「系譜が途切れた」
誰かの声が聞こえた、
「まさか、記憶を失ってから肉体の操作ができなくなっておるとはのぉ」
藍色の着物を着た女性が此方を見ているようだった。
「いや、あの男が原因か?」
悩むような仕草をすると、
「奴が渡したあの異物か?いやそんなことより」
女性は再度、此方を見ると見惚れたような目をしている、
「〇〇様はアタシの一部であり、アタシはお前、表裏一体というものよ、他の女子に目が行くなど許さん」
そして、ゆっくりと俺の頭に手を置いた。
「〇〇様と出会うのはもう少し先、制約の先でまた会おう」
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「ワタル!」
その声と共にワタルの意識は覚醒した、
「マキ、か」
ワタルは身体を動かそうとしたが、全く動かなかった、自分の体を見ると、
「何があったの!?」
「まあ、そりゃあ銃撃たれたらこうなるか」
少し苦笑いをしながら言うと、体中に巻かれた包帯を見ながら言った、
「撃たれたって何!?」
「頼む静かにしてくれ、もう夕方みたいだから、教えるから」
そう言うと、ワタルは隣に掛けられている血まみれな服を指差す、
「ポッケの中に入ってる赤いボトル出してもらっていいか?」
「赤いボトル?」
マキはワタルのコートから赤いボトルを取り出す、
「これ?」
「ああ、渡してくれ」
「その前に何があったの?」
マキがボトルをワタルから遠ざけると、条件を出し、ワタルに詰め寄る
「何か、憑从影とか言われてた奴がいただろ?何か、それに襲われてた人と逃げる時に撃たれた、あ、そう言えばその時逃げた人、大丈夫かな?」
「憑从影が、どんなのだったか覚えてる?」
「何か色々居たぞ、髪の色が上が白で下が暗い青の空飛んでる男と、明るい赤の長髪の女、と緑色の長髪の左側に何か気持ち悪い目みたいのがある奴、あと茶髪の何の特徴も無い男がいたけど、何か他は人間では無かったと思うぞ、人の体を成していなかったからな」
そう言うと、マキは聞いたそれをメモに書き写す、
「でも、そんな事知ってどうすんだ?」
「え!?いや、気になったんです!ただそれだけです!」
「そうか、ならいいけど、ていうかプレゼントどうする?今持ってるけど?」
「誕生日は明日です、明日もここに来るんで、その時にください」
「もうすぐ、面会時間が終わると思うし、早めに帰りな」
「それじゃあ、また明日」
「ああ、明日な」
そう言うと、マキは病室から出て行った、
「ていうか、銃弾を何発も喰らったのによく生きてたな俺って!ラビットフルボトル返してもらってねえ!」
身体が痛すぎて動かせないためマキを呼び止めに行くのも出来ず、どうしようか悩んでいると、
「おい!大丈夫か?ワタル」
「マスター!来てくれたのか」
病室の入り口にマスターが居た、どうやらお見舞いに来てくれたようだ、
「ニュース見て、吃驚して来たんだよ、手痛くやられたな」
「まあ、銃弾受けた割に生きてたのが奇跡だと思いますけどね」
「だから、お見舞い品を持ってきたんだよ」
「お見舞い品?」
マスターは懐から透明なボトルに赤い鳥が描かれたフルボトルを取り出した、
「こいつはフェニックスフルボトル」
「フェニックスって不死鳥ですか、何でファンタジーの生物が、いや今更か」
マスターがフェニックスフルボトルを振る、
カシャカシャカシャカシャ
病室にボトルを振る音が響く、
「これ持ってろ、フェニックスフルボトルは不死鳥の力、こいつを持ってればお前の怪我も早く治るよ」
「何です、その現代の医療に真っ向から喧嘩売ってる応急処置は、まあわかりました、ありがとうございます」
「後、コイツもだ」
マスターは透明なフルボトルを取り出し、ワタルに差し出した、そのボトルには何も描かれていなく、これまでワタルが貰い受けたフルボトルとは違って少し異質だった、
「これは?何も柄が入ってないですけど何のフルボトル何ですか?」
「こいつは元々成分が入ってたんだが、何でか抜けちまってな、もしかしたらお前に持たせとけば復活するかもと思ってよ」
「これって何のフルボトルが入ってたんですか?」
「ドラゴンの成分だ、そしてもう一つの問題が、このロックフルボトルだ」
マスターはもう一つの金色のフルボトルのロックフルボトルを取り出した、だが何かが違っていた、
「これがどうかしたんてすか?」
「これのベストマッチがドラゴンフルボトルなんだが、キャップを見てみてくれ」
ワタルがロックフルボトルのキャップを見ると、ドラゴンとロックのベストマッチならキャップにはD/Lと書かれている筈だ、だがキャップにはF/Lと書かれていた、
「確かに表記がおかしいですね、ドラゴンならDの筈なのにFですか」
「ドラゴンは元々俺の息子みたいな奴の物でな出来れば直したいと思ってんだが、出来るか?」
「流石にむずかしいですね、だいぶ前のあのドライバー、エボルドライバーって言いましたっけ?あれは壊れてる部分が少なかったから予測で直したんです、けど、ドラゴンフルボトルは壊れかけって訳でもないですし、それに見たことも無いので、すみません」
「いや、こっちこそ無理言ってごめんな、ワタルくん、取り敢えずこの空のボトルのエンプティフルボトルは置いとくから、何か進展があったら教えてくれ」
「わかりました、こっちは怪我を治すことに尽力します」
暗くなった病室からマスターは出て行った、ワタルはマスターから渡されたフェニックスフルボトルとエンプティフルボトルを見つめていた。
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マキside
「あっ!ワタルにこれ返すの忘れてた!?」
そうマキは赤いボトルを見ながら言いました、
「お!マキちゃんじゃないの!」
「え?マスター?」
そこにはワタルが少し前にバイト先のマスターである石動惣一さんが居た、
「マキちゃんは何してんの?もうすぐ病室の面会時間終わるよ?」
「マスターこそ、もしかしてマスターもワタルのお見舞いですか?」
「おう、テレビでいきなりワタルの名前が出たから吃驚したぜ、先刻会って少し話ししたんだよ、そう言うってことはマキちゃんもか?」
「はい、命に別状が無いみたいでよかったです、それにマキの仕事の先輩も大丈夫だったみたいで」
「確か、比嘉とか言ってたっけか?まあ無事でよかったよ、っていうかマキちゃん、それは」
マスターはマキの持っている赤いボトルを見ていた、
「これはワタルがまた無理しそうとしてたんで、取り上げたんです、見てないと直ぐに無理しそうなので」
「分かるぜぇ、あいつは何でか知らねえが自分から危険に突っ込んでくからな、まあ守ってやんな、あいつよりも何だかんだマキちゃんの方が強そうだしな」
「わかってます…」
気まずい、普段はワタルも一緒にいるからよく話すけど流石にマスターも2人は気まずい
「そうだ!ちょっと聞きたいことがあってよ」
「何ですか?」
その気まずい空気を払い除けたのはマスターだった、一体何を聞かれるんだろう
「憑从影って何なんだ?」
空気が凍りつく、何で私にそれを聞かれた?まさか殲滅部隊だってことに気づいてる?もしかしてマスターは、いや、まだ決めるには早い
「どうして、そんな事聞くんですか?」
恐る恐るマスターに聞くと、手をひらひらさせて言った、
「いや、ワタルが先刻憑从影に襲われたって言ってたからな、一体どんな奴なのかぁ、って気になってよ」
「そう、ですか」
「憑从影については此処らへんで店やるまでは俺はかなり田舎の方でやってたからな」
「田舎ですか」
「その時はテレビもスマホも持ってなくてよ、だから気になってよ」
「私もそんなに詳しくは知らないですけど、それでもいいですか?」
「おっ!教えてくれんのか?」
確かに流石に殲滅部隊の知ってる情報を教える訳にはいかないけど、
「大丈夫です」
私は憑从影についてほんの少しだけど情報をマスターに教えた、そしたらマスターは黙ったまま、拳を強く握っていた
「許せねえ、そんな人を虫けらみたいに殺すのは許せねえな」
「はい、でもそれでも私たちは頑張らないとなので」
「何か言ったか?」
「な、何でもないです」
そう言うと、マスターは携帯を取り出した、
「念の為、連絡交換しねえか?あいつが休んでたりするとこっちは知る術ないからな、体調崩してんのに連絡するわけにもいかねえからな」
「そういうことなら」
そう言うとマスターは携帯を差し出してきた、どうしたんだろ
「俺、携帯買ったばかりでよ、使い方分からねえから頼んでもいいか?」
「は、はあ」
マキはマスターから携帯を受け取ると、連絡先に追加する、
「それじゃ、俺は帰らねえとな、明日の仕込みをしなきゃならねえからな」
「わかりました、さようなら」
「ああ、それじゃCiao!」
マスターは走っていった。改めて話したけど、不思議な人だなぁ、って結局返せてない、明日渡しに行こうこのボトル
マキside終了
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石動惣一(エボルト)side
結局、殲滅部隊の隊員なら憑从影についての情報をもう少し聞けると思ったんだけどな、まあそれよりもリンネの奴から聞かされた作戦は明日実行、か
「だが、あの女は使える、俺の計画にはまだハザードレベルはあれから5.0に戻ったが、それも完全じゃない」
あれから、ワタルが居ない時にも動作確認はしてるが、
「未だに変身を維持できねえ、やっぱりあの戦いが影響してんのか?それに何でか知らねえがドラゴンフルボトルも消えちまったしな、それにロックフルボトルに関してはベストマッチすらも変わっちまってる」
それのせいでパンドラボックスも開かなくなっちまった、それに
「俺の計画には憑从影は絶対に邪魔だ、さてどうするか、協力関係を持っちまったからには暫くは利用する以外にはないだろうが」
異能力とやらも少しは勉強したほうがいいか?連中は恐らくだが、それを聞いても教えてはくれねえだろうな、いきなり現れた協力者になるっと言った際に了承した奴らもそこまで馬鹿じゃねえ
「取り敢えず、まずは試したいことをするとするか」
俺は自分の武器であるスチームブレードを持つと、店へと戻って行った、
石動惣一(エボルト)side終了
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次の日
「いや、何で治るんですか?」
「失礼ですね!僕も吃驚してるんですよ?」
恐らくマスターから受け取ったフェニックスフルボトルの影響なのか、身体中にあった銃痕や、逃走の際に折れた足ですら完治していた、
(いや、何だこのフルボトル、性能がぶっ壊れなんすけど)
「先程した検査では身体中から異常は見られませんでした、あなた本当に人間ですか?」
「医者として言っちゃ駄目でしょ、それは」
全く、と呆れながらワタルは医師に聞く、
「僕って今日、退院できるんですか?」
「本当なら様子見で今日一日はって言いたいところではあるんですけど、取り敢えず暫くは通院ということにしますか?」
「お願いします、今日はちょっと用事がありまして」
「用事ですか?」
「幼馴染の誕生日でして、誕生日プレゼントを買ったんですよ、それを渡しに行こうと思いまして」
「成る程、なら早く行ってやりなさい」
その後、退院の手続きを済ませ、病院を出た。
「結局、まだ俺のコート血まみれだし、一度家に帰ってから着替えるか」
ワタルは家に向かうが、その際ポケットに手を突っ込むと、
「あれ?マキの誕生日プレゼントが無い!」
ポケットの中に入っていたのは先日、マスターから貰ったフェニックスフルボトルとエンプティフルボトルだけだった、
「何処で、いや昨日のあそこか?いや戻るのは昨日の奴らが居たら、面倒くせえことになるし、仕方ないまた買いに行くか」
ワタルが携帯を取り出しマキに電話をかける、
[あ!ワタルどうしたんですか?]
「マキか、何か怪我治ったから退院出来たぞ」
[は!?いや、昨日の怪我をみる限り1日で治るような怪我じゃなかったですよね!?]
「医師にも言われた、でも治っちまったんだから仕方ねえだろ」
[だけど]
「あと、昨日持ってかれたあのボトル返してもらってもいいか?」
[ああ、でも後ででもいいですか?今、お兄ちゃんと誕生日デート中なので]
「まあ構わんけど、じゃあ後で」
ワタルは通話を切ると、そのまま家に帰ると、作業を始める
「中々できねえな、何が間違ってんだ?」
そう言う、ワタルが持っているのは以前のエボルドライバーと酷似している物だっただが、色のベースは赤ではなく、黒で統一されている左下には歯車のようなものが2つ掛け合わさるような記号が描かれていた、
「ビルドドライバー、マスターから貰った設計図にはそう書いてあったけど、エボルドライバーには似てるけど、改良版って感じか?」
そう言い、ワタルはフェニックスフルボトルをドライバーに装填する、
『フェニックス!』
「ちゃんとボトルを認識するってことは作るのに失敗した訳じゃない、じゃあ他の条件があるとかか?そういえば」
ワタルは設計図を再度見ると、とある文章に目が留まる、
「ハザードレベルって何だ?直訳すると危険値ってなるけど、そんな単純なものじゃないだろ、そしてこの”ネビュラガス”ってのも気になるし」
ドライバーを持ち、他の荷物を持つと家を出る準備をし始めた、
「マキの誕生日プレゼント買いに行くついでにマスターに聞きに行くか」
そう言い、ワタルは家を出て、アニ◯イトに向かった、だが
「よぉ、兄弟」
その声に後ろを向くと、そこには
「誰だあんた、コスプレイヤーか?」
「そいつに見えるか?」
赤黒いスーツのようなものに、胸と頭には水色のコブラの紋章が刻まれており、所々に配線のようなものも見える
「お前の幼馴染だったか?死ぬぞ?」
「は?何言ってんだ、ていうか誰だ?お前」
ワタルは怒気を纏いながら威圧するが、突然現れた奴はヘラヘラしたように、
「怖いねぇ、まいいや俺は、ブラッドスタークとでも名乗っておこうか」
「ブラッドスターク?そいつが何のようだ、マキが死ぬってどういう、そもそもマキの事を」
「いきなりいろいろ聞くなよ、ちゃんと答えてやるからよ」
そう言い、俺の家の壁に寄りかかる、
「お前に興味が湧いたんだよ、だから調べたその時にそいつの名前が出てきた、ただそれだけだ」
「じゃあ死ぬってどういう意味だ?まさかアンタが何か」
「悪いが俺じゃあねえよ、正確には俺の依頼人とその仲間がな、調べたいことがあるらしい、ま、俺にはどうでもいいがな」
ワタルは電話を掛けようと携帯に手を伸ばすが、スタークが携帯を撃ち抜いた、
「話の途中だろ?そうだな、ならお前をそいつの所まで運んでやるよ」
「何でそんなことをする、アンタには利が無いだろ、何でそんな事…」
「俺の計画の為にはお前をそこに連れて行く必要があるからな」
「いや、自分で行く、アンタみたいな奴は信用できない」
そのまま、駅まで走ろうと行こうとしたが、スタークはそれを制止する、
「間に合わなきゃ、そいつは本当に死ぬぞ、それでもいいのか?」
「ッ…、でも」
「なら、こうしようお前を連れて行く時、その後暫くはお前に手は出さない、もちろんこいつを信じるかはお前次第だがな」
そう言うと、スタークはボトルを取り出した、
「何でアンタがそれを」
「コイツか?こりゃあなとある奴から奪った物だな、中々に使えるんでな、有難〜く活用させてもらってる」
「まさか、マスターに何した?お前!」
「死んじゃいねえよ、で、どうする?今からお前の言うマスターとやらに会いに行ったら間に合わねえぞ?」
「分かった、だが攻撃はするなよ」
「聞き分けのいいガキは嫌いじゃねえぞ」
スタークは手に持っていたボトルを銃に装填する、
『フルボトル!』
その瞬間、銃にエネルギーのような物が集約し、それをスタークは確認すると真上に向けて引き金をひいた
『スチームアタック!』
銃口から放たれた弾丸は姿を変え、姿形を変え、プロペラのような物を形成した、
「んじゃ、行くぞ」
「いや、ちょっと心の準備ガァー!」
スタークはワタルを担ぐと、凄いスピードで発進し始めたのだった。
感想待ってます
俺クロの百鬼夜行編が始まる前に、主人公には仮想現実シュミレーションを単身で行ってもらうのですが、どれがいいと思います?
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SCPや都市伝説のミッション
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ラブ&ピースの世界のミッション
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クロスオーバーのミッション