彼ノ綴ル物語   作:えすあーる

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やっと鎮守府に着任します……が、文字起こしする気力が出ません。助けて…


新しい泊地、新しい仲間

卒業してから二週間後、俺と響は第一泊地へやってきた。横須賀鎮守府から車でおよそ一時間弱走り着いた先には【横須賀第一泊地】と書かれた銅の看板と小さな島に繋がる一本の橋があった。2人で橋を渡り鎮守府へ向かったのだが…

 

アビス「なぁ響。俺は新しく出来たばかりだと聞いていたんだが…」

 

響「私もだよ兄さん。まさかこんな事になっているなんて…」

 

そこにあったのは木造の建物が二棟あった。俺達はまず艦娘寮に入った。中はそこそこ綺麗になってはいるものの、部屋を開けると大量の埃が舞った。軽く掃除をし、響の荷物を置いて本棟の方へ向かった。

 

アビス「艦娘寮の時点で察していたがこっちもひどいな」

 

響「そうだね。執務をする前に大掃除だね」

 

アビス「そうだな。後工廠の方も確認したい。響はどうする?ついて来るか?」

 

響「私はこの執務室を掃除してるよ。確認が終わったら手伝いに来て」

 

アビス「了解。じゃ、ちょっと見てくるわ」

 

俺は執務室を響に任せ工廠に向かって歩き出した。本棟から外に出て、辺りを見渡す。建物は老朽化はしていないが、一階の窓がツタや雑草で埋もれている。これも除去しないといけないと思いつつ歩いていると、ふわふわと見覚えのある妖精が飛んでいた。

 

アビス「あれ?お前路地裏にいた時の妖精じゃないか。どうしてこんな所に?横須賀鎮守府はどうしたんだ?」

 

建造妖精「あ!アビスさんおひさしぶりです。よこすかはもともといた妖精たちにまかせてきました。アビスさんの妖精30にんはぜんいんきています!」

 

俺は訓練校に入学する時俺に付いてきた妖精を横須賀に託したのだが、俺が第一泊地に着任すると聞いて鳴海元帥に無理を言って30人全員異動してきたのだという。

 

アビス「わざわざ俺の為にありがとう。俺の正体を知ってる人?がいるのは心強い。それで俺は工廠の状態が知りたいんだがどうなっている?」

 

俺は妖精を手の上に乗せ工廠に向かいながら状況を聞いた。妖精は笑顔で答えた。

 

建造妖精「アビスさんのためによこすかとおなじくらいおおきくてじょうぶなつくりになってます!」

 

いつの間にか工廠に着いていたので中を見ると、とても広く建造ドッグが四台に大型建造用と思われる大きめのドッグが一台あった。

 

アビス「へぇ凄いな。そうだ折角ここに来たし、建造してもいいか?」

 

そう言うとその場にいた妖精達は喜び、次々と支給された資材を運び出した。

 

建造妖精「わたしのほんりょうはっきです!なんせきけんぞうしますか?」

 

アビス「とりあえずALL30で二隻頼む」

 

建造妖精「おまかせあれ~」

 

資材を入れ終わると妖精達が建造ボタンを勢い良く押した。

 

アビス「さて誰が来るかな?」

 

俺はそう言い、建造時間を確認した。

 

01:00:00

00:20:00

 

アビス「軽巡1の駆逐1か…序盤だと軽巡はありがたいな。よし妖精さん、バーナーの使用を許可する。やってくれ!」

 

妖精`s「あいあいさー!」

 

妖精達が勢い良くバーナーでドッグを炙る。あれで焦げないのはどういう原理なんだ?そう疑問に思っていると、建造が終わり中から艦娘が出てきた。

 

川内「川内参上。夜戦なら任せておいて!(うわっ顔怖!)」

 

曙「特型駆逐艦「曙」よ。こっちみんな!ってアンタ人間?なんか変な気配がするんだけど」

 

お、この曙は勘が鋭いな。当たりだよ。でも絶対に言わないけど。

 

アビス「初めましてここ、横須賀第一泊地の提督のアビスだ。曙のそれは気のせいだろう。俺が人間以外に何に見える?」

 

曙「そ、そうよね、ごめんなさい。変な事を言ったわ」

 

アビス「大丈夫気にしないさ。とにかくこれからよろしくな」

 

俺はそう言い右手・・を差し出す。曙が握手をした瞬間義手が外れる。

 

曙「えぇよろしく…って、え?なにこれ…義手?」

 

アビス「あちゃ~留め具が壊れたか。妖精さん悪い、俺の義手直しといて~」

 

妖精「りょうかいです~」

 

俺は取れた義手を妖精に渡し、軍服の右袖が引っかからない様に袖口をポケットに入れる。

 

アビス「俺は生まれつき右腕がないんだ。まぁ片腕での生活には慣れているから気にしないでくれ。それじゃ、とりあえず執務室に行こうか。秘書艦の響が掃除して待っている。ここの事については歩きながら話そうか」

 

俺はそう言い2人を連れて執務室に向かった。外の状況を見た2人が驚いた顔をしていたので「最初の任務は全員でここの除草作業な」と言ったら凄く嫌そうな顔をされた。仕方ないじゃないか、俺1人だったら艤装を出せばすぐ終わるが響もいるしバレたくないんだよ。そんなこんなで俺達は執務室に着いた。

 

~執務室~

 

アビス「響~戻ったぞ~」

 

響「お帰り兄さん…あれ?右腕はどうしたんだい?それと後ろにいる2人は建造かい?」

 

アビス「義手は留め具が壊れた。こっちは川内と曙だ。昼から外のクソ背が高い雑草の除草をやってもらう」

 

川内「え⁉あれ冗談じゃなかったの!噓でしょ~」

 

曙「文句言うんじゃないの川内さん。それで昼にはまだ時間はある様だけどどうするのよ、このクソ提督」

 

アビス「…そうだな、少し早いが昼飯の準備でもするか。響、何がいい?」

 

響「久しぶりに兄さんの炒飯が食べたいな」

 

アビス「了解。それじゃあ全員食堂に行くぞ。あっちは妖精達が使えるようにしてくれているからすぐにでも作れるぞ」

 

川内「提督の手作り⁉楽しみ~早く行こ!」

 

曙「フン!精々まともな物を作りなさいよね!」

 

アビス「はいはい、ちゃんとしますからお前らも手伝ってくれよな~」

 

ワイワイと騒ぎながら全員食堂へ向かった。この後何事もなくアビスお手製炒飯が振る舞われたがアビス以外の三人(+妖精達)が食べ過ぎでダウンしたため、この日の業務は終了したのであった。

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