【第二部開始】もしも新宿決戦で五条悟が北を向いて両面宿儺に勝っていたら? - 呪術廻戦『受愚戴転』 - 作:糾縄如氏
第2部 17.5話『251203_管理補佐者定例』
――京都大
満天の星空。涼やかな夜闇の下。
そこに突如――小生意気な女の声が響いた。
「うっわ〜! 甘尾くんザッコ! 業務放棄しといて
暗闇でも目立つ白髪は、クスクスと小刻みに震え立つ。
相変わらずの狐目でニヤニヤとした面持ちなのだろう、というのは、その場の共通認識であった。
それに対して――はっはっは、と。
あえて朗らかに、男は笑い返す。
「分別をつけんか、五条の。
鞘の奥、滲み出る剣気が強張る大気に反してる――星の下、きりりと開いた眼光は上機嫌に戯れを許した。
そして、次の男までもが嗤い返す。
「そうそう。いくらジブンに高すぎる
「あ?」
むしろ、不機嫌な声をあげたのは女の方だった。
その男は嘲笑しか知らないとばかりの口で、淡々と神経を逆撫でる言葉を漏らすのみ。たとえ姿が見えようとも、変わらず嫌味しか感じまい。
「ええい、禪院の。なぜお前はそうなのだ。我が家が大変なのは皆同じなのだぞ!」
思わず最後、三人目の男は焦りだす。
苦労の染み入った
この場で唯一のマトモ故の悲鳴だった。
だが、知った事かと、京都弁男は煽り倒す。
「いやぁ、別に俺ぁ困ってねぇもん。家丸ごと潰されるなんて雑魚だった証明でしかない。むしろ自ら首括って死んどけや」
刹那――抜き放たれる、剣気。
星々に照らされる、銀の刀身。
あらわになった妖刀を首に突きつけられ、
それでも、その男は飄々としていた。
「堪忍しとってや。ソイツは
「教育方針に口を出さないでもらおう。思想で縛り上げるまでもなく、子はのびのびと遊んで育つものよ――貴様はせいぜい、呪力を逸した猿に寝首をかかれぬことだな」
「……あ?」
「やめんか! やめい! 珍しく皆で星見をしたいと言うから
このままでは殺し合いになりかねない。
そう察し、老耄は話題を転換させる。
呼ばれた女は、その狐目を開き――『六眼』の煌めきをあらわに、言った。
「コガネの全情報を閲覧・集計・系統化――うん。経過は順調、粛々と進めておりまーす。みーんなガンガン稼いでるし、この調子ならクリスマスには1億
三人の男の手前、コガネが縦に
「そうか、よろしい。で、
「関係良好。変わりありませーん」
五条家初代当主 五条
その女の視た現状を伝えられ、ようやく、一同は儀式運営について思考を傾かせた。
「まさかうちらがペコペコせなアカンとはな……何とか殺せへんやろか」
禪院家初代当主 禪院
男は舌を打ち、不満を漏らしつつも「まあええわ」と首肯した。
「やれるものならやっておる。まあ良好ならば、直ちに問題はあるまい」
安曇野家初代当主 安曇野
刀を収めた男は、だがけろりと顔を色を変え、笑みを浮かべた。
――己が子孫のため。彼もまた、安曇野の未来を想う者ゆえに。
「ウム、よろしい。では今週の定例は終了とする」
こほん。とようやく落ち着いた老い耄れの一言。
異議はなく、指を弾いた音と共に――空間は、消え落ちる。
そう。これは、空性結界によって用意された会議室。用が済んだら次々と
彼らを見送る、腰の曲がった彼は――ただ、嗤った。
「これでよい――すべては。我らが、大義のため」
加茂家初代当主 加茂
そうして、閉じられていく空間の最中。
「……どしたよ加茂の
「五月蝿い! いーから帰れ帰れッ厄介者め!」
彼ら首謀者の悪意は、順調に進行していた――。
今年もよろしくお願いします。
遅めのお年玉です。お納めください。
【補足・運営サイドの泳者は三種類います】
①
②
③
これら三つが運営権限を持つ
その権限で出来る事としては、
→
・『補給物資』の投下地点決定
・
・泳者の監視
→
・
・コガネを通した全泳者情報の閲覧
・
が可能な描写が見られます。
……えっ?
そもそも、誰が
まぁそれは、おいおいね?