夢を見ているのかと思った。
空中のなにもないところから弓が現れ、そこから次々にものが出てきたから。
夢を見ているのかと思った。
彼が弓を構え、矢を放った瞬間に壁が破壊されたから。
「これは、予想外だな」
隣でウタハさんが呆けたようにポツリと漏らす。
仕方ないことだろう、誰だって驚くことしか出来ないだろう。
けど、私が最初に思ってしまったのは
(かっこいい)
それだけだった
実験が終わったあと再びウタハさんに呼ばれ、造り出した弓やその他を検査して貰った。どうやら材質に関しては本物と同じようになっているらしい。
「まぁ、私の予想は外れたわけだがそれ以上に興味深いね」
「どういう仕組みなんすかね」
「それは私にも分からないが、とにかく神秘に関することではあるんじゃないかな?」
大方さっきのが神秘に関することであるのは確定だろう。けど、いまいち神秘に関して知っていることが少ないからなぁ。どーしよ
「とにかく、今日はこのくらいにしておこう。後は、こっちで進めておくよ。いろいろまだ調べたいしね」
と言うことで帰ることになったので、なにをするかと言えば
「デートの続きだー!」
「それはまた今度と言っていませんでしたか?」
「いいじゃん、細かいことは。それにやっぱ今のに何も言ってこないんだ?」
「、、、そろそろ本気で殴りますよ」
と、いいながら優しめにポカポカと殴ってくる。可愛い
「かわいい」
あ、黙っちゃった。でも耳赤くなってる。かわいい
「かわ「どこに行くんですか?」
「食事はもう済んでるしせっかくならどっか遊べるところに行こーぜ」
とは言ったものの
「この土地のこと知らないんだよね」
「かくいう私もゲヘナの生徒ですから詳しくは知りません」
「デスヨネー」
ミレニアムで遊びって言ったらそらゲーム開発部が思い付くけどこれ以上生徒と深く関わりすぎるとストーリーが壊れる可能性があるからなぁ、それにセナも見慣れた土地の方が案内しやすいだろうし
「まだ時間あるしゲヘナ行ってみたいんだけど」
「ゲヘナ、ですか」
「そー、嫌だった?」
「嫌、というか危険ではないかと」
「大丈夫よ、死なないから」
もう死んでるからね!(ゝω・) テヘペロ
「そういう問題ですか?」
「そーゆー問題なの」
と言うわけで着きましたゲヘナ
想像はしていたけどやっぱり治安悪いね!そこらから爆発音やら聞こえてくるぜ!
「ちなみにセナさんや」
「何でしょうか」
「どっか行きたいとこある?」
「そうですね、本屋に行きたいです」
「了解、ルート教えてくれ」
「? 案内できるんですか」
「いや、試したいことあって」
不審そうにこちらを見ながらもスマホでルートを見せてくれるセナ
さて、俺のやりたいことと言うのは
(デートの邪魔するやつは消しとかなきゃね)
頭の中で地図を思い描き、ルート上にいる敵の動きを感知してこちらの邪魔になりそうなやつらを特定、ソイツらの上空に銃を用意
(さすがに弓とかじゃ威力が足りんだろうし)
銃は一発で仕留めるため、そしてなにより、使いなれたレミントンM24 SWS狙撃銃を使用。
まさかまたこっちで使うとはねぇ、思わんかったなぁ
そんなことを考えながら一斉に引き金を引く。刹那、弾が飛んでいく
と同時に(あ、ヤベ サイレンサー忘れてた)
ゲヘナに爆発音と共に轟音が響き渡るのだった。
「なにしてるんですか」
「いやー、うっかりサイレンサー着けるの忘れてまして」
「そうですけどそうではなく」
「え?じゃあなに?」
「、、、もういいです、指摘する気も失せました」
「今のは?アコ」
「え?今のとは?」
「どうしましたか委員長?」
(私しか気付いてないか、けど今のは確かに)
「アコ」
「はい、委員長」
「風紀委員の警戒レベルを上げておいて」
「了解しました」
「ちょっと出てくる」
「、、、」
「どうしましたか」
「なんでもー?それより早く行こうぜ」
その後、いつもより早く(セナ比)本屋に着き、セナは医療関係のコーナーに行き俺は料理コーナーの棚にいた。
「さて、いくつか選んで買っときますかね」
さすがに、また料理するのを失敗するわけにも行かんしね
っと、あれは フウカ?
とっさに料理雑誌に目を落としこちらに気付かれないようにする。
愛清フウカ、ゲヘナ給食部部長で毎日何千人もの給食を用意する料理の鬼
「フウカに料理教えて貰えないかな」
とか思うけど流石セナにお世話になってるのに他の人の世話になるのは何か浮気っぽくて嫌だ
それに初対面の男から料理教えてなんて言われても困惑するだけだろう
けど、どうやら雑誌の方だけ見ていたせいで近くの方に来ていたのに気付かず
「いいですけど、どなたですか?」
「えっ、いや」
「あれ?あなたシャーレの?」
「んえ?知ってんの?」
「先生から聞いた」
「あー、そうゆう」
あの人もう言いふらしてんのか?
「それより料理教えて欲しいの?」
「そーなんだよね、この前作ったとき失敗しちゃって。好きな娘の前だったのに」
思い出しても頭が痛くなる、いつもセナにお世話になっているからにはなにかお返しがしたいのに。
「好きな人の前ね、そっか。じゃあこれ」
「これ何?」
「モモトークのID、何かあったら連絡して」
「マジ?ありがと そっちも何かあったら連絡くれ」
「それより、好きな娘ってあの娘?早く行ってあげたら?」
「え?」
振り返るとそこには頬を膨らまして怒っているセナが!
「かわいい」「かわいいわね」
「///」
「かわいい」「かわいい」
「んじゃあ、俺達はこの辺で。ありがとね」
「はいはい、早く行ってらっしゃい」
やっぱりフウカは天使ってはっきりわかんだね、まぁセナは大天使だけど
あっ、やめてセナさん叩かないで
「あれは、無条件で応援したくなるわね」
「そうですわね、フウカさん」
「げ、ハルナ」
「げ、とはなんですか。まぁいいです早く行きましょう、美食が待っていますわ」
「私この後給食の仕込みがあるんだけど」
あら、早速フウカ様が絡まれていらっしゃる。助けないとね、恩返し大事だかんね
「ん?ハルナその頭の上の銃は?」
「頭の上?なんのこt」ダァン
「え?」
何これ、どうなってるの?ハルナがいきなり撃たれて倒れた?っていうかハルナを一撃ってどんな威力よ
なんか外で待ってた他の美食研も倒れてるし、、、もしかして
そう思いさっきの彼の方を向くと背を向けながらこっちに手を振っていた。
「これは、助けて貰っちゃった分ちゃんと料理教えなきゃね。あ、時間無いんだった」
そう思い、急いで給食部に戻ったのだった
さて、一つ目のチェックポイントは通過したわけですが、
「次行きたいとこは?」
「私のだけじゃなく、あなたの行きたいところはないんですか?」
「俺?俺は特にないよ。この土地のことも分かんないしそれより、セナが行きたいところが俺の行きたいとこだよ」
「あなたは、、、本当に」
「なんて言ったの?」
「なんでもありません、それより行きたい場所ですが」
「どこがいい?」
「家に帰りましょう」
「(;0;)」
「何でそんな顔になるんですか?」
「楽しくなかったのかなって」
「そんなわけ無いでしょう、あなたと一緒なら大抵の場所が楽しくなりますよ、、、何ですかその顔」
「いや、俺も多少は殺し文句には自信あったんだけどやっぱ天然には敵わないなって」
「? 何言っているんですか早く帰ります」
「はーい あ、そういえば家でしたいことあったわ」
「では、それをしましょうか」
「膝枕したい」
「え?」
フウカの口調がいまいち分からん、助けて
近しい人にはわりと砕けた口調な気がするんだけど分からん