のんびり閉鎖空間 〜ランダムで出現するキャラ達と日常は過ごせるのか?〜   作:賭博馬鹿2号

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第1章 屋敷生活の始まり
第1話 ただ日常を


俺の名前はイーフェ!

収入を全てギャンブルに使って暮らす普通の男だ!

今日は川崎競輪場に来ているぞ!

さて、何万使おうかな♪

 

「ん!?」

 

その時だった!

 

「ぷっぽぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱぁ!」

 

突然、出禁中の爺さんギャンブラーが現れ、マキタエンジンチェーンソーを振り回し始めた!

 

「やめてくれええええ!」

 

人々は逃げ惑う!

 

「……さっ、ギャンブル始めよう♪」

 

俺は適当に無視して、チャリカに3万チャージし、ギャンブルをする準備を始めた。

 

「場外発売大垣競輪 5-7-1.3 各5000円 合計10000円!

まずは……様子見の1万!」

 

俺は適当にぶち込むと、レースを始めた。

 

「よっしゃああああ!

的中だあああ!!! これで捲れるうううう!」

「ぷっぽぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱぁ!」

 

俺が喜んだ瞬間、出禁中の爺さんギャンブラーが現れ、マキタエンジンチェーンソーを振り回し始めた!

 

「うぉ! 換金だ!

換金しねぇと!」

 

俺はバックスタンドに走った!

川崎競輪場では、チャリカの入金は入口すぐの西スタンドで出来るくせに、清算はわざわざ遠いバックスタンドまで行かなくては行けないのだ!

何か思惑が透けて見える構造だが、今はそんな事は言ってられないぜ!

 

「金えええええ!」

「ぷっぽぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱぁ!」

 

ダッシュで追ってくる出禁爺さん。

だが、さすがに爺さんが相手なら俺の方が速い。

この金、絶対に渡さねええええ!

 

「なにいいいいい!

バックスタンドが……しまっちまってるよおおおおおお!」

 

意外! それはバックスタンド閉鎖中!

くそ、この爺さんのせいで閉められたか!

 

「き、今日、ここで引き出せないと、クレカで後払いにした賭け金が払えねぇよおおおおお!

ぬわああああ!」

「ぷっぽぽるぎゃるぴるぎゃっぽっ……。

ぬぁ! なんだこの男、勝手に気絶したぞ!」

 

なぜかヤバい爺さんに逆にビビられる中、俺の意識は途絶えた。

 

 

「ん? ここはどこだ?」

 

気付けば、俺は見たこともない広間で倒れていた。

バックはなくなっている。

でも、身につけていたスマホや財布はそのままか。

さて、どうしたものか。

目の前には大きな階段。そして、背後にはこれまた大きな扉。

なんだここ?

倒れたままじゃどうにもならないし、ひとまず背後のドアの方に向かってみる。

……閉ざされている。ドアノブを押しても引いても開く気配はない。

さて、どうする。

階段を上ってもいいが、このフロアに扉がいくつか見えるな。

まずは、そこから探索するか。

 

 

「うーん……」

 

行ける場所は行ってみた。

 

1階には、大きな食卓とキッチン、さらに大浴場があった。

大浴場は下手なスーパー銭湯よりも広く豪華な作り。

無論洗濯機もあり、しかも大きな物が複数台もある。

そして、食卓は数十名で使えるほど広い。

キッチンは立派なだけでなく、置かれた食べ物も充実している。

高級品だけでなく、この立派な屋敷に相応しくはないレトルト系のものも多数ある。

キッチンの奥にはワインセラーもあるようだ。

ともかく全体的に生活に必要な物が揃っているのが、1階といった所か。

 

2階には、様々な部屋があった。

図書館と見まがう程の蔵書量の書庫部屋。

たくさんのモニターにPC、ゲーム機がある部屋。

ダーツとビリヤードがある部屋。海外カジノの動画で見た事あるような賭博部屋。

後は、トレーニングルームなんかまである。

本当になんでもあるのが、2階だ。

 

3階には、多数の寝室があった。

それぞれの寝室に風呂、トイレなどが付いていて、ホテルのワンフロアのようだ。

スイートルームのような広い部屋から、ベット・シャワー・トイレを無理やり捻じ込んだような小さな部屋もある。

何年か前、帯広に行った時、泊まった部屋がこんな感じだったっけか。

 

そしてこれら屋敷のいたる窓から、外に広い庭があるのが見て取れる。

だが、肝心の外に出られるドアはどこにもない。

というよりもまず。

 

「開かない扉があるんだよなぁ。

さて、いったいこれはどういう状況だ?」

 

現実的に考えてみよう。

ここは、さっきの爺さんの関係者の家……という線は考えられないだろうか?

1番無難なところだ。

俺を助けて家に運んだ。そして、家の家主は扉の開かない部屋に居るという所か。

 

「ま、そうなると、俺はなんであんな大広間で倒れてたんだよって話になるんだが。

でも、異世界転移とかよりはよほどあり得る話だ。

事情が何かあったんだろう」

 

となると、今やるべきことは……。

 

「すみませーん! 家主さんいますかー!

起きたんですけどー!」

 

俺はそう叫びながら、開かない扉をノックして回った。

だが。

 

「反応ないな。今の時間は……。ん?」

 

腕時計が止まってる。

ならスマホを……。

 

「は?」

 

時間は14時20分となっていた。問題はそこじゃない。

日付だ。文字化けして今が何日か見て取れない。

 

「バグか?」

 

ネットに繋いでみる……。

 

「回線悪いな繋がらない。でもオンラインストレージは開けるだと?

うーん、マジでどういう事だ?」

 

考えてても仕方ない。

 

「こうなったら、屋敷で時間つぶすか」

 

数時間。それから数時間たった。

あまりに屋敷には変化がない。

始めは書庫部屋などに恐る恐る立ち入っていたが、こうも住人が出てこないので、もう開き直って本を読んだりしている。

 

「小難しいな。好きな人は好きだろうが……ん? こっちはラノベか。

このすば、リゼロ。おぉ、俺も好きなのがちらほら」

 

そういえば、ゲーム機なんかがある部屋もあったな。

ゲームはどんなのがあるんだろう。

時間は19時。こんなに遅いと、いい加減出てこない住人の方が悪い気がしてきた。

ゲーム部屋の方も使わせてもらう事にしよう。

 

「おぉ! 懐かしいゲームもある。これはFateの格闘ゲームか。

何気に動画勢なんだよな俺。1回やってみようかな。

パソコンの方は……さすがに開いたらまずいかなぁ」

 

まぁ、見るだけにしとくか。

にしても、さすがにおなかがすいてきた。

 

「しかたない。後で金でも払うから、なんか食べるか」

 

料理なんて出来ないが、良いレトルトがあったのをさっき見た。

後は米を炊けば……。

 

「……米ってどうやって炊くんだっけ。

ま、まぁ、パックご飯くらいあるやろ」

 

……これ俺がもし閉じ込められてたら、ピンチじゃね?

家事スキルなさすぎるし。

まぁそんな事ある訳ないけどな。さすがに現実的じゃないし。

 

「さぁて、行くかキッチン」

 

俺は、部屋を出ることにし……。

 

「ん?」

 

部屋にあるモニターに3つ。数字が浮かんでくるのが見えた。

 

【※作者はここまで書いてから、リアルガチャしてます】

 

「18 31 53?

なんだ? 唐突になんか数字が出てきたぞ?」

 

不気味だな。

まぁ、そんな事より腹が減った。

この数字については、後でここの家の奴に直接聞けば良い。

 

「き、こえ」

「なんだ?」

 

部屋にあるスピーカーから声が聞こえたような?

そう思った次の瞬間、モニターに文字が表示された。

 

“遅れてすみません。

私はこの屋敷を生み出した者です”

 

生み……出した?

 

“これからこの屋敷に新たに3名の人物がやってきます。

イーフェさん。

貴方はただこの屋敷で日常を過ごして下さい。

必要な物は全て揃っています。

部屋も食事も好きに使ってください。

食事は無くなる事はありません”

 

ようやく俺でも理解した。

こいつはマジの怪奇現象に巻き込まれたって事に。

 

“ただ日常を過ごしてください。

私が望むのはそれだけです”

 

「おい、日常をたってよ。

俺、普段飲んでる薬が無いとまともに生活できないんだが」

 

俺は、幼い頃から持病がある。

だから薬は生活に不可欠なのだ。それも無しに日常なんて過ごせる訳がない。

この屋敷の主、連れてくる人間を間違えたな。

 

“はい、存じ上げています”

 

なに、知っているだと?

 

“この屋敷に居る間は薬が不要な体になっているはずです。

ですがもし不安なら、パソコンに名前を打ち込む事でこの場に薬が出現します”

 

本当かぁ? 試しにパソコンに普段使ってる薬の名前を全て打ち込んでみる。

……一瞬で沢山の薬が出てきた。

 

「ま、マジかよ。

しかも1年分はあるぞこれ」

 

“その他、日常生活に必要な物があれば、同じように打ちこんで下さい。

この屋敷にない物を出す事も可能です。

ですが、あくまで日常生活に必要な物だけですよ。

 

私は安心して日常を過ごしてほしいだけ。

望むのはただそれだけ……”

 

その文字を最後にモニターの表示はなくなった。

おいおいおい。

なんか敵意はないっぽく見えたがよ。

これどういう事だよ?

 

日常をって……でも、これじゃあ閉じ込められたのと一緒じゃねぇか?

それに、3人の人物が来るだと?

俺と同じようにここに飛んでくる奴が3人も居るってのか。

 

「もしヤバい奴らだとすれば、この屋敷内で争いか……。部屋から出た時の備えがあれば良いんだが」

 

武器。

それも、先手を取って不意打ちで攻撃できる武器があれば……。

 

「さすがにこの部屋にはないか」

 

こんなパソコンやゲーム機しかない部屋だ。

ケーブルは武器になりそうだが、不意は打てない。

出してもらった薬……は念の為そのまま残すとして。

とりあえず、Switchのカセットを何個かポケットに入れておこう。いざとなったら投げつけての目眩しくらいは出来るだろう。

 

「隠れててもどうしようもない。

怖いがいくか」

 

俺は部屋の外に出る事にした。

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