桜遥18歳、卒業式の春。彼は今更なにかおかしい事に気付く。 作:春さん
ダイジェスト。短い。単発。続かない。
!Attention!
※作者は6巻までしか見ていません。
※口調が変なのはわざとです。
※シーズン2見てないアニメ勢ネタバレ注意(一応Season2の2話まで見ていればこの話は見れます)
※ボウフウリンに卒業した直後に成り代わったことに気付き、でも何もかもがおかしくてんんんんんーーー????ってなる話。
ネタバレ防止
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薄暗い廃墟。大きな扉の中で待つのは、白を基盤とした裏に骨が書かれているフードを被った1人の男。
数分が経ち、ふと一つの足音が聞こえてきた。
男は足音が聞こえてきた方向に視線を向ける。
すると、そこには黒仮面を被った同じ白フードの人物が立っていた。
「お疲れ様です、
〈報告を〉
最上はVIPとして元々KEELに所属していた。
聴こえてくるのは男か女か判らない。
しかし。つい一昨日、彼…彼女を見た瞬間そのオーラに魅了されてしまい、それからと言うものスパイとしてKEELに潜入している。
「承知しました。昨日名取が
動揺をしている様子はない。
御前と呼んでいるのもすべて最上の勝手だ。しかし、そんな最上に何も言う事なく接しているのは御前である。
〈現状風鈴の動きはどうですか〉
「特にありません」
風鈴の総長が動くこともなければ全体が動くこともない。比較的変わらないだろう。
〈そうですか。今年の1年生も入学したことですし動きそうな気配もしていますけれど。〉
「……誰かが、ですか?」
最上が御前へ質問する。
御前は答えた。
〈ええ、大勢で。例えば───1年の学級委員長がクラスメイトと一緒に乗り込むとか〉
最上は現在遠くで通話を繋いでいる二人に音で情報収集を依頼するのと同時にピロン、ピロンと退出の音がイヤホン越しに聞こえる。
「確定したい情報がある為、これから少し遠出してきます」
言わずもがな彼は商店街へ行くつもりだ。
〈また報告お願いします。次は5日後ここで〉
「了解致しました。それでは」
総ては御前様の為に。
最上が退出し、独り残った御前。
御前様__否。
(なんでこうなったんだっけ…)
__別世界の桜遥は、なぜこうなったのか過去を回想することにした。
◀◀◀◀◀◀
「令和6年度、卒業式を開式致します」
ふと気が付いたら、開式の言葉を言っていた。
この学校で先生はいないので上記の言葉は俺が言った言葉だ。昨年は結構緩くて、この開式の言葉すらなかったのは今となっては良い思い出だ。
彼__否、桜遥は口元に笑みを浮かべた。
ひとりひとり、顔を見つめる。これから卒業して散り散りになっていく同級生。彼らはこれからどんなことをしていくのだろうかと思うが、それは俺でも分からなかった。卒業後の進路に興味はない。
けれど。ボウフウリンを治める長。これは今日でお終いだ。これで終わりか、寂しいななんてセンチな気分になりながら彼の元へ歩く。
「まぁ頑張りな」
昨年と同じように肩にポンッと手を置く。これで引き継ぎは完了だ。
俺より梅宮の方が総長に向いている。梅宮の判断には信頼が含まれている。心酔してる奴もいるし。
「ありがとうございます、先輩」
ニカッと笑う梅宮。相変わらずコイツはふわふわしてんなーと思っていると。
(ん?梅宮が俺を先輩呼び?
───なにか、おかしいような)
違和感を覚える桜遥。
そうして、桜は在る記憶が思い出される。
▷▶▷▶▷▶
リビング。
そこで会話しているのは、私と妹。
『お姉ちゃん!梅宮さんかっこよくない?!そりゃそうだCV中村◯一さんなんだもん!!!』
『いやなんも言ってなくない?』
妹は重度の中村◯一オタクだった。
そこから紹介されたのがWINDBREAKERだ。
不良の漫画というのは聞いていた。だが私自身にはそんな興味はなかったので妹の部屋から聞こえてくる声だけで判別していた。
『ぎゃーーーーーー!!!!!かっっっ…』
『煩いんですけど!!!』
いつも妹は決まった時間__深夜に漫画を見る。ちなみに妹と私の部屋は極薄の壁だったりする。だから大声が出されると妹の声がダダ漏れになるという訳だ。深夜だから近所迷惑なのにやめようとしないし…だから馬鹿なのだ、妹は。
『ねぇねぇねぇ!アニメ始まったから折角だし見てよお姉ちゃん!!!!』
『やだよ面倒くさい』
前世で言われてきた言葉たち。
そして私は、WINDBREAKERアニメ放送というニュースを見ながら歩いていると小さな子供が道路へ走っていくのが見えた。
『危ない───!!!』
迸る激痛。これ以上の激痛は経験したことのないようなものだ。死ぬというのにどこか他人事で、私はどこか達観していた。
『お姉、ちゃん?』
後ろから妹の声が聞こえるまでは。
妹の声は震えていた。そりゃそうか、アニメ放送日だと浮かれていたのは妹の方だったのだから。
ああ、そうか。妹に会えなくなるのか。そう思うと怖くなって。
どこからか救急車の音が聞こえる。
けれど。その音もどんどん、遠ざかっていく。
『───!────!──!』
なにを言っているのかもうわからない。
でも、でも。これだけは言わなきゃ。
じゃないと私はきっと、後悔する。
『あいしてる』
聞こえたのかは分からない。言えたのかもわからない。でも、私がこれまでずっと言えなかった言葉だった。つっかえて言えずにいたあの言葉だった。それをいえたんだ、わたし。
口角が上がる。幸せな気持ちに包まれながら、彼女は意識を落とした。
◁◁◁◁◁◁
意識が覚醒して混乱したのは当然だった。
前世の記憶を思い出して何分が経っただろうか。誰も俺が困惑しているのに気が付かないようだ。
「遥先輩?」
目の前に居たのは梅宮。
先輩?妹の話だと、桜遥は15歳だった筈だ。桜遥を中心として物語は展開していったと聞いた。
なのに今の俺は18歳。しかも記憶を思い出す限りボウフウリンの長だって?
……いや、今考えるのは辞めておこう。とりあえず、卒業式を終わらせるか。
▽桜遥 は 考える のを やめた。
「いや、なんでも。改めて頑張れよ」
引き継ぎはし終わったので肩を叩くことはしなかった。壇上から降りると音楽が掛かる。
俺を先頭にして退場する、と言うところで___
「桜さん!」
__総長となった梅宮に呼び止められた。
先輩と呼ぶのはやめたらしい。
「ありがとうございました、桜さん」
真剣な表情で頭を下げる梅宮一。
梅宮の性格を知ってる奴ら、知らない奴ら。どちらにしても頭を下げるとは思わなかったようで顔は驚愕に包まれている。
「また様子見に来る、梅宮」
「はい!」
そうして。
俺は家に帰って色々な事を考えながら就寝し、早速卒業した学校へ行こうと出発───する前に。
まずは決着着けなきゃな、と思いながら足を進めた。
時は過ぎ、入学式__4月。
通学路の最中の商店街。
見慣れた街、見慣れた路地裏、見慣れた不良、そして見慣れた
ここでの俺は街でちょっとした有名人なので、黒のカラコンとカツラを被りながら観察していく。喧嘩が始まりそうなら事前に止めたりもした。
いつも通りだなーと思いながら学校までの道のりを辿る。
そうして、彼はとある路地裏から東風商店街で風鈴の制服を着ながら仁王立ちしている人物を見つける。彼は驚きすぎて二度見をした。なんなら目を擦った。しかし現実が変わることはない。
なぜ彼は二度見をしたのか。
「……これが転移って奴かよ」
__そう思えたのは、目線の先に新入生だろう"
ということは、と。18歳の桜遥は思考する。
これから彼は不良から守るのだろう。俺と彼の過去は変わらない筈。ならば多分遅めの思春期になるだろう。過去がああなのは多分変わらない。だからこそ褒められるのに弱かったもんな俺。
過去思い出すと恥で死にたくなる。今はもう割り切ったが。
…ま、そんなことは一旦置いとくか。
こっちが妹の言う原作であると考えると、きっと数日前のあれも俺の世界の出来事じゃなく原作世界でやってしまったことだろう、多分。
……偽名とか名乗らなきゃ良かった……まあ名前知られるよりかはマシか。名前知られたら同姓同名?!って疑問に思うだろうし。よかったんだきっと。
そう自分を無理矢理ながらに納得させていると、携帯が鳴る。…マナーモードにするの忘れてた。
渋々相手を見る。今話題にしていた者のようだ。
……とりあえず
〈もしもし。どうかされましたか?〉
この口調か?
自分でも柄じゃないとは思う。でもアレを矯正するにはこれしか無かったんだからしょうがねぇだろ…
[
プツッと電話が切れる。
今通話していた相手が誰かって?それは__
なぜだかは分からないが、そこら辺の治安悪い高架下で変声機で声を変えながら不良をぶっ飛ばしながら喋る俺を見た瞬間に忠誠を誓ったらしい。
その時の俺はなにがなんだか分からなかったが流されるしか手段は無かった。
因みにだが、その他にもKEELに2人くらいスパイとして紛れ込んでいる者がいるのだとか。最上曰く、情報を横流ししてくれているのだと。
なぜそこまで崇拝されているのかは今でも分からない。本当に分からないのだ。ただ最上と5分喋っただけなのに…
取り敢えず妹の情報があってるかどうか聞こうと思った俺は、添付されている所まで向かうことにした。
数分経ち、添付されている住所まで来た桜。
そこは使われていない廃墟のようだった。桜の目の前には大きな扉が開けてある。
中を見てみると__最上が居た。
先に来ていたようだ。桜の姿を見ると、最上は「お疲れ様です、御前様」と言いながら頭を下げようとする。しかし、桜はそれを手で制した。
〈報告を〉
さて、過去の俺と同じ経験をするのかどうか。
桜は真剣に最上の報告を聞く。
(…成程ね。多分これ、俺と同じ感じだな)
高校1年生の時。
桜遥にもそのような経験があった。
まあ、少なくとも桜はKEELという名前を潰した経験はないし、シュチュエーションが同じかもしれないという理由だったりするのだが。
〈現状風鈴の動きはどうですか〉
「特にありません」
特にない、か。
〈そうですか。今年の1年生も入学したことですし動きそうな気配もしていますけれど。〉
「……誰かが、ですか?」
〈ええ、大勢で。例えば───1年の学級委員長がクラスメイトと一緒に乗り込むとか〉
俺が桜遥ならば、そうやる筈。
外道なことが大嫌い、真正面から突っ切る。それが
(KEEL事件収束後)
「桜遥さんとクラスメイトの皆様、初めまして」
突然のノイズの掛かった声。性別不明の仮面に1年は一斉に振り返る。
…話しかけられるまで気配が一切感じなかった。
「……不法侵入なんていい度胸じゃねぇか」
殺気を纏う桜に動揺さえしない謎の人物。
蘇枋は何時も通り微笑みを携えており、楡井は会ったことのない人物にメモを取っている。
その他は臨戦態勢を取っていた。
「不法侵入ではありません。ちゃんと正門から入って参りました。それにちゃんと風鈴の総長と2年の皆様方にもご挨拶に参りましたし」
「…それで?なんの用だよ」
「いいえ、特になにも。強いて言うなら…偵察、でしょうか」
「偵察」
ぱちぱち、と瞬きをする楡井。
どうやら意外な言葉だったようだ。
「ええ。偵察です。貴方__桜遥の」
「俺の?」
「ついに偵察まで付いちゃったか。有名になったものだねぇ桜君」
何時も通りの声に聞こえる蘇枋。だが、いつも聞いているクラスメイトはその声にどこか棘があるように感じられるだろうし、どこからどう見ても目が笑っていない。圧を掛けても動揺しないその様は動かない像のようだった。
(相当の場数を踏んでるなぁ)なんて思いながらさらに圧がける。しかし、まったくそれらを気にすることなくその人物は言い放った。
「それでは。また逢いましょう、桜遥さん」
3階から飛び降りる黒仮面。
傍目から見れば自殺行為だろうが、風鈴には違うと断定できる。なぜならば気配もなく挨拶に来た者が普通の人間である筈がないからだ。
実際下を見れば、無傷で立つ仮面が居た。
「梅宮一さん。貴方には期待していますよ」
その言葉だけを残して、嵐のような仮面はこの学校から去ったのだった。
◯桜遥(18歳)
別世界からやってきた成り代わりでもある。
なんかいつの間にか御前様の組織が出来ちゃってたりするので胃が痛くなったりする未来もある。
◯桜遥(15歳)
???ってなってる。
◯梅宮一(16歳)
現在成り遥を探し中。
「で、なんでこっちにいんだ?───最上」
育てて来た野菜を背に、彼__風鈴高校総長の梅宮一はそう尋ねた。最上はそれすら想定内だったようで無表情を貫いている。
「あの御方からの指示ですよ、梅宮一」
「…その名取って言う奴がお前に命令してるってことか?」
梅宮は最上にそう問うた。
目は細められている。きっと判別中なのだろう。
「命令…とは、少し違いますね。」
一言言葉を置いた最上は続ける。
「命令とは誰かに命じられて半強制的にやることでしょう。それに指示をされたのは名取ではないですしその名を出すのはやめてください、恥です。」
そもそもKEELはもう解体されました。
名取はどこかで野垂れ死んだらしいですしね。
「……殺したのは、お前か?」
(梅宮一の圧は強いと御前様から事前に聞いていましたが、予想以上ですね)
そう思いながら最上は梅宮の質問に応えた。
「いいえ、違います。話を聞くに交通事故だったらしいですよ。
「……そうか」
圧が解ける。やはり総長の名は伊達ではありませんね。
「ならいいわ!」
ニカッと普段通りになった梅宮。
成程、それが地雷ですか。
「ではこれで失礼します。1、2年の方にもご挨拶しなければならないので」
最上は仮面を被った。
「お、もう行くのか?」
「時間もありませんので」
声にノイズ音が混じる。
そうして最上は、その場から去ったのだった。
◯梅宮一(18歳)
最上が去った後も野菜の世話をしている。
最近また新しくトマトを始めたらしい。
「これで宜しかったでしょうか、御前様」
〈ありがとう、最上〉
「いえ、とんでもないです。刺青の男についてですが後少しで情報が集まります」
〈わかりました。情報が集まり切ったらメールしてください〉
「承知致しました」
◯最上大志(17歳)
KEELを操ったとされている刺青の男について情報を集め中。そろそろ集まり終わる。
初めてのWB夢なので初投稿。
勘違い系以前にWINDBREAKERの作品が一つくらいしかなくて涙。これ見たらWINDBREAKER見てみて下さい。Season1あるので。Season2今やってる所なので。
次回があるなら男主or女主の勘違いをさせたいところではあるが自給自足は厳しいんで誰か供給を下さい。