戦闘狂が行く理想郷   作:烏鷺

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明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!!


何時かの記憶が揺さぶられて・其ノ壱

涙光の地底湖でモンスターフィッシングを続けて気づけば夜の11時、俺はついにレベル49まで到達した。

 

「やっと49!まさか此処まで時間がかかるとは……!!」

 

「お疲れまさです。ユウヒさん」

 

「君がどんなユニークを進めてるかは知らないけど中々に鬼畜だね。普通ならもう65超えても良いくらいライブスタイド・レイクサーペントを倒してるよ」

 

もう何体倒したかさえ覚えてない。その位の戦闘の果てに辿り着いたレベル49。座って身体を伸ばしながらそう言いミュウラは俺の肩に乗っかってそう言う。スキルのレベルは全てMAXになり。進化したスキルも大量にある。覚えたスキルも数しれず。

 

(「致命魂の首輪」の影響で戦闘回数が果てしなくなるからスキル習得の為の経験値や目覚めが多くなるんだな…。その分レベルが上がった時のスキル習得量がえげつない事になる!)

 

スクロールさえ面倒臭い量のスキルの山にため息を吐いく。

 

「此処まで付き合ってくれてありがとなペンシルゴン。セーブテント使わせてくれたり調味料貸してくれたり、助かった」

 

「テントの中、とても過ごしやすかったです」

 

「しょうがないよ。まさか此処まで時間食うとは思わなかったもん。君がリアルで用事を済ませる度に一々サードレマに戻ったりしてたら時間が勿体ないもの」

 

「助かったよ。ありがとう」

 

俺と同じくため息を吐くペンシルゴンに重ねてお礼を良いつつ俺は習得した魔法の欄を見る。そこには新しい魔法が2つ記されており俺はその効果を確認して笑った。

 

「その魔法、ウェザエモン戦での切り札になると思うよ。まさか、纏雷を使いこなすと魔法が派生するなんてね。君だからこそなんだろうけど……」

 

「流石、ユウヒさんですね!」

 

魔法の効果を知っているペンシルゴンは笑う俺に呆れた様子を見せるがミュウラは満足そうに笑っている。

 

「そう言えば君ってユニークシナリオを複数発生させてる見たいだけど進行状況はどうなの?」

 

すると、ペンシルゴンが探るような声色でそう尋ねてきた。

 

「うん?まぁ、ぼちぼちって感じだな」

 

「何その曖昧な回答。此処まで手伝ってあげたんだから少しくらい教えてくれても良いじゃん」

 

スキルのウィンドウを閉じてそう言った俺にペンシルゴンはニヤリと笑いながらそう言ってくる。俺はサンラクが言っていた「ペンシルゴンには気をつけろ」と言うセリフを思い出していた。

 

隙を見せれば何処までも情報を絞り出そうとしてくる。

 

前にサンラクにそう言われていたので気をつけていたが今回は逃げられそうにない。俺の都合でかなり高値のアイテムを使わせている。サンラクとカッツォにも使ったらしいが俺に使うのは予想外だと言われただけに黙秘を選択しにくい。

 

「……………進行の為にアイテムを集めてる状態だが、残りはあと2つだ。そして、残り2つは此処にある」

 

俺は1つため息を吐くと観念してそう言った。

 

「えっ、そうなの?」

 

しかし、ペンシルゴンは俺の答えに変な反応を示した。

 

「なんだよ、素直に答えたのに」

 

俺はペンシルゴンの反応に眉を顰めてそう言う彼女は少し困った顔で

 

「いや、まさか素直に答えてくれるとは思わなくてさ。驚いちゃった」

 

そう言ってきた。

 

「しょうがないだろ、逃げようにもここ逃げ場ないしペンシルゴンに予定外の出費と行動させたのは事実だし……誠意は見せるねべきだろ」

 

そんなペンシルゴンに俺はそう答えるが彼女は「意外…」と呟いた。

 

「君ってサンラク君の弟なの?性格違いすぎない?」

 

「少なくとも彼奴やお前らほど外道では無いつもりだよ」

 

「何それ?凄い失礼じゃない?」

 

「セツナと会った時にあの馬鹿二人が言った内容を聞けばな。あの二人とどうして相性が良いのかよく分かるってもんだ。それにサンラクが『ユナイト・ラウンズ』での所業を細かく教えてくれたぞ。まさに『反理想郷の女帝(ディストピア・エンプレス)』だよ」

 

「あの鳥頭後で確殺決定」

 

脳内で鳥頭を仕留めるシーンでも思い描いているのだろう、眉を吊り上げてそう言うペンシルゴンを見て笑うと彼女は

 

「それはそうとして、アイテム一緒に探そうか?」

 

ニッコリと笑ってそう言ってきた。

 

「その笑顔の裏に何があるのかとてつもなく気になるところだが聞きはしない。そして、その提案は断る」

 

あまりにも胡散臭い笑顔に真顔で答える。ペンシルゴンは未だ笑顔のまま俺を見続けている。

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………………………………………わかった、わかりました。手伝ってもらいます」

 

長い沈黙の末に目が全く笑ってない笑顔になったペンシルゴンに根負けして俺はハンズアップしてそう応えた。

 

「良かったわかってもらえて」

 

語尾に♪でも着いていそうなほど上機嫌な声でそう言うペンシルゴンを尻目に俺は消費したスタミナと魔力を回復する。

 

ここから先で何が起こるかわからないので用心のためだ。

 

「よし、それじゃあ行こっか」

 

テント等を片付けてそう言うペンシルゴンに頷き俺たちは涙光の地底湖を後にした。

 

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