転生者はリリベルになったが、追放されてリコリコに流れ込む 作:ライダーGX
春人達と出会って数日後、俺はメカニックの所に行き、運ばれてきたボロボロのカマロを見る。メカニックはそれを見て大笑いしていた。
「ガーハッハッハッハッハッハッハ!!! まさかこうもボロボロになるとはな! タンク回りは防弾していないから仕方ねぇけどよ!」
「笑い事じゃねえよ。全くあのチビめ…」
「まあそう言うな。カマロも良い車だが所詮車は車だ。当たり所が悪かったら一発でお釈迦だ、こうなったら修理するより新しいのを手に入れるのをお勧めするぜ」
メカニックはそう言うが、そう易々といい車が見つかるとは思えない。俺は少しばかり考えながら回りを見渡すと、ある一台の車を目にする。
それは日本車だが、この日本における国産戦闘機でもある【トヨタ・スープラ A80】だった。
これを目にした俺は、メカニックに話す。
「…なあ、これを頼む」
「ん?おおー中々いい奴を選ぶじゃねぇか。じゃあそいつを防弾仕様にして、馬力アップとトルクの安定をしておく。終わったらまた連絡するからよ」
「頼む」
そして数日後、俺はメカニックからスープラを貰い、俺の新たな車へとなった。
そしてまた数日後、俺はトオルと美浜学園のガンスミスであるイヅミを連れてある場所へと向かっていた。
「先輩、何処に向かっているんですか?」
「ソムリエの所だ。お前の拳銃、彼女に見て貰った際限界が来たって言ってたからな」
「そや、それでウチも見たいから付いて来てん。連れて来てもうてありがとうな」
「別に構わないよ」
俺はそう言いながら地下に続く雑貨店に到着し、その中の扉の前に立ち、金貨を入れて扉が開いて、その階段を下りていく。
当然イヅミはそれに驚きながらも、俺とトオルの後を追いかけ、ソムリエの所に到着する。
「これはミスター工藤にミスター柳田。おや?また新しいお客様ですか?」
「いや、彼女は違う。彼女はガンスミスのイヅミだ。今回見学だ」
「よろしゅうな」
「どうも、それでミスター工藤、今日はどんなご用件で?」
ソムリエがその事を聞くと、俺はその内容を言う。
「今日はトオルの拳銃を頼む。使っている銃はグロックだが、これと同じ奴をだ」
「かしこまりました。ではこのグロックがお勧めです」
するとソムリエがグロック17を持って来て、それをトオルの前に差し出し、それをトオルは確認する。
「特殊形状のグリップ、弾倉を容易に交換出来るマグウェル、スライドは強化スライドの上にダクトポート加工しておりますから、バレルの放熱も容易です。バレルの先端はサプレッサーも装着可能であります故、マガジンを容易に扱いやい様ダンパーもお付けしておきます」
「ま、マジかいな…!こんな高級品なパーツを使用しとるんかいな!? そりゃあ龍の銃を見たら驚くのも納得やわ!」
イヅミはトオルが触っているグロックを見て驚きを隠せないでいた。まあ彼女からしたらそうだろうな。銃の調整でいつも最高の状態に仕上げている彼女と違い、高級パーツと調整でかなりの精度が出ると知れば驚くさ。
さて、トオルはどうなんだろうな?
トオルは今銃の感触を確かめ、それに納得する。
「うん、僕の手に馴染みます。これをお願いします」
「かしこまりました。マガジンのダンパーはご自分でお付けになりますか?」
「はい、勿論」
「ちょい待ち!折角ウチがおるんや、その位の調整ならウチがしたるわ!」
っとイヅミが自分で調整を申し出ると言い出して、それに俺とトオルは苦笑いしながらもソムリエの方を向く。
「…だそうです」
「その様ですね、ではこのままお渡しします」
そう言ってソムリエは銃をパーツを渡して、俺達はその場を後にする。
そしてそのパーツを一度リコリコに持って行き、それをイヅミが今調整してくれている。
その様子をミズキが呆れている。
「こんな所で銃の調整なんかやるなっての!」
「硬い事言いっこなしや、それにここDAの支部なんやろ? それなら全く変わらへんわ」
「アンタね…」
ミズキがイヅミの言葉に呆れつつも、俺はイヅミの腕前を見つめている。
ダンパーの交換に必要なものはただ自分の手で行い、後はクリーナーと布で汚れを落とすだけ、見事なものだな…。
やはりガンスミスの腕前は確かだ。
そう思っていると、イヅミはダンパーの交換作業を完了させて、トオルに渡す。
「ほれ、これで完了や。扱いは普段と変わらんけど、扱いやすくなったはずや」
「…確かに、ありがとうございます」
「かまへんって。それじゃあウチは帰るけど、龍、送ってくれるか?」
「…結局俺なのね」
そう言って俺はイヅミを美浜学園へと送り届けるのは言うまでも無かった。
そしてDAの本部。楠木はただ司令室の椅子に座りながら外の様子を見ていると、秘書が入ってくる。
「失礼します。司令、SORDの方が来ました」
「…通せ」
「はい、どうぞ」
秘書が廊下にいる者達に招き入れる。入って来たのは仙石一縷と野上姫子の2人だった。
一縷はソファーに座りながらタバコを吸い始める。
「久しぶりだな、楠木」
「ああ、貴様が出てくるとは意外だったな…。これも仙石家の力か?」
「はっ!アタシが実家の力を使っていると思ってるのかい? それは無いね…」
「どう言う事です?」
秘書は一縷が言った言葉に理解出来ず、その事を野上が話す。
「SORDは元々、仙石本家と戦う為に作られた組織だ」
「え?」
「仙石家は傲岸不遜で協調性に欠ける家柄だ。一縷様はその本家が嫌になり、飛び出す形で本家と対立、SORDはCIRSを始めとした組織と戦う為に作られたのだ。まあ今回DAの様な組織と連携を取るのは異例中の異例だ」
「そんな…」
「残念だが事実だ、DAは本来治安維持組織だ。SORDの組織と共闘はまずありえない」
楠木は秘書に説明をし、それに一縷はタバコを吸いながら言う。
「フゥー…、そう…本来だったらこいつ等と私達は共闘はしない筈だったんだが、こいつ等がTFAと遭遇したのが問題だったんでね」
「あのカルト教団、何故家の者達と遭遇したのが奇妙な点だ。本来だったらそっちの案件をこちらに渡すべきだ」
「ああ、でも…」
一縷は長くなった灰を灰皿に落とし、再び吸いながら言う。
「これをどうも仙石家がDAに渡すなって言ってきたもんだからな、本当に面倒な家だよ」
「…仙石家は一体何を考えている? 仙石家は幕末の時代から続くもの…、政治の世界にも介入すると言われる奴等だ」
「それはアタシの知った事じゃないよ。…ただ言えるのは、SORDもそうだが、DAも何かしら関わってくる可能性がある。それだけだな」
その事を聞いた楠木は思わず頭を抱える。
「…頭が痛くなるな」
「診察してやろうか?」
「いらん」
そんな様子を秘書はただ唖然と見ていて、野上はそれに見つめるのであった。
もうちょっと話しが続く様子になりました。
でも次回からは本編に戻ります。