第17話シャイな男がやってくる
とある部屋の一室にて
「ヒッヒッヒ⋯俺を馬鹿にした奴らに復讐を⋯!!!」
男の前には閲覧注意と赤文字で書かれた動画の配信だった、男の持っているマウスを動かし、配信ボタンを押そうとしていた、
「おっと、こいつの顔だけは見ちゃいけねぇ…よし、配信ボタンはと⋯」
次の瞬間、男のパソコンの画面に血だらけの異形が映し出された、
「ひょへ⋯!?何で勝手に再生⋯!?⋯あ、やば、助けてくれ!」
スマホを取り出し、男は叫ぶ、
「間違ってシャイガイの顔を見ちまったんだ!早く⋯早く助けてくれぇぇ!!」
すると、男の後ろに大きな人影が現れる、それは先程、パソコンの画面に映っていた異形だった、
「グゴォォォォォォ!!!」
「いぎゃああああああーーー!!!!」
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「SCPシュミレーション?」
「そ、闇の仮想現実シュミレーション、調査依頼を受けたからプログラムを入手して黒神心霊相談所からもログイン出来るように作ったの」
「いや普通作れねえから⋯さすが三途川博士の娘」
この場にいるのは、ユウマ、ハカ、そしてワタルである、
「前のようなSCPが見れるかもしれないんですか!!?ゾクゾクしますねぇ〜」
「いや、ワタルも興奮してんじゃねえよ?で?ハカ、依頼って何なんだ?」
興奮気味なワタルに少しユウマは引くと、そのままハカに聞く、
「依頼内容は全イベントをプレイする事、どうやらこのゲーム内に大量の憑从影が暗躍してるみたいで」
「憑从影は人間の命を奪う異形の存在⋯俺たちのターゲットだな⋯」
「そう、私たちは”対憑从影専用殲滅部隊”ここにはSCP以外にも色んなコマンドがある、頻繁にバージョンアップもされてるし、憑从影を打つなら手っ取り早いわ…さ、やるわよ」
「へいへい⋯ワタルも始めんぞ」
だが、ワタルは未だに体をクネクネと動かしており、物凄く興奮していることがよくわかる、それを見てユウマは溜息を吐くのだった、
〈特別収容プロトコルのオブジェクトクラスを選択してください〉
「これはSCPの収容難易度…Safe→Euclid→Keterの順に難しくなるわ」
「なるほど」
「オブジェクトクラス…直訳すると”物質の等級”ですか」
そして、ハカは画面に手を伸ばした、
「そうね…動作テストも兼ねてるから最初はEuclidで」
スイッチを押すと3つの選択肢が現れる、
〈特別収容プロトコルを選択してください〉
「何か色んなのが⋯え、選びたくねぇ⋯」
「SCP……中々奥が深そうですね」
ユウマとワタルが言うと、ハカは言った、
「そんなあなたにも安心!ランダム選択もご用意してあります!!」
そしてハカはランダムを選択した、
「嬉しくねえよッ!!」
〈ランダムが選択されました…10秒後にシュミレーションを開始します〉
「で、どうなんの?」
「突然始まるわ、シュミレーション中の世界は言ってみればパラレルワールドのようなもの、普段生活してる景色と変わらない」
「へえ」
「SCPや憑从影を含めたプレイヤーが野に放たれてること以外はね!!」
「キラキラやめろッ!!」
ユウマの言う通りハカは目をキラキラさせながらそれに望んでいた。
「さ、始まるわよ」
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クリア難易度★★★★
【SCP-096】「シャイガイ」の顔が
動画で拡散されるとどうなるのか?
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3人は仮想現実の世界にやってきたようだが、
「変化はないな⋯ん?」
するとユウマの携帯から着信音が鳴り始める、ユウマは電話に出ると、
「はい」
『ユウマ、SCP-096-1の存在が確認されたようじゃ』
「じいちゃん?」
『そうじゃ、You◯ubeにとある動画が配信かれてのう、とんでもない事になっとる』
「マジか」
『合わせてSCP-096・シャイガイの姿が財団施設から消えとる、よってその捜索、確保に当たってくれ…あ、見つけても画像とか送ってこんようにな☆じゃ、後は頼んだぞぃ』
電話が切られ、ユウマの祖父からの声が聞こえなくなった、
「え?じ、じいちゃん?」
「なんて?」
「脱走したSCPを探せってさ」
「イベントが始まったわね、SCPシュミレーションのクリア条件は対象SCPの確保よ!そうすれば財団職員が来て、施設に収容、保護してくれるわ」
「SCPってそんな動物園感覚で脱走しちゃダメでしょうに」
「ホントに憑从影いんのか?つかSCP-096って何だっけ?SCP-096-1の存在がどうとか」
「⋯へ?⋯シャ、シャイガイ?」
ハカはユウマの言葉を聞くと、ユウマの肩を掴み言った、
「あ、あんた⋯見つけたら死ぬわよ?」
「は?死ぬ?」
「流石に穏やかじゃありませんね〜」
「そうよボケナスッ!!シャイガイって言うのは⋯オブジェクトクラスEuclid、身長が2mを超える異形の人型生物で普段は大人しいんだけど顔を見られると1、2分で極度の興奮状態に達して走り出す」
「何それ、何で顔見ちゃダメなの?」
「すごく恥ずかしがり屋なSCPって言われてる、だからゼッタイ顔は見られたくなくて見たら最期、どこまでも追ってきて必ず始末されるわ」
「マジ⋯?」
ユウマは祖父の言っていた事を思い出す、
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「あ、見つけても画像とか送ってこんようにな☆じゃ、後は頼んだぞぃ」
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「あんのクソジジイぃぃ⋯!!」
「見事に面倒事押し付けられたってことですか」
ハカはスマホでニュースをつける、するとそこには、
〈絶対に顔を見ないで下さいッ!!ブサイクをSNSで拡散しないで下さいッ!!〉
ニュースキャスターの後ろの映像はある街が焼け野原になっている様子だった、
「どの番組もこの話題で持ちきりよ、一晩で壊滅した都市もあるって⋯」
「壊!!?⋯とんでもねえ奴だな⋯」
「あ!メ、メールで別の依頼が来たわ!⋯あー忙しい」
「逃げる気だな?」
ユウマは逃げようとするハカの肩を掴むと、ワタルもこの部屋の出口に歩き始める、
「紅茶淹れてきま〜す」
「いや!お前も逃げる気だろ?」
ワタルは早々に部屋から出るとキッチンへと向かった、
「逃げてないし!!そもそもクリアするか活動不能になるまで戻れないし⋯あー忙しい」
「ん?」
ユウマの目に留まったのはハカのスマホだった、それには何かの配信が流れていた、
〈助けてくれ!間違ってシャイガイの顔を見ちまったんだ!早く⋯早く助けてくれぇぇ!!!〉
映像にノイズが走ると、配信にいる男の後ろに血だらけの人型が立っていた、
〈!?〉
〈グゴォォォォォォ!!!〉
〈いぎゃああああああーーー!!!!〉
画面が血まみれになると同時に砂嵐へと変わり、配信が終わった、
「⋯⋯おいハカ、こいつ憑从影じゃねえぞ」
「⋯そうね。囮影がなかった」
「⋯バッチリ顔見ちまってねーか?俺たち⋯」
「⋯う、うるさいわね」
「⋯ちなみに⋯どのくらいで来るの?」
「⋯数分」
それを聞くと、ユウマが拳を叩きつける、
「どおおおしてだよおおおお!!!」
某ギャンブル漫画の人みたいに涙を流しながら叫ぶが、それも後の祭りである、
「はっ!!つーか映像はセーフなんじゃ?」
「⋯映像も画像もアウト、4ピクセルでも顔を見られたって認識するわ」
「じゃあハカの発明道具で氷漬けにするとかは?これならいけんじゃね?」
「無理ね…シャイガイはどれだけ寒くても身震い一つしないそうよ」
「ぐ、何か方法が⋯」
「考えるだけムダ、対戦車砲を1000発撃ち込んでも傷一つ与えられない相手よ」
「ハカの異能力でも無理か⋯」
「シャイガイの標的(SCP-096-1)になった時点で終わり、建物も深海でさえも無力」
「見事なまでに打つ手なし⋯と」
「三途の川に両足浸かった状態ね⋯」
すると、部屋の外から足音が聞こえた、どんどんこの部屋に近づいてくるのがわかった、
「おい、ハカどうする…多分来たぞシャイガイ」
「どうするって……殺されるしかないわ」
「くっそ!」
2人が息を呑み、扉がそっと開く、その先に居たのは、
「お二人共…紅茶淹れてきましたよ〜」
紅茶のポッドとカップをお盆に乗せて持ってきた、ワタルだった、
「お前かよ!!」
「一瞬、三途の川が見えました」
「人の顔見て失礼ですね、お二人さん」
そのすぐ後、ワタルはユウマとハカにシャイガイの顔を見てしまったこと、そしてあと数分でやって来ることを伝えられた、
「成る程………詰んでません?そんなこと教えられたって骨を拾うことぐらいしか出来ませんけど」
「もう少し諦めないでくれ!そう言えばハカ、ちなみにこの世界で死んだらどうなる?」
それを聞くと、ハカは嬉々として答えた、
「安心しなさい⋯死ぬくらい痛みを感じた後、元の世界に戻れるわ」
「その痛み設定いらねぇだろおおおお⋯!!」
そして、その時は来る
「うぎゃああああ!?」
ユウマの後ろにシャイガイが立っていた、この部屋の天井に届きそうな程背が高く、真っ白な胎皮をしていた、
「や、やべえ、バケモノだ⋯」
「ギャゴオオオオオオ!!!」
「ハカ!!」
「いやああああああああ!?」
次の瞬間、ハカはシャイガイの爪で切り裂かれ、殺されていた、
「⋯え?⋯ハカ?」
(何、これ⋯?ハカが秒殺⋯?てかやべえ俺気ぃ失ったらダメなんだよ⋯アイツが⋯)
シャイガイが爪を伸ばし、ユウマに襲いかかる、
「うぎゃあああああああーーーー!!!!」
ユウマが真っ赤に染まると、シャイガイは次にワタルへと向き直す、
「チッ!」
ビルドドライバーを取り出し、装着すると、ボトルをセットした、
『フォックス!ダイヤモンド!』
『Are you ready?』
「変身!」
アーマーを纏うと、軽快な音声と共に現れたのはトライアルフォームのフォックスダイヤだった、
「はぁ!!」
ワタルはダイヤの硬さで思い切り殴りかかる、ダイヤモンドは地球で最も硬い鉱物だ、それを利用し、シャイガイの攻撃を無効化しようとした、が
「ギャゴオオオオオオ!!!!」
シャイガイも思い切り、鋭利な爪を振り下ろすと、ダイヤモンドのアーマーは、
「は?」
真っ二つに切断された、
「嘘…だろ?」
そしてもう一度、シャイガイがワタルに振りかぶると思い切り爪で切り裂くと、アーマーを貫通して腹から血が噴き出した、
「強すぎだろ…」
その言葉と共にワタルは、意識を失い何も分からなくなった、
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MISSION FAILD
-任務失敗-
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〈ログアウトします〉
サイレンのような音が鳴り響き、シャイガイは部屋から去っていった、3人の死体を残し、自分の顔を見た、人間を殺すために。
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「てめえ、誰の許しを得て死んでんだ?」
ユウマの薄れゆく意識の中で誰かの声が響く、
「さっさと”百式”の門を開けろ」
「⋯あが⋯あがが⋯」
ユウマが苦しさで声を上げると、それを見たのかその声は言った、
「苦しいか?毎晩だもんなぁ…安心しろすぐ死ねる」
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その瞬間にユウマの意識が覚醒した、
「ーーっぷはあーーはあーーはあ!!!!また悪夢かよ⋯」
(生まれた時から俺の夢は侵されてる⋯)
ユウマは苦しそうに頭を押さえる、
「ッぐ、頭が割れそうに痛え⋯」
「ユウマこれは⋯」
「ああ、ちょっと難易度おかし」
いつの間にか、同じように目が覚めていたハカが震えながら言う、
「楽しすぎるッ!!!!」
「え?」
自分の体を抱きしめながらハカは、
「あああああ〜〜!!!体引き裂かれる瞬間、ゾックゾクしたぁ〜!!!!」
「ええええええ!!?」
「ユウマ、ひと狩り行こうぜ!」
腕を高く上げ、ハカは高らかに言った、そしてワタルも起きた、
「お、ワタルも起きたか…すまんハカに…何とか言ってやってくれない…?」
「すみません…ユウマさん、少し考えたいことが出来たのでラボに戻ります」
そう言い、そそくさと帰っていった、
「ダイヤモンドで豆腐みたいに切られるって何?」
そう呟きながら。
俺クロの百鬼夜行編が始まる前に、主人公には仮想現実シュミレーションを単身で行ってもらうのですが、どれがいいと思います?
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SCPや都市伝説のミッション
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ラブ&ピースの世界のミッション
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クロスオーバーのミッション