戦闘狂が行く理想郷   作:烏鷺

59 / 82
少し短いです。

誤字報告ありがとうございます!助かってます!


永劫に終止符を打て・其ノ伍

(ライ)(ショウ)!」

 

雷が降り注ぎ身体を貫く、痛みは無いし身体が焼かれる感覚もないが自身が雷で焼かれたのは解った。

 

「クソが!」

 

HPが一気にゼロになり身体がポリゴン塊へと変化し始める。

 

「サンラク君!」

 

「わかってる!」

 

俺が攻撃を食らうのを見ていたペンシルゴン達が一斉に行動を起こし、俺は身体が完全に崩壊する前に再誕の涙珠で蘇生された。

 

「整うまでスイッチだ!後、情報くれ!!」

 

蘇生した俺を庇うようにサンラクがウェザエモンに突っ込み戦い始める。

 

「5m間が空いて太刀を腰に据え右足が前に出たら確実に断風が来る!斬撃は剣刃の延長線上!ダメージは入らないけど物理エンジンは適応されてるから技の起こりを潰せ!!」

 

「出来るわけねぇだろ!!」

 

「だったら死ぬ気で避けてパリィしろ!見てたから解ってると思うが断風から繋ぎは基本的に一定だ!あと、(きっさき)を上に向けたら雷鐘が来る!全力で走れば躱せるぞ!」

 

「了解!!後の技は!?」

 

ウェザエモンと戦いながらそう言うサンラクはウェザエモンと距離を取りつつ断風を躱している。ヘイトを自分一人に向けつつ俺からの情報を自分の中で反芻する動きだ。

 

大時化(オオシケ)はモーションがデカいから回避は楽だ!でも、掴まれたら終わりだからな!入道雲は背後が安地になってる発動したらスキル消費してでも背後まで走れ!!」

 

「了解!!」

 

サンラクは俺にそう応えると武器を構えウェザエモンに接近した。恐らく一通りの情報の整理が終わったのだろう。

 

「生存時間4分28秒。初見の戦闘じゃ最高記録だよ、流石だね」

 

「お疲れさん、相変わらずキモイ戦闘能力だったよ」

 

サンラクの戦いを見つつ纏雷で消費した魔力を回復しつつペンシルゴンとカッツォに頷きで返答する。カッツォの事は取り敢えず後でシバくとして、俺はペンシルゴンにさっきの攻撃の事を尋ねた。

 

「ペンシルゴン、さっきの攻撃だが…」

 

「うん、リキャストタイムほぼ無しで雷鐘(ライショウ)を打ってきたね。多分、私が見た事のないウェザエモンのスキルだと思う」

 

俺の聞きたいことを予め予想していたのかペンシルゴンは迷いなくそう答えた。

 

「ペンシルゴンも知らないスキルか…かなり不味いねぇ」

 

「あぁ、戦闘中の注意事項が増える上にいつ来るかで神経を削られる」

 

ペンシルゴンのセリフにカッツォは苦笑いをしつつそう言い、俺もそれに頷いた。

 

「それに、ウェザエモンの鎧も厄介だぞ。雷鐘が当たっても本人はビクともしてなかった。一手前の雷鐘発動中の攻防の時は、当たらないように動いてた癖に今回は自分も巻き込んで発動して来た」

 

「リキャストタイムを短縮するスキルなのか、元々リキャストタイムなんてないのか……勘だけで言うなら前者な気がするけど、楽観過ぎかな?」

 

「あぁ、そこは戦いながら判断するしかねぇな。やりずらいが仕方ない」

 

即死級攻撃のオンパレードの癖にその攻撃をほぼノータイムで連発して来るとなるとかなり厄介だが、今は悩みすぎても仕方がない。ウェザエモンは特殊勝利系のモンスター、ペンシルゴンが考察した「時間経過」の条件を突破する為に思考と行動は止めていられない。

 

「2人とも…ごめん。肝心な所で情報を集め損ねた……」

 

俺とカッツォの会話からこの戦いの難易度が上がってしまった事を理解したのだろう。ペンシルゴンが浮かない顔でそう言ってくる。

 

しかし

 

「良いんだよ、このくらい。予想外の出来事なんてあって当たり前だ。ペンシルゴンのせいじゃない」

 

「そうそう、そんな予想外も踏み潰して俺たちが勝つんだからさ、気にするなよ」

 

俺とカッツォは顔を見合わせるとそう言い頷いた。

 

「それに、俺達戦闘馬鹿の為に大金払ってアイテムとか用意してくれただろ?それなのに今更、文句なんて言うかよ」

 

そして、ペンシルゴンにそう言って俺はサンラクとウェザエモンの戦いの行方を見つめた。

 

「ありがとう…」

 

背後から何時もとは違うトーンでそんな言葉が聞こえたが俺とカッツォは反応せずにその言葉を受け入れた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

蘇生するユウヒに代わりウェザエモンと戦う俺は頭を掠めるウェザエモンの攻撃を躱して一時的に距離を取った。

 

「はははっ、この間合いだと見てる時より速く感じるな!だが、読めたぜウェザエモン。断風はもう完璧に躱せるね!」

 

湖沼の短剣の鋒をウェザエモンに向けてそう言い挑発する。

 

「断……風!!」

 

「見えてるって言ってんだろうが!」

 

挑発に乗るかのように放たれた斬撃を躱し接近する。

 

「断風!」

 

「断風!」

 

間合いを詰める間に放たれる断風も全て躱し俺はスキル「インファイト」を発動させて右膝に蹴りを入れる。

 

「ちっ、ユウヒとの戦いを見てても思ったが全くダメージ通ってねぇな!」

 

足から伝わる感触は完全に金属の感触であり全くダメージは無い。

 

(動きを阻害したりユウヒの様に技の起こりを潰す行動なら体勢を崩せるんだろうが足は無理か?)

 

地面を踏みしめているからか全く動かない足にユウヒからの情報を含めて考える(そもそもあのネジみたいな足で踏み締められてるのかは疑問だが)。

 

(技の起こりを潰すのは無理としてもモーションの大きい大時化なら行けるだろう)

 

考えてる間もウェザエモンは接近し攻撃して来るが俺はギリギリで躱し応戦する。

 

「雷鐘!」

 

回避行動を取る俺の周りに雷が落ちる。ユウヒの情報通りに全力で走り逃げ回るがその瞬間に俺は見てしまった。

 

「雷がユウヒを攻撃している!?」

 

ユウヒは全て回避しているが俺以外が狙われている。

 

そして

 

「ふざけやがって…」

 

俺は

 

「俺以外も狙う余裕ありますってか!?舐めんじゃねぇぞ!!」

 

その光景に堪忍袋の緒が切れた。

 




最後の雷鐘はユウヒを狙って落ちてますが近くにいたペンシルゴン達にも被害が出てます。でも、みんな避けてます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。