戦闘狂が行く理想郷   作:烏鷺

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仕事が忙しく更新が遅れました。後、ポケモンも忙しかったです。すみませんw


特殊行動?何それ知らない

目の前に現れた泥掘りに致命の闘杖を構える。見た目は、鮫の頭に髭が生えた四肢の着いたキメラだ。

 

「ガァアッ!!」

 

「ディフェンシブフット!」

 

ユウヒは噛みつき攻撃を仕掛けてきた泥掘りの歯を致命の闘杖で弾きながら躱す。泥掘りは沼に頭を突っ込みながらもユウヒをその目で捉え続けている。

 

ユウヒは右足が地面に着くのを待ちながら泥掘りの動きを観察する。

 

(鮫系のモンスターの攻撃手段は『噛みつき』『体当たり』『背鰭での切りつけ』『尻尾』『捕食』。四肢はあるがあのサイズからしてリュカオーンみたいにメインの攻撃手段としては使ってこないだろう。名前の通りあの四肢は泥を掘る為の器官。そして、ミュウラの言っていた地面からの飛び出し。……鮫の頭を持ちながら噛みつき等が第一印象に来ないという事は、その『飛び出し』がこのモンスターの特徴だと考えられる。問題はそれをどのタイミングで使ってくるかだが…………)

 

泥掘りの動きを観察しながら逡巡しユウヒは片足が地面に着いた瞬間にスキルを発動する。

 

「取り敢えず攻撃してみるしかないよな!スキル『一艘飛び』!!」

 

スキルにより強化された跳躍力で泥掘りの上をとる。

 

「目が横に着いてるんだ。上を取られたら顔を上げるしかないよな!」

 

空中でそう言うユウヒは笑いながら下を見る。ユウヒのセリフ通り泥掘りは顔を上げてユウヒに口を開けている。

 

「そのまま飲み込むつもりか?だが、残念。俺は知ってるんだ。釣りが趣味な親父のお陰でな。鮫は鼻先が弱い!!」

 

落下のしながら致命の闘杖を引きスキル「一点打ち」を発動する。闘杖は真っ直ぐ泥掘りの鼻先に伸びていき穿つ。

 

「キシャアァァァァァァァァァァァッ!!」

 

「ビンゴ!!」

 

クリティカルが発生し更に致命の闘杖の効果で威力が増した攻撃に泥掘りは叫び声を上げる。ユウヒは泥掘りの背を滑りながらそう言い岩壁へとジャンプする。

 

「釣りバカの父親を持つと得をするな!鮫は鼻先にロレンチーニ器官とか言う電気信号を受診する器官があるらしい。だから、そこが弱点で野生下でも鮫はそこを触られるのを嫌がるんだとよ。ちなみに親父はわかってて触って手を食いちぎられそうになったってさ。…まぁ、お前には関係ねぇよな!!」

 

闘杖を岩壁に刺してぶら下がり未だ悶えている泥掘りにそう言って纏雷を発動する。

 

「『纏い、轟け』」

 

岩壁を発射台に纏雷でAGIとSTRを上げて泥掘りに突撃する。

 

「『振るい薙ぎ』!!」

 

接近し顔を横殴りにしダメージを与える。シャンフロ世界の物理エンジンは現実と同じように作用する。纏雷を使った加速とスキルでダメージは増大し泥掘りは沼に頭を打ち付けて倒れた。

 

「畳み掛ける!『纏い、轟け』」

 

泥沼に着地し纏雷を重ねて更にAGIとSTRを上げる。走る事は出来ないがそれでも早く泥掘りに接近する。

 

「アァーッ!クソ!!泥沼めんどくせぇ!!」

 

早く近づきたいのに早く進ませてくれない泥沼に悪態を着きつつも歩く。しかし、足を取られる間に泥掘りは起き上がり地面に潜ってしまった。

 

「そんなに深くないのによく…まぁ、モンスターだしゲームだからな」

 

潜って背鰭だけを出して突っ込んで来る泥掘りにそう呟きながらもユウヒは重心を下げ身体を捻り致命の闘杖を構える。

 

「ユウヒさん!」

 

突っ込んでくる泥掘りを前に動かないユウヒにミュウラが叫ぶがユウヒは泥掘りの攻撃が当たる瞬間に両足で飛び同時に闘杖を振って攻撃を弾いた。

 

「うっし!作戦成功!!心配そうな面してんなよミュウラ!俺は大丈夫だ!!」

 

岩壁のそばまで弾いた勢いで飛びながらミュウラにそう言うユウヒのセリフにミュウラは安心したような表情になった。

 

ユウヒがやった事は単純だ。足が底に着くまで動けないので"攻撃を置いて待った"。

 

ヘイトがユウヒに完全に向いている今、泥掘りに自ら接近しなくてもこっちに来てくれる。モンスターのAIを利用した攻撃

 

「『纏い、轟け』『纏い、轟け』『纏い、轟け』」

 

泥掘りは自身の攻撃を弾いたユウヒに視線を向けユウヒは後ろに歩きながら岩壁を目指す。纏雷を重ねAGIを上げて次の攻撃の準備をする。

 

コン

 

闘杖の先が岩壁に当たり自分の背後が岩壁だと教えてくれる。

 

「行くぞ」

 

ユウヒはバク転の要領で身体を翻すと岩壁を発射台に再び泥掘りに突撃した。

 

「ギャアッ」

 

泥掘りは突っ込んでくるユウヒに身体を上げて迎え撃つ。タイミングを合わせて押しつぶすつもりなのだろう。

 

しかし

 

「甘ぇな!!」

 

ユウヒはスキル「三連撃」を発動し間合いに優れる闘杖で泥掘りの腹部に打撃を加える。腹は生物の弱点が詰まっている。ユウヒの打撃はクリティカルを発生させ泥掘りにダメージを与えた。

 

「あんまり賢いモンスターじゃねぇな」

 

(まぁ、こんな序盤にそこまで賢いAI積んだモンスターが出てきても困るが)

 

自身が戦ったリュカオーンを棚上げしてそう言いつつユウヒは更に纏雷を重ねる。

 

「『纏い、轟け』『纏い、轟け』『纏い、轟け』『纏い、轟け』『纏い、轟け』」

 

ちょうど10回分の纏雷が重なりもっと早くユウヒは泥掘りに接近する。

 

腹にクリティカルを食らった泥掘りはダメージで横たわっているがユウヒはそんな泥掘りに近づき闘杖で殴りまくった。リュカオーンの時と同じく連撃を入れていくそして最後に泥掘りの身体に乗りリキャストタイムが終了したスキル「振るい薙ぎ」を発動した。

 

しかし

 

泥掘りはエリアボス。攻撃を受けながらも身体を起こし上に乗ったユウヒを振り落とそうとする。だが、ユウヒは岩壁に飛びそのまま纏雷を重ねて上がったAGIを駆使して岩壁と岩壁の間を飛び始めた。

 

「壁を飛んでりゃお前は俺を捉える為に顔を上げてなきゃ行けない。攻撃する面積が増えてやり易いことこの上ない」

 

ユウヒを捉える為に顔を上げた泥掘りに笑い、攻撃を加える。攻撃の際に足は止まるがユウヒは泥掘りの身体を足場にまた岩壁へ飛んだ。

 

そして

 

「『纏い、轟け』『纏い、轟け』『纏い、轟け』『纏い、轟け』『纏い、轟け』!!」

 

岩壁に闘杖を突き刺しぶら下がりながら纏雷を重ねる。現ステイタスで最大の15回の重ねがけ。ユウヒの身体に雷の閃光が散る。

 

岩壁を飛び回る速度が更に上がり泥掘りはユウヒを捉えられなくなる。

 

「行くぞぉ!!」

 

動きを捉えられない泥掘りはユウヒの攻撃を受け続けダメージが蓄積されていく。更に重ねた纏雷は泥掘りのデバフ耐性を貫通し動きを阻害する。

 

動きが悪くなった敵をユウヒが見逃すはずもなく更に攻撃を仕掛ける。

 

リュカオーン戦を経て得たSTポイントをスタミナにも振ったお陰でリュカオーン戦のような醜態は晒していない。

 

しかし

 

ダメージが蓄積した泥掘りは突如身体を持ち上げユウヒよりも更に上に飛び上がった。

 

「は?」

 

突然自分よりも上へと飛んだ泥掘りにユウヒは闘杖を壁に突き刺し動きを止め間の抜けた声を上げる。

 

(逃げ…いや、それは有り得ない。ならなんで上に飛んだ?空中に飛べば全身が的になるだけだ意味がない。………いや、意味ならあるだろ。この状況だ!俺が泥掘りにやったことと同じ!俺も泥掘りを見るために顔を上げて動きを止めちまってる!!)

 

気付き動く。壁と壁を飛び的を絞らせない。泥掘りは自らの質量に物を言わせて落ちてくる。

 

(少しでも触れたら俺の耐久じゃ死ぬな)

 

落ちてくる泥掘りを見ながらそう考えユウヒはタイミングを待つ。

 

そしてはその時が来た。

 

泥掘りが自分の真横を通り抜ける瞬間。

 

「待ってたぜ。『アクセル』『一艘飛び』!!」

 

ユウヒはLv6になったアクセルとリキャストタイムが終わった一艘飛びで最速で泥掘りに近づき

 

「『スパイラルエッジ』『一点突き』!!」

 

致命の闘杖で泥掘りの眼球に突きを叩き込んだ。

 

クリティカルが発生しスキルの効果と物理エンジンの効果も相まって泥掘りの体力が削られていく。

 

そして

 

泥掘りは身体をポリゴン塊にして消滅した。

 

泥沼に着地したユウヒにSEが鳴り響きエリアボス撃破を教えてくれる。

 

「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁっ!やったぜ!!」

 

ユウヒは服の汚れ等気にした様子なく喜びの声を上げる。

 

「やりました!流石ですユウヒさん!!」

 

そんかユウヒにミュウラは抱きついてきた。

 

「応っ、やってやったぜミュウラ!心配はいらなかっただろ!!」

 

「はい!流石はユウヒさんです!!」

 

ミュウラを受け止めサムズアップするユウヒにミュウラは満面の笑みを浮かべる。

 

「よっしこの調子でサードレマに行こう!」

 

「はい!」

 

泥掘りを倒した勢いのままにユウヒは歩き出す。既に空は暗くなり始めており後数時間で日が完全に落ちるだろう。

 

明日は道場に行くのでログインが出来ない。早目にサードレマに入ってミュウラが扉を使えるようにしなければならない。ユウヒは足早にサードレマへと向かった。

 




誤字報告ありがとうございます。なるべく気をつけていますがやっぱり間違いが出てしまう…。
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