エボリューションと月と影   作:旅人0605

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第30話死にゆく者達と無限のドア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肉を抉るような音と共に血が吹き出す、ハカの目の前には黒い人型がおり、ハカの心臓を引き抜いた、

 

「ユウ⋯マ⋯」

 

そう言うと、ゆっくりとユウマとワタルの目の前で倒れた、

 

MISSION-FAILD(任務失敗)ログアウトします〉

 

 

_____________________

ユウマ、ハカ、ワタルはシュミレーション室に集まり、何時も通りミッションをやろうとしていた、

 

「そう言えばユウマ、新しい脱出系ミッションを見つけたの」

「またやんのかよ⋯この鬼畜ゲーム」

「その画面から察するに、今回はSCPですか」

 

「ユウマのボケナス、調査依頼を受けてるの、サボれないって言ってるでしょ」

 

ユウマはそれを聞くと思わずツッコむ、

 

「いやいや姉貴余裕でサボってますけど?女子会やるって事務所の売り上げ握り締めてどっか消えましたけど?」

「ミレイの姉御、まあ帰ってから叱ればいいでしょう」

「ミレイさんは自由な人だから良いの……それよりさ!」

 

ハカは目を輝かせると拳を天に掲げる、

 

「脱出系はサイレンヘッドときさらぎ駅で2回プレイしてるでしょ?私たちの得意ジャンルじゃない!楽しみね☆」

「巻き込むなっ!しかもどっちも死にかけたヤツ!強すぎるわ!」

「大丈夫、今回は特殊アイテムも装備できるから安全よ!」

 

ユウマはそれを聞くと諦めたように目を瞑る、

 

「安全ねえ⋯はあ⋯で、今日はどんな目に合うんですか?」

「SCPと有れば、かなり僕は興味があります」

「うげっ、まじかよ」

 

それを聞き、ユウマは若干引く、それを横目にハカが解説を始めた、

 

「SCP-1983”先の無い扉”って知ってる?」

「先の無い扉?なんだそれ?」

「今回のシュミレーション、SCP-1983は平屋の建物SCP-1983-1とその内部にいる黒い影のようなSCP-1983-2で構成されてる」

「黒い影?平屋の建物の中に黒い影がいんの?」

「黒い影は人を見つけ次第、心臓を抜き取ろうとしてくるから気を付けて」

「安全の下りどこいった!?……また即死案件か⋯」

 

「ですけど、まだ脳を攻撃されるよりは圧倒的にマシなのでまだいい方だと思いますよ」

「ええ それに大丈夫、祈りを込めた銀の弾丸で撃てば倒せるから」

 

「銀の弾丸?」

「うん、それが黒い影の弱点、祈りを込めた銀の弾丸を銃に装填して撃ち込むの、そうすれば倒せるわ」

「その銀の弾丸ってヤツがアイテムとして付与されるってワケか、他に対処法は?ハカの異能力も効くのか?」

「ううん、無理…私の異能力じゃ足止め程度にしかならないと思う、銀の弾丸以外の有効な手段は確認されてないから」

「じゃあ、ワタルのフォクスは?」

 

「いや、恐らく効かないと思います、そもそも銀の弾丸にも吸血鬼や狼男を殺せるという逸話が多いためだと思いますから、僕も出来るのは足止めですね」

「何かやばそうな気しかしないんですが」

 

ハカは画面の難易度からKETERを選ぶ、

 

「って、Keter!?Keterはヤバイだろ!?」

 

ユウマはツッコむが、ハカは再度目をキラキラさせ、拳を天に掲げる、

 

「強い奴がオラを待ってる!」

「お前SCP絡むとキャラ変わるよな⋯」

「戦闘狂(バトルジャンキー)はミレイの姉御だけで十分ですよ、ハカさん」

 

〈オプションを選択してください〉

 

画面に映し出されたのは【槍】【手榴弾】【アサルトライフル】、そしてアサルトライフルを選ぶ、

 

〈オプション「銀の弾丸」はノンアクティブです〉

 

「ノンアクティブってことは自分で弾丸を装填するタイプね」

「銃誰持ちます?」

 

〈設定が完了しました、10秒後にシュミレーションを開始します〉

 

 

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       クリア難易度:★★★★★

 

          【SCP-1983】

      「先の無い扉」の異空間から脱出せよ

 

 

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〈内部調査ミッションが実行されました、特別オブジェクトを生成します、User2に有線式テレビカメラを付与〉

 

「重っも!は?テレビカメラ?この中撮って来いって?」

「恐らく、財団でも調査をしたいけどできない、とどの詰まりは丸投げですね」

 

「それと弾丸」

 

そう言うハカの手には銀の弾丸、肩には大きめの鞄を背負っていた、

 

「あとで私が祈りを込めてACTIVEにしとくわ」

「銃弾に祈りを込めるって祈る内容に決まりとかあんの?」

「信仰系ではないでしょうし、何に祈るんです?」

 

ハカはドヤ顔で言う、

 

「何でもいいの、黒神先生が君の推理力に乾杯、いや完敗だよって言ってくれるように願うわ」

 

「いやぜったいムリだろそれ!お前は”迷”推理だし、親父の推理力チートだぞ?」

「祈りは、『個人の望みの成就』を目的としない。 それに対して『願い』は個人の望みを叶えてくれと神仏に願うものなので、欲を引き出すものに過ぎないですよ」

〈「銀の弾丸」はNONACTIVEです〉

「うるさいわね、3人してつっこむなし、黒神先生に憧れるのは自由でしょ」

 

2人からも、シュミレーションからもツッコまれるハカ、そして3人はSCP-1983-1に入る

 

「はいはい…んじゃ、行きますか⋯」

 

そうして3人は中に入って行った、

 

 

ブチッ

 

 

ユウマの持つ有線式テレビカメラのコードが切れたことに気付かずに、

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「SCP-1983-2はどこから襲ってくるか分からない、心臓を取られたくなかったら異能力も使いなさい、時間稼ぎにはなるわ」

「了解、クリア条件は?」

「脱出よ、外から見たら平屋の農家だけどこの中は異空間になってるの」

「異空間?何かめっちゃ扉あるし」

「今私たちはその異空間に閉じ込められた状態よ」

「へ?ちょっと待てよ、クリア条件なんだっけ?」

「この異空間からの脱出、未だクリア者はゼロ」

「絵に描いたような鬼畜ミッション選んでんじゃねえよ!帰るぞ俺は!それと!」

 

ユウマはもう一つの悩みの種を指さす、

 

「ワタルは、お前何やってんだ!?」

「え?そんなもの内部からぶっ壊したらどうなるのだろうと」

 

四コマ忍法刀を地面に向けて言った、

 

「辞めなさい、もしかしたら事態が悪化したらクリアがほぼ不可能になるわ」

「取り敢えず、帰るぞ!!うぎゃああ!!」

 

ユウマが後ろを振り返ると真っ黒な影の人型がいた、

 

「いきかりおっかねえの出て来たし!こいつが黒い影ってやつか!?」

「これはまた黒くてデカい」

「伏せて!」

 

ハカのその言葉を聞くと、2人は直ぐ様伏せ、そして黒い影にハカはエネルギー弾を浴びせる、

 

(ぐっ!!ハカのヤツさっそく⋯)

 

「三途の川を渡りなさい!!」

(私の異能力は放出した囮影の爆破、でも…)

 

「こいつには効かねえ」

「囲まれちゃいましたか⋯⋯っか数多くありません!?」

 

3人の目視できる限りで10体以上いる、

 

「いきなり囲まれてんじゃねえか⋯」

「幸先いいわね⋯」

(誤算だった、アイテム付与される銃が1つだなんて、銃が足りない、このままじゃ私かユウマ、どちらかが死ぬ、ワタルさんのフォクスでも持久戦で負ける⋯なら、お願いします、神様、ボケナスユウマの事を守って下さい)

 

ハカは銀の弾丸を取り出し、祈りを込める、

 

 

「取り敢えず、逃げれるように努力してみますか」 

 

フォックス!コミック!

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

ワタルは四コマ忍法刀を取り出すと、忍術を出そうとする、だがシュミレーションからアナウンスが流れる、

 

〈”祈りを込めた銀の弾丸”がロードされました、銀の弾丸はACTIVEです〉

 

「突破口は私が作る、ユウマはこれを持って先へ」

 

そう言うとハカはユウマにアサルトライフルを差し出す、

 

「お前は?銃がないと倒せねえだろ」

「ボケナス、バックにもう一挺入ってるわよ、じゃ⋯行くよ」

「わ、分かった」

 

ハカはエネルギー弾を黒い影の足元に放ち、動きを止める、そして

 

「ユウマさん、こっちに!」

 

『隠れ身の術!ドロン!』

 

ワタルは地面に四コマ忍法刀を叩きつけると煙が発生し、ワタルとユウマの姿が消えたのだった。

_____________________

 

 

 

 

 

 

 

「何とか逃げ切りましたね」

 

(だけど、完全にハカとはぐれちまったな、脱出方法が分からねえ⋯死体もあちこち転がってたし⋯弾も結構使っちまったか?ん?)

 

「どうしましたか?ユウマさん」

「いや、これ」

 

ユウマが見つけたのは紙切れだった、それを手に取るとシュミレーションのアナウンスが流れる、

 

〈User2がレアアイテム、非公式のレポート、”文書1985-15”を発見しました、現在の”銀の弾丸所持者User2”に要約レポートをDisplayします〉

 

「これって、SCP財団が出してた報告書とは少し違いますけどSCP-1983の報告書ですよ、これ!!」

「待て、今現在のって…今の言い方なんだよ⋯?現在の銀の弾丸保持者はUser2の俺?いや間違ってねえけど」

 

ユウマはハカが言っていた事を思い出す、

 

 

_____________________

 

『ボケナス、バックにもう一挺入ってるわよ』

_____________________

 

「ハカも銃の銀の弾丸持ってんだろ」

 

少し違和感を感じながらもユウマは文書1983-15を読む、

 

 

『アンタは死ぬよ、残念だけどこれは脅しじゃねぇ

オレはエージェントバークレー、この呪いの中にいてアンタに話してる、アンタとここに来たのか?アンタ死ぬよ、オレはすでに死んでるだろうけどな』

 

「これって」

「ああ、前にここに来た人が書いた手紙⋯か?」

(くっそ、さっきAIが言ってたセリフの違和感が頭から離れねえ)

 

『ここからは出れねえ、さっさと封印しな方法は唯一つ呪われた扉を閉めることだ、その扉を通っても戻れねえからな、だけどヤツらは本気になれば外に出られる』

 

「扉を閉める?やっぱ扉からは出るなってことか…つーかこんな所で時間潰してる場合じゃねえ、ぜってーそうだハカのやつ、やりやがった」

「まさか、囮に!?」

 

ユウマとワタルは来た道を戻り始める、

 

「ハカッ!!いたら返事してくれ!!」

「ハカさん!何処ですか!?」

 

ユウマは黒い影を見つけると、銀の弾丸をぶち込む、だが倒しても数は中々減らない、

 

「くそ、キリがねえ」

 

『ここはまるでいろいろな場所をかき集めて継ぎ合わせたようなとこだ、アパートみてえなとこもあれば、ショッピングモールみてえなとこもある、信じちゃもらえないかもしれんがオレの高校のロッカーまでありやがった、タイルと何もかも同じやつだった』

 

(あの紙見つけた時、確かに聴こえた、今の銀の弾丸所持者は俺だって)

 

『もちろん、脱出はできねえオレらもそれは理解した、そう、ここじゃ餓死するか⋯』

 

(言い換えたらそれって⋯ハカは銀の弾丸を持ってねーって事じゃねえか!!)

 

(自己犠牲も何でここまでユウマさんに似るんですか!?ハカさんは!)

 

「ハカ!!聞こえねーのかッ!!!」

(たかがゲームじゃねえ、このシュミレーションはリアルと同じ痛みを伴うんだ)

 

2人はようやくたどり着いた、だがそこには先程居た影の何倍もの数が取り囲んでいた、

 

「⋯ユ⋯ウマ⋯」

「ハカッ!!そこにいるのか!?お前銀の弾丸持ってねえだろッ!!嘘つきやがって」

 

ユウマは銀の弾丸を撃ち込み、ワタルは四コマ忍法刀で引き剥がしているが、一向に減る気配が見えない、

 

「何ですか⋯この量は」

「こいつら無限かよッ!!」

 

『それとオレはこれを止める方法を見つけたと思う、それは巣だ、オレは一度だけ2,3分見ることができた、中央にたくさんの心臓でできた塊がある、そこは影の集まり、オレはもう、そこには行けない、だけど、アンタ これをアンタが見つけたらオレに代わって、やり遂げてくれ、全ての心臓をぶっ壊すんだ、そしたら、ヤツらを殺せるかもしれねぇ、アンタは死ぬだろう、でも何やってもここじゃ死ぬんだ、だからなんの問題もないだろ?』

 

(くっそ、あと少しもうちっとだけ耐え)

(これでッ!)

 

『風遁の術!竜巻斬り!』

 

ワタルが斬りかかるがその瞬間、刃が影に当たるよりも先に肉が抉られるような音が聞こえた、それを見ると、ハカは黒い影から心臓を引き抜かれていた、

 

「ユウ⋯マ⋯」

 

そしてハカは血を吹き出しながら倒れる、

 

「え?⋯ハカ?」

「ッ⋯⋯」

 

「⋯ここは影の⋯集まり⋯人の心臓を⋯奪って⋯巣に持ち帰っ⋯てる⋯」

「ちょっと待ってろ!すぐ行くから!!」

 

ユウマは辺りにいる、影に更に銀の弾丸を撃ち込む、

 

『オレはこれから居間へ向かう、アンタがこれを見つけてくれることを祈って、もちろん オレの心臓はヤツらに使わせない』

 

「⋯巣に行って⋯私の⋯心臓が⋯使われる前⋯にすべて⋯壊して⋯それが⋯唯一の方法だか⋯ら⋯」

 

『幸運を死にゆく者より敬礼を』

 

〈User1の死亡を確認しました、User1・MISSION-FAILDログアウトします〉

 

ユウマは今までに無いほどの赤黒い気を出し始める、

 

「⋯お前ら」

(俺は自分に憑けた霊の固有スキルを奪い、使用する事が出来る、固有スキルの解放がむずくて100体以上背負って、呪われて、ようやく手に入ったのは2つだけ、)

「異能力百式の壱⋯殲滅だ、一匹残らず始末してやる」

 

「お供します」

 

いつの間にかロックフォックスのフォームにチェンジしたワタルが言う、

 

「どうせ死ぬなら、好きに殺らせてもらいますよ」

「ああ⋯背中は任せた」

「ええ⋯ユウマさん」

「⋯⋯何だ?」

 

ワタルは静かに言った、

 

「死にゆく僕より敬礼を」

「ああ、死にゆく俺より敬礼を」

 

そしてユウマは影達に手を向けて言った、

 

「『囮影牢(かげろう)』!!」

 

その声と共にユウマの手からの影のような物が飛び出した、

 

_____________________

 

そして数時間後、

 

 

カチッカチッ

 

ユウマはボロボロになりアサルトライフルの引き金を引くが弾が切れた、近くには変身が解除されたワタルも倒れていた、そしてこの瞬間、2人とも絶命した、

 

 

〈User2、User3のバイタルサイン消失を確認しましたUser2・User3・MISSION-FAILDログアウトします〉

 

_______________________

 

 

     MISSION FAILD

       任務失敗

 

 

_______________________

 

〈尚、User2によってSCP-1983は無力化、彼の功績を称え、当シュミレーションより勲章が贈られます〉

 

 




すみません、書きたい小説が出来たので少しの間だけ休むかもしれません、何か質問があれば感想にお願いします。

俺クロの百鬼夜行編が始まる前に、主人公には仮想現実シュミレーションを単身で行ってもらうのですが、どれがいいと思います?

  • SCPや都市伝説のミッション
  • ラブ&ピースの世界のミッション
  • クロスオーバーのミッション
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