなぁ?ちゃんと真っ直ぐ
ペンシルゴンは勢いよく壁に右手をつけると空いた左手で俺の顔を掴み強制的に自分と俺の視線を合わせた。
顔スレスレに手を出された事に少し驚いた俺は簡単に顔を正面に向けられペンシルゴンと見つめ合う形になってしまう。
「君たち二人が鉄砲玉なのは分かってるけど
「そうですね…」
「君たちが幾つのユニークを発生させてるのかは知らないけど、こういう事は事前に知っておきたいんだよねぇ……言ってる意味わかるよねぇ?」
「はい………」
シャングリラ・フロンティアの世界で一線級の力を持つクランと渡り合うためにペンシルゴンは俺やサンラク、カッツォが置かれている状況、経験、知識などを全て使う気でいる。
しかし、俺たちは基本的に仲間のあずかり知らぬ所でユニークを発生、進行している。これは、俺やサンラクが
が
「わかってるならなんで
「すいません…」
その意思が揺らぐほど今のペンシルゴンの圧は凄まじかった。
(ミュウラに後で謝ろ…。これは怖いわ)
俺は兎御殿で待っているであろう相棒に「大袈裟な」と思ってしまった事を謝ろうと決めてペンシルゴンの文句に応え続けた。
「じゃあ私
「は?」
そして、そんな俺にペンシルゴンはニッコリ笑顔でそう言うと誰へのメールを書き始めた。てっきり制裁でもされるのかと思っていた俺は間の抜けた声を漏らしてしまった。
しかし、ペンシルゴンのセリフに聞き逃せないフレーズがあった事を思い出し話しかける。
「ちょっと待て『私達』って言ったか?お前だけが来るんじゃないのか?」
「そんな訳ないでしょ?カッツォくんも呼ぶよ」
そう、ペンシルゴンは『私達』と言ったのだ、サンラクがクラン
(彼奴追加で情報を知るヤツが増えるの嫌がるんじゃねぇか…)
恐らくそう言うのを解った上での発言。ペンシルゴンとカッツォの顔を見た瞬間のサンラクの表情を想像した俺は「めんどくせぇ」と呟きサンラクにメールを返した。
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サンラクへ
明日は道場があるから無理だ。明後日の午後からなら多分向える。でも、その前にラビッツで話が聞きたい。早く来い。
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俺は書いたメールをメールバードに預けるとペンシルゴンに声をかけた。
「ペンシルゴン、ちょっとサンラクから話を聞いてくるから此処で解散しよう。明日はずっと用があるから話の内容は明後日辺りに伝える」
「了解。予定空けておくよ。カッツォくんにも伝えておくね」
ペンシルゴンのセリフに頷いた俺は死に戻りの為に水晶巣崖へと足を向ける。しかし、そんな俺にペンシルゴンは待ったをかけた。
「ユウヒくん。サンラクくんにだけど…」
振り向いた俺にペンシルゴンはそう言って言葉を濁す。しかし、何を言いたいか理解した俺は「わかってる」と応え続ける。
「どっかのタイミングでサンラクとっ捕まえて尋問したいんだろ。言わねぇよ」
「流石、わかってるねぇ」
俺のセリフにペンシルゴンは満面の笑みを浮かべるとそう言い俺はペンシルゴンと別れて今度こそ水晶巣崖へと向かった。
「ただ死に戻りするだけじゃつまんねぇし少し水晶群蠍の素材ゲットして戻るか」
そんな事を呟いた俺がビィラックに大量の素材を届けたのは言うまでもない。
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「んで?あのメールはなんだ?」
水晶巣崖で蠍共に殺されてから兎御殿の自室に戻ってきた俺は既に兎御殿にいたサンラクを捕まえて話を聞いていた。
「いや、規格外特殊強化装甲が使えないストレスを発散する為にネフホロをやってたらルストから『深淵のクターニッド』に関する情報を得まして…」
「マジか…そんなのアリかよ」
少し謙遜したポーズでそう答えたサンラクに俺は天井を仰いでそう呟く。まさか、別ゲーのそれも少し過疎っているゲームでそんな特大の情報をゲットしてくるとは全く考えていなかった。
「お前って格好といい色々ユニークだよな…」
俺は視線の先で「えへへ」と言って笑っているサンラクにそう言いベットに倒れ込む。
「巫山戯んな!格好の事は仕方ねぇんだよ!っつかもういいわ!このイジリ!!」
サンラクは俺のセリフに何やらごちゃごちゃと言っているがそれは無視して色々と考えを巡らせる。
(明日は無理で明後日は午後からになる。ペンシルゴンに連絡して集合したら嘘を言ってサンラクにペンシルゴンとカッツォを引き合せる…。色々めんどくせぇ)
サンラクがどう言う予定でどう言うペースでフィフティシアに向かうのか逐一知っておかなければ上手く事は運ばない。先だって予定が入っている以上、サンラクとはバラバラでフィフティシアに向かうことになる。
(先にペンシルゴンとカッツォのこと知られたら此奴逃げるだろうし…フィフティシアに着いた時と着く前で2つくらいパターン考えてた方が良いか?)
我が兄の性格を色々加味しながら罠にハメる為の算段をつける。
「おいユウ。話聞いてんのか?」
しかし、サンラクに呼ばれた事で俺は思考を止める事になった。
「何?」
「やっぱり聞いてなかったな。ルストとモルドが言うにはあっちの予定的に明明後日までにフィフティシアに来て欲しいんだとよ。じゃねぇと情報はやらねぇとさ。あと、ネフホロに戻ってこいとさ」
「フィフティシアへの日程は兎も角、ネフホロへのログインは御免こうむる。彼奴、再戦再戦ってしつけぇんだもん」
サンラクのセリフに腕をクロスさせてそう言う。以前、ネフホロで
「そう言えばルスト新しいネフィリム作ってたぞ。んで、お前がログインし無くなったからランキング1位に返り咲いてた」
俺のセリフに頷いていたサンラクだったが思い出したようにそう言い「まぁ、その機体は俺がぶっ潰したけどな」と言ってきた。
「へぇ、新しい機体か…。戦ってみたかったな」
「実際マジで強かったぞ。近距離と遠距離の装備を両腕に付けててよ。隙が少ねぇのなんのって…」
「そりゃ手強いな。ルストの事だがらプレイヤースキルは機体が変わっても変わりねぇだろうし。バトルの時はモルドも居るのに」
「まぁな、両腕の対策取りつつ情報量でモルドをパンクさせて勝ったよ」
「はははっ、成る程な」
サンラクの使う戦術と倒し方がありありと想像できてしまった俺は笑い
「ルスト、時間差はあれど俺たち二人に負けて超悔しがってそうだな」
そして悔しがるルストを想像してそう呟いた。
「つーか、話が脱線しまくってるけどユウも参加で大丈夫か?」
俺の呟きに頷いたサンラクは「やべ」と声を漏らすとそう言い俺は「勿論」と返した。図らずもこれでシャングリラ・フロンティアで3体目の
(つーかもうこんな時間か…ペンシルゴンと一緒に千紫万紅の樹海窟から帰ってきた時には夜だったしその後のコレのお陰で随分遅くなったな…)
サンラクとの話し合いを終えた俺は時間を確認して寝かせた身体を起こした。既に夜は深く明日の予定を考えればもうログアウトした方がいい時間だ。
「ユウ、リアルに帰らなくていいのか?」
すると、俺の考えを見透かしたようにサンラクがそう言ってきた。
「今ちょうどそう考えてたとこだよ。流石に前日徹夜して練習はダメだ。怪我のリスクが増える。俺はもう
「了解、俺はもうちょいやっていくわ。んじゃおやすみ」
「おやすみ。お前もすぐに落ちろよ?晩御飯冷めるぞ」
サンラクのセリフに俺はそう応えてウィンドウを操作する。最後に釘を刺すことも忘れずに俺はそう言い残しリアルへと帰還した。
100話記念の番外何が良い?
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未来の陽務家の話し(弟)
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過去の陽務家の話し(家族旅行)
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過去の陽務家の話し(兄弟喧嘩)
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R-18開拓