「アブ⋯ラアゲオイシイ⋯イナ⋯リズシオイシイィィ⋯!」
ミレイは血走ったような目で油揚げを両手に持ち、暴れ回っていた。
『ギャアアアアア!』
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ユウマ、ハカ、ワタルは仮想現実シュミレーションルームでミレイの置き手紙を見ていた、
『稲荷寿司食べてくる
ミレイ』
「いや意味分からねー!しかも姉貴、一週間前から帰ってこねーし」
「最近、見ないと思ってましたけど……まさか稲荷寿司を食べるが為に県外へ?」
「んな訳ねーだろ」
ユウマのツッコミを貰うと、置き手紙を見たハカが言った、
「稲荷寿司のSCP⋯いなり虫のことかも!」
「なんだそれ?」
シュミレーション室のモニターに大量の稲荷寿司が映し出された、
「SCP-520-JP”いなり虫”芋虫みたいに動く稲荷寿司のSCPよ、お寿司系のSCPはいくつかあるけど稲荷寿司ならいなり虫で確定ね」
「芋虫って⋯絶対食いたくねぇし、寿司っぽいSCPっていくつもあんのかよ」
「あんたが食べ切れないほどね」
ワタルはそっと芋虫のように動く稲荷寿司を想像する、
(気持ち悪ッ!)
「確か、前にSCPの記事を見た時は確かに色々、寿司のSCPはありましたね」
「まあ、とりあえず姉貴回収に行くか、さすがに心配だしな」
「そうね、特別収容プロトコル【SCP-520-JP】User1と同一時空を選択⋯っと」
そう言いながらハカはパソコンを弄った、すると──
〈プロトコルが選択されました、10秒後にシュミレーションを開始します〉
「いなり虫⋯どんな味か楽しみね」
「お前も食う気かよ!」
「流石の僕も無理ですね」
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クリア難易度:★★
【SCP-520-JP】「いなり虫」の
油揚げハザードを沈静化せよ
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「どういう状況!?」
ユウマが叫ぶ、なぜなら足元が大量の油揚げで埋め尽くされていたからだ、
「うわぁ⋯いなり虫がいっぱいいる!」
「財団の管理はどうなってるんですか!!」
「は?」
2人の反応を聞いて、ユウマはこれが全ていなり虫なのを理解する、
「これが『いなり虫』なの!?」
「そうよ、あれもこれも全部いなり虫、正確には非活性状態のいなり虫よ」
ユウマは大量にあるいなり虫から一つを摘み上げる、
「稲荷寿司ってか⋯ただの油揚げじゃね?芋虫みたいに動くんじゃなかったか?」
「非活性状態の『いなり虫』は油揚げよ、内側にお米や餅を詰めて稲荷寿司にすると、活性化して動き出すの」
「きも⋯」
「ちなみに稲荷寿司状態のいなり虫を食べると⋯」
すると、近くで声が聞こえた、
「アブ⋯ラアゲオイシイ⋯」
『え?』
3人の視線の先にはいなり虫を両手に持ち、血走ったような目でおかしな事を口走っているミレイの姿があった、
「あ、姉貴?もしもーし?」
ユウマがそっと声を掛けるが、
「アブ⋯ラアゲ⋯クエーーーッ!!」
「ギャアアアアア!」
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「アブラアゲオイシイ⋯イナ⋯リズシオイシイイィィィ!」
そう言うと、ミレイは油揚げを向けながらこちらに突っ走って来た、3人は逃走を始めた、
「おい!ハカ!なんなんだよあれは!」
「何かミレイの姉御、目がイっちゃってるんですけど!」
「稲荷寿司状態の『いなり虫』を食べた人間の末路よ!」
「は?」
「稲荷寿司状態の『いなり虫』を食べた人間は、他人に油揚げ状態の「いなり虫」を食べさせる兵器になるの!」
「いまいち緊張感の無い設定だな!?」
「ミレイの姉御食べたんすか!?地面に落ちてたのに!!?」
そして逃げながらユウマがハカに質問した、
「じゃあ別に俺たち逃げなくてもよくね?」
「ボケナス!よく聞きなさい!あの油揚げを食べさせられた人間はね」
すると、ワタルの目に入ったのは先程まで自分達を追っていたミレイが油揚げを振りかぶって民間人の口の中に放り込んでいた、すると、
「もがっ…ウボアアアアア!!」
食べさせられた男が涙を流し始め、ミイラになっていく、ハカが続けて言った、
「身体中の水分が消失してミイラ化、24時間後には全身の皮膚が油揚げになるの!」
「こっっっわ!てか姉貴もお前もこんなもん食おうとしてたのかよ!?」
「あれ食うって言っちゃ悪いですけど、人間止めてますよ!!本当に!!」
ユウマとワタルの言葉にキラキラした目でハカは答えた、
「知的好奇心はモラリティを超えるのよ」
「人間超えちゃ、意味無いでしょうよ!!」
未だに追ってきているミレイの気配を感じながらユウマは言葉を投げる、
「つーか、このままじゃ追いつかれんぞ!このSCP、弱点とかないのかよ!?」
「ある!-120℃以下の低音および、1200℃以上の高温化で無力化っていう弱点が!」
「なんだそりゃ!?溶鉱炉にでもブチ込めってか!?人間にできるかそんな……ワタル!お前のフォクスなら出来んじゃねえのか!?」
ユウマの言葉にワタルは、
「まあ、出来ると思いますけど」
「なら、頼む変身して焼き払ってくれ!!」
「いやー、実は」
ワタルはボトルを取り出したのだが、その手にはゴリラフルボトルとダイヤモンドフルボトルしかなかった、
「へ?」
「実はこのミッションやる前にドライバーのメンテナンスをやってたんですけど、ドライバーは持ってきてるんですけど、炎が主体のフォックスフルボトル持ってきてなくて!!」
「嘘だろ!?」
「2人とも息が持たないから、黙って走りなさ⋯⋯⋯人間には⋯無理、そうよ!人間に無理なら幽霊にやらせればいいのよ!」
ハカはユウマを指差しながら言った、
「嫌な予感⋯」
「ユウマ、狗っちを起こして!」
「油揚げ見てからこうなる気しか⋯」
渋っていたユウマを見兼ねたのか、ハカはユウマの頭を齧り始める、
「早くしろボケナス!」
「わかったよ、ほら!出番だぜ魔王様!」
ユウマが手を翳すと、光の中から山狗が現れた、
「なんじゃ、騒がしいのう!人間如きがボクを呼ぶなど、無礼にもほどが⋯」
出てきた山狗にハカが叫ぶ、
「狗っちお願い!ここらへんの油揚げ全部火山で焼いてきてくれない?」
その言葉を聞き、山狗は周囲のいなり虫が目に映る、
「おおお!?なんじゃコレは!?祭りか?油揚げ祭りなのか!?うむよかろう!!それ!は!せいやっ!」
山狗は街中に落ちていたいなり虫、そしてミレイが持っていた、いなり虫を回収するとそれを全て持ち、火山まで移動した、
「この油揚げを、箱姉山のマグマに⋯そりゃー!!」
その瞬間、火山が噴火すると全ての油揚げを回収し、皿に乗せた、
「アッツアツでマッグマグ、魔王流油揚げの完成じゃー!!」
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1日後、
「終わったぞー人間共」
山狗はホクホク顔で3人の居る場所まで戻ってきた、大量の油揚げが乗っている油揚げを皿を持って、
「やるじゃん!」
「見直しました!」
「助かったわ!街中の油揚げを無力化できたから、もう安心ね」
3人の言葉に思わず頬を緩ませる山狗、
「グフフ、そうじゃろうそうじゃろう、もっと褒めよ!油揚げは一枚もやらんがな!」
「いらねぇから安心しろ」
「さすがに私も食べる気がなくなったわ⋯」
山狗はいつの間にか持っていた弁当と共に油揚げを堪能していた、
「もぐもぐ、もぐもぐ、口直しに柴漬けを食べつつ」
「は?」
「んー!」
それを見ていたハカに疑問が現れる、
「あのコンビニ弁当はどこから⋯」
「どっかの店からパクったんじゃね、まぁ今回はあいつのおかげで助かったし、大目に見てやろうぜ」
「それもそうね」
「そもそも、幽霊や悪霊には法律なんてありませんからね」
山狗は油揚げを食らっていると、ある物に気づいた、
「もぐもぐ⋯ん?おお!こんなところにまだ油揚げが!どぉれ⋯味変に白米を挟んで」
『え!?』
山狗が拾ったのは先程、ミレイがいなり虫を食べさせていなり虫にしてしまった一般人です、一般人は山狗によって1200℃に加熱されてません、もしそんな油揚げ…基、いなり虫を食べてしまうとどうなるのか?それは
「グフフフ⋯アブ⋯ラアゲオイシイ⋯イナ⋯リズシオイシイ⋯!」
『ギャアアアアア!』
「結局、最初に巻き戻りじゃないですか!!!!」
街中に3人の叫び声が響いたのであった。
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MISSION FAILD
任務失敗
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〈ログアウトします〉
俺クロの百鬼夜行編が始まる前に、主人公には仮想現実シュミレーションを単身で行ってもらうのですが、どれがいいと思います?
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SCPや都市伝説のミッション
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ラブ&ピースの世界のミッション
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クロスオーバーのミッション