戦闘狂が行く理想郷   作:烏鷺

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新武器登場!!日本男児は刀が、剣が好きなのだ!!
まぁ、呪術原作から引っ張ってきた武器ですが


新しい武器、エリアボス、そして…

「ええか、よく聞け!この金晶竜骨(こんしょうりゅうこつ)はな…」

 

道場での練習、部活の助っ人を終え2日後の午後にシャンフロへのログインを果たした俺は鍛冶場で正座してビィラックの言葉に耳を傾けていた。

 

何故こうなったのか、それは全てサンラク(馬鹿兄貴)のせいである。自室でミュウラに予定を話しフィフティシアへ向かおうと部屋を出ると何故かイライラしているビィラックに捕まった。

 

そして、鍛冶場に連れていかれ渡されたのが今、ビィラックがハイテンションで説明をしている。

 

『金晶竜骨』だ。

 

コレは俺がビィラックに制作を依頼していた武器で金晶蠍竜(ゴールディ・スコルピオ・ドラン)のドロップアイテムから作られた甦機装(リ・レガシーウェポン)である。その形状は峰に3つの排気口と背骨の棘突起の様な突起が着いた太刀でその刃は金色に輝いている。ビィラックに太刀の制作を頼んだ理由は戦闘の幅を広げる為であり初めての杖以外の武器なら太刀が良いとずっと思っていた。

 

「ワリャが倒した金晶蠍竜が有する特性を発揮する為に命響核と高度を増した鋼を使った…」

 

鍛冶場でビィラックからそれを受け取った俺は予定もあるので早々に立ち去ろうとした。

 

『ちょっと待て!制作秘話を聞かんのか!?』

 

そんな俺にビィラックは驚いた様子でそう言ってきたが

 

『悪い予定があるんだ。その話は後で聞く!』

 

俺がそう言うとブチ切れて

 

『ワリャ達は兄弟揃って巫山戯とるのかぁ!?』

 

と叫ばれた。実は俺よりも先にサンラクにも新武器を渡していたらしくサンラクも俺と同じ事をしたらしく、兄弟揃って同じ事をされたビィラックの機嫌の悪さは限界を超え俺は正座してミュウラと共にビィラックの制作秘話を聞かされている真っ最中であった。

 

「つまりじゃ!ワチはそんな紙一重の配合を見事に一発で成功させ、超硬度の素材を叩き上げてこの金晶竜骨を作り上げたんじゃ!」

 

「さっすがビィラックだぜ。話しを聞いただけで使うのが楽しみになってきた!」

 

「流石ですわビィねぇさま!」

 

拳を固く握りその熱い思いを話し終えたビィラックに俺とミュウラはそう言い手を叩く。実際、話を聞けば聞くほどその性能には驚かされた。そして、ビィラックは全てを話し終えて満足したのかふんっと鼻を鳴らし胸を張った。

 

「鳥の人と同じく今ワチが作れる最高傑作じゃけ、大切に使え」

 

「応、ありがとな!」

 

ビィラックから今度こそ金晶竜骨を受け取った俺はインベントリへとしまうと立ち上る。

 

「ビィラック、武器ありがとな。ミュウラ行くぞ!」

 

そして、再びビィラックに礼を言うとミュウラを掴みゲートでエイドルトへと向かった。

 

「あぁ〜、疲れた」

 

そして、ゲートを閉じた俺はミュウラを離すと壁際に座り込みそう声を漏らす。まさか、ビィラックがあそこまでブチ切れてるとは思わなかった。それだけイライラが溜まっていたのだろう。

 

「私も疲れました…あんなに怒るビィねぇさまは初めて見ます」

 

ミュウラも壁際に座ってそう言い息を吐く。こうなったのは全てあの鳥頭のせいだ。

 

「金晶竜骨で試し斬りしてやろうかな…」

 

頭にサンラクのニヤケ面が浮かぶと同時にそう呟く。しかし、この後サンラクはペンシルゴン達にシバかれる予定がる事を思い出した俺は「まぁ、いいか」と言って立ち上がった。

 

「今はフィフティシアに向かう事が最優先だ。行くぞミュウラ」

 

「はいっ」

 

俺のセリフに元気に返事をしたミュウラを肩に乗せて建物の屋根へと登る。そして、エイドルトから出るための門へと走り出す。

 

エイドルトからの道順は既にビィラックが持っているマップで確認を済ませている。此処から去栄の残骸遺道と通りイレベンタルへそして、無果落耀の古城骸と通り抜けて大型アップデート前最後の街であるフィフティシアへと辿り着く。

 

「そうだ、ペンシルゴンにメールしとかねぇとな」

 

屋根から屋根へ飛び移りエイドルトが出た俺はペンシルゴンへとメールバードを飛ばす。カッツォにも話をしておくと言っていたがあの二人は何処からフィフティシアに向かうつもりなのだろうか?

 

「欲を言えばイレベンタル辺りで落ち合いたいな…」

 

水晶群蠍共(Lv100オーバー)と戦いすぎて麻痺しそうになるが既にマップの後半エリアに来ている。レベルは金晶蠍竜を倒したお陰でカンストしたがタイムリミットがある今、此処から先の攻略には最低でももう1人仲間が欲しい所だ。

 

「頼んだぞ〜」

 

「行ってらっしゃーい」

 

俺とミュウラは飛び立ったメールバードを手を振って見送り去栄の残骸遺道を走り出した。

 

「そう言えばですがユウヒさん」

 

「ん?なんだ?」

 

残骸遺道を走る中ふと思い出したようにミュウラが俺に声をかけてきた。肩口から顔を出すミュウラに視線を向けつつ先を促す。すると

 

「ユウヒさんがお留守の間に兎御殿に新しい開拓者さんがいらっしゃいました」

 

いつも通りのトーンで爆弾を落として来た。

 

「ちょっと待て!」

 

俺は急いで止まるとミュウラを掴んでその目を見つめる。

 

「マジで言ってんのか?」

 

「はいマジです」

 

何かの冗談だと思いたかったがミュウラの真顔の肯定によってそれが真実だと確定してしまった。

 

「嘘だろ!?」

 

俺はミュウラを離すと顔を手で覆い言葉を漏らす。兎御殿に来たと言う事はユニークシナリオ「兎の国からの招待」を受注したという事だ。それはつまり俺とサンラクが秘匿しているユニークシナリオEXに行き着く可能性が濃厚であるという事

 

「そのプレ…開拓者の名前と姿どんな感じだ?」

 

顔から手を退けて俺を見上げているミュウラと視線を合わせてそう尋ねる。シャンフロのプレイヤーは3000万人以上、聞いた所な話だが情報は欲しい

 

「女性の開拓者さんですね。職業は忍者と言ってました。確か…黄金の竜王『天覇(てんは)のジークヴルム』に認められた開拓者だとシークルゥ兄様が言ってました」

 

「『天覇のジークヴルム』…また知らない最強種か……それにまたミュウラの兄弟姉妹の登場…….頭が痛くなってくるな」

 

渋滞しだした情報に俺はこめかみを揉みながらそう言う。ミュウラは俺の肩に乗りつつ「大丈夫ですか?」と心配してくれる。

 

俺はとりあえず「大丈夫だ」と返すとふっと息を吐いた。

 

(まぁ、いずれ兎御殿で会えるだろうし悩んだって仕方が無い…。秘匿の件はサンラクと相談して決めよう)

 

頭の中で整理をつけて再び走り出す。俺にはやる事があるのだ。諸々の整理整頓はその後でいい。俺はそう決めて走るスピードを上げた。

 

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「ネットに乗ってる写真で見たけどスゲェデカイ骨だな」

 

「"ネット"ってなんですか?」

 

残骸遺道を走りながら視界に入っては消えていく骨や武器の残骸の様な物の中で一際大きな背骨の様な人工物に俺は声を漏らした。

 

肩口からミュウラが首をかしげて聞きなれない単語に着いて聞いてくるが俺は「世界中の知識が載った本だ」と答える。

 

「そんな凄い本があるのですか?私の知らない魔法も載ってますか?」

 

「載ってるかもな〜でも、載ってる知識が全部正しいって訳じゃねぇんだ。だから取り扱い注意」

 

NPC相手にネットリテラシーに着いて語るなんて何をしているんだと思ってしまうが「真贋を見分けることが重要ですね」と言ってくるミュウラに俺は頷くと余計な考えを振り払ってスピードを上げた。

 

エイドルトからフィフティシアを目指すに当たってネットの情報を漁った。シャングリラ・フロンティアはファステイアからサードレマへは一本道だが、そこからはルートが3つに分かれている。最終地点がフィフティシアなのに変わりはないが、道中通過する待ちがフォスフォシエかファイヴァルかシクセンベルトかでボス等に変化があるらしい。

 

そして、俺が選んだのはフォスフォシエ経由のルートを選んだ理由は此処にいるボスにある。

 

「いたな、エリアボス!!」

 

去栄の残骸遺道を走り辿り着いた場所、道の真ん中に巨大な残骸の山が居(あ)る。

 

「すっごい大きいですね…」

 

「ミュウラ、安全な場所に隠れてろ」

 

山の前に立った俺は上を見上げで口を開けているミュウラにそう言う。それを皮切りに山は動(・)き(・)出(・)し(・)始(・)め(・)た(・)。

 

「去栄の残骸遺道のエリアボス。エリアに無数に落ちているガラクタで形作られた身体は特性がランダムで変化し有効な攻撃手段が変化する。オマケにその堅牢な身体はダメージが通りにくい」

 

ギシギシと音を立てながらその姿を変えていく山を見上げる。山には手ができ、足ができそしてその頂点に大きなギアが出来た。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

エリアボス

オーバードレス・ゴーレム

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はっはは!デケェ!!もろ質量攻撃がメインのボスじゃねぇか!!」

 

プレイヤーを威圧する巨大な姿。その姿に俺は笑い声を上げると兎月(とつき)【満月】を装備した。

 

「頑張ってください、ユウヒさん!!」

 

会敵から1秒、俺はミュウラの声援を背中で受け取り身体に雷を纏って飛び出した。

 

「1(・)分(・)以(・)内(・)に廃材にしてやるよ!オーバードレス・ゴーレム!!」

 

そう、俺がこの道順を選んだ目的は『1分切り』にある。オーバードレス・ゴーレムは堅牢なガラクタで身体を作ったエリアボス。だが、数多くのプレイヤーの挑戦と検証によりデカすぎる弱点が判明している。

 

「目指すはあのギアだな!」

 

スキル「神武解」で纏雷の効果を上昇、さらに「初志一徹」でステイタスに微少補正をかけ「アキレスロード」でAGIを強化する。

 

3秒、走り出しから接敵までの時間。「アキレスロード」は本来使用時間が長ければ長い程効果があるスキルだが今は短く使う。

 

「スキル『遮那王憑き』!」

 

オーバードレス・ゴーレムの足元から強化されたスピードと跳躍力で俺は一気に身体の中腹まで辿り着いた。アキレスロードは助走時間が長い程跳躍力がますスキル。今回は初志一徹と纏雷をで足りない時間をある程度カバーしている。

 

そして「遮那王憑き」。強化された跳躍に回数制限があった「艘飛び」とは違い時間内での跳躍力が強化が可能なスキル。

 

俺はオーバードレス・ゴーレムの攻撃を躱しガラクタを足場にすると更に上へと跳んだ。オーバードレス・ゴーレムは後半エリアに相応しいボスだが検証によって頂点にある巨大ギアを落(・)と(・)す(・)事が可能であると判明している。しかも、そのギアの質量があまりにも大きすぎる為オーバードレス・ゴーレムが死ぬと言う事も

 

そして、そのギアを支える支柱が頂点に2つある。

 

「はっはーッ!!辿り着いたぜ頂点(てっぺん)!!」

 

最後のガラクタを踏んで頂点に辿り着いた俺は支柱の根元へと走る。しかし、簡単にそれを許すエリアボスではない。オーバードレス・ゴーレムは身体の一部であるガラクタを射出してきた。

 

「甘ぇんだよ!」

 

俺は飛ばされたガラクタを踏み遮那王憑きの効果を使い空中(上)へと躱す。しかし、そのタイミングを計ったように更に複数のガラクタが飛んできた。

 

しかし

 

「『ピンボール』」

 

スキルを発動し空を足場にガラクタを躱す。戦闘開始から15秒、支柱の根元その前へと辿り着いた俺はスキル「弱亨強打(じゃっきょうきょうだ)」を発動する。

 

重量物を支える支柱。それだけでも弱点としては十分すぎる部位、その部位の真(・)の(・)弱(・)点(・)をスキルで見抜き兎月による連撃を叩き込む。

 

スキルによって上昇したクリティカル発生率に俺の技量を重ねて全(・)て(・)の(・)攻(・)撃(・)でクリティカルを発生させる。さらにスキル「神武解」の効果でデバフの付与率が上昇。攻撃を加えた支柱に雷光が奔る。

 

バキッ

 

鈍い音が鳴り支柱の根元に大きな亀裂が入った。

 

「殴雷撃ッ!!」

 

そして、その亀裂に渾身の一振を放つ。閃光と共に支柱が砕け破片が飛び散った。戦闘開始から29秒。

 

俺は効果が切れる前に「ピンボール」で空を足場に反対側へ周り込む。そして兎月【満月】をインベントリにしまうと金晶竜骨(こんしょうりゅうこつ)を取り出した。

 

「初陣だ。魅せて貰うぜ金晶竜骨!!」

 

そして、反対側の支柱その根元に金晶竜骨を振るう。金色の刃は支柱えと突き刺さり亀裂が入る。

 

「流石、金晶蠍竜の素材から造られた剣だ!良い切れ味してるぜ!!」

 

硬いエリアボスの身体に安安と刃を通した金晶竜骨にテンションが上がる。そして俺はその刃を引かずにある言葉(キーワード)を発した。

 

「【構築せよ(making-up)】!!」

 

その瞬間、刃が突き刺さった部分に金色の結晶が造られた。結晶が造られた事で刃が押し出され刃が抜ける。

 

俺は結晶が造られた部位へ再び攻撃を加える為に金色竜骨を再び振るった。しかし、その攻撃を阻むようにオーバードレス・ゴーレムの手が迫ってくる。

 

纏雷の効果は殴雷撃の発動と共に切れMPも底を着いた。遮那王憑きとピンボールは回避は出来ても反撃に転じる前に効果が切れるだろう。

 

俺はオーバードレス・ゴーレムの攻撃をジャンプして躱すと着地の瞬間にあるスキルを発動する。

 

「致命秘奥(ヴォーパルひおう)【タユタウミカガミ】!」

 

すると着地した地点に半透明の俺の分身が現れた。俺はその場から離れスキル「猛進」と「回魔駆動」、「不王ノ舞(ふおうのまい)」 を発動するとオーバードレス・ゴーレムの身体を走り支柱へと飛び上がった。

 

オーバードレス・ゴーレムは飛ぶ俺を排除するために攻撃を仕掛ける。が、その攻撃は俺ではなく俺の分身へと行われた。

 

「ヘイトを分身たる虚像へ移すスキル。最高だ!!」

 

致命秘奥【タユタウミカガミ】。発動者のヘイトを譲渡したデコイを作成する。スキルの持続時間は45秒。デコイは15秒経つと消滅するがその時点で発動者が居た場所に再びデコイを作り出す。このデコイは10秒で消滅するが、その場所から3体目のデコイが発動する。3体目は5秒で消滅する。

 

さながら揺れる波の様にデコイが右往左往に発生する。そしてオーバードレス・ゴーレムはそのデコイに騙され攻撃を加えていく。

 

「まだ、1体目が生きてる!今のうちに仕留める!!」

 

戦闘開始から37秒。俺は先程金色の結晶を創り出した支柱の根元に戻ってくるとスキル「武蔵ノ精(むさしのこころ)」を発動。DEXを強化し金色の結晶目掛けて言葉(キーワード)と共に金晶竜骨を振るった。

 

「【成長せよ(Growing-up)】!」

 

スピードは緩めずに走力を跳躍力に変えて跳び身体を空中で反転させる。その瞬間に金色竜骨を振るい金晶竜骨の鋒が当たった結晶は言葉(キーワード)にと共に衝撃に反応する。

 

「金晶竜骨は音声機能によって刃から結晶を創り出す。その結晶は言葉(キーワード)と衝撃で巨大化する。この時巨大化は加えられた衝撃の方向へ行われ大きさでサイズと勢いが変わる!!」

 

DEXの上昇で的確に振るわれた金晶竜骨の刃は結晶に大きな衝撃を与えた。結晶は大きくそして勢い良く成長し

 

バキリッ!!!!

 

音を立てて支柱を破壊した。

 

「終わりだオーバードレス・ゴーレム」

 

落ちてくる巨大ギアを眺めながら俺はオーバードレス・ゴーレムから飛び降りた。ギアはそのままオーバードレス・ゴーレムの脳天へと落下しその巨体を粉砕した。

 

「クリアタイム40秒ジャスト。最速記録更新!」

 

舞う土煙の中俺はクリアのSEをBGMにウィンドウに表示されたタイムを見てガッツポーズを決めた。

 

「流石です!ユウヒさん!!」

 

そして、飛び込んできたミュウラを受け止め「おうっ」と応えたのだった。

 

100話記念の番外何が良い?

  • 未来の陽務家の話し(弟)
  • 過去の陽務家の話し(家族旅行)
  • 過去の陽務家の話し(兄弟喧嘩)
  • R-18開拓
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