転生者はリリベルになったが、追放されてリコリコに流れ込む 作:ライダーGX
第41話
例の事件から一ヵ月近くが経ち、リコリス本部では何やら騒ぎが起きていた。
楠木の秘書が血相を変えてやって来る。
「またリコリスが襲われました!今月に入って4人目です!どの者も単独任務中との事です!!」
「…チッ」
舌打ちをする楠木、作戦司令室へと入り、その場にいたDA隊員達は楠木の方を向き、楠木はある決意をする。
「…全隊員にモードSで警戒態勢!!」
♢♦♢♦
早朝、俺はトオルと一緒に朝飯を食べていた時に、俺のスマホから誰から連絡が来た。
スマホを取ると、その相手は春人だったらしく。俺は電話に出る。
あいつから電話に掛けて来るなんて珍しいもんだな。
「おう春人、おはようさん。どうした?」
『おはよう龍、実は君に耳に入れて置きたい事があって』
俺は春人からの話しに耳を傾ける。そしてその内容に少しばかり驚く内容だった。
「はぁ? リコリスが?」
『うん、こっちの方でもその情報が流れているんだ。リコリスが単独任務中に大勢の男達に襲われたらしいって』
その内容に俺は知っていた…。それは原作を知っている俺だからだ、でもどうして春人がそれを知っているんだ?春人は知らない筈だよな?
「春人、どうしてお前がその情報を?」
『実は桐花と恵の2人が君達の所のリコリスが殺されている所を発見してね、その情報をいち早く報告しようと思って』
「ん?恵? 誰だその子?」
『恵は最近俺達の所にやって来た子でね。今まで少し任務に付いていたんだ、ようやく戻って来て、桐花と一緒に任務をしていた時にリコリスの事件がね…』
春人の説明を聞いた俺は少々納得する、成程ね…、そう言えば恵…思い出したよ。確か【聖エール外国人学校】の子だったな。
その子の名は【九真城 恵】、色々あってかその学校から美浜学園に移る事となって、桐花の相棒な存在になるんだよな。
すると“あいつ等”も居るのかな?
1人目は玲奈と同じ孤児だった女で、殺し屋をやっていた女【井ノ原 真紀】。もう1人は仙石家の本家筋の嫡女の娘【仙石 大雅】、もう名前が男だって思うけど。最後の1人が邑沙紀の姉の【猪駒 悠季】、何度も性格が変わる女性だったけど、それは過去の事件が原因だと俺は知っている。
そいつ等が居るとなると、春人達の所は賑やかになりそうだな。
…まあいっか、どの道知るよしだったし。
「サンキュー春人、情報をくれてよ」
『うん、美味いコーヒーを奢ってね』
っとそう言って春人からの連絡を閉じて、それを聞いていたトオルが聞く。
「先輩、さっきリコリスがどうとか…」
「ああ、春人の話しだとリコリスが襲われたそうだ。単独行動中にな…、それを桐花達が発見して、それを春人に知らせ、俺に伝えて来たんだと…」
「リコリスが!? それって不味いんじゃ…」
「ああ…そうだな【プルルルルン!】ん?」
またスマホから電話が鳴り、それを取るとミカからの連絡だった。
それに俺は出る。
「おうどうしたミカ?」
『龍、実はリコリス達が大変な事になった、実は…』
「ああ、襲われたんだろう?リコリスが」
『何故お前がそれを知っている?』
ミカがそれを知っている俺の事に驚き、その説明をする。
「春人から連絡が来てな、リコリスの情報を教えてくれたんだ」
『そうか…あっちに感謝だな。なら話しは早い、実は安全が確認されるまで、リコリスを匿う事になった』
「匿う…それって」
龍がそう言うと、丁度ドアからインターホンが鳴り、それにトオルが向かい、ドアカメラのモニターを見ると、そこには千束とたきなの2人が居て、それにトオルが振り向いて指を指し、俺はそれにため息を吐く。
「はぁ…そう言う事ね」
『ああ、すまないな…何せ千束の所は最近工事が多くて、その工事が終わるまで龍の所に住まわせてほしいんだ』
「おいおい、年頃の娘二人を俺の所に居させて大丈夫なのか? お前さんとしてはどうなんだよ」
『大丈夫だ。お前さんを信じてる、じゃあ仕事場でな』
そう言ってミカは電話を切り、それに俺はまたしてもため息を吐きつつも、トオルの方を向いては招くようにし、それにトオルは頷いてドアを開ける。
そして千束とたきなが家に上がって来た。
「やっほー!龍!トオル君! お邪魔しまーす!」
「突然すいません、店長から連絡が来ていると思いますが、安全が確認できるまでは24時間一緒に居た方が良いと思いまして」
「…その事に付いては春人から連絡貰ってるから大丈夫だよ」
「え?春人君から?何で?」
千束は俺の言葉を聞いて思わず耳を向け、その説明をする。春人の所の桐花達がサードリコリスの遺体を見つけ、その報告を春人に報告し、春人は俺に伝えて来たのだと、千束とたきなに言い、それに千束は意外そうな表情をする。
「へぇ~龍にその事を言ってきたんだ。春人君も龍に何かと気にかけてるのかな?」
「それは分からない、まあ春人は春人なりに報告してくれたみたいだから、そこは良いんじゃないか?」
「そうだね♪」
っと千束は満面の笑みを浮かべながら俺と話している中、たきなは俺の家の中を見てながら、少しばかり納得しない様子を見せていて、それにトオルは問う。
「どうしたんですか?」
「…プロの部屋とは思えませんね、最初千束の部屋を見た時もそうでしたけど、どうしてあなた達はプロの自覚と言う物がないんですか?この様な場所で満足しているのは何故ですか?」
たきなが俺と千束の方を見ながら問いかけて来て、それに俺と千束は顔を合わせながら苦笑いをする。
アハハハハ……、痛い所を付く…。まあたきなからしたらずっとその様な場所で育ってきたから、そんな感じなんだろうな~、俺は転生して来て、この様な感じの家具が普通だから、何とも思わないんだろうな。
やっぱり孤児から施設で育てられてきた者達からしたら、そんなものなのか…。
これは、ちょっと考え物だな…。
そう思う俺であった…。