転生者はリリベルになったが、追放されてリコリコに流れ込む   作:ライダーGX

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第12話

「ウォールナット…か」

 

エンジンの乗せ換えを終えて、カマロを取りに帰って来た俺はトオルからの報告を聞いてそれに少し考えこみ、それにトオルは答える。

 

「はい、そのウォールナットから救援の要請を受け、僕達はそれを受ける事になったんです。そこで今店長が作戦を立てているんです」

 

「ウォールナット、ダークウェブでは数十年にかけてハッカーの頂点に立っていた人物。そいつがいきなり救援要請だなんて、なんか怪しいな」

 

俺はあえて知らなかったフリをしながら、トオルの説明に納得する。

 

ウォールナット…いや、【クルミ】からの助けは一応理解出来なくはないけどな。アラン機関に武器取引の事を聞いてしまった時にあいつはあの男…【吉松シンジ】に命を殺されかけたんだ。もちろん殺そうとしたのはその助手の【姫蒲】と言う女性。

 

全くあいつは…いくら無知である事が嫌だからって、時と場合を考えろよな。

 

「…トオル、お前の武器も手入れはしてあるだろうな?」

 

「はい、抜かりありません。ただ…」

 

「ただ?」

 

「今使っているライフルは10前に使い続けている物ですから、今回の作戦で壊れる可能性もあります」

 

「そうか…」

 

トオルの銃は確かに10前に使い続けているARX160だ、それがもう限界となると、新しい銃を新調する必要があるな。とはいえリリベルからの支援は受ける事は出来ないし、したくもないな。あいつ等絶対嫌がらせをしてくるからな。仕方ない、今度トオルを連れてソムリエの所に行くか。

 

その方がいいだろう。

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

早朝、作戦当日となって、俺はトオルと朝食を食べた後、下準備をしていた。

 

武器の状態、弾数の量、そして防弾仕様のジャケット、どれも抜かりない様にしている。でもジャケットは少しばかりほつれが出て来たな。

 

そろそろ仕立て屋に行って、新しいジャケットを新調しよう。

 

っとトオルは俺の武器を見て、若干苦笑いしながら見ていた。

 

「先輩…、この武器どうしたんですか? この前マンションに届いたのですが、これ等一体何処で調達したんです?」

 

「…これは裏社会から調達したんだ。心配ない、信頼できる所だ」

 

「先輩がそう言うなら確かなんでしょうが、もしかして1000丁の武器も関係していません?」

 

「それはない」

 

俺がそう言うと同時にスマホに着信が入り、それに俺は出ると、着信相手はミカだ。どうしたんだ?

そう思いながら俺は通話に出る。

 

「おはようさんミカ、どうしたんだ?」

 

『龍、すまないが千束を迎えに行ってくれないか』

 

「え?千束を? あいつはもう出て…もしかして」

 

『ああ、多分あいつの事だ、遅くまで映画を見ていたに違いない』

 

ははは…、あいつ。そう言えばあいつソファーの上で寝ていたな、しかも下着姿で。全く…仕方ない。

 

「分かった。今すぐ行く」

 

『頼んだぞ』

 

そう言ってスマホを切る俺は、トオルの方を見て言う。

 

「行くか、トオル」

 

「はい!」

 

俺は今回持って行くACRをライフルバックに仕舞い、それを持ってカマロの所に行く。

 

トランクルームを開けて、ライフルを置いて、トランクを閉める。

カマロに乗り込み、千束が住むマンションへと向かった。

 

 

 

 

千束の住むマンションは俺達とはちょっと違うマンションだが、それでも他のマンションよりは質がいい。

 

俺はトオルにカマロで待たせて貰い、俺は千束のいる階に向かい、千束の部屋の呼び鈴を鳴らす。

 

少し待っていると、するとドアの奥からドタバタと音が聞こえ、俺はそれに呆れつつも一歩下がって千束が出てくるのを待っている。

 

そしてドアが良きよく開き、Tシャツと短パン姿の千束が出て来た。

 

「はい!どちら様……ってなんだ龍か~。驚いたな~」

 

「おいおい千束、お前今日は何の日か忘れてないか?」

 

「え?……ああ~~~!!!そうだった!!忘れた!!」

 

ドアを閉めて慌てて、またもやドアの奥でドタバタと音が聞こえる。おいおい千束…ちょっとは落ち着けって。

まあそう思って仕方ないから、暫く待つことにした。

 

そして千束は制服に急いで着替えて、ローテーブルの上に置いてある紙袋を取る。

 

「あわわわ!! これと…これ!!」

 

偽装用のホルスターであるサッチェルバックを取って、慌てて玄関に向かう。

玄関から出てきた千束を見た俺は、千束に声を掛ける。

 

「よし、それじゃあ行くとするか、車ではトオルが待っている」

 

「え?どう言う事?」

 

「実はミカから千束を迎えに行ってほしいって言われたんだ。どうせ映画でも見て寝てたんだろうって」

 

「ギクッ!」

 

その図星に胸に突き刺さる千束、俺はため息を吐きながら俺の車の所に向かう。

全くこいつは…。

 

そして俺達はカマロに乗って、喫茶リコリコへと向かうのであった。

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 

俺達は喫茶リコリコに到着し、千束が先頭で店に入る。

 

「お待たせ!千束が来ました~!」

 

千束が入って、俺達も入ると、中にはミカと吉松シンジがいた。ってそういや吉松もいたんだったな。

 

「おおー吉さん!お久しぶりです!」

 

「覚えてくれてたんだね」

 

「まあ、お客さん少ないお店だから。…なーんて嘘嘘、たきなの最初のお客さんだもん」

 

千束が吉松の対応をしてくれている間、俺は裏に回って準備を始める。

 

俺はあまり吉松とは話したくないな…、千束を殺しの道具として見ている奴を見ると吐き気がする。

すると俺の様子を見て、トオルは声を掛ける。

 

「先輩、どうしましたか?」

 

「いや、何でもない」

 

っとそう言っていると、吉松がお暇するとの事で、千束にお土産を渡した後、リコリコを去った。

 

「お土産ありがとうございました~♪」

 

「…どうも(全く…油断も隙も無いな)」

 

「千束」

 

ミカが小さなアタッシュケースを渡して、それを受け取ると中には千束の銃『デトニクスコンバットマスターカスタム』が入っており、その中のマガジンを取って箱の弾を込め始める。

その前に俺がミカに人数を問う。

 

「それでミカ、敵の数はどれぐらいだ?」

 

「現在、複数の武装勢力に追われている、数は20人から30人だ。人数にしてはかなり多い」

 

「おおやばっ、それは多いね。たきな、仕事の話聞いた?」

 

「はい」

 

たきながいつの間にかいて、千束の問いに答える。

 

「オッケー、あ、礼のブツ。テーブルの上に置いてあるから帰りに持って帰ってね♪」

 

たきなはテーブルの上に置いてある紙袋を見る、紙袋には【千束のおススメ映画だよ♪】と書かれてる。

全くこいつは…、本当にたきなにこれを見せるのかよ。

 

すると千束はミズキがいない事に気づく。

 

「あれ?ミズキは?」

 

「既に逃走ルートの確保に向かっている」

 

「張り切ってますね」

 

トオルがそれを問うと、ミカはそれに答える。

 

「報酬が相場の3倍、一括前払いだそうだ」

 

「通り…」

 

「危機的状況であることに変わりはない。連中はプロよりのアマ、ライフルの存在も確認した。気を付けろ」

 

「了解、行こうたきな」

 

そう言って千束はたきなを連れてリコリコを後にし、俺達はミカに振り向き、ミカは頷きながら言う。

 

「龍、トオル。頼むぞ。敵を掃討するんだ」

 

「分かった。まあ殺す事は無いから、安心してくれ。行くぞトオル!」

 

「了解!」

 

俺達は店を出て、カマロに乗って別部隊の掃討へと向かうのであった。

 

 

 

 




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