転生者はリリベルになったが、追放されてリコリコに流れ込む 作:ライダーGX
楠木から聞かされたリリベルとリコリスの合同訓練。それが模擬戦である事を知り、俺は楠木に問う。
「本来リリベルとリコリスは別々の下部組織、それが何故模擬戦闘なんだ?」
「勿論これは異例中の異例だ。我々リコリスもリリベルとはなるべく関わらない様にしている。だが8年前の旧電波塔事件以来、お前と千束はリリベルとリコリスの中和的存在となっている、その為政府からは定期的に合同訓練をする様、言わているんだ」
その事を聞いた俺は少しばかり目線を細める。
旧電波塔事件後にそんな事になってるのかよ、俺はあまりリリベルの本部には行かないが、襲われた時よりもちょっとはマシになったよ。
それでもあの虎杖の影響がもろに出ていて、俺を殺したがっている奴等が大勢いる。
それだけは変わらない様だ。
しかし何か裏を感じるな…、あの虎杖の事だ。よからぬ事を考えているに違いない。
「…それで、その話しをして俺に何をしたいんだ?」
「お前にも是非参加して貰いのだよ。お前はリリベルだが、虎杖司令からはこちらに出頭扱いだからな」
「……」
「だがお前にとってはいい機会だぞ。10年前お前を潰そうとしたリリベルに制裁を加える事も出来る」
…成程、それで俺にその話しを持ちかけたのか。
まあ別に構わないが、俺はあの時の仕返しをちょっとでも晴らせるなら、協力してやっても構わないけどな。
ただ問題はリコリス達だ…、千束とたきなは問題ないと思うが、フキとエリカの知り合い以外リコリス達はリリベルの戦闘は慣れていない。
恐らく圧倒的な物量で制圧するのがリリベル。
隠密に行動する彼女達にとってはかなり厳しいだろうな。しかし時と場合によってはリコリスもリリベルに勝てる所は……あるにはあるが。
俺がそう考えていると、楠木が立ち上がる。
「もうじきリリベルが到着する。その頃には千束とフキのライセンス更新が終わっているだろう」
「そうか…ん? フキ?何であいつがライセンス更新に? あの馬鹿真面目なあいつが忘れてたのか?」
「任務続きで更新するのが遅れたのだ。それ以外は何の問題もない」
そう言って司令室を出る楠木、俺はそれに首を横に振り、「やれやれ」呟きながら司令室を後にした。
そして残っている楠木の秘書は、俺達の会話を聞いて少々唖然としていた。
「(…司令に対してあの振る舞い、噂通りですね…)」
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俺は楠木とは別の方角でトオルとたきながいる訓練所に向かっている、この施設の事はある程度知っているから、訓練所の居場所もすぐに分かる。
今頃多分たきなは楠木とフキ、そしてあの生意気な新米リコリス【乙女 サクラ】がたきなを挑発している頃だ。
まあ挑発と言っても、サクラが見下しているだけだがな。
そして俺が訓練所に到着すると。
「まだわからないのか? もうお前の居場所はないんだよ!」
「(おっと、この場面は…)」
フキの罵倒にたきなはたきなは射撃場から出て行き、そのまま俺の横を通り過ぎていく。
「なっ、たきな…!」
千束が慌てて追いかけて行き、俺と向き合い、俺は頷き。千束もそれに頷いて、たきなの後を追いかけて行った。
「おーい、お前も逃げんのか?」
サクラが千束を見てそう挑発し、俺は射撃場に入って来ると、フキは俺の顔を見て嫌そうな顔する。
「ゲッ、お前かよ…」
「何だよ馬鹿真面目、俺を見た途端嫌そうな顔するな」
「うるせぇ!って言うか馬鹿はお前だろうが!!」
「それも返すぜ」
俺は余裕な感じでフキをおちょくり、フキは少々おちょくられた事に苛立ちを隠せずに俺を怒鳴ってくる。全くこいつは…だから面白いんだよなwww
するとサクラが俺の方を見て。
「先輩、誰っすかこいつ」
「…馬鹿、ここに居るならこいつの存在くらい知っとけ、こいつが工藤龍だ」
「はっ?何すかこいつ?」
それを聞いた俺は、思わず呆れる。
おいおい…いくら何でも本部に居るリコリスなら知っとけよ、最低限でも俺の情報は解禁されているんだぞ?
「教育がなってないな~。おい楠木、こいつどっから来たんだ?」
「あっ?アタシに喧嘩売って───」
「こいつは北海道から来たリコリスだ。申し訳ないがこれで勘弁しろ」
「あっそう」
「こら!!アタシを無視するな!!」
っとサクラは無視された事に怒りが出て来て、俺に掴み掛ろうとするが、俺はそれを簡単に摘み、逆にねじ伏せる。
おいおいー、こいつ弱すぎるぞ、本当にセカンドか?
「イダダダダダダダダ!!!」
「馬鹿が、こいつとガチでやりあっても勝てる筈ねぇだろうが」
そう言ってフキはサクラの首根っこを掴み、俺から引き離す。
全く…ん?そう言えばトオルの姿が見えないな?
「そういやトオルの奴は何処だ? 姿が見えないが」
「ふぅ~、スッキリしました~」
っと言っている所にトオルが訓練所の入り口から出て来て、俺は思わず振り向く。
「おいトオル! お前どこ行ってた!?」
「あっ、先輩。ちょっとお手洗いに、ここは知っている筈でしょう?男子トイレはかなり遠くて…」
「…そう言えばそうだな」
「ってあれ? 千束とたきなは何処に?」
トオルは千束とたきながいない事に気づき、俺はトオルに説明する。
「たった今出て行ったよ。まあいい…まだ時間はあるよな? 楠木、時間になったら呼んでくれ」
そう言って俺はトオルを連れてその場から出て行き、それにサクラは怒りを爆発しそうになる。
「なんなんすかアイツ!!! って言うか男がこんな所に居る事態が可笑しいっすよ!!!」
「馬鹿が、だからさっきも言っただろうが。あいつが工藤龍だって」
「知らないっすよ!そいつがなんすか!!?」
「解禁しているから教えてやる。奴がリリベルで、【最強のリリベル】と呼ばれている男だ」
「…え?」
っとようやくサクラは俺の正体を知った事に唖然とするのであった。