ミレニアムのエンジニア部にて。
「これは、、、興味深いね」
俺はウタハさんに身体の検査をして貰っていた
なぜ機械が得意のエンジニア部に来たのかと云うとセナ曰く
「貴方のことは救急医学部でも詳しく検査したのですがなにぶん死体を相手にしたことがなかったので手間取りました」
「それに私たちの検査では死んでいること以外特に他の人とも変わらないと言うことしかわからなかったので」
「それならゲヘナには無い最新の機械で検査して貰おうと思いました」とのこと
確かにキヴォトスに死体とか無いだろうしなぁと思いながらその話を聞いて思うことがあった。
"なんで心臓だけ止まっているんだ?"
そう、俺の身体は不思議なことに
「それにしても不思議だね。私も十七年生きているけどこんなに奇妙な状態は見たことない」
「まぁ、そうでしょうね。俺ですら変だとわかりますもん。」
「それにしても面白いね」
と、ウタハさんが俺の身体に触ろうとするーーーその直前、俺の身体が後ろに引っ張られる。
「おや?」「ん?」「、、、」
少しの沈黙の後、どうしたんだろうと思っているとウタハさんがその静寂を破る。
「おや、これは失敬。野暮なことをしたね。」
「…いえ、大丈夫です。」
「なにが???何が大丈夫なの???」
「まぁいいさ。とりあえず追加でもう少し検査しようか。いいかい?」
「はい」
なんでセナが返事したの?
その後はなにやらメカメカしい大きな機械に入れられたりして身体をこねくり回された。
「これは、信じられないね。」
と、検査の結果を見ながらウタハさんが言う。
「どうだった?」
「端的に云うとね、君の身体は心臓以外正常だと思っていたんだけどね」
「むしろ逆だ、心臓だけが正常なんだ」
「え?」
「私も最初は心臓だけ止まっていることに注目して検査をしていたんだが、こういうときには逆転の発想が必要という経験則があったからね。それ以外を調べてみたら見事にビンゴだよ」
とこちらを指差しながらウタハさんが言う
「どうやら君の身体の心臓以外は摩訶不思議な力で動かされているようだね。それこそ
…これは、驚いた。いや、驚くなんてレベルじゃない。どうなってるんだ?俺の身体は。
「君がそれに気付いていないと言うことはおそらく、というか確実に無意識的にそれをしているんだろう。何となくこのすごさが分からないかもしれないが分かりやすく言うと、人体の細胞総数が37兆個と言われているから37兆のマルチタスクをやっているようなものだよ。」
「何なら、それを秒より遥かに細かい単位で行っている。それにもし原子の単位でいうのなら7×10^27個だ、、、正直こんなことを言っていると自分が狂ったと思ってしまうよ。」
絶句。それしか出来なかった。さっきまでかろうじて回っていた頭が止まったのを感じる。
そんな俺を見て少し笑ったようにウタハさんが声を出す
「そんなに重く考えなくていいよ。決して悪いことじゃないしね。というか原因不明なエネルギーで動いていると言うことを除いたら私たちと何ら変わらないよ。」
「え?そうなの?」
「あぁそうだ。私だって無意識的に自分の身体を動かすことはできる、例えば歩くときとか文字を書くときとかね」
「それは、確かに?」
「どうやら、分かってくれたみたいだね。それに加えて此処からは完全に予測だが、、、」
「もしかしたら君、自分の身体を好きに変えられる能力があるかもね。」
「え?」
その後、他の部屋に移動しウタハさんの指示通り自分の身体を変化させようとする、、、が
(つってもそんなことした事無ぇのにどうすっかな)
そう、そんなこと出来ないのである!!!
ーーセナ視点ーー
ガラス越しに彼の姿を見ることは新鮮だったので少し落ち着かない気分になりながらも待っていると
「やっぱり彼の事が心配かい?」
「はい、私のした、、、患者の事ですから」
「今死体って「言ってません」
ウタハさんが話しかけてくる。今回の件で初めて知り合った人だが信頼に値する人だとは思う、けど
「まぁ、
「、、、恋人ではないです」
「おや、そうなのかい?」
こうやって揶揄ってくるところが苦手だ。それに、
「
「ダメです」
彼の事を狙っている節がある。それが研究への好奇心からくるものなのかそれとも、、、恋心からなのかは知らないが
(絶対に渡しません)
そう心の中で強く思うのだった。
(なんだ?セナがこっち見てる?)
変化させることに必死で気付いていなかったがずっとこっちを見ていてくれたのだろうか?そう思うと気分が上がる。
(よーし、かっこいいとこ見せるぞー!)
(こういうのはイメージが大事って言うからな、せっかくならかっこいいものをイメージ、イメージ、、、やっぱ銃とかか?いや、そんなキヴォトスにありふれたものじゃなくてもっと、こう、、、)
「弓?」
そう弓だ。前世でまだ高校生だったときに弓道部だった。あの形は今でも鮮明に思い浮かべられる。
その瞬間何となく、本当に何となく頭の中で形作るように粘土をこねるように空気に触った。
ポンッ!
「『ポンッ!』って、え?」
途端、左手に確かに重みが加わる
マジで出てきちゃったよ
「しかも竹弓かよ、高級品じゃねぇか」
確か部室にも数えるほどしかなかった竹製の弓。本物ならかなり作るのに時間がかかる筈なんだが
「ってことは矢もいける?」
先程と同じようにイメージをする。するとコツをつかんでいたのかさっきより早く出てきた。
後は、弽と弓道着とかを出した
なぜか弓道着は今着ていた服と置き換わった、便利なものだ
「せっかくだし放ってみるか」
生憎、的は無いがとりあえず放てるか確認するだけでいいだろう。
「とりあえず、矢がもったいないけど壁に向かって放つかな」
いくらでも量産できるしね
足を開き、矢をつがえる。深呼吸をしながら弓を上げ、徐々に開いていく。会の姿勢をとり、少しして離れる。
そして矢が飛んでいく、速く疾く。
此処でもイメージをしてみようか、と何となく思い矢が分厚い壁を突き抜けていくイメージをする。
後に残ったのは、風通しの頗る良い部屋と少年だけだった。
と言うことでやったね!主人公がチート能力をゲットしたよ!
んで、詳細はまた書くんですが一応今のところは能力を
" を操る能力"
としておきます。誤字ってませんよ?