「⋯何だよ⋯こいつ」
ユウマは冷や汗を流しながら呆然とその対象を見た、それは灰色の毛を身にまとった、口が血だらけの目のない大きなトカゲだった、所々にその生物の体から中の骨が剥き出しになっている。
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「ちっ、また失敗⋯クソかよ」
ガラス越しでその様子を見ているのは、三途川ハカの父親である三途川ナギ、
「ユウマの心拍数が下がってる!!このままじゃ死肉になるわ!!」
ユウマの姉である黒神ミレイ、
「あれは一体…」
呆然とその様子を見るワタルだった、そしてナギはミレイの言ったことを否定する
「憑影はそう簡単に死なないから」
「で、でも⋯」
「知ってるよね?人間は”肉体と魂”を有した存在、幽霊は”魂”のみの存在、んで俺やお前やハカ、それとあいつはさあ肉体と魂を有した人間と死者の魂が融合した憑影って種で囮影に呪われたこの世の異端だって」
「それが嫌で髪染めてるの!!っていうかワタルくんも博士に言ってよ!!」
だが、ミレイの言葉が聞こえていないのかワタルはガラスに張り付き、ユウマと対峙している化け物を見ていた、それを見て言っても駄目だなとミレイは諦めると、博士に言う、
「それが嫌で髪染めてるの!!」
「無駄だよ、从感を備えた憑影同士は分かるから、生え際⋯紫の地毛にしっかり黒い囮影が浮き出てるよ」
「ふ、普通の人に囮影は見えないし!!私は霊が見える霊感だけあれば良いの!!憑影が分かる从感なんていらないし!」
そう強くミレイは反論するが、ナギは口を開く、
「俺の歯⋯白に見える?」
普通の人から見れば明らかに白である、だがミレイの目に映っている歯の色は黒であった、
「う⋯」
先程まで夢中になっていた化け物をガラス越しに指差しながらワタルはナギに声をかける、
「博士、あれって何なんですか?」
「あれはSCP-682”不死身の爬虫類”って呼ばれててね〜、最強生物の一体だよ」
それを聞き、ミレイは声を上げる
「SCP-682ってクソトカゲ!?」
「オブジェクトクラスは最も危険な部類のKeter、常軌を逸した力、スピード、反射神経を誇り、体調は摂食することで増加するし驚異的な回復力でほぼ全攻撃が無意味、身体の87%を破壊しても再生するよ」
ナギの話を聞いても余りワタルにはピンときていないようだ、そしてワタルはもう一度説明する、
「SCPって何ですか?」
「SCPっていうのは、まあ簡単に言えば、様々な法則を無視する、物品、物質、場所、現象、概念だったり色々だよ〜、それのどれもが俺達異能力みたいに異常を持ってるよ」
ナギの話を聞いたミレイは言った、
「ダメでしょ⋯そんなの⋯」
「高い知能も有してるからね〜…クク、正に芸術」
だが次の瞬間ミレイは声を上げる、
「ちょっとまたユウマの身体が悪霊に⋯!!」
「俺たちはそれぞれ固有の囮影を持ってる、あいつの中の从感さえ目覚めれば一瞬で異能力が発現するんだけどね〜」
「ユウマに宿ってるのは悪霊だから⋯」
「知ってるよ、異能力は”百式”だからあいつ拒んでるんだっけ?」
「そうよ⋯あんな悪霊じゃなきゃユウマも霊に憑かれまくったりしなかったのに⋯」
「不幸だね〜暫く傍観で〜」
机に膝をつきながら、つまらなそうにナギは言った、
「冗談でしょ!?ユウマは霊感無いから抑え込めないし!!」
「重要なのは霊感じゃなくて从感だからぁ、好きに実験して良いって言ったよねぇ?ほら契約書も」
ナギが取り出したのは半が押されている契約書だった、そこには”好きに実験して良いです”と書かれている、
「で、でもこんなやり方じゃ⋯!!」
「疑ってんの?は?俺の科学と頭脳疑ってるよね?悲しいなぁ〜」
「顔笑ってますけど⋯」
ミレイの言う通りナギは笑みを浮かべると懐から銃のような物を取り出した、中には黄緑色に輝く液体が入っており、銃口は注射器になっている、
「くく、これが俺の異能力」
「さっきからそれ何発ユウマに撃ってんのよ⋯薬?」
「混種ウイルス、凶悪なやつを1000種類ほどね、普通の人間なら1秒で地獄行き」
「は?」
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「あが⋯ぐがが⋯ぎがが⋯ギュルリリ⋯」
ユウマが苦しみ出すと、白かった左目が黒く染まっていく、だがその様子を気にもとめず不死身の爬虫類は叫び声を上げながらユウマに襲いかかろうとする、だが急に爆発が起こると不死身の爬虫類が吹き飛ばされた、
「ったく、何回目よ!不死身の爬虫類を足止めしたわ!!ヤツが回復するまであと10秒ってとこ!?」
発射済みのロケランを肩に担いだミレイが言うと、ワタルはビルドドライバーを取り付ける、
『ビルドドライバー!』
「俺も足止めします!」
ワタルは二本のボトルを振るとドライバーに装填する、
『フォックス!ロック!ベストマッチ!』
『Are you ready?』
「変身!」
『禁断のバケヤロー!ロックフォックス!イェーイ!』
フォクスに変身したワタルはベストマッチマグナムを構えると二本のボトルを装填する、
『ゴリラ!ダイヤモンド!ベストマッチ!』
水色の輝きがマグナムに集約していく、そして引き金を引いた、
『ベストマッチシュート!』
銃口から発射されたのはダイヤモンドで構成された巨大な拳だった、そして直撃した不死身の爬虫類は怯んだ、
「十分で〜す」
ナギはその様子を見ながらユウマに近寄ると思いきりユウマの頭を掴む、
「がはぁっ!」
「マジでどっちがSCPか分かんねえなwww…おい
「あがぐが⋯ギュガガ⋯」
「悪霊の巣窟だから、お前のカラダはさぁ」
そう言うと、ユウマの肩に混種ウイルスを打ち込む、
「ぐはあっ!!」
その瞬間、ミレイとワタルが足止めしていた不死身の爬虫類が自らの身体を変形し始めた、
「うわ、変形してるし!」
「本当にどうやってるんだ?実に興味深い」
「言ってる場合か!」
ミレイはワタルにツッコむとナギに呼びかける、
「博士、次の攻撃が来る!」
「SCP-682の強さは形状によって変化するから…ちょっと相手しといて〜」
「人遣いあっら!今日、美容院予約してるんですけど!!」
博士は再度ユウマに言葉をかける、
「死なないねぇ…そんなお前をさ救えないって悟ったら囮影はどうするか分かる?」
「がはぁっ!!」
「目覚める筈なんだよね〜あの時と同じようにさぁ」
「ゴガガガガ⋯⋯!!」
「ん〜もう一発撃っとこ」
そう言うと、プシューという音と共にユウマが悲鳴を上げた、そして先程まで意識を失っていたユウマが目を覚ます、
「うぎゃっ!!」
「ん?元の身体に⋯はい実験完了センス無いな〜お前…じゃあもう一回」
「へ!?は、博士?」
ナギは不死身の爬虫類の収容室から出ていく、
「ミレイ、ワタル、一時退散」
「強すぎ、もうヘトヘト」
「ナギさん!後で不死身の爬虫類について情報をください!!調べたいです!すごく!」
ナギはミレイとワタルも連れて行く、そしてそれを見たユウマは、
「ちょっと!俺も出してっ!!」
そしてユウマの背後から不死身の爬虫類の叫び声が聞こえる、去りながらナギは言った、
「百式使え百式」
「だから俺、霊感も从影も無いんだって!!⋯ん?」
(ぼんやりと何か⋯)
「ん〜…自分の囮影くらいは視えたか〜」
「え⋯嘘だろ⋯やべえ⋯囮影が見えちまってる⋯」
ユウマは自らの手を見ながら言った、そしてナギは言った、
「あ⋯異能力の使い方教えるの忘れてた☆」
「うおおおおおおっ!!!!」
ユウマは雄叫びを上げながら不死身の爬虫類に突っ込んでいく、そして、
「うぎゃあああああ!!」
不死身の爬虫類に一撃で吹き飛ばされたのでした。
「アホか、クソトカゲに勝てるわけないだろ」
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収容室外
ユウマは金網に寄りかかりながら言った、
「くそっ何回死にかけたか」
「从影⋯目覚めちゃったね⋯」
「⋯だなぁ」
「黒神心霊相談所のもう一つの仕事⋯やるの?」
「もう逃げられねえよなあ⋯じいちゃんとの約束だし⋯」
「憑影の9割は人間を駆逐しようと暗躍してる憑从影…ウチはその憑从影の殲滅が本業、ユウマがやるならお姉ちゃんもやるハカちゃんも同じ考えだって」
その様子を見ていたワタルも言う、
「勿論…僕もやらしてもらいますよ?憑从影はもしかしたらスタークと繋がってるかもしれませんから」
ミレイとワタルの言葉を聞いたユウマは笑みを浮かべて言った、
「それはそれは心強い…俺ヘタレだから…ん?服?」
ユウマの頭から服のような物が降ってくる、それを投げたのはナギだった、
「今のお前危険だからしばらくウチで暮らせ」
「は?何言ってんの?嫌⋯」
嫌と言おうとしたユウマに契約書を持ちながら物凄い剣幕で詰め寄る、
「戦闘技術を叩き込んでやるって言ってんの、実験体に拒否権なんてないんだよ」
「ひ、ひいい!!す、すぐ準備しますっ!!!」
「おとミレイ…髪の毛染めてる暇あったらもっと憑从影の知識付けとけ、死ぬぞ」
単純なアドバイスなのか、ナギはミレイに言うが、ミレイは、
「うっさいわね!茶髪の方がモテ⋯」
「あ゙ ぁ?お前のカラダも実験すっぞ!?」
「は、は〜いっ!!べ⋯勉強しますっ!!」
それを見てワタルは、
「それじゃ…僕は見たいテレビの番組があるんでお暇させていただきま⋯」
それを聞くと即座にナギはワタルに近づき混種ウイルスを向ける、
「あ゙?お前もだ、拒否権なんてねーぞ?実験体II」
「は、は~い」
ワタルはユウマの隣に座る、そして完全に怯えきった3人を見てナギは言った、
「ったく、4人まとめて鍛え直してやっから、んでもっと死にたくなるような人生歩ませてやるよ〜、という訳で次回から俺クロ第二章が始まるって話!皆、観てね〜」
「ナギさん、何処見て言ってるんです?」
「気にすんな〜」
「ここには未確認生物、未確認事象の影に俺たちの同種が大量に暗躍してる」
「俺たちは悪霊の魂を宿した人外、人間と悪霊2つの魂を体内に有し、人間の思想を残した憑影って種」
「んでもう一方の悪霊の思想を色濃く受け継いだ奴等のことを憑从影と呼ぶ」
「ああそれと悪霊の魂は人間だけに宿る訳じゃない」
「ここが仮想現実ですか」
「何なんだよそれ…ゴジラみたいな奴か?」
「北海道を朝食代わりにすんな!吐き出せ!この野郎!!!」
「何処から襲ってくるか分からない、心臓を取られたくなかったら異能力も使いなさい」
「ば…化け物が」
「スターク様の為、貴方を始末させていただきます」
「俺は!アイツ取り戻すまで死ぬつもりはねぇ」
「こっちは端からSCPやUMAに勝ちたいなんて思ってねぇし、そもそもクリアなんて望んでねえ……目的は一つだ」
「臆病でもいい…普段は人間として暮らせ、でも憑从影を見つけたら必ず殺れ、瞬きの瞬間すら無駄にするな、一刻の猶予も与えるな」
「やめろォ!!!」
「被害を最小限に留めろ、そして脳を破壊しろ」
「人間も憑从影とやらも醜いねぇ」
「悪い…勝つ為だ、少しだけでいい力を貸してくれ」
〈シャドー・オン〉
「俺たちが戦う理由はラブ&ピース、愛と平和だ」
「うそーん」
「「「「俺たち/私たちは対憑从影殲滅部隊だから!!」」」」
俺クロの百鬼夜行編が始まる前に、主人公には仮想現実シュミレーションを単身で行ってもらうのですが、どれがいいと思います?
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SCPや都市伝説のミッション
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ラブ&ピースの世界のミッション
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クロスオーバーのミッション